曖昧さ回避
- 宇宙に存在する天体。一度吸い込まれたら光速をもってしても抜け出す事は出来ない。本稿で詳述。
- ゆでたまご作の漫画『キン肉マン』に登場する超人。 ⇒ブラックホール(キン肉マン)
- サンソフトのファミコン用ソフト『アトランチスの謎』の42面のこと。
- サンソフトのファミコン用ソフト『ギミック!』のコピープロテクトのこと。
- 映画『プリキュアオールスターズDX3』のラスボス。→ブラックホール(プリキュア)
- カードゲーム『遊戯王OCG』のカード名の一つ。⇒ブラック・ホール
- 全穴式ボットン便所の俗称。
- GITADORATri-Boostに収録されている楽曲。アーティストは達見恵 featured 佐野宏晃
- ディズニーが製作した実写SF映画→ブラックホール(映画)。
- テイルズシリーズに登場する攻撃魔法。
- ファミコンウォーズシリーズに登場する勢力。 →ブラックホール軍
概要
極めて高密度で重力が大きく、光さえ飲み込む天体のこと。その内部では時間の進み自体が崩壊しているとも言われている。直接観測することは不可能のため、本格的にその存在が提唱されたのは20世紀に入ってからである。
ブラックホールは想像を絶する程の超高密度天体であり、地球をブラックホールと同じ密度としようとすると僅か直径2cmまで圧縮する必要があるといわれる。大質量(太陽の30倍以上)の恒星の超新星爆発後、中心核が自らの重力で極限まで収縮したり、加速器で粒子を衝突させることで無害なマイクロブラックホールを作ったり出来ることが知られる。
我々の住む天の川銀河中心部には太陽の370万倍の重さを持つ大質量ブラックホール(これの撮影については後述)があると考えられている。他銀河には太陽質量の数千万倍 - 数百億倍のブラックホールがあるという仮説もある。しかし、それらのブラックホールがどのように誕生したのかは分かっていない。
理論上の予測
脱出速度が光速になる面を「事象の地平面」といい、その半径を「シュバルツシルト半径」という。この事象の地平線こそがブラックホールとおって想起する「黒い球」のことである。
つまり、
[構成している何物かの半径] < [シュバルツシルト半径]
の天体といわれている。シュバルツシルト半径は構成している何物かの質量と光速、万有引力定数から計算出来る値である。ブラックホールへ落ちて行く物体は外から観察すると赤方偏移により、徐々に赤く見えるようになり、赤外線、電波となって行き最終的には事象の地平面に達した時点で観測できなくなってしまう。こうして背後の天体の光を遮る星空の穴として見える。一方落ちて行く物体の方はそのまま落ちて行く。が、実際は有限の大きさを有する物体は強烈な潮汐力(2点間の重力差)で引延ばされ、そして素粒子レベルまで引裂かれてしまうと予測されている。
。
中心部にはブラックホールを構成する物質が大きさゼロの1点へ集中する、密度無限大の特異点があるといわれる(勿論観測は不可能)。ブラックホール本体ともいえるもので、ここではあらゆる物理法則が破綻する(故に存在も疑われている)。
好奇心と想像力の余り、ブラックホールへ飛び込み自殺を念慮する科学者もいる。
また、一般相対性理論では、時空の他領域と将来的に因果関係を持ち得ない領域を指す。
「ブラックホールに物を落としたら決して帰って来ない」
「周りのものを吸込んで半永久的な拡大を続ける」
というブラックホールの一般常識はここから導かれた。
現代の理論ではブラックホールの情報喪失性が否定されたとか、ブラックホールが水たまりの蒸発する様に、中身を吐きして干からびるとかも指摘されているが、宇宙の年齢(13.8BY)を超える極端な時間を要するのでここでは省く。
その撮影
さて、ブラックホールの存在は理論の上だけで予測されていたが、はくちょう座X-1を発端とするブラックホール発見により宇宙内でブラックホールが実在するらしいと分かった。
大質量を持つ中性子性や白色矮星のような天体は、周囲のガスを吸い込む際にガスが圧縮されて高温になり、高密度のX線を発する。このガスの方があまりに目立つので中心にある事象の地平線の黒い姿が観測できずとも大体そこにあると分かる
存在そのものは有名だが、実は観測的な確証が取れた天体――ではなかった。
※ヒトの目やカメラは光の反射を受け取ることにより物体の像を認識しており、ブラックホールのように光すら取込む重力を持つ天体は光反射がない=光学的な観測が不可能である。
しかし、2019年4月10日。
日本の国立天文台本間希樹教授も参加している国際研究チーム(イベントホライズンテレスコープ:EHT)によって、電波望遠鏡による世界初のブラックホールの撮影に成功した。
撮影に成功したのは、おとめ座銀河団の大質量銀河M87の中心にある超大質量ブラックホールの事象の地平線と、より後方の星々からの「後光」である。
質量は太陽の65億個分と途方もないレベルで、真っ赤なリングとして映し出されたそれは、見方次第で深淵から覗く赤い目にさえ思える。
この発見により、100年前から予言され、天文学において長い年月をかけ議論されて来たブラックホールの「存在」は遂に実証された可能性が濃厚となった。
2022年5月12日、天の川銀河の中心部にある巨大ブラックホール『いて座Aスター』の撮影にも成功したと発表された。
なお、あくまで撮影出来たのは降着円盤や背後からの光であり、"ブラックホール自体"を直接観測したわけではない。つまり、これでもその存在が100%立証された訳ではない。
また、密度無限大の性質上物理法則が破綻することから「ブラックホールとほぼ同じ振る舞いをする仮想上の別の天体」がブラックホールの正体であり、いわゆるブラックホールの存在については否定、又は懐疑的に見る科学者も少なくない。
余談であるが、2017年12月に宇宙兄弟コラボとして「からあげクン」のブラックホール味がローソンで発売されることとなった。黒いからあげクンが特徴的なのであるが、どういう経緯でブラックホールの名前を用いることとなったのか気になる所である。(※宇宙兄弟が連載10周年記念のコラボ企画で募集を行い、実現したとのことであるが)。
関連動画
関連タグ
天体 宇宙 重力 シュヴァルツシルト半径 事象の地平面 吸い込み 吸引
ホワイトホール…ブラックホールとは逆に「何でも吐き出す」天体。
中性子星…いわばブラックホールに”なり損ねた”星。太陽質量の約2.5倍以上だと重力崩壊を起こしてブラックホールになると推測されている。
創作におけるブラックホール
宇宙空間に潜む未知の驚異として、SF作品をはじめ、様々な創作のモチーフとされてきた。
……の、だが。
大抵、今日に至る創作でのブラックホール像は、本来のブラックホールとは性質を逸していることがほとんどである。
何せ前項の発見まで21世紀になっても存在の是非が曖昧で立証は出来ず、天文学の素人である我々作者と読者では「超強力な重力を有する」「重力で近づいた物体を吸い込む」程度の概略しか理解が追いつかないため、「要するにこんなのじゃね?」と想像する他なかったのが最大の原因と思われる。
天体としてはまだまだ未知であり、これから研究が進んでいく現象であるから仕方がないのだ。
また、実際のブラックホールは1度でも発生すると半永久的に存続する(なお、非常に長い目で見ると、いずれは蒸発して消滅することが量子力学から明らかになっている)と仮説されているが、創作のブラックホールは勢力維持に必要なエネルギーを使い切るとあっさり消滅するのがほとんどである。
そのため、多くの創作では重力で物体を吸込むワームホールという扱いが多い。
SF作品だとロボットの必殺兵装や戦略兵器として登場したり、ファンタジー作品でも周囲の物体を根こそぎ飲み込んで行く闇属性や時属性魔法の最上位に位置付けられる傾向が強い。
重力や時空間を操る能力者が、禁じ手や最後の切り札として使って来ることもある。
関連キャラ等
- レボリウムウェーブ(ウルトラマンダイナ)…敵背後に微小ブラックホールを発生させ、吸込んで消滅させてしまう必殺技。
- レアリュートウェーブ(ウルトラマンデッカー)…右手の中に圧縮した空間からブラックホールを発生させ敵に投げ付ける必殺技。
- 暗黒惑星グランスフィア(ウルトラマンダイナ)…自身の周囲にブラックホールの様な高重力場を発生させる能力を有する。
- ブラックホールフォーム/エボルト(怪人態)(仮面ライダービルド)…悪役・仮面ライダーエボルが変身するブラックホールの力を宿したフォーム及び最終形態。詳細は項目を参照。
- 仮面ライダークローズエボル(仮面ライダービルド)…仮面ライダークローズをベースとし、上記のブラックホールフォームの能力、意匠を取り込んだ仮面ライダークローズの究極形態。
- ドラグオン(電脳冒険記ウェブダイバー)…ブラックホールキャノンという技を使用。
- スペースゴジラ(ゴジラvsスペースゴジラ)…宇宙に飛散したG細胞が、ブラックホールに吸収されホワイトホールから放出される過程で結晶生物を取り込み、更に恒星の爆発による超エネルギーを受けたことで誕生した宇宙怪獣。
- ディメンション・タイド(ゴジラ×メガギラスG消滅作戦)…人工的に作り出したブラックホールを標的に照射し、消滅させる兵器(試射実験の際に生じた時空の歪みから現れたのが、メガニューラである)。ゴジラへ向けて使用されたものの、放射火炎による相殺の影響で、消滅させるには至らなかった。このことから、ゴジラは人工とはいえブラックホールの影響を耐えきる能力を持っており、さらに前述したスペースゴジラの例を考慮すると、万が一ブラックホールに吸収されても死なない可能性がある。
- ギドラ(GODZILLA -星を喰う者-)…次元の狭間に潜む高次元エネルギー体。凄まじい重力制御能力を備えており、降臨の際には歪曲重力波と共に時空間曲率が破綻し、ブラックホールが自然発生する。そのブラックホールから伸びるギドラの首は特異点よりも異常な質量体として認識されており、これはギドラがブラックホールをも凌ぐ超重力の塊であることを示している。
- 中原中也(文豪ストレイドッグス)…元々の能力は「重力のベクトル操作(能力名:汚れちつまつた悲しみに)」で、使い勝手や破壊力抜群の異能力である。そして、能力のリミッターを外した「汚濁」状態となることで、小規模ながらプラックホールを生み出し、対象を抉り消し去る。ただし、自分では汚濁を解除出来ないため、発動の際には彼の異能力が必要不可欠である。
- ポール・ヴェルレエヌ(文豪ストレイドッグス))上記の中也同様「重力操作」の異能力であるが、中也に比べ、エネルギーは有限である。
- マーシャル・D・ティーチ(ONEPIECE)
- 13号(僕のヒーローアカデミア)(僕のヒーローアカデミア)…個性『ブラックホール』の使い手の雄英高校の女性教師。
- グランゾン(スーパーロボット大戦)
- アトモス(ファイナルファンタジーシリーズ)… シリーズに度々登場するモンスター&召喚獣。初出の『FF5』から「敵を徐々に自分に引き寄せて吸い込む』という性質を有し、後続シリーズでも重力属性の魔法と密接に関わることが多いため、モチーフの1つとして取込まれている可能性が高い。
- クリエイターゲーマー(仮面ライダーエグゼイド) …仮面ライダーエグゼイドの劇場版限定フォーム。ガンバライジングの演出では宙にガシャコンウェポンを投影して敵にぶつけ、手の中で作り出したブラックホールにキックで敵を叩き込んで葬り去るというもの。因みに劇場版での必殺の演出は異なる。
- ジェノサイダー(仮面ライダー龍騎)…仮面ライダー王蛇の契約モンスター。必殺技のドゥームズデイは腹部にブラックホールを発生させ、そこに王蛇が敵を蹴り込むというもの。
- 暗黒ホラー軍団/デスクロス現象(大空魔竜ガイキング)…母星であるゼーラ星がブラックホールによる滅亡の危機にさらされており、それを回避するための研究の副産物として人工的にブラックホールを発生、ワープや攻撃に用いた。
- 宇宙犯罪組織マクー/魔空空間(宇宙刑事ギャバン)…一種のブラックホールと劇中説明されている。
- サーナイト(ポケットモンスター)…トレーナーを守る為ならサイコパワーを使い切り小型のブラックホールを発生させる事が可能。
- ダークライ(ポケットモンスター)…ブラックホールをモチーフにした「ダークホール」と言う技が使用可能。
- アクジキング(ポケットモンスター)…「生きたブラックホール」と言うべき生態を持つ。
- ミニブラックホール(チンプイ)…科法の一つ。ごみ捨てや草取りに使用。ダルーサを追い払おうとチンプイが使用したこともあるが、真逆のミニホワイトホールで脱出された。
- ミニ・ブラックホール(ドラえもん)…ドラえもんが持つひみつ道具の一つ。作中では「ブラックホールの模型」と説明されているが、それでも家を丸ごと飲み込むほどの力を持つ。
- バイキンホール(それいけ!アンパンマン)…ばいきんまんが開発したバイキンメカの一種。彼曰く「吸い込まれると二度と外へ出られない」とのことで、アンパンマンはこのホールに吸い込まれる寸前の状況まで追い込まれた。
- テルル(太鼓の達人)…Dr.ワルルーの作ったワルメカ7号。時空を歪めてブラックホールを発生させる力を持つ。
- マルク(星のカービィ)…身体を2つに割ってブラックホールを発生させることが可能。
- マホロア(星のカービィ)…ブラックホールを出現させることが可能。吸引力を強化させた場合、背景そのものすらも巻き込む程の吸引力となる。
- ブラックホールのホール(星のカービィ デデデでプププなものがたり)…漫画版オリジナルキャラクター。意思を持ったブラックホール。カービィに匹敵する吸い込みの力を有する。
- ゼンカイオーブラックジュラガオーン(機界戦隊ゼンカイジャー)…ステイシーザーが操る戦隊ロボのフェイク。こちらもマルクと同じように身体を2つに割って疑似ブラックホールを発生させ、攻撃を跳ね返すことが可能。
- マゼラ(妖怪学園Y)
- メンターナ(サイバーナイト)…銀河中心にあるブラックホールに自然発生した知性。メンターナとは直接繋がりがないが、小説とゲームでそれぞれ異なる星で衛星軌道上にマイクロブラックホールが周回している(小説は惑星イブラッド、ゲームでは惑星シークラー)。
- シリウス(流星のロックマン)…彼の管理するサーバーで有るブラックホールサーバーはブラックホールそのものであり、目標の電波体のいる星をブラックホールサーバーで飲み込み、電波体の心を抜き取り自分のコレクションに変えてしまう。
- クロアナ(仮面ライダーガッチャード)…ブラックホールをモチーフにしたケミー。
- ブラックバハムート(仮面ライダーガッチャード)…上記のクロアナを使って変身する形態。
- 伊吹萃香…『東方萃夢想』『東方緋想天』『東方非想天則』では密度操作の能力を用いて相手を引き寄せる小型ブラックホールを作り出せる
また政治的な意味では税金、社会保障費。R-18的な意味では性欲など ”終わることなく吸い込み続けるきりがないモノ”の例えとしてよく引合いに出される。また、”住みやすすぎて一度住むと離れたくなくなる街”の例えにも用いられる場合がある。
アトランチスの謎
とんでもないことになる場所
関連タグ
ギミック!
本作品に組み込まれているコピープロテクト機能で、トゥルーエンドルートの最終面(7面)の途中で正規品か否かの処理が行われており、不正コピー品と認識されると画面が暗転後「BLACK HOLE」と表示されBGMが流れたまま操作を受け付けなくなる様になっている。
関連タグ
プリキュアオールスターズDX3
今までプリキュア達が戦って来た、ドツクゾーン・ダークフォール・ナイトメア・エターナル・ラビリンス・砂漠の使徒等の邪悪なエネルギーが宇宙で融合し、宇宙最強の闇の力を有する思念体へ生まれ変わった存在であり、悪意の塊フュージョンや深海の闇ボトムを生み出した、いわばオールスターズDX3部作全ての黒幕であり、今までのプリキュア達に敗れ去った敵達の集合体でもある。魔女達からは、邪悪の神とされており、闇の意思そのものであるという。また、彼の生まれについて魔女が説明する過程で、TV版歴代敵組織等のボス達を取込んでいる描写がある。地球を遥かに超える巨体で、その名の通り、宇宙に存在するブラックホールのような姿をしており、中央に赤い目がある他、長い両手も出せる。プリキュア達との最終決戦時は、フュージョンとボトムを合わせたかのように6つの赤い目をした顔へ変わる。
プリズムフラワーを枯れさせて宇宙を飲み込み、全希望と命の輝きをなくし、無限の闇の世界を創立するため、映画に登場した敵達を邪悪な心のままに蘇らせて、彼らにプリキュア打倒とプリズムフラワー捜索を指示しながら、地球へと近付いて来る。登場当初で既に地球の半分を飲み込んでいる。宇宙最強の暗黒の力を持っており、上記の通り各映画に登場した敵達を復活させ、各敵組織等の怪物達を大量に出現させることも可能。さらにプリキュア全員の変身を強制的に解除させ、変身アイテムを抹消・あるいは妖精が変身アイテムへと変化する力を奪うという特殊能力を持つ。フルパワー時には、口から暗黒の色をした巨大な破壊光線を出し、地球に向かって放つ。また、プリズムフラワーを弱らせる力を持っている。全ての配下達が敗れ去った後にプリキュア達の前へ姿を現した。雲へ隠れていたプリズムフラワーを発見し、同時に地球を全て飲み込もうと行動を開始する。
関連タグ
全穴式ボットン便所
ボットン便所の中でも、便器の後ろ半分だけでなく便器全体が穴になっているものの俗称。