概要
律令国の伊賀は、東海道に属し、現在の三重県西部上野盆地一帯に当たる地域である。現在の三重県でも旧伊賀国に相当する伊賀市・名張市の2市をもって伊賀地方としている。
四方を山に囲まれているため、「隠し国」とも呼ばれていた。
だが、「伊賀」といえば「忍者」の流派を連想することのほうが多いかと思われる。
伊賀流
伊賀国の地に伝わっていた忍術流派の総称で、甲賀流と並んで有名な流派の一つである。『百地家』『藤林家』『千賀地家』という三大上忍の家柄があり、三家は元々は同じ家系で旧姓は共通して『服部』である。
根拠地は現在の三重県伊賀市と名張市の辺りである。普段は、農業や行商をして各地の情報を探る一方、指令が下ると戦場やその後方へ出向き、工作活動に励んだとされている。伊賀流忍術の根本は、「気を見て虚を突け。恐れるな、侮るな、考えすぎるな」とあり、臨機応変に神出鬼没するのが極意とされている。
伊賀忍者
実在の伊賀忍者には、百地丹波、藤林長門守、伊賀崎道順らがいる。
服部半蔵(特に2代目)も有名だが、実は忍者と確かなのは初代のみとのこと。
伊賀作品
ドラマでは『服部半蔵影の軍団』シリーズ、小説では司馬遼太郎作品の『梟の城』『風神の門』などがある。
マンガでは、横山光輝の『伊賀の影丸』、藤子不二雄Aによる『忍者ハットリくん』、鎌谷悠希の『隠の王』などがある。