概要
片腕を後ろに引いて力を溜め(以前は片腕を回転させて力を溜めるパターンもあったが、2010年以降はほとんど見かけなくなった。2020年8月現在、このパターンのアンパンチが確認出来た最新のエピソードは2014年11月14日放送「フランケンロボくんとゆめのこうま」である)、そこから渾身のパンチを放つ。
主にばいきんまんを遠くに吹き飛ばしたり、バイキンメカや岩を砕いたりする際に用いられる。新しい顔に交換した後に繰り出すアンパンチは特に強力。バリエーションも豊富である(アニメ初期は臨機応変にアンパンマンが呼び名をつけていた。連続アンパンチ、アンパンマンパンチ等)。
映画作品(『いのちの星のドーリィ』『ブラックノーズと魔法の歌』等)やアニメ版のスペシャル回(「アンパンマンとバイキン黒騎士」「みんなのヒーロー!アンパンマン」等)では、拳もしくは全身を輝かせ、通常とは桁外れの威力(描写から、後述するトリプルパンチ以上の威力と思われる)を誇る「光のアンパンチ」を放つこともある。
しかし、後述するバリエーションでなくても威力は凄まじいものと思われる。
アニメ版のオープニング映像や、PVの描写ではあるが「いくぞ!ばいきんまん」の映像内では、遥かに巨体な悪役のかぜこんこん、化石の魔王、氷の女王ですらアンパンチをまともに喰らった際、全員まとめて吹っ飛ばされた程(因みに後者の映像内では、アンパンチで吹き飛ばされた直後にバイキン城に激突し、更にばいきんまん含む全員が怯えるという醜態を見せながら城が崩落した)。
種類
ダブルパンチ
主にしょくぱんまんの「しょくパンチ」もしくはカレーパンマンの「カレーパンチ」などと同時に「アンパンチ」を繰り出す。一人の時よりも威力が上がる。また、メロンパンナ、ロールパンナ、あかちゃんまん、ばいきんまんなどと一緒に放ったこともあった。また、アンパンマン以外で放つダブルパンチもある(例:カレーパンマン&メロンパンナ、しょくぱんまん&クリームパンダ、ばいきんまん&ドキンちゃん等)。
トリプルパンチ、三色パンチ
主にアンパンマン、しょくぱんまん、カレーパンマンの三人で繰り出すパンチ。名前の由来は「三色パン」から(三色パン:一つのパンで3種類の餡が楽しめるパンの事。一般的にはあんぱん、クリームパン、チョコクリームパンがくっついた形。ただし現実の商品の場合、カレーパンは兎も角、食パンを含めての3色名乗りは批判を受けるだろうが…)。
当然ながらダブルパンチよりも威力は強い。またカレーパンマン、しょくぱんまん、メロンパンナの三人や、(ばいきんまんの夢の中だが)メロンパンナ、ロールパンナとの三人で放ったこともある。無敵のトリプルパンチとも呼ばれ、トリプルパンチが効かない敵(主に劇場版に登場するバイキンメカやボスキャラクター等の強敵)がいるとジャムおじさんたちはかなり驚く。ちびごんを空に飛ばすために使われたこともある。
スタンプパンチ
「アンパンマンとスタンプぞうさん」で使用。
アンパンマンがばいきんまんが使っていたスタンプ形イタズラ道具を発見して、素手の代わりにその道具でパンチした。威力に関しては、ばいきんまんが吹っ飛ぶほどの強さである。
映画でのアンパンチ
基本的にその映画の一回のみ繰り出されている(通常のTVアニメや他の映画で繰り出されることは無い)。
ロケットアンパンチ
映画『勇気の花がひらくとき』にて繰り出された、宇宙空間から急降下し断熱圧縮と高速で威力を増したアンパンチ。かなり知名度が高い。
スーパーアンパンチ
映画『ゴミラの星』。仲間の熱い気持ちを込め、炎を帯びたアンパンチ。
スターライトアンパンチ
映画『だだんだんとふたごの星』にて繰り出された、最強クラスの威力を誇るアンパンチ。ジャイアントだだんだん、星の妖精のキラリちゃんとキララちゃんの力を借りた状態のアンパンマンが放ち、その威力は小惑星を一撃で砕き消滅させてしまうほど。
ソフトアンパンチ
映画『りんごぼうやとみんなの願い』にて繰り出されたアンパンチ。名前の通り威力は控えめで、通常のアンパンチとは違いバイキンメカを破壊せずに空の彼方へ吹き飛ばした。
余談
今でこそ定番となっているが、実はこれ、当初は台本のセリフの中に含まれておらず、アンパンマンの声を担当している戸田恵子によるアドリブである(ちなみに、初めてこの技が使用されたのは、アニメ版第2話のBパートの「アンパンマンとカレーパンマン」である)。アニメ初期の頃はアンパンチでばいきんまんが飛ばされるパターンは定番になっていなく、除菌、災害で中断、高いところから落ちる、作戦失敗で自ら撤退、ほかのヒーロー(たこやきまんやピクルスなど)が飛ばすなど多数(近年でも稀に見られるが)である。