概要
- ウルトラマンギンガ(『ウルトラマンギンガ』・『ウルトラマンギンガS』)
- ウルトラマンビクトリー(『ウルトラマンギンガS』)
- ウルトラマンエックス(『ウルトラマンX』)
- ウルトラマンオーブ(『ウルトラマンオーブ』)
- ウルトラマンジード(『ウルトラマンジード』)
- ウルトラマンロッソ/ウルトラマンブル/ウルトラウーマングリージョ(『ウルトラマンR/B』)
- ウルトラマンタイガ/ウルトラマンタイタス/ウルトラマンフーマ(『ウルトラマンタイガ』)
- ウルトラマンゼット(『ウルトラマンZ』)
- ウルトラマントリガー (『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』)
- ウルトラマンデッカー(『ウルトラマンデッカー』)
- ウルトラマンブレーザー(『ウルトラマンブレーザー』)
- ウルトラマンアーク(『ウルトラマンアーク』)
上記の作品およびそこに登場する主役級のウルトラ戦士たちを一纏めにする公式での呼称。
放送局がテレビ東京に移り、『新ウルトラマン列伝』放送開始以降のTVシリーズの主役として初登場したウルトラマン達の総称である。
公式では「新世代」部分に"ニュージェネレーション"とルビが振られるか、単に「ニュージェネレーションヒーローズ」とカタカナで書かれることが多い。
略称として公式でも「ニュージェネ」、「ニュージェネレーション」が使われている(「ニュージェネ戦士」や「ニュージェネレーション作品」等の組み合わせも見られる)。
グリージョやタイタス、フーマ、ディナスはTV作品の主人公ではないということで集合した時に除かれるケースもままある。
また、作品として指す際は作品なのだが関連作を含む形でも使われることがあり、こちらとしても場合によって含む範囲が変わる側面がある(シリーズとした『TSUBURAYA CONVENTION 2021』でも前述のウルトラマンが直接登場していない『DARKNESS HEELS』なども関連作としてカウントしてる)。
最近では『ギンガ』から10周年を迎えた事もあってか、「新世代と呼ぶには無理があるのでは?」「(区切りとしての)ニュージェネはどこまで続くのか?」等の意見もネタ含めて一部ファンからあるが現状特に公式での動きはない。
後述するが、公式で明言される時期がばらつきがあるため、情報付きでの更新が望ましい。
枠組みの扱いについて
一般的には「新世代ヒーローズ=ウルトラマンギンガ以降のTVシリーズ(第3期平成ウルトラシリーズ+令和ウルトラシリーズ)」という扱い。サブスク『TSUBURAYAIMAGINATION』ではニュージェネレーションヒーローズは2024年時点で『ウルトラマンブレーザー』までこのカテゴリに含まれている。
放送体系は過去に放送していた国産TV作品が基本的に3~4クール(『ウルトラQ』の2クール、『ウルトラマンコスモス』の5クールなど例外あり)で通していたのに対し、新撮作品を2クール、過去作の再放送や総集編を2クールというローテーションで放送されており、この予算に気を遣った体系が功を奏したのか2024年7月現在ウルトラシリーズの中では放送期間が10年を超える最長のシリーズとなっている(2番目に放送期間の長かった『帰ってきたウルトラマン』~『ウルトラマンレオ』からなる昭和第2期の4年を倍以上上回っている)。
経緯
『ギンガ』~『X』までは新ウルトラマン列伝内での番組内作品という共通点があったため特に呼称は無かった(「列伝組」やそれ以前の平成ウルトラマンとひっくるめた「ウルトラ10勇士」等の呼称はあった)が、列伝が終了し、それに続く形で『オーブ』が単独タイトル作品として放送されたことからか、オーブ以降この呼称が使われるようになった。
公式で本格的に使われたのは『絆の力、おかりします!』のキャッチコピー「大集結!新世代(ニュージェネレーション)ヒーローズ!」が最初で、以降商品名や宣伝などに積極的に使われるようになった。
この「新世代ヒーローズ」というくくりはファンの間にも浸透したが、この名称はファンの間で自然に生まれたものではなく公式が発信したものであるため、新しい作品や登場ウルトラマンがこの枠組みに含まれるかどうかは公式の発表待ちであり、基本的に関係者の発言やイベントでの扱いが積み重なってファンから判断される傾向がある。そのため、作品発表時や放送中はファンの間ではあやふやな状態であることも多い。
2017年放送の『ジード』の場合、変身システムやストーリー構成をはじめとする作風の傾向は以前の新世代ヒーローズのそれを踏襲。2018年春に開催されたイベント「ウルトラマン ニュージェネレーションワールド」のポスターに、ギンガ、ビクトリー、エックス、オーブに加えてジードもしっかりと描きこまれており、この括りで扱われることとなった。
2018年放送の『R/B』も、「ニュージェネレーションヒーローズシリーズ6作目」と公式より紹介され引き続きこの枠組みに。
この頃までは紹介などに使われる程度だったが、2019年頃から『ニュージェネクロニクル』や『UGF』といった映像作品のタイトルや作中でも大きく取り上げられるようになった(厳密には映像作品だけでも2018年に『ヒットソングヒストリー ニュージェネレーション編』で全員共演は果たしている)。
(情報解禁は平成だが)令和に放送されたウルトラマンの『タイガ』は、一部の記事でしか「新世代ヒーローズシリーズ7作目」として紹介されていなかったが、『ウルトラマンタイガ&ニュージェネレーションぴあ超大全』にて正式に7作目として扱われることが判明して以降、そのまま同枠で扱われている。
しかし、作風の特徴がこれまでの新世代ヒーローズとは異なる点が多い事や、『ニュージェネクロニクル』や『UGF』での扱いもあり、新世代ヒーローズの中でも『R/B』までを一つの区切りとする見方もあった。
ただ、これは放送前の『ニュージェネクロニクル』、放送中にもニュージェネレーションヒーローズを単なるくくりではなく一つのチームとして明確に扱い始めた『ウルトラギャラクシーファイトニュージェネレーションヒーローズ』が並行して動いていた影響とも考えられ、タイガたちも含めた全員が共演した『ニュージェネクライマックス』発表以降はそういう見方は減っている。
令和ウルトラマン2作目の『Z』はそこから一転、公式での扱いがしばらく不明だった作品である。
元々『タイガ』をシリーズの一区切りとした上で、こちらを令和代表の新たなウルトラマンにしようと考えられていたが、田口清隆監督曰く「各種設定がモロにニュージェネだった」、「僕なりのニュージェネの総括的な要素等も含んでいる」等と発言している(実業之日本社から出版された『ウルトラマン公式アーカイブ ゼロVSベリアル10周年記念読本』掲載の田口監督インタビューより)。が、『ニュージェネレーションぴあ』など、別の公式媒体ではニュージェネレーションヒーローズにカウントされていないため、あくまで監督の個人的な所見であり、円谷プロの公式見解ではないかもしれない。
大きく扱われたギャラクシーファイトやニュージェネクライマックスで一区切りついたとするファンも多かった(特に直前がクライマックスであったことも大きいか。ただし、混同されやすい言葉であるがクライマックスは山場等で使われることが多く最後等の意味で訳されることは少ない)。
放送終了後の2021年に入ると商品展開ではニュージェネメンバーのくくりに入れられることも増え、『DXウルトラメダルSP ニュージェネレーションヒーローズセット』ではゼットも含むと明言されていた。特にバトルスピリッツの「新世代ウルトラマン」のイラストではテキスト含めてどう見てもニュージェネクライマックスの名場面のシーンモチーフにもかかわらず、ゼットがセンターを飾っているというカオスな絵面になっているのもある。
『TSUBURAYAIMAGINATION』のサービス開始などで玩具以外でもカウントされるようになり、後のトリガーとまとめられる形で完全に公式になったと言えるだろう。
『トリガー』は副題に「NEW GENERATION TIGA」とつけられていることもあり、(『Z』を新世代ヒーローズとしていない人の一部にすら)ニュージェネレーションヒーローと一部から認識されることもあったが、アニバーサリーヒーローズスペシャルにてトリガーも新世代ヒーローズであるという発言がなされている。『トイザらス限定 ウルトラヒーローシリーズ EX ニュージェネレーションヒーローズセット ウルトラマンR/B~ウルトラマントリガー』のセット販売では、ゼット・トリガーも含まれている。
その後前述の『TSUBURAYAIMAGINATION』を始め『TSUBURAYA CONVENTION 2021』でも新世代ヒーローズとして紹介されるなど明確に扱われることも増えている。
『デッカー』はトリガーの続編であることからファンの間でもそのまま扱われ(TDG三部作に倣い新世代TDと呼ぶファンもいた)『ウルトラマン ニュージェネレーション スターズ』で正式にカウントされた様子。
『ウルトラマン ニュージェネレーション スターズ』ではクロニクル系ではニュージェネクロニクル以来再度新世代ヒーローズが主軸となる宣伝が行われている。
『ウルトラマンブレーザー』については『バトスピプレミアムカードセット ウルトラマン 新たな光』ではこれまでと同じく新世代が名称についている他、Blu-ray発売記念で行われた田口監督と坂本監督の対談の見出しで明確に新世代ヒーローズ10作品目と明言された。(本来ブレーザーは11作品目なのだが、10作品目という扱いなのは単純に誤字なのかギンガとギンガSを一つの作品として扱っている為なのかは不明)
しかし、ブレーザーが独自性が強い作風なのもあってか、視聴者からはこれまでの新世代ヒーローズとは別物みたいに捉える者が多い。
また、次作の『ウルトラマンアーク直前スペシャル』では、ブレーザーと新世代ヒーローズが別枠のように描写されている。
『ウルトラマンアーク』は、当初公式の作品情報やインタビュー等、各種媒体においては新世代ヒーローズに含まれているような記述は見受けられなかった。
しかし、その後ニュージェネレーションスターズ(2025)の放送にあたり開設された公式サイトにて、当番組は今年15周年を迎えた『ウルトラマンゼロ』から始まり、最新作『ウルトラマンアーク』まで続く「ニュージェネレーションウルトラマン」シリーズから厳選したエピソードを紹介する番組です。との記載があり、やはりウルトラマンアークもニュージェネレーションウルトラマンシリーズに入る模様。
該当しないメンバー
前述の通り、『新ウルトラマン列伝』放送開始以降のTVシリーズの主役級ウルトラマン達の呼称であるため、ウルトラマンゼロは含まれない。
また合体戦士であるウルトラマンギンガビクトリー/ウルトラマンルーブ/ウルトラマングルーブ/ウルトラマンレイガはあくまでも強化形態扱いだからか、イベントや『ジェネクロ』のポスターには登場していない。
ただゼロは、放送局がTV東京に移り初めて放送された『ウルトラマン列伝』にてナビゲーターをつとめており実質的な主役であった(『トリガー』時に行われた円谷プロのアンケートでTV東京系列で初めて見たウルトラマンは次のうちどれですか?的な質問の候補欄に『ウルトラマン列伝』(ウルトラマンゼロ)〜『ウルトラマントリガー』と候補があった。)。
列伝が新列伝にタイトルを変えニュージェネ1作品目の『ギンガ』が放送されると、『ギンガS』〜『オーブ』、『タイガ』に客演、『ジード』で新たな形態ビヨンドを引っ提げてレギュラー出演、ゼロ10周年のタイミングで公開された『ウルトラギャラクシーファイト』1作目でのギンガ〜ジードまでのゼロが支えてきた新世代ヒーローズが恩返し的な意味合いも込め贈った新たなニュージェネレーションカプセルを用いてネオフュージョンライズしたビヨンドの更に先を超えていく新形態ビヨンド(ギャラクシーグリッター)の登場、さらに『Z』では主人公のゼットが(自称)弟子を名乗るなど新世代ヒーローズ作品と深く関わることも多い。
新世代ヒーローズの面々にはゼロから修行を受けたり、ゼロに由来する形態やアイテムを得ていたりと深い関わりを持っているメンバーもいる。
こういった観点から見てもゼロは、「ニュージェネレーションヒーローの兄貴分」、あるいは名前の通り「0番目のニュージェネレーションウルトラマン」と言え、公式も何かとニュージェネとの関連性を強調している。
時期が被っていても小説や漫画で登場したウルトラマンは含まれておらず、映像作品の主人公格であっても劇場オリジナル作品『シン・ウルトラマン』に登場したウルトラマンなども含まれていない。
2023年1月にはソフビシリーズの『ウルトラヒーローシリーズ EX 栄光のニュージェネレーションヒーローズセット 02』と玩具『DXウルトラディメンションカードEXニュージェネレーションヒーローズセット02』のラインナップに今では含まれていなかったリブットが両方、トリガーダークは後者に含まれている。
しかし、これまでのこういったニュージェネくくりの商品とは違い両者(ソフビの方は1弾)にゼロビヨンドも含まれている、後者はライバルキャラクターもラインナップとあるためヒーロー枠であるもののトリガーダークも該当する点など完全にニュージェネオンリーとは言い難いメンバーになっているためまだ不明か。(ゼロビヨンドに関しては、ニュージェネレーション作品である『ジード』の登場人物、レイトの変身するウルトラマン枠として登場している可能性は高い。その根拠の一つとして『ニュージェネレーションスターズ』ではゼロのディメンションカードとゼロビヨンドのディメンションカードは別枠として紹介されている。)
特にトリガーダークは円谷側はウルトラマンとカウントしていないのでは? と思われるものも多い(詳細はトリガーダークの項目にて)。
なお、グリージョもかつては扱いがやや不明瞭な立場であった。
それでも以前からファンには大抵新世代ヒーローズの一員として捉えられており、Pixivでもゼロやグリージョを交えた新世代ヒーローズの集合絵がちらほら見られる。
ニュージェネレーションダイナマイトやレイガの構成メンバー(公式サイトではレイガに関しては全ニュージェネレーションヒーローズと明言されている)として参加しているため、現在では公式でも一員として扱われている(2021年12月に公開された『運命の衝突』のプロローグ編でも、ゼロがニュージェネレーションヒーローズとして紹介している)。
しかし、映画が初登場の紅一点かつ貴重な女戦士ということもあってか、商品展開などにおいて彼女だけ省かれるケースも多く、紹介の際にも別枠として扱われているケースが見られるやや特殊な立ち位置である。とは言え、近年では逆に兄達を差し置いて単独出演する事が増えて来ているため、実質優遇されていると言っても良いだろう。
逆に新世代ヒーローズのメンバーに該当しながら外されている事例としてタイタスとフーマがおり、タイガと違って主役ウルトラマンでは無い為か、公式の商品展開などでこの2名だけいない事もある。
ウルトラマンディナスについても登場直後のグリージョと同じく扱いが不明瞭な状況となっている。『ニュージェネレーションスターズ』においてもネタバレ防止のためか紹介されていない。
作中での扱い
- 当初アイテム名として使われるのみだったが、『タイガ』のボイスドラマ第4話にて初めて言及されている。また、『グリージョの30分で分かるウルトラマンタイガ』でもグリージョはチーム名として認識していた。
- 『ウルトラギャラクシーファイトニュージェネレーションヒーローズ』のギンガがタロウに対して自分たちを「ニュージェネレーション」と名乗ってみせ「ニュージェネレーションダイナマイト」を披露した際も『R/B』までのウルトラマン全員が自分たちを「ニュージェネレーション」と呼んでいる。
- 『ウルトラマンクロニクルZERO&GEED』のゼロも彼らを呼ぶときに「ニュージェネレーションの仲間」としていた。ただ、これらの台詞は文字通りのニュージェネレーション(新世代)という捉え方もできる。
- ニュージェネレーションの呼称が作中で出たのは『ウルトラギャラクシーファイトニュージェネレーションヒーローズ』が時系列的には初となる。そのため、タロウに対して名乗った「ニュージェネレーション」がそのままチーム名として定着した可能性がある。
- 新世代ヒーローズ内での先輩後輩関係については放送順のようなメタ的な要素を抜いても、並行世界で時間の流れが異なること、年齢や種族、戦歴、ウルトラマンになるまでの経緯含めて異なるためかやや複雑な様子が見られる。
- 先輩後輩の扱いについて言及された例はいくつか存在する。
- オーブは先輩にはさん付け、後輩は呼び捨てにしており、ウルトラマンと変身者が異なる存在の場合はそこまで含めて接し方も変えている。ジードには後輩である確認をした他、変身者の意識が強いビクトリーや、普段は変身者と独立しているエックスに対してはさん付けしつつも変身者を意識してか言葉遣いは後輩に対するものに近い。
- タイタスはゼロが年下であることを知った後戦士としての経験を基準にしようとしたが、タイタスもまた長期に活動していたため、トライスクワッド以外のウルトラマンには敬意を払う方針にしたようである。
- 逆に年齢も戦歴も浅いグリージョは悩んだ後トライスクワッドを後輩に決めた。
- それらとはあまり関係なく『ウルトラギャラクシーファイトニュージェネレーションヒーローズ』以降の立ち振る舞いや、ゼロがデビルスプリンターの件について「ギンガたちに任せている」と発言している辺りからギンガが実質的なリーダーポジションを担っているようだ。
作品としての特徴
全作共通とは限らない他、それ以前の作品にも該当するものもあるため、「新世代ヒーローズすべてにのみ該当する」ことはない。
番組タイトル編
シリーズ恒例のアバンタイトル方式は廃され、『ザ☆ウルトラマン』同様にオープニングテーマの冒頭で作品タイトルが表示されるようになった。
変身シーン編
一部のヴィランを除き、新登場したウルトラマンは全て変身アイテムに連動するサブアイテムを組み合わせて変身する。
変身までのプロセスは使い回し可能な専用バンクの中で行われ、サブアイテムの提示→変身アイテムによる読み込み→変身ポーズ→ぐんぐんカットの流れを汲むのが恒例となっている。そのため、従来のシリーズと比べても変身開始から完了までの時間が長めにとられている。
ウルトラマンX以降に登場した戦士は変身音にBGMを含む、あるいは変身音に使用されるBGMがアレンジされて劇伴として扱われる事が多い。
後者はウルトラマンオーブ(元々映像作品の登場予定がなかったライトニングアタッカー、エメリウムスラッガーを除く)、ウルトラマンジード、ウルトラマンロッソ、ウルトラマンブル、ウルトラマンタイガ、ウルトラマンタイタス、ウルトラマンフーマ、ウルトラマンゼット、ウルトラマントリガー、ウルトラマンデッカー、ウルトラマンブレーザーが該当する。
ウルトラマンゼロ(ウルトラマンゼロビヨンド)やウルトラマンベリアル(アトロシアス)、ウルトラマンリブットなど本シリーズ中に変身音や新形態が追加された戦士も変身音にBGMを含んでいる事がある。
また、変身アイテムに電子音声が組み込まれており、変身する戦士の名前をアイテムが叫ぶのも恒例となった。
ただし、オーブは基本形態のみとはいえ変身に必要なのはアイテム1つであり、音は流れるものの電信音声はない従来作品のようなものもあるほか、マックススパークのように従来でも比較的長い変身バンクが使われる作品も存在する。
戦闘シーン編
従来のシリーズ以上にウルトラ戦士がよくしゃべる。そのこと自体に苦言を呈した人物もいたほどである。ただしこれも作品によってバラバラで、ギンガのように一体化している人間が喋っているだけでむしろウルトラ戦士自身は従来以上に喋らないパターンもいる。
また、戦闘中も変身者の姿がインナースペースで描写されることが多くなり、タイプチェンジやアイテムを使用した技の発動の際は、ほぼ確実に変身者によるアイテム操作のシーンが入るようになっている。
ウルトラマンZまでは技を出すときに自ら技の名前を言うことも多かった。
また、複数体制での戦闘描写もよく描かれ、『ウルトラマンギンガS』『ウルトラマンジード』『ウルトラマンR/B』のように恒常的に複数のウルトラ戦士が共闘したり、『ウルトラマンギンガ』のジャンナインや『ウルトラマンX』のサイバーゴモラのようにウルトラ戦士ではなくとも味方側の巨大戦力が相棒役を担ったりするものも多い。
タイプチェンジ編
『オーブ』以降は豊富なバリエーションのタイプチェンジを披露する作品が多く、ほとんどのウルトラ戦士が本編中に新たなサブアイテムを入手することで使い分け形態や強化形態を獲得している。ただしこれは上記にある通り『オーブ』以降のことであり、『X』までは多くても基本形態を含め最大で3つまでであり、従来よりと変わらない、むしろ作品によっては従来よりも少ない場合も存在する。
劇場版でさらに新たなアイテムと形態を獲得することも多い。
なお、タイプチェンジや技の発動に使用するサブアイテムにはほとんどがウルトラ戦士か怪獣がデザインされており、そのデザイン元の姿や能力が反映されるのが定番となっている。
客演ウルトラマン編
マルチバース設定が確立した後ということもあり、過去作(特に直近のシリーズ)のウルトラ戦士が客演する機会は非常に多い。
中でも『ウルトラマンギンガ』ではウルトラマンタロウ、『ウルトラマンジード』ではウルトラマンゼロがレギュラーとして出演。
単発のゲストとしても、『ウルトラマンX』では平成シリーズのウルトラ戦士との共演をピックアップした回がいくつもあり、以降の作品でも新世代ヒーローズで主演を務めたウルトラ戦士は次回作の本放送か劇場版に客演するのがほぼお約束となっている。
作品によってはシリーズの前後を超え、20年以上前の放送作品や、外伝作品からの客演もあり、単なるゲストにとどまらず物語の根幹にかかわったり展開を大きく動かしたりすることも。
しかし、スピンオフなどを含めても人間態ありでの客演は近年は前作主人公を除いて減少傾向にある。特に昭和ウルトラでは本編時のキャストの高齢化もあってか出演しても声のみにとどまることが多い。
『ウルトラマンZ』までは歴代戦士の力を「お借りする」形での変身や技の発動も多かったため、本人の登場ではなく力を借りるイメージとして姿が映し出されるというパターンも定番化していた。
怪獣編
『マックス』以降恒例になっているが、過去作(特にM78シリーズ)の怪獣が頻繁に客演する。
M78シリーズ作品からの客演の場合はハイコンセプト・ウルトラマンやゼロの主役作品の時期に作られた着ぐるみの流用が多いが、長年の使用によって着ぐるみの劣化が進んできた近年の作品では『ウルトラマンタイガ』のゼットンや『ウルトラマンデッカー』のエレキングのように新造の着ぐるみに置き換わってきているものもある。
反面MBS制作の作品などからの客演はあまり多くないが、新世代TDを皮切りにキリエロイドやモンスアーガーなど客演のために着ぐるみが新造される怪獣も現れ始めている。紅蓮騎やスフィアジオモスといった、旧作品のリメイク(亜種)キャラクターも登場したこともある。
加えて、『A』などでも見られたシリーズを通して黒幕として敵対するスーパーヴィランを担う怪獣・宇宙人あるいは悪トラマンが一部を除いてほぼ全てのシリーズに存在する。ただし、必ずしも全てのエピソードにスーパーヴィランが関わっているとは限らない。
ヴィランの中には、ウルトラ戦士と同一か類似のアイテムを使用し、怪獣に変身または怪獣を召喚する者も多い。
作品によってはスーパーヴィランが複数存在し、序盤から登場したヴィランが途中で退場して新たなヴィランに役割が引き継がれるパターンもある。
新規怪獣はスーパーグランドキングやサンダーダランビアといった既存怪獣の強化・派生種が中心であった。
『ギンガS』ではシェパードン、ファイブキング、ビクトルギエル、『X』になるとデマーガをはじめとして新規怪獣はその数を増やしていく。
令和1作目の『タイガ』では完全新規怪獣が6体も登場、そして『ブレーザー』の頃になると過半数が完全新規怪獣という事態にまで発展した。
防衛チーム編
防衛チーム関連は商品展開に苦戦を強いられ、シリーズが進むにつれ武器や乗り物の種類が少なくなったりポジションが非軍事組織に取って代わられたりと、描写が縮小されることになった。
そんな中、『ウルトラマンZ』で軍事的防衛チームが復活しロボット怪獣型の防衛戦力を登場させたことが一石となり、以降の作品でも怪獣型戦力を備えた防衛チームが定番化した。
また、組織内に宇宙人が所属あるいは潜伏しているパターンも非常に多くみられ、当初から所属している場合は非戦闘要員ポジションがほとんどである。
また、これも全作共通と言うわけではないが、これまでのシリーズ(特に昭和)に見られたウルトラマンをあっさり味方だと信じて会遇して間もない内から共に戦う程に信頼を置くこと(勿論、科学特捜隊のムラマツキャップのように、それらの防衛チームもウルトラマン側に疑わしき行動があった場合は地球人としてこれに毅然と対処するという意志を示すこともあった)に対し、「少々不用心だったのでは?」と指摘する声もあったが、新世代ヒーローズではウルトラマンとの初会遇から最低1、2回は各々ウルトラマンに対し、本当に自分達や地球人の味方であるのか見定めるべく様子見する姿勢がキチンと描写されている。
技術面
ウルトラシリーズといえば、特撮の筆頭に挙げられるように様々な映像技術が用いられており、日々新技術開発にも余念がない。
特にウルトラマンや怪獣の巨大さの表現には力が入れられており、「各監督がアイデアを持ってくる」(by坂本監督)とのことでこのシリーズは特撮技術の実験場という側面を持つようになっている。
ここで使用された技術は後に別のシリーズにも改良の上で登場することがある。
その分合成に時間を要するためドラマパートの撮影が毎年速くなっている(by辻本監督)ようである。
総集編、特別総集編
元々「列伝シリーズ」が総集編や再放送再編集を軸にした番組である事に加え、過去怪獣や過去戦士の紹介などの都合もあり『ギンガ』~『X』の頃は列伝や番組内で総集編や再編集が組まれる事が多々あり、それを生かしタイラントやファイブキングを構成する怪獣の紹介による連動や、Xのネクサス共演など先行情報出しなど列伝シリーズの延長の形で紹介や宣伝が行われていた。
単独番組化した『オーブ』以降は、1~2クールの切り替わりの9月末~10月初頭のタイミングで「劇中での事件やふとした理由でこれまでを振り返る」という形式で総集編が行われることが定番化。総集編後はボスキャラとの大きな対決やパワーアップなど物語的に一つの山場を迎えるタイミングであり、作品によっては後の展開へ繋がる伏線も登場するなど、物語後半を意識した総集編といえる。
「Z」以降からは本編内の総集編とは別に「特別総集編」という形式で特別編が組まれるようになった。劇中キャラ外のキャラクターや登場しているが裏方系のキャラ、特撮ではないアニメ放送など「特別総集編」の名前通り特殊な形式で物語を振り返る構成であり、総集編の内容も他作品戦士や怪獣に触れるものが多く列伝シリーズのそれと近い。
上記の本編内総集編、特別総集編合わせて2クールという多くない話数内で3~4本の総集編と比較的多めな上に、「デッカー」以降は最終回直前の1月初頭に行われるようになったため、ウルトラや特撮ファンの間でも是非については賛否が分かれやすい。
特別総集編が作られる理由について、「(Z~デッカー時の)コロナ禍や円谷スタッフの製作負担軽減」「トリガーから1月で終了させる為話数的な辻褄合わせ」などが考えられているが詳細な理由は明かされていない。
なおこれに関してはウルトラシリーズや円谷のみならず、『デュエル・マスターズ』『シンカリオン』『プリティーシリーズ』など2020年代以降の他社別媒体のテレビ東京アニメでも全体的に見られる傾向であるためテレビ局が原因とする声もある。
その他
- 現時点でもウルトラシリーズ最長のシリーズ放送記録を更新しているが、実はテレ東内全体で見ても(列伝シリーズ、クロニクル、ジェネスタ込みで)テレ東内で一度も休止なく継続し続けているアニメ特撮としてしまじろうシリーズ、アニポケシリーズと共に貴重な作品になった。
- これはテレ東の長期アニメシリーズだった『遊戯王』『プリティーシリーズ』『NARUTO』『デュエル・マスターズ』など放送開始の長期人気シリーズが2019年以降相次いで休止したためである。
- またこれにより2013年開始(列伝込みだと2011年)のニュージェネシリーズが2010年代から放送開始のテレ東アニメ特撮において休止なく放送を続けている最長のシリーズになった。(厳密にいえば同じドアサ枠の『ヴァンガード』シリーズも列伝開始時期と同じ2011年以降アニメや関連番組を放送しているが、2018年5月~2019年5月のシリーズはTOKYOMXに一時移ったためテレ東内での放送はストップしていた時期があった)
- 『バトルスピリッツ』では当初はどのシリーズのウルトラヒーローも(悪トラマンでなければ)青属性として扱われていたが、コラボブースター『ウルトラマン ウルトラヒーロー英雄譚』(CB18)以降はカード名に「新生代」と入るものが赤属性として扱われるようになる。
- ただし、そうではない場合は別の属性で収録されることもある(ゼットは白属性、トリガーは赤+青属性など)。
公式サイト
円谷プロダクションが制作した公式サイト一覧。なお、新世代ヒーローズ以前の作品については、『コスモス』以外全ての作品にCBCによるサイトが存在している。現在、『ギンガ』、『X』は閉鎖されて閲覧できなくなっている。
『ウルトラマンギンガ』公式サイト※閉鎖済
『ウルトラマンX』公式サイト※閉鎖済
『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』公式サイト
関連イラスト
関連項目
新ウルトラマン列伝/大怪獣バトルウルトラ銀河伝説THEMOVIE/ウルトラマンギンガ/ウルトラマンギンガS/ウルトラマンX/ウルトラマンオーブ/ウルトラマンジード/ウルトラマンR/B/ウルトラマンタイガ/ウルトラマンZ/ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA/ウルトラマンデッカー/ウルトラマンブレーザー/ウルトラマンアーク
ウルトラマンゼロ/ウルトラマンギンガ/ウルトラマンビクトリー/ウルトラマンエックス/ウルトラマンオーブ/ウルトラマンジード/ウルトラマンロッソ/ウルトラマンブル/ウルトラウーマングリージョ/ウルトラマンタイガ/ウルトラマンタイタス/ウルトラマンフーマ/ウルトラマンゼット/ウルトラマントリガー/ウルトラマンデッカー/ブレーザー(ウルトラマン)/アーク(ウルトラマン)
ウルトラマンニュージェネレーションスターズ ウルトラマンニュージェネレーションスターズ(2024) ウルトラマンニュージェネレーションスターズ(2025)
ウルトラギャラクシーファイト(ニュージェネレーションヒーローズ/大いなる陰謀/運命の衝突)
スパークドールズ インナースペース 星雲荘 太平風土記 M78星雲・光の国 U40 惑星O-50 M421
ハイコンセプト・ウルトラマン→新世代ヒーローズ