ダムノー星人
だむのーせいじん
スーツアクター:関谷美羽
映画『ウルトラマンブレーザー THEMOVIE 大怪獣首都激突』に登場する宇宙人。ダンカンやペガ星人を思わせる水色の毛むくじゃらの体にピエロのような顔をしている。
自らを「宇宙の覇者」と名乗り、地球に侵攻を仕掛ける。
特筆すべきは高いハッキング能力であり、劇中に登場する生化学企業「ネクロマス社」が開発中のナノマシン「ダムドキシン」に関する情報を奪い取っただけでなく、GGFのセキュリティシステムも難なく突破し兵器のコントロールを掌握している。
地球を「美しい星」と評価する一方、人類の事は「自らの身勝手な欲望の為に他者も地球環境も省みない愚かな種族」と軽蔑しており、「いずれ自分のものになる地球をこれ以上汚染させる訳にはいかない」という理由でダムドキシンを「地球を破滅させる悪魔の技術」と名指しし、ネクロマス社社長マブセ・イチロウに対して「1時間以内にダムドキシンとそれに関する全てのデータの完全破棄」を要求。同時に防衛軍富士基地の火器管制システムを乗っ取ってミサイルを操作し「要求が受け入れられない場合はミサイルを市街地に発射する」と脅迫した。
SKaRDはマブセと共にダムドキシンが保管されている研究所に急ぐものの、情報の行き違いから防衛軍の特殊部隊がハッキング事件の重要参考人としてマブセを拘束しようとしたためダムドキシンもデータも破棄できないまま規定の1時間が過ぎてしまう。
この顛末にダムノー星人は「どれほど危機的な状況に陥っても人類は身内同士での争いをやめない」と嘲笑し、ミサイルを研究所に向けて発射。ミサイルはダムドキシンのタンクに当たり、漏れだしたダムドキシンがネクロマス社の保管していた怪獣達の細胞等のサンプルと融合した結果、巨大な怪獣が誕生してしまった。
そして彼はこの怪獣を「ゴンギルガン」と名付け、破壊活動を行わせる……
ピエロのようなデザインは田口清隆監督が子供の頃街に貼られてた映画のポスターに書かれてたキャラクターが印象に残ってたためそれをモチーフにしている。
プロフェッサー・ギベルス:前作の敵役宇宙人。こちらも「宇宙の支配者」を自称している。
ここから先はネタバレです。未見の方は注意!
その正体
ゲントは「(異星人の割に)地球の技術をかなり使いこなしている」と怪しんでいたが、実のところダムノー星人は実際には存在しておらず、マブセ・ユウキが作り出した架空の宇宙人。彼が自作のお面と藁製のスーツに身を包んで得意のVR技術によるホログラフで加工したものだった。
余談
- 脚本の中野氏によると、名前の由来はラテン語の「断罪 (damnatio)」から来ているとのこと。出典はこちら。
- 中野氏がSNSにポストする前までは、ファンの間で【「ダムドキシン」+「NO(ノー)」=「ダムノー」】が由来ではないかという予想が立てられていた。
- その後、ツブイマで公開されたオーディオコメンタリーにて田口監督がファンの考察にあった「ダムドキシン」+「ノー」の意味も込められてると解説してる。
- 『ブレーザー』の世界観では「そう簡単に宇宙人は地球の言葉を使えない」というのがあったため、「お約束」的にやっていた地球語を喋る宇宙人なのかと思わせてそうではなかったというのを狙ったという。
- 初期プロットではダムノー星人が人間のテロリスト集団「ルーガル」を利用するという話があったが時間と予算が足りなくなるためテロリストの部分を消して今回の事件はダムノー星人オンリーがやったことになっている。