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完璧超人

ぱーふぇくとちょうじんもしくはかんぺきちょうじん

ゆでたまご作の漫画『キン肉マン』に登場する超人属性のひとつ。転じて、あらゆる面で万能で非の打ち所のない人間を指して使う言葉。派生語の方は読み方も「かんぺきちょうじん」になるのが普通である。
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曖昧さ回避編集

  1. 漫画『キン肉マン』に登場する超人属性の一つ(本項は主にこちらを解説
  2. 容姿端麗・品行方正・成績優秀など、万能でまったく非の打ち所がない文字通り「完璧」な人物に対してこの呼び方が使われることが多い。この場合のルビは「カンペキちょうじん」となる。

概要編集

夢の超人タッグ編』で初登場した超人属性。アニメ版では「カンペキちょうじん」となっているが、原作である漫画版では「パーフェクトちょうじん」とルビが振られている。


超人強度は軒並み高水準の1000万パワー以上を有し、ミート曰く「一般超人の約20倍」と評されている。しかし実際に対戦した正義超人との差は5070と更に開いていた。一方、バッファローマンを除く7人の悪魔超人との比較であれば概ね辻褄が合う。


怒りや憎しみ、友情といったあらゆる感情を超越した「完璧なる精神」と、あらゆる相手に絶対に屈しない「完璧なる強さ」を身に付けた、最もに近い超人。その有り余る強さから、拮抗する相手が地上にいなくなってしまい、普段は天上界にこもって修行を積んでいる。新シリーズにおいて、超人墓場こと「モン・サン・パルフェ(聖なる完璧の山)」と呼ばれる幻の島がその拠点であることが明らかになった。


その歴史は正義超人悪魔超人よりも古く、超人界の黎明期、カピラリア七光線により全宇宙の超人を一斉に粛清する計画を立てた超人の神々に対して、1人の「慈悲深い神」が反対意見を投げかけたことから始まる。


その神は「能力や人格に優れた超人は生かすべきだ」と主張し、自らも神の座を捨てて彼らを導く指導者になると宣言する。そんな彼の熱意にほだされた神々は、その頼みを聞き入れ、彼が見出した超人たちを隔離。カピラリア七光線の照射から守った。

まさに「天から選ばれた超人」であり、このため選民意識が非常に強い。自分たち以外の超人は「下等超人」「棄民」「ゴキブリ」などと呼んで、基本的に見下している。

しかし、同時に厳しい掟を厳守して鍛錬に余念がないストイックな求道者こそ本来の完璧超人の姿でもあり、完璧超人始祖編にて本来の完璧超人たちが補完された。

その存在目的は、超人が再び神から粛清されないように、神に匹敵する完璧な存在に進化させる事だった。だが、超人の進化の限界に突き当たり絶望した「慈悲深い神」の変節により、その目的が神の怒りに触れないよう超人を管理するという方向性に歪んでしまう。


超人たちが神として尊敬するゴールドマンシルバーマンの兄弟もカピラリア七光線から守られた最初の完璧超人・完璧超人始祖の一員だったが、理想を追求しすぎるあまり手段を選ばなくなっていった「慈悲深い神」と思想の違いから対立し離脱している。また、2人はそれぞれ悪魔超人、正義超人の源流となった。


『夢の超人タッグ編』において、不完全な下等超人(特に覆面着用者)を駆逐すべく4人の完璧超人がトーナメントに乱入。中でもネプチューンマンビッグ・ザ・武道のタッグ「ヘル・ミッショネルズ」は、ウォーズマンロビンマスクアシュラマンモンゴルマンそしてキン肉マングレートと数々の実力派超人のマスクを狩り、その圧倒的な実力と存在感を世に知らしめた。


無慈悲さの一方で、敗北した場合には自決し自らの命を絶つという一種の高潔さも持つ(後述)。

また、タッグ戦においては、タッグパートナーとの信頼関係を重視する「1プラス1がそのチームワークによって3にも4にもなる」という正義超人の考え方を否定し、真の実力者はシングルでもタッグを選ばない「100と100の力で圧倒」という考え方を持つ。


続編『キン肉マンⅡ世』の時代では衰退の一途をたどり、残虐超人・悪魔超人と合わせて、ひとまとめに「悪行超人」と呼ばれるようになってしまった。しかし、それ以前にも最古参の完璧超人であるミラージュマンが「今の完璧超人界は下等超人の管理という本来の目的さえできぬ体たらく」と発言しているので、かなり昔から組織としては疲弊し続けていたようだ。


キン肉星王位争奪編』完結後のキン肉マンの戦いを描いた新章『完璧超人始祖編』では、「真の完璧(リアル・パーフェクト)超人」「完璧超人の本隊」とも言うべき完璧・無量大数軍が登場。正義・悪魔の2大勢力を敵に回し、全面対抗戦を開始した。


ネプチューンマンは当シリーズ冒頭の「三属性不可侵条約」に完璧超人の代表としてサインしており、この際は完璧超人の主流派で構成される議会の賛成を得たという(かつてのネプチューンキング派の可能性もある)。しかし、この決定自体が越権行為として無量大数軍に目をつけられ、ネプチューンマンは制裁を加えられた後、シリーズ終盤まで幽閉されていた。

また、夢の超人タッグ編で完璧超人が地上を支配した状態をロビンマスクが『この世の地獄』と例えていたが『完璧超人は自分達以外の存在全てを見下しており、平然と人間に危害を加える者も存在する』という補完がされている。

つまり、『完璧超人が勝っていたら彼等以外の大半の生物が気分1つで死滅させられる』事となり正にこの世の地獄と言って差し支え無いだろう。

その後、ザ・マンの変節を憂いた悪魔将軍とその配下や成り行きで彼らと共闘することになった正義超人たちの活躍もあってネプチューンマンは救出されザ・マンも自らの過ちを認め和解。ネプチューンマンは復権して完璧超人の改革派の重鎮として発言力を増したほか、彼の下にいた超人たちも再び合流でき再登場したものもいる。



完璧超人の鉄の掟編集

敵に後ろを見せてはならない編集

「立ち止まって攻撃をうけていれば相手が攻撃をはずした時にすばやく逆襲ができるからだ!!

 前進しての向こう傷はゆるされるが後退しての背中への傷はいっさいゆるされん!!

 敵に背中をみせることは死を意味する!!」

余談ではあるが、ネプチューンマンは2000万パワーズ戦において、バッファローマンのハリケーン・ヒートで背中に傷を負っている。また、『完璧超人始祖編』でも、ターボメンがネプチューンマンに変身したステカセキングのダブルレッグスープレックスを食らったり、ネメシスロビンマスクにユニコーン・ヘッドで背中を刺されている。これらの背中の傷に関して特に気にする描写がないことから、敵に臆して後退した結果できた傷でなければセーフなのかもしれない。

事態によっては適用されない場合があり、未知の敵に関する重要情報を持ち帰ってきたケンダマンは掟遵守どころではないとみなされたようである。(それだけもたらした情報がペナルティーよりも有益であったということなのだろう)


凶器を使用してはならない編集

「完璧超人の武器は肉体だけ! この世に肉体を駆使してぶちこわせないものはない!!」

ただし、特殊なデスマッチルールにおいて、最初からリングに用意されているもの(ソード・デスマッチの剣山など)や、マックス・ラジアルのタイヤ、グリムリパーの帽子といった「身体の一部」とみなされる物品、一部完璧超人が出せるサンダーサーベルジャック・チーのボイリング・ショットなどの「自力で生成した飛び道具」はこの限りではないようでもある。

ネプチューンキングはザ・マシンガンズとの最終決戦において、堂々と「時と場合によっては完璧超人も凶器を使うことがあるわい」と言い放っているが、当然勝手に言っただけでストロング・ザ・武道に「最低の行動」と唾棄された。そのストロング・ザ・武道も試合外では竹刀を振るっているが、武器として使ったことはほぼない。

凶器を使った卑怯な反則攻撃を禁じている点においては、正々堂々とフェアに戦うという正義超人の理念とも通じる部分がある。


敗北してはならない編集

「完璧超人にとって、もっとも重い罪。敵を倒さず生き恥をさらすことなかれ!」

もしも戦いに敗れることがあれば相手にとどめを刺される前に自害するべきとされている。

そのため、全ての完璧超人は強力な爆薬を仕込んだカプセルを持ち歩き、自分の敗色が濃くなると、これを飲み込んで自爆することになっている。この自爆は、他の完璧超人に自分の敗北を報せることから「人狼煙」と呼ばれる。

無量大数軍は爆薬を使わず様々な方法で自決し、試合の負傷で自害ができない時には仲間に介錯を頼む者もいる。また、不死の永く終わりない生の反動か、死を安らかに受け入れている者も少なくない。しかし、ダルメシマンは自決する直前にブラックホールに首を刎ねられ処刑され、マーリンマンに至っては自害する素振りすら与えられずやられてしまった。

こちらも事態によっては適用されない場合があり、不穏な動きの偵察から生還してきたスクリュー・キッドに対してザ・マンは負ける可能性も想定したうえで送り出したことを詫び、咎めるどころか労いの言葉を贈った。


なお、この「敗れた責任を己の命で果たす」という掟に対し上記の「ブラックホール」やアニメ版でのステカセキング「聞こえはいいが要は体裁を整えたいだけの自己満足」「潔いフリをして敗北から逃げているだけの奴等」と痛烈に批判している。


また、元は完璧超人側の立場であるゴールドマンシルバーマンもこの掟に関しては全否定しおり、ゴールドマンに至っては掟どころか、自分達の理念すら忘れてしまった完璧超人と始祖の存在そのものが不要であると考え自らが鍛え上げた超人達を率いて粛清に乗り出した。

シルバーマンは兄ほど過激な思考ではないものの「この掟で何人の優秀な人材が失われたことか」と憂い、これに対しどう思うかと問いたネメシスからの「完璧超人の質実合憲さはこの掟が大前提であり、人は弱く厳しさを否定していたら堕落する一方だ」という反論に対して「一理あるが、敗北して得られる進化の可能性を潰してきた結果、完璧超人はどうなった?今の地上の超人達を圧倒できるものがこの掟で育ったと胸を張って言えるのかい?」と指摘した。この言葉にネメシスはこれまで敗れていった同志達の事を思い返して何も言えなくなってしまっていた。


更にはサイコマンいわく、この自害の掟は一般の完璧超人達を真の完璧に近づけるという教育上のルールに過ぎず、既に完璧を極めている始祖達には適用外であるという、もはや鉄の掟でも何でもないただの学級目標のような言われ方をしていた。しかし、始祖には始祖の誓いによる掟が存在しており、これに関してはゴールドマンとシルバーマンの二人も今でもこの誓いを自らの最終目的としている(始祖の掟については「完璧超人始祖」を参照)。







作中の主な完璧超人編集

ネプチューンキング一派編集


完璧・無量大数軍編集


完璧超人始祖編集


その他の完璧超人編集


『Ⅱ世』から登場編集


完璧超人に関係する存在編集


完璧超人のタッグチーム編集

初代から登場編集


『Ⅱ世』から登場編集


関連タグ編集


他の超人カテゴリー編集

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