オメガマン・アリステラ
おめがまんありすてら
『キン肉星王位争奪編』に登場した「超人ハンター」ことジ・オメガマン(本名:オメガマン・ディクシア)の双子の兄。
地球から遠く離れた1万6千光年の宇宙のかなた「オメガ・ケンタウルス星団」出身で、オメガ一族の現当主。
笑い声は弟と同じく、「フォーフォフォ」。
『完璧超人始祖編』に続く新シリーズ『オメガ・ケンタウリの六鎗客編』で初登場。
魔王サタンの指示で、前シリーズにて登場した“完璧超人始祖”の一人サイコマンの遺産を奪取すべく、自身を含む6人の超人(オメガ・ケンタウリの六鎗客)と共に、彼の研究室があるとされるサグラダ・ファミリアに襲来。新たな危機に備えかの地を守衛していた正義超人たちと対峙する。
キン肉マンスーパーフェニックス戦
サグラダ・ファミリアでの5試合が終了後、突如現れた4人の「元・キン肉星王位継承者候補」と対峙し、第二戦で日本の安土城跡でかつて自身の弟の全てを踏みにじった怨敵とも言えるキン肉マンスーパーフェニックスと対決する。その際にリングの下に埋まっていた安土城を蘇らせた。
知性の神の憑依していない95万パワーのフェニックスの煽りと知性を利用した戦いぶりに翻弄されるも、それに対して自身の超人強度8600万パワーという圧倒的差で次第に優位に立ち、マッスルリベンジャーもオメガハンドで回避した。フェニックスが知性の神を憑依させ1億パワーを得た後は押され始めるがトドメのマッスルリベンジャーの際にオメガハンドの指先になった死亡した六鎗客のルナイト、ヘイルマン、ギヤマスターの力で耐え、更に彼等の友情に感化された友情パワーによる火事場のクソ力をものにして試合を優位に進め、フェニックスをΩハルマゲドンアベンジャーで破った。
試合後に火事場のクソ力は消えたが、それを身につけた事でオメガの民の目的であった神への復讐のための神が持つ超人強度1億パワー越えを達成し、仇敵ザ・マンと充分戦える自信を持った。
その後、マリキータマンが合流し、念願の超人墓場侵攻をはかるもその前にキン肉マンソルジャーことキン肉アタルが立ちはだかる。
そして彼が残虐の神の力を得る代わりに、その力で結界を破って引き出したブロッケンJr.とのコンビであるフルメタルジャケッツと王位争奪戦時に使用された関ヶ原の空中浮遊リングでタッグマッチを行う事となる。その際はマリキータマンと共にオメガ・グロリアスと名乗る。
死闘の末にブロッケンJr.とマリキータマンは倒れ、キン肉アタルと一騎討ちとなる。業火のクソ力をコピーすることに成功するも真・友情パワーには遠く及ばず、アタル版マッスル・スパークの前に敗北した。
その後、ソルジャーに共にザ・マンの元へいく前にサタンに阻まれ、サタンが自分たちを利用して神の席取ることが目的を知り激昂、しかしサタンの制裁の鉄柱を飛ばされ,マリキータマンがその身代わりを受ける。悲しみに暮れるまもなくサタンの反撃をソルジャーが受けピンチになったところがをジャスティスマンに助けられる。ジャスティスマンとサタンが戦うも決着は呆気なく終わり、ジャスティスマンがサタンを退けた後にザ・マンとの対話のためキン肉マン達と共に超人墓場へと向かう。
そして因縁深いザ・マンと対峙した際に、オメガの粛清は超人の神々からオメガの民を守り安全地帯に逃すためだったという真意と、そのために苦難の歴史を歩ませてしまったことに対しての謝罪を受けて涙を流し和解した。
そこで調和の神の陰謀を聞かされ、みすみす利用されていた事への後悔と共に彼らとの戦いへの参戦の望むも、同時に母星がいつ滅ぶか分からず一刻も早く星を救う術を持ち帰らなければならない現状との板挟みに苦しむ事に。
だがスグルからアリステラ達が既に友情パワーの真髄を身につけている事を示され、ザ・マンからは修復されるも超人墓場での役目を失った禁断の石臼を提供される。
星の活力を蘇らせるだけの超人パワーと、超人パワーを星へ注ぐ手段、遂に星を救う力を揃える事が出来たアリステラは、その場の者達にいずれ来る調和の神との戦いで必ず共に闘う事を誓い、同行していたパイレートマン及び生き残っていたマリキ―タマンと共に母星へと帰還するのであった。
その風貌は弟であるオメガマン・ディクシアによく似ており、初めて姿が明かされた際は、彼を知るハラボテ・マッスルやウルフマンを驚かせた。ただし、実際に見比べてみると弟よりも仮面の目つきが鋭く、背中の掌(オメガハンド)も左手になっている(小指にあたる指が胴体側にあるなどの違いもある)など大きく異なる特徴を持つ。なお、彼の名前である「アリステラ(αριστερά)」とはギリシャ語で「左」を意味する。対して弟の「ディクシア(δεξιά)」は「右」。
性格は残虐・残忍であり、冷酷・冷徹。自身に挑もうとした若手正義超人を「ダニ」呼ばわりし、不可解な技により相手の肉体をバラバラに破壊して殺害した。仲間に対しても「目的のためにむしろ死ね」と命令を下すことも。
一方、後に明かされた過去、そして六鎗客の生き残りやアタルからの評価では、彼の本質はひたすらオメガの民のために尽くす奉仕の精神、救わなければならない義務感、優しさとも言い換えられる無私の心であると言及されている。
オメガの民の価値観として冷酷な面があるのも事実だが、仲間への態度は後の描写から自身の役割ゆえだったと思われる。
弟であるディクシアは「家族」、六鎗客の面々は「仲間」、その内のマリキ―タマンは「親友」と表現し、後述のように試合結果そのものへの不満は口にしてはいないがその彼らの犠牲に心を痛めていた。
本質的には情には厚く怒りや涙など感情表現は豊かな方である。
一族の長たる気品と器量を持ち合わせており、キン肉マンに対する挨拶は長としての威厳ある佇まいを見せ、敗れたカナディアンマンを「雑魚にしては良くやった方か」と評したり、己が命令に背き、カレクックの意地を尊重して試合に幕を引いたマリキータマンを「あの状況ならオレでもそうした」と許し、ウルフマンの前に敗北しそうなルナイトには叱咤激励。意図したわけではないが結果としてルナイトの友情パワーの覚醒を齎した。そして彼が敗れ、ウルフマンの救いの手を拒絶して死を選んだことには、「友情パワーをものにしながら敗北し、情報を伝える事無く死んだ恥の上塗りの大バカ者」と評し激怒したが、友情パワーがオメガの民でも使えることを実践した事を手柄と認め、彼等の悲願成就をもってルナイトの弔いとすると述べている。
またフルメタルジャケッツに対してアタルが選んだパートナーで「本当に良いのか」と質問し、アタルに自分が信頼して選んだパートナーを何も知らないのに批判するのかと返されると、素直に礼を失した発言だったとフルメタルジャケッツの二人に詫びる謙虚さも見せた(確認の様子でもあったと思われるが謝罪している)。
そしてディクシアをないがしろにしたキン肉マンスーパーフェニックスを貶める前振り的な面もあるが、キン肉マンの優しさの無限さに対して「尊敬に値する」「まさにキン肉星の大王にふさわしい器」と一般的にキン肉マンで敵方から甘さとして否定されがちなそれを高く評価している。
またアリステラ自身は自身より強い相手と戦う事で超人強度を上げる事が出来る能力を持っており、それ故に生まれながらの超人強度を凌駕する「火事場のクソ力」を持つキン肉マンに似た者同士として親近感も抱き、更に傲慢なフェニックスが己を省みずキン肉マンに尽くそうとした謙虚な姿勢を見て、益々キン肉マンに対する興味を強めている。
また弟の功績も認めており、かつて弟を破ったキン肉マンに興味を持っているなど兄弟の情も持ち合わせている。
とはいえ「敵討ちなどという理念は持ち合わせちゃいない」「いい兄ではない」と自称するようにキン肉マンに復讐心を抱いてるわけではない。もっともそれはあくまでキン肉マンと弟の試合の結果はしょうがないと受け止め、逆に「弟を倒すほどの実力者」としての興味を持つと同時にディクシアはキン肉マンに破れた折は死んではおらず、その死因はフェニックスに消滅させられた事からでもある。
そのため、フェニックスに対しては一時的にも弟がかしずいたと評する一方で、瀕死の状態の中で身体を道具にされた挙句に消滅させられ尊厳を踏みにじられたためか、ゴング前に弟への因果も込めた言葉や「ただボロ雑巾のように使い捨てた」と恨み言を口にし、露骨に怒りの感情を露わにしている。この点から、言葉通りいい兄ではないが、かと言って酷い兄でもない。もしくはフェニックスから田舎者でもオメガのお坊ちゃんだけあって家族想いだなと揶揄されて怒って否定するあたりツンデレ疑惑もかなり強い。だが、試合後はフェニックスがザ・マンをオメガの味方と評した事に激怒した以外は彼を「こいつは思ったよりはまともだった」と正当に評価するなど私怨に囚われない器量を見せている。
また、「若い」という理由で侮られがちなブロッケンJr.に対しても非を詫びたりキン肉アタルとの連携を見て「只物ではない」と判断する等冷静な観察眼と判断力も持ち合わせている。
冷徹さや残忍さを除けばその性格は奇しくもフェニックスの次の対戦相手であるアタルと酷似している。
なお、弟を裏切ったマンモスマンに関しての感情は不明である(先にフェニックスの指示で裏切ったのは弟の方だったが)。
登場時に見せた地球の超人への残虐さは、オメガに敵や障害と定めた相手を思いやると言う文化が存在しない故の謂わばオメガの民の共通の性質であり、六鎗客のメンバーへの冷酷な態度もオメガの宗主としてそうあるべきと感じ自らに課した仮面である。
実際には仲間が落命するたびに深い悲しみと自責に襲われており、話が進むごとに冷酷であろうとしつつも弱音を漏らす場面も増えていった。また、仲間への苛烈な命令も、全てオメガを救う事に繋がる可能性に関わることのみで、決して理不尽なことを課したことはない。
それでも彼が背負い込んだオメガとトップとしての重責は重く、アタルにオメガの伝統や在り方を呪いと断じられ、それから脱却しなければオメガを救えないと指摘されるも、それらを認めた上でその怨念を背負い身を捧げる決意を固めて行った。
だがブロッケンの奮闘やアタルとの決着、そしてキン肉マンとの戦いで変化したパイレートマンの説得により、遂に氷解。
オメガを背負った上でその伝統を変え、オメガを救う事を決意するのだった。
オメガマン・アリステラは弟のディクシアと違い、変身能力のような特殊技能は持っておらず、背中のオメガハンドも己の肉体の一部に過ぎず特別な武器では無い。ファイティングスタイルもパワーと技術を活かしたオーソドックスなものである。
だが、彼にはそれこそ異能と呼べる力がある。それは「対戦相手の強さに合わせて超人強度を成長させられる」というものである。本人は根本的には弟のΩメタモルフォーゼと同種の能力と解釈しているが、彼の物は目に見えないパワーその物へのコピーに特化している。
超人強度とは言わば持って生まれた資質のようなものであり、普通は生まれつき不変のものである。この法則を突破したのはそれこそキン肉マンぐらいであり、その意味ではキン肉マンと同じく特異な存在である。
仲間達との友情パワーを源とする火事場のクソ力で自らの超人強度を底上げしてきたキン肉マンとは根本的に違うが、それでも超人強度そのものを成長させられると言う点ではアリステラも一緒である。
本編登場時の8600万パワーはオメガ史上最高の強度を持っていた弟から合意の上で写し取った物であり、子供の頃の超人強度は95万パワーと、奇しくもキン肉マンと同じ数値となっている。
ある意味で、オメガマン・アリステラはキン肉マンとは鏡写しのような存在であり、アリステラもキン肉マンを「自分と同じ力を持つ唯一の存在」として意識している。
作中では神による1億パワーや業火のクソ力と言った一時的な強度のブーストもコピーして見せており、相手の強度を丸ごと写し取るのではなく、現在の強度にブースト能力だけを上乗せすると言った都合の良いコピーも可能。
ただ外部からの借り物の力によるブーストの場合、その試合中はコピー出来るが終了と同時にブースト分も消えてしまう。
またコピーするにしても火事場のクソ力と業火のクソ力の様に精神との相性が作用する物ではブーストされる数値も自身に依存してしまう模様(情に厚いアリステラでは業火のクソ力を使いこなせなかったと言える)。
オメガマン・アリステラが引き連れた5人の仲間達。
当初はアリステラ共々全身をフード付きローブで覆い隠していたが、212話で脱ぎ捨て、正体を披露した。
現当主でありその場に駆け付けた正義超人5名との対戦に自らは参加せず、他の5人をあてがい戦わせる、友情パワーを引き出すため戦いを長引かせようと命令するなど、襲来した6人の中ではリーダー格。
しかし、主従関係ではないとのことで六鎗客とアリステラは対等に話しており、仕切られる事には不満の声も出た。
実際、彼はオメガの民の現在のトップに立つ存在ではあるが、アリステラ自身は彼らのことを仲間と表現しており、六鎗客のメンバーはリーダーと部下というよりはアリステラと言う超人自身を認め結束した同志の関係性である。
そのため立場上はアリステラをリーダーと仰ぎつつも不満があれば平然と口にし、その上で彼のために力を貸すと言う関係が構築されている。
メンバー内でも多少の意見の差はあり、パイレートマンは元から星の再生が最優先の立場であることをアリステラも知っており、彼の心変わりによって生じた意見は否定したものの反対の意見そのものには驚いていなかった。また、タッグパートナーとしてベストの相手と認めているほどの親友のマリキ―タマンは後のアリステラ曰く彼の胸の内を察し同調していたようであくまでアリステラの意思を尊重する態度を取っていた。
ただし、全員に共通してアリステラに希望を見出しており彼を守護するという立場は一貫している。
なお登場時からしばらくは作中人物は気づいていないが新シリーズ開始直後、エアーズロックに六槍客と同じデザインのフード付きローブで姿を隠した超人が先行して襲来している、何者かの存在が匂わされるといった点から六鎗客にアリステラが含まれていないのではというファンの解釈も一部ではあったが一部媒体ではアリステラ自身も六鎗客に含まれており特に否定する要素もないままオメガ・ケンタウリの六鎗客編は終了した。
フィンガーストライク
背中の手の指で相手を弾く。
フォーフィンガースプラッシュ
背中の手の親指以外の指の爪で相手を切り裂く。
Ωアポカリプスクラッシュ
背中の手で相手の胴体を握り、両手で相手の両足をロックしながら真下に落下し、地面に叩きつける。ディクシアのΩカタストロフドロップ相当の大技と思われる。
ジャイガンテグローブカッター
空中で相手を逆さにしてオメガハンドで掴み、両腕で相手の首を抑えてそのままリングに落下する。
Ωハルマゲドンアベンジャー
ディクシアのΩカタストロフドロップの強化版、足首で相手の首を起こし受け身を封じる。神に対抗するためのフィニッシュホールド。
相手の首や頭部に凄まじいまでのダメージを与える技が多く、防御戦の天才であるフェニックスでなければ易々と粉砕されてしまったのは間違いないだろう。
上述の不可解なオーラで相手の身体を破裂させる技についてはパイレートマンが使っていた不完全マグネットパワーの応用と思われる。
上記にあるように容姿は弟と全体的に似ていながらも違いが多い(特に背中の手など)。この点について正体が明かされる前に気付いた読者も少なくないが、気付いていながらデザインのリファインや「だってゆでだから」とスルーした読者も多かった。
頭部に手がついているデザインなのは弟と同じなのだが、彼がセリフを決めている瞬間に後ろに六鎗客(特にギヤマスター)がうまい具合に立っていることが多く、「せっかくアリステラが決めようとしているのに、六鎗客がアリステラの頭部を抑えて止めようとしているように見える」と一部でネタにされている。
なお弟であるオメガマン・ディクシアは異常なほど超人強度が高く、作中ではっきりと「超人閻魔の手下の完璧超人」と断言されているが、オメガ・ケンタウルス星団出身の超人は環境による特殊な進化と世代を重ねたことで何千万パワーという超人強度を生まれつき持っていることが判明している。
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