「すとんて」
「正気かサゴーどん!」「まぐるの細腕に撫でられて腰からおちっとは!」
「おい、サゴーどん!」「おはん寝ぼけちょるんか!」
(薩摩の魔法者(ぼっけもん)がマグルのほてくりで尻餅だと………)
「おいは恥ずかしか!生きておられんごッ!」(セルフアバダケダブラ)
概要
2023年2月中旬。『ホグワーツ・レガシー』の先行発売によって、にわかに『ハリー・ポッターシリーズ』(および魔法ワールドシリーズ)への注目が高まっていた中、突然インターネット上で広まったネットミーム。元となったのはこのツイート。
さらに源流を辿ると、大元は爆心地である松永マグロ氏の『ホグワーツ・レガシー』における見敵必殺のプレイスタイルを薩摩隼人としてのロールプレイになぞらえる一コマを投稿したものだったが、そのあまりのパワーワードっぷりに爆速で拡散。たちまち多数のTwitterユーザーにより様々な設定が付与され、一大ムーブメントと化している。
創作の傾向
の3つのパターンが混在しており、特に定まっていない。
ただ、原作のキャラとの絡みが描きづらいことや、日本に魔法学校が存在するという公式設定がある(後述)からなのか、3.は早々に下火となり、多数の薩摩人がホグワーツにいた方がハチャメチャの度合いが高くなって面白いということなのか、現在は1.よりも2.の設定が採用されることが多くなっている。ちなみに発案者の松永マグロ氏も当初は1.のパターンを想定していたようだが、現在は2.の設定に準拠したネタを投稿することが多くなっている。
時代設定もバラツキがあり、発端となった『ホグワーツ・レガシー』と同じく1890年代(いわゆる高祖世代)とされることもあれば、ハリー・ポッターの活躍した時代(子世代)とされることもある。
総括すると、このネタは魔法使いとしては良くも悪くも規格外すぎる薩摩人たちの特徴の描写に比重が置かれており、それ以外の設定は特に決められていないと言った方が正しいだろう。
また、薩摩以外にも、京ホグワーツ、尾張ホグワーツ、江戸ホグワーツ、津軽ホグワーツ、琉球ホグワーツ、伊賀ホグワーツ、長州ホグワーツ(実質松下村塾)、会津ホグワーツ、堺ホグワーツ、アイヌホグワーツ、関東ホグワーツ(派生として鎌倉ホグワーツや坂東ホグワーツといったものも)、東北ホグワーツなど様々な地方のホグワーツがネタにされている。
薩摩藩とアズカバンの語呂の近さから、聞き間違えて配属されてしまったという設定も生まれた。
埃を被った書物(松永マグロ氏のツイートより)
隠された歴史であるが薩摩藩の大名行列を邪魔して斬られた英国人のうち、何人かは実際魔法使いであった。当然外交問題に発展し薩英戦争へとつながるわけだが、なぜ魔法使いがマグル如きにやられたのかと英国魔法省が薩摩藩について日本魔法省に問い詰めても彼らはこの件については何も言えないという。
訝しんだ英国魔法省は当然薩英戦争に魔法使いの使者を送り偵察兼戦闘を行ったが、そこで彼らが見たものは剣技に魔法を飛ばして攻撃を仕掛けてくる薩摩の魔法者(ぼっけもん)の姿であった。彼らは当然のようにマグルの前で魔法を行使し、薩摩のマグル達に至ってもそれは当然だという振る舞いであった。
元来、薩摩の地は日本魔法界でも屈指の魔境である。龍が住むという桜島が絶えず噴火し、それに当てられた薩摩魔法生物は狂暴そのもの。マグル達も尋常ならざる環境に適応し屈強な薩摩隼人と呼ばれる。そのような環境に居る魔法族が通常の魔法族と言えるようなものには当然ならなかったのである。
ガッツリ国際魔法機密保持法違反である。この件について英国は日本に問い詰めるものも、あいつらをどうにかしたいなら自分たちでやれと匙を投げつけられるだけであった。そこで提案されたのが、薩摩の若き魔法者(ぼっけもん)をホグワーツに留学させ、魔法界の掟を薩摩の魔法者たちに知ってもらおうというものであった。
留学した薩摩の魔法者たちに組み分け帽子が出した答えはなんと猿叫。それはこの屈強な薩摩隼人達があまりに危険すぎるための安全処置であった。そのためホグワーツ敷地内に急遽薩摩藩寮が作られるに至った。このような特例処置は前代未聞であったが、その判断は間違いではなかった。
彼らは幼き頃から徹底されて教育された薩摩の剣技にて魔法を行使する。刀を杖と言い張り猿叫を上げ斬りかかる姿はおよそ魔法族とは言い難い存在である。死生観も独特ですぐに切腹しようとする。だがしかし魔法を使えることは事実であるので授業を受ける必要もあったが、最初の授業では早速怪我人が出た。
すぐさま対応処置が取られ、薩摩の魔法者たちには目付け役の魔法省担当者がその行動を監視することになった。主に暴走気味な彼らを抑える役割を期待された担当者は、その狂気的な薩摩思考の元に精神に異常をきたし、あるものは寝込み、あるものは気絶し、あるものは西へ旅立ったまま戻らなかった。
薩摩の魔法者の学校生活はホグワーツ始まって以来の動乱であった。彼らは勝手に禁じられた森に入っては魔法動物を勝手に狩り、犯罪者を血祭りに上げ、薩摩原産の危険生物を勝手に放逐したりなどお構いなしに暴れ回り、日本魔法省が何故薩摩を放ったらかしにしていたかを遅まきながら理解したが、全て遅かった。
結局一年間の留学の後彼らは帰国したが、後に残ったのは大量の犯罪者の首級と忘却魔法で全て忘れたいと懇願する魔法省担当者たちの哀れな姿であった。この一件以降ホグワーツの歴史において彼らを思い出すことは禁則事項とされ、歴史の闇に葬られることとなった。
……民明書房 薩摩ホグワーツ伝より
特徴(ネタツイから抜粋)
気質・価値観など
- 大体は気迫と物理で何とかする。チェストにごわす。
- 敵の打倒に向けた冷徹なまでの功利主義。敵を倒すためや、仲間や主君を救うためであれば自らの命を犠牲にすることすら全く厭わない。「釣り野伏」「捨て奸」と呼ばれる戦術はその最たるもの。
- 大体はセストラルが見える。薩摩ホグワーツ生にとって死など当たり前に隣にあるものであるため。
- 死を恐れないため闇の魔法に滅法強い。卒業後の就職先は専ら闇祓い。
- ただし手心という言葉を知らぬ殺魔(さつま)もんに生け捕りは困難である(大抵は、首か胴で上下半分か袈裟状に斜め半分で魔法省に届けられる)ため、逮捕対象に死なれては困る時は留守番。
- 闇の魔法使いにとっては「遭遇=死」となるため、薩摩ホグワーツ生が闇祓いに着任したという情報が知れ渡ると、その地域での自首率が急上昇するという。
- この血気盛んな性質上不死鳥の騎士団にもなれそうだが、今のところ薩摩ホグワーツ生が不死鳥の騎士団になったという創作は見られない。なったらなったで他メンバーの活躍の場を奪ってしまうからだろうか…。
- 非常に激しい気性と好戦的な気質の持ち主であり、ともすれば馬鹿者に見られがちであるが、おおむね授業態度は真面目で先生方への敬意も忘れず、知恵も機転もよく回る。また、義侠心に厚く、己の不始末にも必ず切腹という形で落とし前をつける責任感の強さも持つ。ただただ常在戦場でありすぎるだけなのだ。
- 一方で、真面目過ぎるが故に筋や道理の通らない話を非常に嫌う傾向にあり、理不尽な理由で減点をすると、切腹する学生、断固抗議する学生、キレてチェストしてくる学生が出て収拾がつかなくなる為、正当な理由が無い場合の減点は絶対に行ってはならないというのがホグワーツ教師陣の間で暗黙の了解となっているという。
- 魔法ワールドの世界に隠然たる悪影響を及ぼしている純血とマグル(非魔法族、魔法族でないならマグルである)の差別意識も一般的な魔法族と比べて希薄であり、むしろ「血統だけで人を判断するなど薩摩隼人の風上にも置けぬ」と一蹴している。薩摩ホグワーツ生はその精神性……チェスト出来るかどうか、命捨てがまれるかどうかで人を判断するのである。
- そのため、薩摩の魔法者(ぼっけもん)達がとある臆病者を知り、さらに後に彼が闇の帝王相手にも正面切って啖呵を切り、勇者でなければ呼び出せぬ剣を手に闇の帝王の腹心にして最後の保険をチェストしたと知った時には感極まって咽び泣き、今までの非礼を詫びたという。
戦闘能力
- 訛っている上に猿叫(「キェエエエ!!」)と混じるためほとんど詠唱が分からない。
- ウィザーディング・ワールドにおいて呪文の発音は大事であり、それをカバー出来る心の中での詠唱による詠唱破却(無言呪文)は高等技術であるのだが、不思議と発動する。このことから、杖に特別な仕掛けが施してあるのではないかという疑惑もあるが、世界中の杖職人は沈黙を貫いているという。
- 何なら発動していない時もあるが、同時に放たれるチェストによって「敵を倒す」という結果は変わらず導き出されるため問題とされていない。
- 振り下ろした杖で一人目の頭蓋を叩き割り、そこから放った魔法で二人目を仕留める。そのため薩摩ホグワーツ生を無力化したいなら最低でも3対1で対処するのが基本とされる。
- もっとも、後述のように敗北を何よりの恥と考える薩摩ホグワーツ生は、追い詰められるとなりふり構わずあらゆる手段で決死の抵抗を試みてくる。3人で挑んでも返り討ちにされたり相討ちに近い形で戦死させられた事例もままあり、必ず勝てるという確証はない。薩摩ホグワーツ生を相手取るのは相応のリスクを覚悟する必要があるのだ。
- 魔法も「自分の手で」「敵を倒す」事にもっぱら用いられ、平和利用しかできないはずの呪文も薩摩ホグワーツ生にかかれば戦闘用呪文と化す。当然、イタズラ目的で呪文を使用するなどもっての外である。
- 他者を頼る事や後手に回る事が前提となる呪文は「女々しかもの」として基本的に使いたがらない。ただし、何もできずに負ける方がより女々しかことであるため、使わねば勝てないとなれば出し惜しみは一切しない。使えるものは全て使い手段を選ばず勝った後、士道不覚悟を恥じて自ら腹を切るのである。
- 彼らの使用魔法については後述。
杖
- 一手目をチェストとする彼らの杖は強度重視かつ独特である。
- 杖は硬く大振りに作られ、これ単品で並みの相手は打ち据える事が出来るようになっているという。世間ではそれを木刀と呼ぶ。
- 好まれる杖の材料(木材部分)は赤樫とする説と薩摩の原野に生えるユスの木とする説が有る。前者は日本のマグルの一般的な剣術の稽古用の木刀の材料、後者は示現流の「立木打ち」や薬丸自顕流の「続け打ち」の稽古で木刀の代りに使われる真剣より重い丸太そのものであるが、細かい事を気にするのは女々である。
- 中には芯材を鋼鉄にしたものもあるという。世間ではそれを仕込み杖と呼ぶ。
- あるいは、オリバンダーの店で扱わない真竹(マダケ)の希少木材を持込で作る。一般の杖より長い特別製だが頻繁に叩き折る為、製作が間に合わず店は頭を悩ませる。 世間ではそれを竹刀と呼ぶ。
- 終いには屋久杉を主材という名の鞘にし、刃をつけた玉鋼の芯材を用いた、27.4インチ(二尺三寸)という長大な杖を携える者もいる。世間ではそれを日本刀と呼ぶが、使い手は意地でも杖と言い張る。
- また、コンフリンゴを使う時には、専用の杖である「18連装斉射杖」を用いる。恐らく薩摩ホグワーツ生用にチューンナップされた特注品と思われるが、誰が作っているものなのかは不明。なお、魔法省はこれは杖ではないと主張している。
- 一般ホグワーツ生と同じタイプの杖を持つ場合、好まれる木材は専らレッドオーク。和名は前述にもある通りの赤樫であり、そもそも公式からして「レッドオークの杖は決闘向き、持ち主は戦いの際に頼れるタイプ」と明言されている。
- 中世の魔女狩り以降マグルとの接触を断って引きこもり、基本的にマグルの近代技術を聞きかじりで知った気になっている一般的な魔法族とは違い、強さを希求する彼らは近代兵器の理解と導入に抵抗がない。だがさすがに先端に村田銃をマウントし理解不能な制圧兵器と化した箒を「こいは只ん箒ばい」と言い張り空を飛ぶ事は許されなかった模様。
学生生活
- 寮に合言葉は存在せず、入るには寮憑きゴーストと軽く会話するだけで良い。ただしバッキバキの薩摩弁(鹿児島弁)で喋るため、他寮生は大抵ここで弾かれる。
- 彼らの朝は早い。日の出の刻(明け五つ〜六つ)から部屋を飛び出し寮の外に出て、猿のような叫び声を上げながら棒杭を打ちすえるのが彼らの日課である。入寮して日の浅い寮生が彼らの猿叫に驚いてベッドから飛び起きる光景もまたホグワーツの日常である。近所迷惑甚だしい。
- ちなみに、棒杭はプロテゴによって強度が強化されている(寮生曰く「プロテゴが無ければ、日々の鍛錬もままならない」とのこと)のだが、練習後には異様な曲がり様を見せており、薩摩ホグワーツの基礎魔法の威力がいかに高いかを物語っている。
- また、彼らの猿叫により眠りを妨げられた禁じられた森の魔法生物達がブチギレて学校に襲来してくることも珍しくない。しかし、薩摩ホグワーツ生たちは「これを退治せしめる事こそ真の朝稽古」としてこれに果敢に挑んだという。
- なお、彼らが丸太を丸太でブン殴り続ける奇行……じゃなかった魔法の杖を振る練習を行なう際に戒心しているのは左肘を動かさない事である。これにより、杖を振る際には腕の筋肉みならず胸筋や背筋を使用する癖が付き、威力のみならず雲耀(稲妻の意味)と称される程の超高速度の斬撃……じゃなかった杖振りが可能になる。これは左肱切断と称し、示現流……じゃなかった薩摩ホグワーツの使う魔法の極意の1つとされる。え?? 魔法使いもマグルと同じく右利きが多数派で、魔法の杖は普通片手で使うものなのに、何で左腕の使い方の話が出るのかって?? こまけぇこたぁいいんだよ!!
- 更には棒打ちだけでは飽き足らず、修練のためと称して禁じられた森に勝手に侵入する。それだけでなく魔法生物を仕留めてえのころ飯にしようとしたり、腕試しや試し斬りも兼ねて密猟者や闇の魔法使いに戦いを挑み、首級を取って帰ってくる。世間ではそれを辻斬りという。
- ほとんど首無しニックを見た時の薩摩ホグワーツ生の反応は、未だ恥を晒されていると哀れんで介錯しようとするか、どんな凄腕の介錯人で、生前はそんな介錯をされるほどの身分だったのかと聞こうとする(「首の皮一枚繋がる」のは切腹の介錯においては首を土で汚さないための最後の情けであり高等技術である)かの二択であり、彼の頭痛の種となっている。
- 本人の個別記事をご覧頂ければ分かるかもしれないが、薩摩ホグワーツ生の「勘違い」は彼の地雷を踏み抜くには十分なもの(名誉ある死の結果"ほとんど首なし"になったわけではなく、むしろ魔女狩りによって非人間扱いされた結果)であるし、かといって包み隠さず経緯を語れば薩摩ホグワーツ生がどのように暴走するか分かったものではない(意図して"ほとんど首なし"にしたのではなく雑に殺そうとした結果であるため。上述通り本来なら超絶技巧によって行われる格式ある死が尊厳を冒涜した様な処刑と偶然によって行われたことを薩摩ホグワーツ生が許せるわけもない)からである。
- あのピーブズが太刀打ちできない数少ない存在の1つでもある。薩摩ホグワーツ生に一度ちょっかいをかけてからなにかがあったらしく、ピーブズを見るなり薩摩隼人たちは猿叫を上げて襲いかかるようになり、当のピーブズはそのポルターガイスト生で初めて本物の恐怖を覚えたという。
- 以下の理由から食堂を出禁にされている。
- ユニコーンのえのころ飯を持ち込む
- ユニコーンは魔法ワールドでは神聖で、敬意を以て接するべき存在とされる。ただ傷付けるだけでも呪われ、命を繋ぐためなどと言う理由で最も純粋な生き物の血を啜ろうものなら死んだほうがマシである永遠の呪われた生を送るハメになるのに、ただの馬扱いで自らの腹を満たすために狩猟するなどもっての外であることは言うまでもない。
- 森で討ち取ってきた首級を肴に勝手に酒盛りを始める(※未成年です)
- 親類からの吼えメールを食堂で開封し、猿叫を大爆音で響かせる。普通の吼えメールでさえ爆音なのに…
- 食堂で薩摩式ロシアンルーレット「肝練り」を敢行 etc
- ユニコーンのえのころ飯を持ち込む
- 「喰いで血」という、箒に罪人を括り付け、逃げる罪人の生肝を二人で獲り合う鍛錬がある。薩摩地方に伝わる「ひえもんとり」を源流とする説があるが、よく分かっていない(名前で察した方もいると思うが、薩摩ホグワーツ流にアレンジされたクィディッチである)。
- ちなみに、薩摩ホグワーツ生によるクィディッチチームは現在存在していない。厳密にはかつては存在していたのだが、その血の気の多さや戦闘力の高さ故、相手チームに重傷者が続出した上、負けたら負けたでチームメンバー全員がその場で箒を焼き払った上で切腹する等、競技場が血生臭いことになったためにプレイを禁じられたと言われている。
- 常に死と隣り合わせの学生生活を送っているため、入寮者のうち、卒業まで無事生存できる者はほんの一握りだと言われている。
他の魔法勢力との関係
魔法省
魔法省担当者「と、ところで…………その、刀剣は一体……………」
薩摩ホグワーツ生「杖ぞ」
魔法省担当者「いやあのしかし、それはどう見てもカタn」
薩摩ホグワーツ生「杖ぞ」
魔法省担当者「その、できればその、本来の杖を………」
薩摩ホグワーツ生「 杖 ぞ 」
魔法省担当者「ハイ…………」
あの薩英戦争は当時の薩摩の魔法使いとイギリスの魔法使いの戦争であったとも囁かれる。開戦に至った経緯については不明だが、史実と同じく生麦事件をきっかけとし、それに何らかの理由で魔法族が介入した、ともされている。
マグルの歴史において、この戦争は当時の最新設備と軍事力を備えた大英帝国海軍の戦艦に、旧式甚だしい装備の薩摩藩が戦闘力と胆力だけで自軍の倍以上の人的被害を与え、最終的に痛み分けに持ち込んだという薩摩隼人の規格外っぷりを見せつけたエピソードなのだが、その裏では日英の魔法族の手で同様の戦いが行われたようである。
本音を言えば、魔法省(と純血主義者)はこいつらを魔法族と認めたくはないのだが、認めておかないと彼らをマグル(非魔法族)として扱わねばならず、そしてそうすると先の戦争においてマグル相手に魔法族がその時の全力を出した上でも明確な勝利を収めることができなかった(※)という事になってしまうため、渋々黙認しているとも言われる。
※ 魔法ワールドでは、マグルに対する差別や偏見が根強く、マグルに勝利を収められなかったということを敗北に等しい屈辱的なことととらえる向きがあったとしても何ら不自然ではない。
なお、私生活が上記の通りの有様であるため魔法省の担当者からは常々小言を言われる羽目になるが、薩摩ホグワーツ生はそれを疎んでなどおらず、むしろ自らを正しく導いてくれる者として感謝し敬意を払っている。
…それはそれとして、大抵の担当者は極度の疲労とストレスにより再起不能に追いやられるため、それがどんな嫌な奴だとしても担当に決まった時は周囲から同情と哀れみの目を向けられるという。
闇陣営
闇の帝王の名を呼ぶことを憚るのは女々しいとして平然とその名を口にしていたという(しかも「ぼるでもん」「ぼるぜもん」と訛っているので探知魔法に引っかからなかった )。
他の魔法族たちとは異なり、帝王のことも恐れるどころか「戦いに負けても潔く死なずに小細工を弄してまで生き延びようとした女々しか男」と見做して軽蔑すらしていたとされる。
闇の帝王の鼻が無くなってしまったのは、薩摩ホグワーツ生のチェストを受けて消し飛ばされたためだという噂がある。
闇の帝王が彼らをどう認識していたかは諸説あるが、少なくとも魔法戦争においては彼らに真正面から喧嘩を売るようなことはしなかった模様。
内心では彼らのことを恐れていたのか、関わると面倒なことになりそうだからスルーしていたのか……真相は彼のみぞ知るところである。
使用魔法こと薩摩魔法
※説明は発信源である松永マグロ氏のツイートより。
「エ゛クズベリア゛ア゛ア゛ーーーーッ!!!!」
薩摩ホグワーツ生の扱うエクスペリアームスはまず武器を持つ腕ごとチェストして切り落とす。
ただし、薩摩ホグワーツの中でも、名門出身のインテリが使用する場合や、不遜にも自分より遥かに力量が劣りながら勝負を挑んできた阿呆をわからせる場合や、薩摩ホグワーツ同士の内輪揉めの際などには、あえて手加減をする事も有る。つまり、腕ごと破壊するのではなく、寛大にも杖を持っている手の指を四散させるだけで勘弁して差し上げるのである。(詳細は薩摩ホグワーツに関する一級の歴史的資料である、とみ新蔵「薩南示現流」第5話を参照)
これは、武器を持てなくなれば永久に武装解除できるという極めて合理的な(何かがおかしい)理念に基づく。(一説には「隠れ魔法族」説が有るイギリスの推理作家G.K.チェスタトンの名言「狂人とは理性を失った人ではなく、理性以外の全てを失った人の事である」は薩摩ホグワーツのこのような行動理念を念頭に置いたものと言われている)
なお、魔法省からは禁止されている。
相手を「2度と魔法の杖が握れなくする」という魔法使いにとって死より酷い状態に追い込むのだから、当然である。
ちなみに更に手加減して対手の腕や指を破壊しない事も可能だが、その際は、場合によっては対手の魔法の杖が砕かれ、ほぼ必ず対手の腕は痺れ腫れ上がり発熱するというウィザーディング・ワールドの出来事と言うより怪談かJホラーのような現象が発生する。それは剣術で言う小手のダメージだろう…
(詳細は、上記「薩南示現流」第1話・11話・12話を参照)
なお、相手のエクスペリアームスで自身の杖が飛ばされてからが本番。刀を取り出してチェストを狙い、刀も飛ばされたら拳でチェストしてくる。
「ア゛クシ゛ヴ゛ォ゛ァ゛!!!!」
薩摩ホグワーツ生の扱うアクシオはただの呼び寄せ呪文にあらず。
薩摩においてこの呪文はひえもんとりでいかに相手の生き肝を掴み引き抜くかに特化しており、並大抵の罪人はこの呪文から逃れることはできない。
魔法省からは使用禁止が通告されている。
「ディ゛フ゛ィイエ゛ア゛ア゛ア゛ーッ!!!」
薩摩ホグワーツ生はその全員がディフィンドを取得している。
この空中に刃をもたらす魔法は示現流剣術と合わせることでさらなる力を発揮、猿叫を上げながら剣技に纏わせ発射することにより、初撃でほぼあらゆるものを撫で斬りにできる。
なお、マグル向けの薩摩示現流剣術と同じく、一回の猿叫の間に三十発のディフィンドを放つ事が可能となって、ようやく修行の最初のハードルを乗り越えた状態とされ、それ以後、朝に三千発、夜に八千発のディフィンドを放つ訓練を千日間続けた後に、やっと一人前となれる。とみ新蔵の「薩南示現流」にもそう書かれている。
魔法省から使用禁(ry
「ア゛ロホ゛モア゛ア゛ア゛ーーーッッッ!!!」
薩摩ホグワーツ生の放つアロホモラは如何なる扉や錠前を解錠せしめる。
呪文を猿叫にて唱えながら示現流剣術を行使すればいかなる扉も金庫も紙屑同然に叩き割れるというものである。
魔法省はこの薩摩魔法に対するコメントを控えている。
薩摩ホグワーツ生は基本的に使用しないが、ここに記載。
薩摩ホグワーツ生にとって防御魔法のプロテゴは「女々しか呪文」として使用されない。
むしろ、後手に回ること自体が「士道不覚悟」と受け取られる。
プロテゴとはあくまで相手が使ってくる魔法であり、初手で相手の脳天ごと叩き割るもの。
鍛錬においてはプロテゴで保護強化したカラテ木材を己のチェストで叩き割るためだけに用いられ、逆に言えばカラテ木材を作製する場合のみ使用するともいえる。
当然頑強であればあるほど叩き割り甲斐があるため、意外にも薩摩ホグワーツ生のプロテゴの熟練度は高い(しかし戦闘では使用しない)
薩摩ホグワーツ生の初撃は絶対に避けなければならない。
「イ゛ンセ゛ンディ゛ェア゛ア゛ア゛ーーッ!!!」
炎を放つインセンディオも薩摩ホグワーツ生の手にかかれば更に危険な呪文と化す。
一太刀、相手の腸に杖を突き入れすかさず内部にインセンディオを流し込むのだ。大抵の敵は耐えきれずに爆発四散する運命となる。
魔法省は原則使用禁止を訴えている。
「テ゛ィ゛センダァ゛ッ!!!」
薩摩ホグワーツ生の使う落下呪文ディセンドは敵を打ち落とすだけにあらず。
太刀を振り下ろす瞬間にこの魔術をかけることで尋常ならざるチェストを行うことが出来、相手は瞬時に地面と一体化し砕け散る。後に残るは血煙だけである。
魔法省は使用を控えるように訴えている。
「る゛ぅモ゛ォ゛ッッッ!!」
本来杖に光を灯すのみのルーモスも薩摩ホグワーツ生にかかれば戦の手段として使用される。己が太刀の刃に一瞬光を灯して相手の視界を奪い、その瞬間にチェストするものである。その速さのあまり空中に刀筋が残ること正に紫電一閃の如し。
魔法省は太刀が杖か否か議論中。
「レ゛ヴィエ゛ァ゛ァ゛ーーッ!!」
薩摩ホグワーツ生の扱うレヴィオーソは只の浮遊呪文にあらず。猿叫を上げ相手を浮かせた刹那、一太刀に斬り上げる。相手は寸断されつつ垂直高速射出され宙へ舞い上がり、血飛沫の雨を降らす。あとに残るは落下する骸のみ也。
魔法省はまた担当者が交代した。
- ウィンガーディアム・レヴィオーサ(詠唱は現時点では不明)
薩摩ホグワーツ生の扱うウィンガーディアム・レヴィオーサは戦の手段ではなくその後の手段として用いられる。まさしくそれはチェストされ宙に舞う強敵の首級を捉え、掴み取ることにある。
敵とて首級が無様に転がり泥に汚れる様は無礼。これは薩摩ホグワーツ生が認めた強敵への最大限の敬意なのだ。
「レ゛ベリェア゛ア゛ア゛ッ!!!」
発見の呪文レベリオは薩摩ホグワーツ生にとっても重要な魔法である。
呪文猿叫後、瞬時に敵の急所を見破り次の瞬間には斬り捨てられ両断された骸だけが残る。薩摩ホグワーツ生の一太刀が一撃必殺たる所以である。
魔法省は正しく呪文を使ってほしいとコメント。
なお、魔法省が薩摩ホグワーツ生のレベリオを禁止していないのはレベリオ自体にはなにも攻撃的要素が無いため。
「レ゛ぱァ゛ッッッ!!!」
修復呪文レパロ、いくら薩摩ホグワーツ生専用に拵えた太刀であろうと、他呪文と組み合わせたチェスト連続使用には耐えられぬ場合もある。チェスト後に砕け散った場合に呪文猿叫を唱え、瞬時に修復・再生、戦闘を継続出来るのだ。
魔法省は呪文の使用方法は適切な為ノーコメント。
「コ゛ンフ゛り゛ングア゛ア゛ーッッ!!!」
薩摩ホグワーツ生の扱うコンフリンゴは一味違う。多数相手に一発撃っただけで仕留め切れないのは女々。ならば一撃の猿叫にて全て倒せるよう専用の18連装斉射杖にて多数発射しその圧倒的破壊力を持って敵を討ち砕くのだ。
魔法省はそれは杖では無いと主張。
「ぼンハ゛ァ゛ーダァァーーッッ!!!」
薩摩ホグワーツ生の扱うボンバーダほど危険極まりないものはない。この爆裂呪文はかつて行われたかの薩英戦争にて薩摩藩の魔法者(ぼっけもん)にて使用され、大英帝国の艦艇1隻を大破、2隻を中破せしめたのだ。
魔法省からその使用は厳重に禁止されている。
無論、マグルの世界で薩英戦争でボンバーダが使用されたという記録は残されていない。当時の魔法省が血眼になって薩摩の魔法者(ぼっけもん)が使用したという事実を忘却魔法で消して回ったためである。
「ス゛テ゛ューピ、フ゛ァッ!!!」
たとえ薩摩ホグワーツ生が一撃必殺を心がけていても、場合によって相手を生捕りせねばならぬ場合もある。気絶猿叫ステューピファイ、これを唱えつつ相手を刀の柄や峰で殴打すれば相手は一撃で意識を失うのだ。稀に永遠に気絶する。
魔法省は呪文の定義を協議中。
「ア゛レ゛スト・も゛エ゛ンタ゛ンッ!!!」
薩摩ホグワーツ生は鈍化呪文アレスト・モメンタムも鍛練に使用する。
鈍化程度で敗北など女々。なれど対策せず敵に向かうは阿呆。ゆえに呪文によって掛けられた鈍化下でも動けるよう、この呪文を掛けた上で三千回のチェスト鍛練を行い、対抗するのだ。
魔法省の担当は、顔を覆った。
「テ゛パルそ゛ァ゛ッ!!!」
薩摩ホグワーツ生の扱うデパルソも又、非常に危険な呪文と言える。一対多の場合にこの猿叫を唱えれば相手共は瞬時に数十メートル吹き飛ばされ、壁や障害物に衝突すれば一瞬で破砕、たとえ生存したとしても後に待つはチェストである。
魔法省は授業で使わないでと懇願。
闇の魔術に対する防衛術の授業で薩摩ホグワーツ生によるデパルソで発生した被害:
・教室全壊
・教師、及び生徒の半数の鼓膜損傷
・決闘していた生徒のうち、一人全身複雑骨折
・他、全身を強く打ち聖マンゴ送りになった生徒多数
なお、他の薩摩ホグワーツ生は当然の如く無傷であった。
「グレ゛イジェア゛ア゛ア゛ッ!!!」
氷結魔法グレイシアス、それは薩摩ホグワーツ生が放つ猿叫の中でも特に危険なものである。猿叫に当たり身体の芯まで凍った直後、脳天からの一太刀を喰らえば瞬時に全身が砕け散り爆散、原型すら留めず討たれる事となる。
魔法省は新たな担当者を募集中
※以下よりは松永マグロ氏以外のユーザーのツイートより
「レ゛ラ゛シオ゛ォ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァーーーー!!!!!!」
薩摩ホグワーツ生の扱うレラシオはただの追い払い呪文にあらず。知を捨てて放たれる腹からの猿叫である薩摩レラシオは、聞いたものに恐怖を感じさせ、追い払うだけでなく敵対者の心をも折ってしまう。
当然魔法省からは禁止されている。
「霊に頼るんば女々しか。じゃっどん、ここで討ち取れんばわっぜ女々しか!!」
もはや自らに打つ手がなくなった時、士道不覚悟の自刃を厭わず守護霊を呼ぶ決意は人知れず「制約と誓約」を成立させる。手柄を譲った代償は戦いの後の切腹である。
死を悟った彼らが「エクスペクト・パトローナム」を唱えれば、戦場こそ幸福たる純心から過去戦場に散った先祖達の守護霊が現れる。すなわち、死の軍団による示現流の一撃目の連射である。
「エ" ァ" ア" ア" ア" アアアアアアアアアアアアアアアーーーーーッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
(あるいは「ゑくすぺくと ぱとらうなん!!!!!!!!!!!!!!!!!!」とも)
一点の曇りもない猿叫の前に、もはや魑魅魍魎共の付け入る隙はない。
(魔法省は神秘部の主導で呪文の調査、研究を行っている)
禁じられた呪文
「ク゛ル゛ーシェア゛ア゛ア゛ーーーーッッ!!!!」
薩摩ホグワーツ生にかかれば禁呪、クルーシオも鍛錬にて使用される。
そう、互いにクルーシオをかけ合い、その恐るべき苦難に数時間耐え続けるのだ。文字通りの地獄の苦しみを耐え抜いてこその薩摩男児であるからである。
またクルーシオはかけ続ける呪文であるため、相手のクルーシオで心を乱され呪文が途切れるような女々しい者では一方的に苦しみ続けることとなる。
魔法省には病欠と報告。
薩摩ホグワーツ生は受ける方だが便宜上ここに記載。
薩摩ホグワーツ生にインペリオは効果が無い。
何故なら敵に寝返るなどという行為ほど士道不覚悟、誉れ無き行為は無いからである。もしインペリオをかけられた場合、彼らは即座に切腹し自害。類まれなる魔法者(ぼっけもん)の精神力をもってしてこの強力な呪いに抗い、敵へ下ることを防ぐのだ。
闇の魔法使い「A va da……」
(この間にチェストの間合いに詰める薩摩ホグワーツ生)
様々な呪文を薩摩化する薩摩ホグワーツ生ではあるが、かの恐怖の即死呪文アバダケダブラは例外。薩摩ホグワーツ生の間では「チェストするほうが速い」という理由から進んで戦闘に用いる者はおらず、相手の攻撃手段としてもさほど警戒されていない。
薩摩の魔法者(ぼっけもん)にとって、7文字の詠唱はあまりにも長過ぎるのだ。
実際、余程肝が据わった魔法使いでない限り、チェストと共に向けられた気迫で殺意を散らされ発動を阻害されるし、よしんば彼らに先んじて発動し殺したとしてもチェストの勢いまでは止まりはしない。闇の魔法使いは最期の一太刀で頭蓋を砕かれるか、それを防げても心を折られ戦闘不能に陥るだろう、というところまで考察が至り、研究者は頭を抱えた。
なお、薩摩ホグワーツ生の中でも先述の肝練りや自害に使おうとする輩が出てくるため、魔法省では厳格な取り締まりを行っている。一方で、「痛みも無っけ綺麗に死ぬんは女々ぞ」というとんでもない理由で使用を自粛する過激派が現れたという噂も存在する。
……と、見てもらえればわかるが、猿叫混じりのせいでやかましくかつ、ほぼ物理混じりによるものでどれも殺傷能力が高い。要するに大体食らった相手は死ぬ。
薩摩の魔法生物
薩摩ホグワーツ生の地元である薩摩、特に桜島やシラス台地等の過酷な環境に生息している魔法生物は薩摩種と呼ばれ、ホグワーツに生息する魔法生物とは明確に区別されているだけでなく、特級の危険生物に指定されている。
純粋な善意で薩摩の過酷な大地で鍛え抜かれた薩摩種を他寮に差し入れしたところ、阿鼻叫喚の地獄を引き起こしかけたことがある。
煮込むと大変美味なのだが、引き抜くと半径80mのありとあらゆる生命体が想像を絶する猿叫によって塵芥と化すため、魔法省直々に禁輸処置が取られている。また、薩摩ホグワーツ生によるマンドラゴラ移植の際、芋焼酎をかけた個体や持ち込んだ桜島の土に植えた個体が薩摩種に変異、甚大な被害を及ぼしたという話もあり、魔法省では温室での授業の際、薩摩ホグワーツ生には特に厳重な持ち物検査を行うよう伝達している。
薩摩ホグワーツ生は、マンドラゴラの絶叫を自らの猿叫でかき消し相殺することで、強靭な精神と喉を養っているという話もある(なお、魔法省からは耳栓無しでマンドラゴラに挑む危険性を指摘され、禁止されている)。
- 噛み噛み薩摩白菜
やはり煮込むと大変美味(こちらは漬物にしても旨いらしい)なのだが、過酷な環境で育つために咬合力も強大なものになっており、一撃で獲物の首から上を噛み砕き、これをチェストする。生半可な装備でこの白菜に挑むことは自殺行為を意味しており、魔法省から法的規制を受け生物兵器扱いされている。
なお、噛み噛み白菜は『ホグワーツ・レガシー』においても強化し抜くとほぼすべての敵を秒で沈める火力を持つ。
もっとも、何より恐ろしいのは、薩摩の魔法使いたちがこんな恐ろしいやつらを難なく捕まえて普通に食材として利用していることではないだろうか…。
あながちありえない話でもない?
史実では1863年に勃発した薩英戦争を契機に、イギリスと薩摩藩とが(互いの利害の一致もあって)急接近し、その後に密航出国した薩摩藩遣英使節団がイギリスに留学している。
このため、19世紀後半(1890年代)が舞台の『ホグワーツ・レガシー』の時代、下手をすればイギリスとの本格的な交流が始まった1860年代中頃から、薩摩人若しくは薩摩人の血を引く者が実際にホグワーツ魔法魔術学校に入学していた可能性は否定できず、二次創作として冗談では済まないレベルの説得力を得ている。
ハリポタを始めとしたウィザーディング・ワールドの世界観では、日本の南硫黄島にマホウトコロという魔法学校が存在している。
レガシーの作中でもマホウトコロ出身の日本人「チヨ・コガワ」が飛行訓練講師としてホグワーツに勤務しており、日本のクィディッチチーム『トヨハシ・テング(豊橋天狗)』に触れている。
日本人の魔法使いがホグワーツに留学することがまったくありえないとは言えないが、現実的に考えれば地理的にも文化的にも近いこちらを選ぶ可能性の方が高い。
SNSで薩摩ホグワーツ生とマホウトコロの関係を語る際は「留学出来る程度には優秀である」か「マホウトコロでも持て余す問題児」という両極端な性格付けがされることが多い。
能力が優秀で気質がイカれている薩人マシーンの場合、恐るべきことにこれは両立してしまう。
原作に当たるJ・K・ローリングの著作に日本人のホグワーツ学生は登場していないが、韓国系のチョウ・チャンという女子生徒が登場している上、実写版でもモブの生徒の中に東洋系と思われる人物がチラホラ見受けられるので、東洋人の血筋を持つ生徒はホグワーツにおいてそこまで珍しい存在ではないと思われる。
余談にごわす
- 原作小説にも「satsuma」という文章が登場するが、これは薩摩が原産地とされる「温州みかん」を指す英単語である。
- 複数のニュースサイトで扱われた影響もあってWikipediaでは「薩摩ホグワーツ」の単独記事を作成する者も現れたが、現在は削除されている。
- なお、マグロ氏は震源地となった一連のツイートのネットニュースサイトへの掲載許可以外は外部には一切ノータッチを貫き、問題は現場の裁量に任せるスタンスを取っている。ローリング女史をはじめとした公式やマグロ氏に迷惑のかからない創作活動を楽しんでいきたいところ。
- それはそれとしてこの記事はマグロ氏巡回済みであったりする。
- なお、マグロ氏は震源地となった一連のツイートのネットニュースサイトへの掲載許可以外は外部には一切ノータッチを貫き、問題は現場の裁量に任せるスタンスを取っている。ローリング女史をはじめとした公式やマグロ氏に迷惑のかからない創作活動を楽しんでいきたいところ。
- 一過性のブームかと思われていた本ムーブメントが2023年9月15日にはX(旧:Twitter)でトレンドに再浮上しておりもす。
- 2023年11月には「ニコニコ大百科」と「ピクシブ百科事典」の共同主催イベント『ネット流行語100』ノミネートワードに選出(※リンク先参照)。
注意事項
- ネットミームにはありがちなことだが、場の空気を一切読まずにこのネタを披露し顰蹙を買う者が出てきている。上記のWikipediaへの記事作成などもそれにあたり、酷い時には配信者がそのネタに触れていないにもかかわらず、『ホグワーツ・レガシー』をプレイしているからというだけの理由でコメント欄で擦り続けるというものも。「流行っているから」が免罪符にならない状況もあるということを覚えておき、ネタを投下する場所はよく考えよう。
- 『ホグワーツ・レガシー』発売を機に比較的最近ツイッターで誕生したネタであるため、最近のネットの流行が追えていない、もしくはツイッター発祥のネタに反感を持っている場合は相手がハリポタファンであっても理解されない恐れがある。相手がハリポタファンでない場合は言わずもがなで、最悪の場合迷惑をかけたコミュニティから新たなハリポタアンチを誕生させたり、既存のアンチを勢いづかせたりするリスクさえ伴うことは覚えておこう。
- また、薩摩人の粗暴な一面のみを殊更に強調されて扱われることを非常に嫌がる鹿児島県民もいる。これに限らず、薩摩隼人を題材としたネタを扱う際にはこの点にも十分注意しておくべきであろう。
- SNS上ではハリポタシリーズの映画の一場面に薩摩弁をあてたネタ動画が好評を博しているが、これは立派な著作権法違反である。投稿が「投稿者が利益を得る」「版元に損害を与える」のどちらの意図も持たないため親告罪扱い(版元が訴えなければ犯罪として立件されない)となっており、版元のお目溢しがあるためかろうじてネタとして楽しめる現状が成立していることは忘れてはならない。
よか関連項目じゃあ
ハリー・ポッターシリーズ 魔法ワールド / ウィザーディング・ワールド
鹿児島県 / 薩摩 / 薩摩藩 薩摩隼人 鹿児島弁 / 薩摩弁 示現流
関連動画
訳あって本家ホグワーツに留学することとなった薩摩ホグワーツ生の活躍を記録した映像。
関連作品
SNS拡散における、色々な意味での燃料。なお、当の鹿児島県民からは「薩摩隼人の気質は基本は今でもこう、人殺さなくなっただけ(要約)」という肝の冷えるツイートが寄せられているとか。
- ゴールデンカムイ(野田サトル):物語の舞台は蝦夷だが、鹿児島出身の薩摩男児である鯉登音之進が登場。その強烈なキャラで絶大なインパクトを残している。時代設定(1886年生まれ)がレガシーに近いため薩摩ホグワーツの題材に選ばれやすい。
- さらにここからゴールデンカムイ繋がりで「姉畑支遁のファンタスティック・ビースト」なるものが爆誕。ある目的のために禁じられた森へと入る姉畑先生の姿を幻視したツイッタラー達はミーム汚染的にも公式に喧嘩を売るという意味でも「オメーだけは駄目だ」という共通見解を得たという。
- 薩摩義士伝(平田弘史):かの有名な「木刀を振り上げ画面奥から走り来る3コマの武士のシーン」や「ひえもんとり」などもこれに収録。Twitterではこのインターネットミームの影響で「ハリー・ポッターの影響で薩摩義士伝買ってみた」などと一見意味不明なツイートをするユーザーまで現れた。尚、当該作品には他作品の豪放磊落さとはまるで対照的な、陰湿な同調圧力まみれの内情が多分に描写されており、後述の『薩南示現流』の主人公が如何に温厚な人物であるのかが示されている。
- 薩南示現流(原作:津本陽 画:とみ新蔵):本作で描かれた肝練りの様子はあまりにも有名で、しばしばパロディとして用いられる。「魔法ば使たに違いなか~~ッ!!」など薩摩ホグワーツのネタにできるセリフまであったり。「薩摩義士伝」同様に「ハリー・ポッターの影響」で購入したという一見意味不明な投稿が急増した。ちなみに作者は平田の弟である。なお、主人公は薩摩出身ではあるが、禅によって温厚な常識人としての振舞いを身につけてはいる上、城勤めの上級武士なので比較的マイルド(「ヒャッハー!」の元ネタが「北斗の拳」だからと言って、「北斗の拳」の主人公や中ボス・ラスボス級の敵キャラまで「ヒャッハー!」とは限らないのに近い)。人は殺してるが、上意討ちや戦争や「自分に挑んできた相手を返り討ちにした」ぐらいである(ただし、返り討ちのやり方は結構エグい)。
- 新・子連れ狼(森秀樹):拝一刀の息子・大五郎の養父となった東郷は理性的な人格なので、薩摩への印象は一見マイルドなものに感じられる。実態は御存知の通り。
- 翔ぶが如く(司馬遼太郎)/西郷どん!(林真理子):薩摩の偉人である西郷隆盛を主人公とした歴史小説で、いずれもNHK大河ドラマにもなった。ネタとしてのインパクトは少なめだが、俳優たちの発する生の薩摩弁が聞けるので、薩摩ことばの入門用としてお勧めされやすい(とはいえ、現代の時代や全国放送される事情も鑑みて、相当標準語寄りにアレンジされている)。
- ドリフターズ(平野耕太):「妖怪首おいてけ」の元ネタ。一応件の「妖怪クビおいてけ」こと島津豊久自身は衛府の七忍に出てくる薩摩武士よりは比較的理知的である。なお重度のツイッタラーであるヒラコーもこのトレンドに際し数々のネタツイを世に送り出しており、薩摩ホグワーツという概念をより強固なものにしている。
上記の諸作品とは、かなりイメージの違う薩摩隼人が描かれているが、それはそれとして「起き得る条件分岐を脳内で高速でシミュレートし、最適な戦法・戦術を見つけ出す西郷隆盛」という魔法使いにしか思えない存在が登場する。
- 薩摩剣士隼人:鹿児島のローカルヒーロー。
その他
- マッシュル-MASHLE- / 七つの魔剣が支配する:魔法学校なのに物理攻撃する作品で、しばしば比較されることが多い。
- 永水女子:咲-Saki-に登場する鹿児島県の神道系女学校。麻雀で魔法じみたオカルトを使う。
- スプリガン(Fate):Fate/GrandOrderの登場人物。元々はイギリス留学を希望する薩摩武士。
- 佐藤せつじ:ホグワーツ・レガシーにて組み分け帽子の吹き替えを担当する声優。Twitterで薩摩藩に組み分けするボイスを投稿した。
その後、ゲーム『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』発売後、自身が演じたG1ミシガンの声で薩摩藩行きを宣言した。
- イナズマン:1973年放送。流行と同時期にYouTubeでの公式配信が再開されている。この作品での「チェスト」は格闘技から超能力まで広く採用されている掛け声であり、その気になれば敵の攻撃を跳ね返したり、ビルの決壊を防ぐなどもはや魔法の域に達している。
- アゾット:いわゆるアゾット剣のこと。Fateシリーズでは魔杖の一つにカウントされ、日本のとある魔術師の家系はアゾット剣を日本刀にしてみた所、弟子から大不評を買ったという逸話がある。薩摩ホグワーツ概念の(メタ的な)発生時期から見て、日本刀を魔杖として扱う発想の先輩とも言える。
すべての元凶
- ホグワーツ・レガシーの主人公:そもそも彼/彼女の戦術に自由度がありすぎて薩摩隼人プレイが出来てしまう事が始まり。
- 本作の時代背景(1890年代)と薩英戦争(1863年8月)との年代が近く、また勤勉で教師にも基本的に従順、その一方で小鬼や密猟者等の敵には容赦がない等と薩摩隼人と通ずる所がある模様。
- 何なら極めると「挨拶代わりにアバダケダブる」「変身術でタル爆弾に変えた敵を別の敵にぶつけて爆殺」「崖で戦い敵を高空にアクシオし墜落殺」などなど、流石の薩摩隼人も顔を覆うレベルの所業を行う事もできる。
- しかもこれらのノータイムの殺意をはじめとした非人道的所業を(自身も相応に酷い目に遭わされたとはいえ)相手や黒幕の悪行を理由に正当化する悪い意味での鋼メンタルの持ち主(勝利時ボイスが実際にそう)。誰が言ったか「全方向型ハグリッド」「善性あるあいつ」。
外部チェスト
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