はじめに
本項ではアニメ『それいけ!アンパンマン』の主人公について記述しているが、「○○(キャラクター)」のようなタグが無いため「アンパンマン」と検索せざるを得ず、さらに作品名に彼の名前が含まれているため、彼のみのイラストを検索するのが難しくなっている。
概要
CV:戸田恵子
初登場回:TV第1話「アンパンマン誕生」
顔が美味しいあんパンで出来たヒーロー。
背中のマントには飛行能力があり、普段はそれを利用してパトロールをして過ごす。お腹が空いた人がいれば顔の一部を分け与え、皆を困らせる者がいれば注意する。そしていざという時にはその勇気をもってみんなを守る正義の味方。顔のパンのあんは粒あんであり、しわが多く賢い”脳味噌”をイメージした、あるいは単に原作者のやなせたかし氏が粒あん派であった、といったことに由来するらしい。
また、上記の通り顔を他者に分け与えるアンパンマンだが、彼自身は何も食べなくとも問題無く活動可能。これは公式設定であり、頭の餡子がエネルギーになっており食事をしなくても平気と述べられている。
悪質な脅威が現れた際には、懲らしめるために戦闘を行う。主な敵であるばいきんまんがいつも飛行メカに乗って来るため、空中戦となることが多い。強いパワーと勇気を持ち、またマントによる優れた機動力及びホバリング性能も備える。
誕生日は不明。やなせたかし先生の誕生日は2月6日で、アニメ版の第1話『アンパンマン誕生』の放送日は10月3日で2016年以降はその日を「アンパンマンの日」と正式に定められたので、この2つの日をアンパンマンの誕生を祝う日とすることがある。(映画『とべ!とべ!ちびごん』の同時上映作品『ドキンちゃんのドキドキカレンダー』の作中では、アンパンマンは10月生まれだと説明されている。)
弱点
顔の濡れ・汚れ・欠損などにより弱体化してしまうという弱点を持ち、アニメ版では「顔が汚れて力が出ない・・・」と言って戦闘不能に近い状態に陥ってしまう。
ただし映画版ではその場限りでなく、弱体化前と変わらず「僕は大丈夫!」「絶対に諦めない!」と言いながら皆を守る為に勇ましく動き回って敵に立ち向かうことも多い。
その後、バタコさん(を含む仲間達やゲストキャラクター)が「アンパンマン!新しい顔よー!」と焼き立てのあんパンを投げ込み、古い顔をはじき出す形で顔の交換を完了し、「元気100倍!アンパンマン!」と言いながら復活、一転攻勢に出るというのがアンパンマンの戦闘の基本的なパターンである。ちなみに、はじかれた古い顔は公式設定で自然に消えるとされている。
基本的には新しい顔によってパワーアップ状態になるが、作品によっては例外もある。例えばTVアニメ「アンパンマンとだんごのタンゴ」では、部分的に歪んでしまった箇所だけを饅頭用の餡子と皮で修復した際、通常時と同様のパワーを発揮している。それだけでなくTVアニメ「アンパンマンとスグダスマン」でも、部分的に歪んでしまった箇所にアンパンを取り付けて修復した際、通常時と同様のパワーを発揮している。また、顔が濡れた場合は焚火や日光で乾かせば回復する場合もある。
弱体化したアンパンマンは立っている事もままならない状態になることが大半であり(上記の通り映画版は例外もあるが)、その度にばいきんまん達に酷い目に遭わされることが多い。ただしほとんどの場合は仲間達やゲストキャラクターの介入で失敗に終わっている。
誕生の経緯
第1話「アンパンマン誕生」のあらすじによると、世界一美味しい心のこもったあんパンをジャムおじさんとバタコさんが作った。そのあんパンの種に、空から降ってきた「いのちの星」が落ち、命が宿って誕生した。この際に「ぼく、アンパンマンでちゅ」と自ら名乗っている。
幼少期の時点から飛ぶ能力は備わっており、ジャムおじさんを持ち上げられる程度の力は既に身に付いていた。しかし当初は技術不足で上手く飛べず、悔しい思いをしていた。そんな時、ジャムおじさんの「自分の力だけでなく風と仲良くするように飛ぶ事が大事だ」というアドバイスを受けて「次は上手に飛べるかもしれない」と希望を持って練習を積んだ結果、大空を自由自在に飛び回るに至った。
アニメ版第1話では、崖から転落したジャムおじさんを助けた事で人を助ける事の意味を学び、森の中で泣いていたチーズを救出した事でひもじい思いをしている人々の役に立とうと決心するようになった。 ただしエピソードによって役に立とうと決心した理由が変わっていることもある。
一人前のヒーローとして成長してからは、顔の材料も最上等のものが使われるようになり、バタコさんからは特製のマントをプレゼントされた為それまでより高く遠くまで飛べるようになった。
なお、ジャムおじさん以外が作ったパンを顔にすることもでき、その場合パンの種類によって性格も少々変化する(後述)。
ばいきんまんと初めて出会い戦ったのはその直後の出来事であるが、後にアニメ版で作られたエピソードでは幼少の頃から既に戦っていたという設定になっている(TVアニメ「アンパンマンとバイキンタイムマシン」、TVアニメ「アンパンマンとふるどけいさん」等)。アニメ版のエピソードで成長した彼に初めて会ったキャラクターが実は幼少期の頃から出会っていたエピソードが追加されるケースもある。
TVSP「アンパンマンとクリスマスの星」や『勇気の花がひらくとき』等、何度か生死不明に陥ったことがある。大抵は仲間達やゲストキャラクターの力で生還するが、『いのちの星のドーリィ』ではいのちの星が体から抜けてしまい、本当に死亡してしまったことがある。
ジャムおじさんが「いのちの星が抜けている状態では新しい顔は意味が無い」と言うように、いのちの星はアンパンマンの命であり、これが抜けることはアンパンマンの死を意味する。
ただし、いのちの星が抜け切ってしまう前であれば大丈夫らしく、実際に『かがやけ!クルンといのちの星』では、いのちの星が完全に無くなってしまう寸前まで追い詰められたが、新しい顔に交換するといつも通り元気100倍にパワーアップしていた。
勇気の花
ジャムおじさんが作った顔にはパン生地の中に「勇気の花」と呼ばれる花のエキスが入っており、このエキスが入っていないと元気3倍(あるいは勇気3倍)に弱体化してしまう。
また、怖がりな性格となってしまい敵に立ち向かうことも出来ず、いつも通りの力を発揮することも出来なくなる(勇気3倍の場合、敵に立ち向かうこと自体は出来る)。これはTVアニメ「アンパンマンとゆうきのはな」(第39話Bパート)をはじめ、アニメ版や映画作品でも度々語られている。
戦闘力
幼児向けアニメの主人公であるアンパンマンだが侮ることなかれ。昨今のアニメや漫画、はてはライトノベルの登場人物と比較しても尋常じゃない戦闘力を持っている。
以下に具体的な能力を示す。
- 自身の何倍もの巨躯を持つ怪獣やロボットをぶん投げ、パンチ・キックで容易く粉砕する驚異的な怪力を持つ。しかもこれでリミッターが掛かった状態であり、全力を出すと全身がまばゆく輝き、「光のアンパンチ」なる奥の手を使用する事が出来る。ゲストキャラクター等の特別な力を借りた際はより強力なパンチを使う事が出来、『だだんだんとふたごの星』においてはアクシズクラスの小惑星をパンチ一発で粉々に破壊した事すらある。
- 単独で大気圏を突破出来る速度。アンパンマンは垂直に飛んで大気圏を突破しており、それに必要な速度は実にマッハ32。あの殺せんせーよりさらに速いのだ。しかも足裏からジェット噴射する事が出来るため、そこから更に加速する事が出来る。『勇気の花がひらくとき』の作中にて、そのジェットの力を利用したロケットアンパンチを放った際には、一度大気圏を突破した後全く同じ位置に数秒もかからず再突入している。そして極めつけは『ハピーの大冒険』とTVアニメ「消えたアンパンマン」での飛行能力であり、前者はなんと落雷よりも速く飛んで自分の体を盾にしつつゲストキャラクターを守り、後者はばいきんまんが作ったバイキンホールの重力に引き込まれそうになるも、顔が欠けた状態にもかかわらずバイキンホールの重力に逆らって飛び続け地球に帰還したことさえある。更に普段の話でもばいきんまんの光線銃等を使った攻撃を回避したり、その光線よりも速く飛んで仲間たちを守ることもある(TVアニメ「ぼくらはヒーロー!」等)為、光速を上回る速度で飛行出来るといっても過言では無い。
- 上記の無茶をしてもぴんぴんしている頑強な体。大気圏突入時の熱(約350℃)および溶岩付近の大気熱(約1200℃)は勿論、真空状態にも耐え、凍らされても機能不全に陥ることなく行動出来る。しかも体が傷ついた(ばいきんまん等により姿を変えられた)としても頭を新しくすれば瞬く間にダメージが全回復し、元の姿に戻ることが出来る(ただし例外もあり、TVアニメ「アンパンマンと魔法のハンマー」では、アンパンマンは魔法のハンマーで身体を小さくされたのだが、新しい顔に交換しても小さくなった身体は元に戻っていなかった)。
- 更に、頭を変えれば下記の通り状況に応じた能力を獲得でき、水中に対する耐性や斬撃等の一部攻撃の無効化が出来るようになる場合がある。アニメ内では電気や熱を操った攻撃を繰り出したこともある。ただこの能力に関して彼は「いつもの顔がいい」との事で、積極的に使う事はなくアンパンを作る為の材料や環境がない場合の緊急手段としている。
- そしてご存知の通り飛行能力を完備しており、高い機動力を誇る。判断力も優れており、『夢猫の国のニャニイ』では地面を踏み割って盾にすることで敵の攻撃を防いだり、他にも障害物の多い隙間を縫って飛び、的を散らす等といったクレバーな行動をとる事も。
この様に恐ろしいまでの力を持っている彼だが、普段は力をセーブし、人命救助を目的としてその力を振るい、むやみな暴力は絶対に行わない。それは彼が自身の持つ力の責任をしっかりと自覚しており、あくまでも自身の力は弱者を守る為に使うことを信条としているからに他ならないからである(『ハピーの大冒険』では、アンパンマンのこの考え方が強調されて描かれている)。
劇場版等で起こる緊急事態においては、アニメ版のように弱体化した後は何も出来なくなってしまうようなことはなく、上記の能力をフルに駆使して自らが傷つきながらも幾度も人々を救っており、その時の彼の姿はまさしく正義のヒーローである。
性格
誰にでも優しくお人好しで、この世界に住んでいる人みんなが好き。その性格上頑固な一面も持っており、特にミュージカル版ではこの性格が強調されている。優しい性格故に弱い者を庇うが、結果的にそれが甘やかしに繋がってしまう短所もあり、その点はジャムおじさんに指摘されている。
極度の上がり症で、芝居や歌を唄う事は苦手としている。人前では緊張してしまい、歩く時に右手と右足が一度に出てしまう事があると語っている。このため演劇や大勢の前でパフォーマンスをする時は、必ずと言っていい程に喋り方が棒読みになってしまい、しらたまさん曰く「芝居に全く向いていない」との事。芝居に向いていない点は本人も自覚しており、演劇出演の誘いが来ても自ら断っている。同様に商売の口上も苦手。ただし、歌を唄う事については音痴というレベルではなく、人並みに歌えるぐらいであり、キャラクターのテーマソングなどの曲を知っているなど何曲か持ち歌はある。また講談は非常に上手い。
恋愛は、正義の味方であるためか「みんなが好き」という事で、特定の人物だけを好きになったり関係性に優劣をつける事はない。ただし作品によっては例外もあり、映画『勇気の花がひらくとき』の作中ではゲストのキララ姫を気にしている様子があり、顔を赤らめたり好意を抱いていた様子がある。それだけでなく、終盤ではキララ姫に対し「僕は、君のことが本当に…」と言っている。
また『すくえ!ココリンと奇跡の星』では、ココリンのことを「君は僕の大切な友達だ!」と言っている。ばいきんまんを含め特定の誰かを嫌いになったり蔑視したりする事はないが、しらたまさんやドリアン王女などの押しの強い人物から、パトロールやパンの配達を口実に遠ざかろうとする描写はある。
アニメ放送初期~中期の頃はまだ精神的に幼かったのか、今と違い子供っぽさが強調されて描かれていた。ゲストキャラクターと一緒に昼寝したり(TVアニメ「アンパンマンとドドのしま」)、ばいきんまんに操られた仲間に対し謝りながらもアンパンチを放ったり(TVアニメ「アンパンマンとホッチンワニ」)、何も悪さをしていないかぜこんこんを疑ったり(TVアニメ「アンパンマンとおかしなクシャミマン」)、お化けを怖がっているカバオくんに対しふざけて少しだけ脅かしたり(TVアニメ「アンパンマンとおばけの池」)、窮地に陥った際に「もうダメだ…」と諦めてしまったり(TVアニメ「アンパンマンといわおとこ」等)、アンパンマンが現れて無抵抗で慌てているばいきんまんに対しいきなりアンパンチを放とうとしたり(TVアニメ「らーめんてんしと中華のくに」等。ただしばいきんまん側も相応の悪事を行っているが)、ゲストキャラクター達がばいきんまんに捕まっており助けなければいけない状況にもかかわらず力が出ない為にばいきんまんから背を向けて逃走してしまったり(TVアニメ「アンパンマンとデザインマン」、TVアニメ「ヨーヨーマンとケンダマン」等)、ばいきんまんと取っ組み合いの喧嘩をしたり(TVアニメ「アンパンマンとポットちゃん」)、ばいきんまんの策略とは言え仲間の言葉を信じようとせずお互い攻撃し合って自滅したり(TVアニメ「アンパンまつりとおめんまん」)と、良く言えば腕白で人間味がある、悪く言えばヒーローとして未熟な一面があった。
また、ばいきんまんが自ら戦いを放棄して逃げた際も、ばいきんまんがその場に残した発明品等を投げつけて追撃したり(TVアニメ「ちゅうしゃき先生とバイキンマスク」等)、追いかけてアンパンチを放つ(TVアニメ「アンパンマンととびだせパンポン」等)といった、悪人にお仕置きをする(TVアニメ「メロンパンナとクレヨンの国」にてアンパンマン自身が述べており、TVアニメ「アンパンマンとママザウルス」でもアンパンマンが「ばいきんまんをやっつけろー!」と言っている)一面も強調されて描かれていた。
しかし2000年代に入ると精神的に成熟したのか、このような一面は薄れていき、現在のように落ち着いて達観した振る舞いとなり、悪人を倒すことより空腹の者や困っている人を救う一面が強く描かれるようになった。また、悪人にいきなり攻撃したり、ばいきんまんが自ら逃走した際も追撃するようなことはしなくなった(ただし例外として、一部のシナリオや着ぐるみショー、アンパンマンミュージアムで行われるイベント等ではアンパンチやアンキックで追撃することはある)。
変身アンパンマン(以下50音順)
アンパンマンの亜種(?)。ばいきんまんの攻撃で顔がやられるパターンがアンパンマンのピンチのお約束であるが、ごく稀にいつも使っている食材が無いときには材料を代用して、新しい顔を作ることがある。
例えば、あんこの代わりにカレー・クリーム・栗餡を使ったり、小麦粉の代わりに饅頭、金太郎飴やパイ、メレンゲ、最中、中華まん、餅、素麺を使った事がある。いずれも顔を交換すると、その物に応じて名前が変化し、場合によっては性格も変化することがある。
ただ前述の戦闘力でも述べた他、第309話Bパート「アンパンマンとマロンくん」内で、『やっぱりいつもの自分が一番いい』と答えており、騒動が一段落した後は、いつものアンパンマンの顔に戻っていることが多い。
基本的には元気100倍と同様にパワーアップし、下記のように新たな能力を得ることもある。ただし、場合によっては元気100倍及び通常時よりパワーダウンしてしまうこともある。
アップルパイアンパンマン
顔がアップルパイで出来ているアンパンマン。掛け声は『元気いっぱい!アップルパイアンパンマン!』。『アップルパイアンパンチ』を繰り出すが、パワーが足りなかった為、あまり威力はない。
アメパンマン
顔があんこ入りの飴で作られたアンパンマン。ただし元気は10倍(いつもの10分の1)で、ばいきんまんのハンマー攻撃を受け止めた際も「ダメだ、力が足りない!」と言っている。
アンドーナツマン
フライぼうやが揚げたあんパンで出来たアンパンマン。触れたものを加熱する『アンドーナツパンチ』を繰り出す。
アンパイマン
顔があんこパイで出来たアンパンマン。『アンパイマンパンチ』を繰り出す。
あんまんマン
顔があんまんで出来たアンパンマン。言葉が中華風(「~アル」という口調)になる。『あんまんマンパンチ』や『あんまんマンキック』等、中国拳法のような技を繰り出す。
おうごんアンパンマン
とても珍しい黄金の小麦で作られたアンパンマン。『おうごんアンパンチ』を繰り出す。
他の形態と違って希少食材で作られており、純粋なパワーアップに近い。
作中では「元気200倍!アンパンマン!」と名乗っており、「おうごんアンパンマン」という名称は『アンパンマン大図鑑プラス公式キャラクターブック』等に記載されている。
おつきみアンパンマン
顔が月見団子で出来たアンパンマン。飛び跳ねて『おつきみパンチ』を繰り出す。
おもちまん
読売新聞日曜版に連載されていた『とべ!アンパンマン』で登場。顔が欠けたアンパンマンが、もちおばさんの餅でとりあえず復活したもの(外見は、後述の「だいふくまん」の鼻がないもの)。一応飛べるものの、ほとんど力は出せない。パン工場に帰ったあとに元に戻してもらった。
カッパアンパンマン
河童の皿を頭に乗せて変身したアンパンマン。水中でも平気。必殺技は、自ら渦を巻いて突進する『アンパンマンスピン』。
カレーアンパンマン
TV第8話Bパートおよびミニ・ブックス「アンパンマンとかいじゅうアンコラ」中に激辛のカレーを入れたアンパンマン。見た目は普通のアンパンマンで、あんこを食い尽くそうとするアンコラを食い止める為に自身もろとも口の中に入り、辛い物が苦手なアンコラをびっくりさせて懲らしめた。本人は「それいけ!アンパンマン」と言いながら飛んでいた。
クリアンパンマン
顔が栗の形で中に栗餡が入っているアンパンマン。『クリアンパンチ』を繰り出すほか、語尾に「クリ」を付けて喋る。
クリームパンマン
顔の中にカスタードクリームが入っているアンパンマン。穏やかな表情と声色で、唯一声優ごと変更されるパターンである。声を担当したのは山田栄子。アンパンマンほど強くはなく、それゆえばいきんまんにさえあっさり倒されてしまう。子供たちが作った公園のシーソーやサッカーゴールを使ってばいきんまんに酷い目に遭わされるが、かしわもちまんが持ってきたあんこで作った新しい顔を貰ったことでアンパンマンに戻り、ばいきんまんを打ち倒した。
クリキントンアンパンマン
トンちゃんが作った栗きんとんが入っているアンパンマン。顔や体の色が栗きんとんのような黄色になる。ばいきんまんの放った毬栗をはじき返す力を持ち、『クリキントンアンパンチ』を放つ。味はジャムおじさんも絶賛するほどの美味。
クレヨンアンパンマン
クレヨンマンが描いたアンパンマン号で作られたクレヨン調のアンパンマン。『クレヨンアンパンチ』を繰り出すが、あまり威力はなく、この時はしょくぱんまんとのダブルパンチでばいきんまんを撃退した。掛け声は「元気いっぱい、クレヨンアンパンマン!」。
黒砂糖アンパンマン
砂糖の代わりにちゅらおばあが作った黒砂糖を使ったアンパンマン。『サーターアンパンチ』を繰り出す。黒砂糖を使っている為、顔は黒っぽい。掛け声は「元気いっぱい、黒砂糖アンパンマン!」。
コーヒーパンマン
ばいきんまんが放ったコーヒー湖のコーヒーで濡れた顔を、アンパンマン号の釜戸でもう一度焼いて出来たアンパンマン。渋い性格で、事あるごとに歌舞伎役者のように見得を切るため、メロンパンナに「アンパンマン、変…。」と言われてしまった。『コーヒーパンチ』を繰り出す。掛け声は「元気100倍、ちょっと渋めのコーヒーパンマンとは僕の事だ!」。
ささだんごアンパンマン
ささだんごちゃんが作った笹団子で出来ているアンパンマン。笹が、髪のように横に広がっているのが特徴。元気ではなくパワー100倍。
ジャイアントアンパンマン
原作絵本および第2話Aパート「アンパンマンとばいきんまん」で最初に登場した変身アンパンマン。ばいきんまんの作った黒い雲に対抗する為に大きな顔をつけたアンパンマン。ちょっとの攻撃ではびくともしない。あまりの顔の大きさで、出動の際にパン工場の屋根を壊してしまったが、ジャムおじさんは「また直せばいい」と許していた。このエピソードの原作である絵本版では体も巨大化している。かぜこんこんをやっつける際にも作られたが、かまどに入って煙突から通ると元のサイズの頭に戻った。リメイクの絵本では強風に飛ばされないようにと氷の国でも大きい顔のままだった。
シュガーアンパンマン
シュガーランドの水飴を材料とした金平糖で作られた、虹色のオーラを纏ったアンパンマン。『シュガーアンパンチ』を繰り出す。掛け声は「甘さ100倍!シュガーアンパンマン!」。
そうめんパンマン
素麺の材料で顔を作ったアンパンマン。『そうめんパンチ』を繰り出す。顔は摩擦力がなく、ばいきんまんのハサミ攻撃が全く通用しなかった。
だいふくまん
餅の中にあんこを入れて作られた顔のアンパンマン。『だいふくパンチ』を繰り出す。 交換直後は普通に「元気100倍!アンパンマン!」と名乗っていたが、バタコさんに訂正された後に「力もりもり大福まん!」と名乗り直した。
デンキアンパンマン
電池沼で電気を帯びた顔のアンパンマン。『プラズマアンパンチ』が決め技。しかし、本人も少し眩しいらしい。
はるまきアンパンマン
はるまきぼうやの春巻きの皮であんこを包んで揚げた顔のアンパンマン。次々に打ち出すパリッとした『はるまきアンパンチ』が武器。掛け声は「パリッと元気100倍、春巻きアンパンマン!」。
ホットアンパンマン
ホットサンドちゃんのホットサンドプレートで焼いた、四角い形の顔のアンパンマン。掛け声は『元気100倍!ホットアンパンマン!』。ばいきんまんが乗ったロボットの周りを高速でぐるぐると飛び回って加熱することでダメージを与えたり、必殺技『ホットアンパンチ』を繰り出すことができる。
ホットケーキアンパンマン
顔がホットケーキの材料で作られたアンパンマン。技は普通の『アンパンチ』。
横向きではかなり厚みのある顔である事が分かるが、正面からでは通常時と見分けがつきにくい。
ホットサンドアンパンマン
上記のホットアンパンマンと同様に、ホットサンドちゃんのホットサンドプレートで焼いた、四角い形の顔のアンパンマン。外見もホットアンパンマンと全く同じであり、掛け声は『元気100倍!ホットサンドアンパンマン!』。必殺技『ホットサンドアンパンチ』を繰り出す。
ホワイトクリームパイマン
ホワイトクリーム姫のクリームとパイの生地で作られた顔のアンパンマン。元気は70倍。『ホワイトクリームパンチ』を繰り出す。
マロンアンパンマン
中にマロンクリームが入っているアンパンマン。元気は60倍。繰り出す技は『マロンアンパンチ』。通常のパンチではバイキンUFOに太刀打ち出来なかったが、回転して繰り出すことで元気100倍の時と同様のパワーになり、バイキンUFOを破壊した。
水あめアンパンマン
顔が汚れないようにシュガーランドの水飴で顔をコーティングしたアンパンマン。ゴロンゴロの吐き出すカビの液体も弾き返す。『水あめアンパンチ』や『水あめアンキック』を繰り出す。掛け声は「甘さ100倍、水あめアンパンマン!」。
むしアンパンマン
せいろくんの蒸篭で顔を蒸して出来たアンパンマン。武器の『むしアンパンチ』は従来の技に加え熱気で相手を攻撃することが出来る。 掛け声は「熱気100倍!むしアンパンマン!」。
メレンゲアンパンマン
あんこをメレンゲで包んだアンパンマン。メレンゲパワーで泡だれたメレンゲを飛ばしたり、『メレンゲアンパンチ』を繰り出す。
モナカアンパンマン
もなかちゃん兄弟の最中の皮で作った顔のアンパンマン。
知名度など
構造はとても単純で、丸と線だけで描くことができるシンプルな見た目。「子供でも簡単に描けるキャラクター」としても有名。またおもちゃメーカーのバンダイが1996年から実施している『お子さまの好きなキャラクターに関する意識調査』でもシリーズ全体でトップをキープしている(ただし2015年度・2016年度のみ、『妖怪ウォッチ』が上回っていた)。
台湾や韓国、香港など一部アジア諸国を除く日本国外では人気が低く、ヨーロッパなどではその知名度はほとんどゼロに近い。これは世界各国の文化の違いによるものであり、欧米などではアンパンマンが自分の顔を食べさせるのがカニバリズムを連想させるということで嫌悪感があるようだ。なお、あんパン自体は日本で生まれたものであり、東アジアでは広く親しまれているが欧米などでは一般的ではない。
余談
- アンパンマン原作絵本:お腹をすかせた人たちパンを与えるうちに顔であるアンパンがすべて無くなっても首なしで動き回る場面があった。アニメ版では長らくこの描写は無かった(正確には「ぶたまんまんとあんまんマン」や「アンパンマンとチビケロくん」等、一瞬だけ描かれたエピソードはいくつか存在するが、明確に描写されたことは無い)が、劇場版『すくえ!ココリンと奇跡の星』(2011年公開)にて、顔が全て無くなったアンパンマンが明確に描写された。
- 原典:短編童話集「十二の真珠」収録。あんパンの男ではなくスーパーマンのように空を飛べる超能力者のパン屋さんがパンを飢えた者たちに配り与えるお話。本家や、コウモリ男からはバカにされ、最後は戦争している国の国民たちを救うためにパンを持っていった所を軍隊に不法侵入者として狙撃される悲しいお話であった*⇒初代アンパンマン
- 『だれも知らないアンパンマン』:1970年後半「月刊いちごえほん」で連載されていたシュールな漫画作品。2016年、完全復刊!⇒封印作品参照
- 何故食品のヒーローなのか?というとやなせたかし氏自身が兵役において「どんなに長い距離歩くのも、どんなに重いものを持つのも、辛いが耐えられる。でも食べられないってことは辛い上に耐えられない」と語っており、また正義についても正義と信じたものが敗北によって悪になってしまった体験から「正義というのは時と場合によって変わるものだが、"お腹の空いている人にご飯をあげる"ことはどんな時代の誰相手でも絶対に正義である」「悪いやつをやっつけるとか、怪獣を殴りつけるとか、そういうことじゃなくて、ひもじい人を助けることだと思った」「誰かに食べさせるというのは身を切らなければできない、誰かのために自分の何かを失えるモノこそやはり正義だと思う」という発想から来ている
代表的な台詞
- 「ぼく、アンパンマンです。」
- 「それじゃ、ぼくはパトロールに行って来ます。」
- 「困っている人はいないみたいだ。」
- 「元気100倍、アンパンマン!」
- 「やめるんだ、ばいきんまん!」
- 「顔が○○して力が出ない…」(○○には、具体的な異常の状況が入る。)
- 「許さないぞ、ばいきんまん!」
- 「アーンパーンチ!!」
関連イラスト
関連項目
それいけ!アンパンマン 絵本 アニメ やなせたかし アンパンチ イケパン アンメロ アンロール アンキラ めいけんチーズ レッドヒーロー パン戦士
ワンパンマン:アンパンマンが元ネタと思われる漫画作品。ただし、パロディ要素はタイトルと主人公の見た目、最初の敵くらいであり、テーマも展開も主人公の性格もアンパンマンとの関連はない。
八木俊典:僕のヒーローアカデミアのとあるキャラクターの本名。幼少期にアンパンマンの絵本を読んでおり、彼が力は無くともヒーローを、平和の象徴を志した原点である。
Anpanman:英語記事