概要
「鋼の錬金術師 FULLMETALALCHEMIST」アニメ第53話・54話で、エンヴィーがロイ・マスタング大佐に彼の親友であるマース・ヒューズ中佐(死後、二階級特進で准将)を殺害した張本人であることを、ヒューズの最愛の妻であるグレイシア・ヒューズに化けながらヒューズを殺したその卑劣な手口を自ら暴露して煽ったのが発端であった。
だが当の大佐はショックを受けるどころか激しい怒りを露わにし、
「決まりだ…お前が"ヒューズを殺した"、その一点だけ分かれば良い。もう喋らなくていいぞエンヴィー。まずその舌の根から焼き尽くしてやろう・・・!!」
という言葉と共に凄まじい形相で宣言。真の姿を表したエンヴィーの「真の姿の自分は手加減が出来ない」だのなんだのと能書きばかり垂れる油が乗っているのかよく回る舌を焼き払い、眼球をピンポイントで狙うえげつない攻撃を始め、地獄の業火のごとき焔の錬金術で、エンヴィーを火だるまにしていく。
「デカければ勝てると思ったのか、馬鹿が」
当初は大佐を見縊っていたエンヴィーも焔の錬金術で身を焼かれてようやく目の前の敵が自分と同じホムンクルスであるラストを殺害した(=自分を殺せる力を持った)相手である事を思い出し、人型に戻って一旦退却、ヒューズに変身して大佐の動揺を誘おうとしたり、果ては大佐に変身してリザ・ホークアイ中尉を襲おうとするなど、あの手この手で人間の弱さにつけこむ攻撃を仕掛けてくるが、復讐に燃える大佐にはまったく歯が立たないばかりか文字通り火に油を注ぐ結果となり、この手の大火力にありがちな「至近距離では行使できない」という弱点を突こうと接近してもエンヴィーは人型にもかかわらず眼球だけを焼却
「生憎手加減はイシュヴァールの内乱で学んだんでな」
(マスタングは賢者の石生成のための人体実験に無理やり加担させられていたため、皮肉にも彼の錬金術の万能性を高める結果となっていた。そして何よりイシュヴァールの内乱はエンヴィーが引き起こしたものなので、因果応報である)
再生がまるで追いつかない速さでの爆炎の連撃を受け焦熱地獄を味わわされ続けた。
そして「賢者の石」を使い果たしたエンヴィーは、また胚のような姿に戻ってしまう。止めを刺そうとする大佐だが、ホークアイや後に駆けつけたエド、スカーに説得され、ようやく怒りの炎は鎮まった。
いつものクールな佇まいをかなぐり捨て容赦なく爆炎を撃ちまくっているかと思いきや、エンヴィーの目玉や口の中などを正確に狙う超局所的な狙撃の炎と、逃げ隠れしようが巨大化しようが誰かの近くに居ようがお構いなしにエンヴィーだけを薙ぎ払う大規模な爆撃の炎を使い分けるなど戦闘面では冷静さを失ってはいない。
その後、エンヴィーはエドの説得により殺されずにいたが、自分を殺さない=復讐を捨てる選択を「バッカじゃないの?」と、吐き捨て、その場にいた人物の因縁(リザはスカーの同胞を撃ち殺しまくっていた、鷹の目の二つ名はこの時に得たもの、スカーはエドの幼馴染であるウィンリィの両親を殺害した張本人、等)を煽り散らすが、その場にいるものはそんな事はとうに知っている上でこの場にいるため僅かばかりの動揺や葛藤すら発生しなかった。
「憎んで泣いて、殺し殺され、のたうち回れよぉ!這いつくばれよぉ!仲良く手を繋いでなんてアンタらクソ共にできる訳ないだろ!?なぁおチビさん?なぁホークアイ?マスタング!?スカー!!」
「………なんでだ?なぁ……なんでだぁ……?なぁ、なぁ!なんでだ…!?なんでなんだ…!なんでだよぉぉぉぉ!!」
そして
「……エンヴィー、お前…人間に嫉妬してるんだ…」
「……え?」
エドに「人間への嫉妬」という己の本質を理解されたことで、「人間ごときに自分を理解される」という屈辱に耐えきれず涙を流しながら、核である「賢者の石」を自ら引き剥がし、自害した。
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