「神の道に背きし錬金術師、滅ぶべし!」
概要
演:新田真剣佑(実写映画版)
作中に登場する東部の少数民族「イシュヴァール人」の男性。身長195㎝ぐらい。
本編開始時点でアメストリス国内で頻発していた国家錬金術師連続殺人事件の犯人であり、額に付いた大きな十字傷からこう呼ばれている。なお本名は不明であり、当人も「名は捨てた」として作中で明かされる事はなかった(作者曰く「設定はあるけど秘密」との事)。一人称は「己れ(おれ)」。
その正体は、かつてアメストリス軍の行なったイシュヴァール人大量虐殺作戦の生き残りで、理不尽に多くの同胞の命を奪った国家(および錬金術)を強く憎み、当時の侵攻軍に所属していた国家錬金術師や重役を標的に殺人を重ねる復讐鬼となった。作中で登場した時点で、既にバスク・グラン准将を含めた10人もの国家錬金術師を殺害しており(その内のバスクを含めた5人が中央所属の国家錬金術師である)、国家錬金術師を監督する立場だった者達も多くが彼によって殺害されていたが、一方でこれによる人材不足が、ロイ・マスタングが中央に栄転するきっかけにもなった。
主人公であるエルリック兄弟の前にも幾度となく現れ、彼等が前述の殲滅戦には関わっていないにしろ、自然の摂理に背く「国家錬金術師」を葬らんと問答無用で襲いかかってくる(その為、厳密には彼の狙いはエドだけである)。本作の全体を通した最大の敵はあくまでホムンクルス達なのだが、後述するニーナの件やウィンリィの両親の件など、エルリック兄弟との個人的な因縁はホムンクルス達より根深く、終盤近くまでエルリック兄弟の最大の宿敵として立ち塞がり続けた。
戦闘においても、エルリック兄弟が作中で直接対峙したホムンクルスの大半よりも、凄まじい戦闘力で彼等を幾度となく追い詰めており、一時はエドの中で「死」というワードと直結する存在としてトラウマ化したり、同時に彼等兄弟が更なる強さを求める大きな動機にもなった人物である。
他民族への迫害とそれによる確執という本作のテーマの一つを担う重要キャラであり、さらにその右腕の錬金術の秘密など、本作の終盤における鍵を握る最大のキーパーソンの一人でもある。
同時に作中での立ち位置が複雑なキャラで、エルリック兄弟やマスタング組を初めとした主人公サイドと対立しているのは勿論、同時に人柱であるエド達を狙っている事やイシュヴァールの件でホムンクルスサイドとも敵対しており、終盤近くまで完全な第三勢力として活動していた。
ちなみにpixivでは、彼の関連画像はスカーでタグ付けされる事が殆どであり、そちらの方が多くの投稿画像を参照できる。
人物像
イシュヴァール人の外見的特徴である褐色肌と赤い目に加えて白い髪を持ち、髪型は短髪のツーブロックである。普段はその正体を隠す為にサングラスをかけている(これは、後に登場する北方司令部のマイルズ少佐も共通している)。前述通り、額から両頬にかけて✕字を描くように大きな傷があるのが特徴。この傷は殲滅戦の中である国家錬金術師の攻撃によって付いたものである。
筋肉質で屈強な体躯を持つ偉丈夫で、やや頬が痩けた厳めしく精悍な顔立ちをしている。
衣装については、イシュヴァール人の集落で暮らしていた頃は、衣の上に袈裟を羽織った僧侶らしい出で立ちだったが、本編ではノースリーブのシャツの上に背中に十字模様が描かれた黄色いジャケット、左サイドにやはり十字模様が入った黒いズボンといった現代風の洋服を着用している。
元々が地神イシュヴァラを信仰する「イシュヴァラ教」の武僧という事もあって、何事においても常に厳格でストイックな性格であり、鍛錬等も欠かさない。僧侶というだけあってイシュヴァラへの信仰心も非常に深く、何より自身がイシュヴァール人である事を最大の誇りとしている。
ただし、前述の経緯からその心は復讐に囚われ荒みきっており、師父からはそれを案じる言葉をかけられている。自身がそうした復讐に執着する一方で、相手に対しても自身への復讐を肯定する場面もあり、ウィンリィがとある経緯から自身に銃を向けた際にも、彼女には「その権利がある」と認めている(尤も、攻撃してきた時点で敵とみなして反撃するつもりであったが)。
しかしながら、神を信仰する背景からか義理堅い性分も併せ持ち、他者を騙したり裏切るなど義に背く行為をとる事はない。また、同族であるイシュヴァール人達に対する同族意識や愛情は非常に深く、イシュヴァール人や自身と同じような境遇の者を助ける事もある。聖職者としての他者への哀れみや慈悲の心も忘れてはおらず、合成獣となったニーナと犬のアレキサンダーを殺害した際には、イシュヴァラに二つの魂の安寧を願う姿も見せた(彼等を殺したのも彼等を他に救う方法がないからである)。
また、そのシリアスな背景や無口で強面な外見とは裏腹に、実は可愛いもの好きであり、基本的にはシリアス一辺倒のキャラなのだが、子猫などの小動物を前にして表情をほころばせるというコミカルな場面もある(当初は4コマだけの設定かと思いきや本編でもそうだった)。
ちなみにキャラクターモデルは、映画『ターミネーター』シリーズでアーノルド・シュワルツェネッガーが演じる最も代表的なターミネーター・T-800である。常に静かな言動や、悪漢(ヨキの差し向けた賞金稼ぎ)のサングラスを取り上げるシーンなど、それを彷彿とさせる描写も多い。
戦闘能力
元々「1人で一般的軍人10人分の武力に相当する」とされるイシュヴァラ教の武僧であった経歴から、その基礎戦闘力は非常に高かった。先の殲滅戦の時点でも一般兵相手であれば複数人であろうと一網打尽にする実力を見せていたが、戦後はイシュヴァール人の掃討戦を生き延びながら、更なる実戦経験と鍛錬を積み重ねて、人間離れした凄まじい身体能力と戦闘能力を身に着けた。
これに加えてあらゆるものを破壊する「破壊の右腕」を持ち、その右手で触れる事で人体を含めたあらゆる物質を破壊できる。この「破壊の右腕」は、殲滅戦中に右腕を失い瀕死となった傷の男を生かそうと、錬金術の研究を行なっていた彼の兄が、自身の死の間際に自らの右腕を錬金術によって移植したものであり、彼の兄が開発した本来イシュヴァラ教で禁忌とされる錬金術である。
仕組みとしては、【理解→分解→再構築】という錬金術の三段階の工程を、二段階目の【分解】で止めている。戦闘においては凶悪な性能を発揮する錬金術であるのは間違いないが、発動する上で使用者自身も破壊対象となる物質を【理解】していなければならないという、かなりピーキーな錬金術でもある。例えば人体破壊をするつもりで発動した術は、それ以外の物質を破壊する事はできないので、違う物質でなら攻撃を防がれてしまう。また、破壊するには破壊対象に直接触れなければならず、周囲を一気に破壊する事で範囲攻撃をする事も可能だが、破壊現象自体を制御できる訳ではないので、基本的に自分も攻撃範囲に巻き込まれてしまう。このように「破壊の右腕」や「分解の錬金術」を使っての戦闘は、彼の高い身体能力ありきの上で成立しているものである。
加えて優れた錬成力を持つ錬金術師の場合、同じ分解の錬金術で相殺する事も可能だが、この場合は相手の錬金術師も傷の男と同じ分解対象の錬金術をぶつけなければ相殺できない(そもそも基本的には通常の再構築まで行う錬金術の不完全技に過ぎず、まともな錬金術師ならまずこんな錬金術を使うという発想すら持たないが)。
錬金術は、彼の腕に刻まれた錬成陣の入れ墨によって発動しており、彼の兄が開発した「右腕の分解の錬成陣」と「左腕の再構築の錬成陣」を合わせる事で、一つの錬金術として完成する。つまりは傷の男が兄から引き継いだ右腕だけでは、【理解】から【分解】までの錬成しか行えず、【再構築】を行うには兄の左腕に描かれたもう一つの錬成陣が必要となる(ただし、傷の男がこの力を使用する目的が飽くまでもアメストリス人への報復であり、加えて錬金術そのものを否定する彼が【再構築】の力を欲する事はなかった)。また、実は「分解の右腕」と「再構築の左腕」の2つを合わせて完成する錬金術が、彼の兄が開発した「逆転の錬成陣」の発動キーにもなっていた。
イシュヴァールの武僧としての立場と、並外れた実戦経験と鍛錬によってさらに培われた常人離れした身体能力や基礎戦闘力に加えて、相手に的確に当たれば事実上は防御不能の必殺技となる「破壊の右腕」と、上記した右腕のピーキー過ぎる欠陥を差し引いても、その総合的な戦闘力は凄まじく、特に「近接戦」においては、間違いなく作中で登場した人間キャラの中でも最強である。
上記の通り、イシュヴァールの経験も持つ武闘派の国家錬金術師を何人も葬っており、アニメで描かれたバスクとの戦闘では、最終的に彼を不意打ちで倒すまでは切り札の右腕をあえて隠して、軍隊格闘のスペシャリストでもあるバスクと、純粋な身体能力だけで渡り合っていた。
さらに銀の錬金術師のコマンチとの戦いでは、無数の武器を錬成する彼をいなして、彼が認識できない程の速度で彼の義足を破壊し、錬成物のない水中に引きずり込んで殺害している。
因縁の相手であるキンブリーとの戦闘でも、タイマンだった初戦では鉄パイプで彼の脇腹を貫通して完勝している(これはキンブリーが出所したてで身体が鈍っていたというのもあったが)。
さらに剛腕の錬金術師のアレックス・ルイ・アームストロング少佐とも、真っ向から互角以上に渡り合いながら、ホークアイ中尉の至近距離からの援護射撃を避けきり(一発だけ掠ったが)、あのアームストロング少佐にも「自分が殺されない様にするのが精一杯だった」とぼやかせている程であり、主人公であるエドやアルも幾度となく彼には2人がかりでも苦戦を強いられている。
ぶっちゃけ作中で傷の男が窮地に追い込まれたのは、周囲を複数人に包囲されたり元々消耗していたりと、彼が最初から不利な状況に追い込まれた時くらいであり、完璧に近いコンディションでの真っ向からのタイマンでは、最後のブラッドレイ戦以外では殆ど苦戦した描写もない。
終盤では、ある作戦の為に兄が残した研究資料から「再構築の錬成陣」を再現して自らの左腕に彫る事で、再構築の錬金術も使えるようになり、さらなるパワーアップとより自由な戦闘が可能になった(尤もこの左腕を手に入れたのは戦闘の為ではないが)。
また、兄の研究資料があったとはいえ、自身の右腕の特性を理解してピーキーな分解の錬金術を使いこなしている辺り、彼も兄やエルリック兄弟程ではないが博識で記憶力も高い。上記した周囲を一気に破壊する大規模破壊等、単純な錬成力や錬金術師としての実力も国家錬金術師レベルである。
加えてその錬金術についても、兄がアメストリスの「錬金術」とシンの「錬丹術」を組み合わせて独自に考案したものであり、それ故にホムンクルス側の錬金術封じも通じないなど、「逆転の錬成陣」の事といい、シン組と並んで実はホムンクルスの天敵とさえ呼べる存在である。
総じて体力も知能も基本的にハイスペックだが、戦術が力任せなうえに錬金術も知識任せで頭の回転は早いとはいえず、知識の範囲外の事は対処できない一面がある(この辺りも機転を利かせて戦う事が多いエルリック兄弟とは対照的)。
特にキンブリーには行動パターンを把握されてしまい、彼の部下であるザンパノとジェルソに敗北している(更に「並の人間が己れに勝てる思っているのか」と豪語していた)。特にジェルソに関しては受けた唾液の成分が分からないので分解ができず、一方的にやられてしまっていた(エドがうっかり答えを述べた所為で学習したが)。
また、元がイシュヴァールの武僧である事に加え、過酷な戦場を生き延びてきた事もあって生命力も凄まじく、作中幾度か致命傷レベルの傷を負ったにもかかわらず、最後まで生き延びている。
作中での活躍
過去
アメストリス国内にあるイシュヴァール人の集落で武僧として家族とともに暮らしていた。
時世はアメストリス人がイシュヴァール人の子供を射殺したのを引き金とする内乱の真っ只中であり、傷の男自身はアメストリス人や彼らの用いる錬金術に対して懐疑的であったが、彼の兄をはじめとする一部の同胞は「他国と共栄する上で同等の知識が必要」として研究に没頭し、常々意見の食い違いから口論を起こしていた。
ある日、大総統キング・ブラッドレイの号令によりアメストリス軍の大々的な襲撃を受ける。国家錬金術師を動員した苛烈な攻撃により多くの同胞の命が奪われる。自身も戦線に立ち同胞を逃がさんと奮戦するが、その中で、驚異的な力で破壊と殺戮を繰り広げる国家錬金術師や、「こちらも錬金術で対抗するべき」と主張する兄の研究仲間たちの歪んだ思考を目の当たりにし、錬金術に対する嫌悪感を一層強めることになる。
まもなく自身も「紅蓮の錬金術師」ゾルフ・J・キンブリーの急襲を受け、「賢者の石」を用いる彼の起こした大規模な爆発により顔に傷を刻まれた上に右腕を失いそのまま昏睡する。同じくその場で瀕死となりつつも意識を留めていた兄は、弟だけでも生かそうと彼に自身の研究成果を託し、その右腕を錬金術で移植して絶命する。その後、傷の男は戦線にて人種関係無しに負傷者の治療をしていたロックベル夫妻(ウインリィの両親)が駐在する診療所に担ぎ込まれた。
しかし、意識を取り戻し自身の腕を見た彼は兄の死を認識してしまい発狂。アメストリス人への憎悪を爆発させ、その場にいたアメストリス人であるロックベル夫妻を殺害。そのまま診療所から脱走して残骸となった故郷を目の当たりにし、国家への復讐を誓う。以降はセントラルを中心に神出鬼没に現れ、当時の戦役の関係者や国家錬金術師を暗殺するという狂行を働くようになる。
本編
エルリック兄弟とは、綴命の錬金術師ショウ・タッカー父子を殺害した直後に接触。偶然エドの名前を呼んだ憲兵の声に反応し、彼らが「鋼の錬金術師エドワード・エルリック」だと断定し、粛清せんと襲いかかる。
兄弟は当初、彼の能力を把握していなかったこともあり苦戦を強いられ、エドは機械鎧の右腕を、アルは胴体を破壊されてしまう。しかし、直後にマスタング大佐たちやアームストロング少佐が駆け付け形勢は逆転し、傷の男は戦況不利と見て地面を破壊し下水路を辿り逃亡した。
大事な「人柱」と成り得るエルリック兄弟やマスタング大佐を襲撃する傷の男の存在はホムンクルスたちにとって都合が悪く、後にグラトニー・ラストが嗾けられ深手を負うことになるが、イーストシティの貧民街で身を潜めて暮らすイシュヴァール人達に保護される(この件で一旦東部では傷の男死亡の認定がされていた)。そこで師父と再会し、彼からは復讐の無意味さを説かれるが、なおも茨の道を歩むことを断言する。
その後、元軍部中尉であったヨキが傷の男の身柄を手土産に再起を目論み賞金稼ぎを雇って嗾けるも一網打尽にされ、以降は傷の男に半ば脅される形で行動を共にすることになる。また、ヨキが旅先でシン国の錬丹術師メイ・チャン(と連れのシャオメイ)を保護したのを機に同じく行動を共にする。そして既に傷の男は死んだと認知していた中央に再び潜入し、さっそくジョリオ・コマンチを含む3人の中央所属の国家錬金術師を殺害し、ホムンクルスをおびき出すべく、あえて傷の男を誘い出す為に中央で目立つよう動いていたエルリック兄弟の前にも再び現れ襲いかかる。
その際に、かつて自身が殺した医者夫婦の娘であるウィンリィと遭遇し、憎悪に駆られた彼女に拳銃を向けられる。彼女の復讐を肯定しつつ引き金を引けばその瞬間に敵と見なすと厳しい警告をするが、内心では自らが報復対象として憎悪を向けられた事や、またウィンリィの憎悪に満ちた目を見る事で、初めて客観的に自分がどんな目をしているかを知った事に動揺を隠せなかった。
その後さらに、ホムンクルスのアジトで監禁されていたティム・マルコー医師と出会い、戦線当時「賢者の石」を生産していた彼を酷く憎むが、「生き証人」として彼を生かしたまま連れ出した(この際、マルコーの顔の表皮を破壊してメイに再生させ、顔を変えさせた)。結果的にこのマルコーとメイの二人により、傷の男の兄が研究していた「逆転の錬成陣」が解読されることになる。
「約束の日」にはかつての兄と同じ左手の【再構築】の錬成陣を再現し、ブラッドレイ(ことホムンクルスの一角ラース)を相手に善戦し、自身も深手を負いつつも辛くも勝利。その後、イシュヴァール人の同胞たちの協力もあり国土錬成陣をベースに新たな錬成陣を上書き生成し、これまでお父様の賢者の石を介していた「血の錬金術」を、錬丹術と同じく地殻エネルギーを直接吸い上げるシステムに再構築する。結果、エドたちが再び錬成を発動できるようになり、神を取り込んだお父様やプライドとの戦いに大きく貢献する。
戦いの後、アームストロング少将によって密かに戦場から連れ出され、表向きは生死不明扱いとなる。そしてマスタングの下に就くことになったマイルズの頼みもあり、共にイシュヴァール復興に尽力する。
2003年アニメ版
関連タグ
エドワード・エルリック、アルフォンス・エルリック、アレックス・ルイ・アームストロング、ゾルフ・J・キンブリー、バスク・グラン、キング・ブラッドレイ:傷の男と交戦した者達
クラリス(グランブルーファンタジー)世界は違うものの、錬金術を「破壊」方面に特化させて戦う戦闘スタイルが共通している。その「破壊」の原理も、錬金術の物質変換の経るプロセスである「分解 → 再構成」を、「分解」までで留めて対象を崩壊させるというものであり、さらに傷の男もクラリスも「その錬金術を高めた結果、『再構成』までできるようになった」という点も共通している。
スキン・ボリック(D.Gray-man):三宅氏が演じた敵キャラクター。こちらも主人公たちが行使する力を激しく憎んでいた。一人称に用いる漢字も同じ『己』(あちらの読みは「おのれ」だが)。
ただし彼は作中では『怒り』を司る敵として描かれているため、その点では傷の男が最後に戦った大総統閣下と重なっている。
シンジ(アニポケ):兄との仲違いで人格に歪みが生じたライバルキャラ(ただし家族は誰も命を落としていない)。苛烈ながら陰湿なイメージは薄いところや主人公とは真逆の考えから対立していたが、後に自身の過ちに気付き性格も軟化しているところが共通している。