概要
アメストリス国の錬金術研究機関に所属していた元研究員の男。国家錬金術師(旧アニメでは結晶の二つ名を持つ)。身長169㎝ぐらい。
本職は医療研究者兼生態系錬金術師であり、人体について造詣が深い。その才能から、アメストリス軍から「賢者の石」研究の第一人者として抜擢されるが、「イシュヴァール戦」後に研究文書をすべて処分して行方をくらまし、その消息を絶ってしまう。
性格は生真面目で温和。
良くも悪くも一般人気質の小市民であり、脅しやハッタリをかますのは柄ではないとのこと。
おそらく、劇中の人物でももっとも我々に近い感性の持ち主であろう。
それでも、一度決意を固めれば、その小さな勇気を振るって困難に立ち向かう人格者である。
なおあまり注目されないが、ラストに捕らえられ首筋に最強の矛を突きつけられながらも壁に錬成陣を描き、一度殺すなど錬金術師としての腕前は超一流で「人柱」候補であった。
彼とエルリック兄弟の出会いは、物語を大きく動かすきっかけとなった。
なお旧アニメ版では終盤でアメストリス軍に騙されて拉致され、グラトニーに捕食され死亡する。
作中での活躍
「傷の男(スカー)」に破壊された機械鎧を修理するため、故郷・リゼンブールを目指していたエルリック兄弟だったが、その間の二人の護衛役としてアームストロング少佐が同行することになる。
汽車でリゼンブールを目指す三人だったが、とある田舎町の駅に停車した際、ホームを歩いていたマルコーを偶然にも発見する。声をかけるも、マルコーは彼らが軍の関係者と気付くや否や焦燥した顔で逃亡。少佐から彼が「賢者の石研究の第一人者」であることを聞き、その生成について尋ねようと共に彼の捜索に乗り出す。
この頃マルコーは「町医者マウロ」として素性を偽って暮らしていることが分かり、エドワードたちは彼が賢者の石そのものを作っていたことを知る。
その方法を知ろうとするエドワードだったが、マルコーはこれを拒否。しかし、必死なエドワードの思いが琴線に触れたのか、研究文書のヒントを与えて彼らと別れた。
ところが、これがエルリック兄弟を監視していたホムンクルスのラストに見つかり、人質を取られたうえで研究文書の場所を吐かされてしまう。
なお、彼の研究文書は国立図書館の第一分館にて「今日の献立1000種」という名目で保管されていた。(錬金術師達は研究内容を暗号化して記録するものであり、料理本や旅日記の様に偽装するのは結構あり得るものらしい)
これを読み解いたことでエルリック兄弟やそのお目付けのマリア・ロス等は賢者の石の材料が人間であることに気がつき、別れ際のセリフからこれに絡んだ更に深い闇があることを理解する。
再び、物語の舞台へ
その後、平穏な隠遁生活を取り戻したかに見えたが、ラストがマスタング大佐に斃されたことを理由に、人員を確保すべく今度はエンヴィーによって拉致される。
その後、ホムンクルスたちのアジトで監禁され、その間にホムンクルス側の目的を『国土錬成陣を使った強大な賢者の石の精製』と推察するも、エンヴィーからは「惜しい」と言われる。
しばらくして、監禁生活中にホムンクルスのアジトに侵入したスカーと邂逅し、イシュヴァール戦役の裏側を語って聞かせる。そしてスカーの提案でダミーを作り上げてアジトからスカーと共に逃亡。脱出に成功した際に、スカーによって顔の皮を破壊されて人相を消された。メイ・チャンの錬金術で修復されるも、元の顔とはかけ離れた容姿になった。
以後は、傷の男組の一人として活動することになる。
禊
スカーから彼の兄の研究文書の回収と解読を任され、ブリッグズ山脈へ。
その後、再びエルリック兄弟と邂逅し、キンブリーの目から逃れつつ、メイ・チャンとアルフォンスの機転から『逆転の錬成陣』の発見に成功する。
そして、今度はザンパノに裏切り者のフリをさせワザと居場所をリーク、エンヴィーを罠にはめて逆襲に打って出る。
その際、エンヴィーに嬲られながらも元同僚や部下達の解放を要求するも「無理無理、だってあいつ等全員賢者の石にしちゃったも〜んw」と暴露、挙句「アンタだって散々罪のない人たちで賢者の石作ってきただろ?」と煽られる
しかし
「私は多くの人を犠牲にして賢者の石を作った、そうとも、この国の誰よりも石の作り方をよく知っている」
「作り方を知っているという事は」
「壊し方も知っているという事だ!!!」
右手に隠していた『賢者の石の破壊』の錬成陣を行使し、エンヴィーの賢者の石を解体、本体の魂のみを引っ剥がすと事で一矢報いることに成功する。
その後、最終決戦もアメストリス全土から協力してくれるイシュヴァールの民を募ることに参加。
戦力ではないため最終決戦には参加しなかったが、決戦終了後に、マスタングの前に現れ、イシュヴァールへの復権政策を約束してもらう代わりに、彼の目の光をイシュヴァール人を材料とした賢者の石を対価とする事で「真理」から取り戻している。