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デスティニーガンダムSpecⅡ

ですてぃにーがんだむすぺっくつー

ZGMF/A-42S2 デスティニーSpecⅡとは、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に登場するモビルスーツ(MS)である。
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【警告】この記事には、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』のネタバレが記載されています。




























シン・アスカ「この間はジャスティスだから負けたんだ!デスティニーなら、お前らなんかにっ!」


機体データ

型式番号ZGMF/A-42S2
全高18.08m
重量???
装甲材質ヴァリアブルフェイズシフト装甲
動力源ハイパーデュートリオンエンジン
所属世界平和監視機構コンパス(表向きは無所属)
パイロットシン・アスカ

概要

メサイア攻防戦にて、インフィニットジャスティスとの交戦の末大破し放棄されたシン・アスカの搭乗機体ZGMF-X42S デスティニーターミナルが秘密裏に回収し、オーブ連合首長国代表カガリ・ユラ・アスハ経由でモルゲンレーテ社に預けられ、そこで修復の上アップデート及び改修を施した機体。

改修点はコクピットを最新式の全天周囲モニターへの換装、OSシステム面のアップデート、動力強化に留まっている。

デスティニーガンダム SpecⅡ

このため、劇場版の主役二機であるストライクフリーダム弐式インフィニットジャスティス弐式に比べ形状は変化していないが、動力強化に併せVPS装甲の電圧設定を調整したのかVPS装甲展開時のカラーリングが変化。頭部のブレードアンテナが黄色から本体と同様のグレーかかった白となった上、胸部のライトブルー部分とアロンダイトが本体より明るい白に変更されている点が挙げられる。


また、後述の戦闘中にはフレームが赤く発光する現象が確認されている。しかし機体本体に手が加えられて無いという発言を考慮すると、発光中はストライクフリーダムと同様に超過駆動状態に至っていた可能性が考えられる。元々デスティニーのフレームは「VPS装甲の技術を応用した特殊素材」で製造されているため、色が変わっていても何ら不思議ではない。


もっともアップデートされたとはいえSpecⅡ自体は元々実戦用では無く新装備の性能評価実験におけるテスト用機体として修復された側面が強いので、改修前と比べても劇的な性能の向上がされている訳では無くエリカ・シモンズによれば、これでもファウンデーションモビルスーツと戦うには心許ないと発言がなされていた。


ほんの1年前は最新鋭だった本機も旧式と評されてしまうコズミック・イラの技術革新の早さは、やはり異常と言える(小説版ではシンが前半に搭乗していたイモータルジャスティスの方がデスティニーよりも火力では上とされる)。


ただしファウンデーション側の技術力が高すぎることは否めない上、元を正せばZGMF-Xシリーズのバリエーション機体であるストライクフリーダム弐式やインフィニットジャスティス弐式、セカンドステージシリーズであるインパルスSpecⅡに対して政治的都合でセカンドステージ扱いではあったが、実際はサードステージシリーズに属する機体であり、依然として世界最強格を保っていると思われる。


後述の戦闘内容からして性能面ではブラックナイトスコード ルドラには決して劣っておらず、特にヴォワチュール・リュミエールの圧倒的な推進力は機体の新型と旧式の性能差を引っ繰り返すほどに凄まじく、その超高機動にはアコードですらまともに反応できなかった


経緯はどうであれ、シンの為に用意され、前大戦から数々の戦場を共に駆け抜けてきたデスティニーに対して、シンにとっては「相棒」に近い愛着と信頼を持っていた様で、約1年ぶりの愛機との再会には「デスティニー!」と声に出す程喜んでいた。


元々額にデュートリオンビーム送電システムの受信機能を備えていたが、SpecⅡでは新たに無尽蔵のエネルギーを活かし友軍機へ向け額からデュートリオンビームを照射する機能が追加された。流石にミネルバほど長い距離での照射はできないようで対象へ最接近して行う必要こそあるが、随伴機体であるインパルスSpecⅡへ短時間で電力供給を行い戦闘へ復帰させられるなど、強襲と補給のどちらもこなせる万能機としての役割を持つ様になった。


また、型式型番が整理され、対艦・対要塞用の高火力装備を持つことから任務記号に攻撃機を示す「/A」が追加。インパルスと同様に試作機に付けられる「X」は外され、末尾にはSpecⅡを示す「2」が足されている。


武装

標準装備

  • RQM60F フラッシュエッジ2 ビームブーメラン

デスティニーガンダムSpecII


  • MMI-714 アロンダイト ビームソード

デスティニーガンダムSpecII


  • M2000GX 高エネルギー長射程ビーム砲

デスティニー


デスティニーガンダムSpecⅡ


  • MX2351 ソリドゥス・フルゴール ビームシールド発生装置

  • 対ビームシールド

以上の装備については特に性能の変化が見受けられないため、デスティニーを参照されたし。なお、アロンダイトのカラーは上述の通り本体よりもやや明るい白に変更されている。


ビーム射撃の通用しないブラックナイトスコードのフェムテク装甲対策として「MA-BAR73/S 高エネルギービームライフル」の代わりにゲルググメナースと同型のレールガンを2挺装備して出撃している。劇中ではブラックナイトスコードに対して接敵直後の戦闘で使用。


追加兵装

デスティニーガンダムSpecⅡ+ゼウスシルエット

レクイエムを破壊するためにムウ・ラ・フラガが搭乗するアカツキから受け取ったシルエットシステムの1種で事実上のデスティニー用ミーティアと言っていい程の大型大火力装備。

本編や関連書籍でも特に呼称されておらず、この名称はMETAL ROBOT魂での情報解禁により判明した。


劇中の活躍

アカツキ島の地下格納庫でストライクフリーダム弐式インパルスSpecⅡと共に登場。


先の戦闘でイモータルジャスティスを失ったシン・アスカエリカ・シモンズの手で宛がわれ、ミレニアムの新たな艦載機となってラクス・クラインの救出及びファウンデーションの思惑を阻止すべく宇宙へ上がる。


先発隊としてルナマリア・ホークが搭乗するインパルスSpecⅡ、ヒルダ・ハーケンが搭乗するゲルググメナースと共にミレニアムから発進。両機と共にミレニアム防衛を担当する。

デスティニー&インパルス SPECⅡ

当初はアコードブラックナイトスコード(以下ブラックナイツ)はシンを一度撃破している上に前大戦の代物である旧式のデスティニーを今更駆り出してきたシンを完全に格下と見くびっており、「今更あんなもの」「兵隊どもの訓練には丁度良い」とウォーミングアップ程度の認識であった(小説版ではシュラ・サーペンタインが戦闘映像を幾度にも分析してアスラン・ザラを最強とみなしたとあるので、同様にシンの戦闘映像も分析していた可能性もある)。


しかし、ブラックナイツの認識とは裏腹にシンとデスティニーSpecⅡは確実に敵艦隊を墜とし、姿を現したブラックナイトスコード ルドラに対しては最も有効打となるアロンダイトを展開し、ルドラ4機を単機で相手取る活躍を見せることとなった。


ファウンデーションの艦隊や兵士は勿論、ライジングフリーダムやイモータルジャスティスを圧倒したブラックナイツですらいざ戦闘が始まるとデスティニーSpecⅡを全く捉えられないばかりか、逆に反撃でダメージを受ける羽目に陥る。

デスティニーガンダムSpecⅡ

リュー「思考が見えない…!!」

ダニエル「コイツ……考えていないのか!?」

更に思考を読んでくるブラックナイツのパイロットらに対してSEEDを発現させた後、思考を遮断して反射能力のみで戦う」シンにしか為し得ない戦術で対抗(小説版では思考の先読みが追い付かない思考速度で、逆にブラックナイツ側の射線が読まれているような動きと表現され、この時点でブラックナイツを半ば恐怖に陥れている)。元からフェムテク装甲にも有効な武装が多い上に感覚派でもあるシンが搭乗するデスティニーSpecⅡには、アコード4人ですら全くと言っていい程歯が立たない結果となった。


またインパルスSpecⅡが激闘の末にバッテリー切れ寸前になった際には、ルナマリアの呼びかけに応じて即座に合流。フォースシルエット換装直後に額からデュートリオンビームの照射による急速充電を行い、戦線復帰させた(言い換えれば、総合機体性能だけで言えば遅れを取る最新鋭機4機を相手にしながら僚機の補給をする程度の余裕があったという事でもある)。


ブラックナイツがリュー・シェンチアンの号令でシンクロアタックを仕掛け、グリフィン・アルバレストがシンの精神に干渉してきた際はシンを守ろうと心に潜んでいる闇が異形のモンスターとなって現れ、精神を同調させていたのが仇となって逆にブラックナイツの冷静さを失わせる程の恐怖に陥れた(尤もこれに関してはシンが計算で行っていた訳では無いだろうが…)。


その後ヴォワチュール・リュミエールを最大稼働させたデスティニーSpecⅡの超高機動戦法にブラックナイツは全く対応できずに徐々に焦りが隠せなくなり、苦し紛れにブラックナイトスコード達は分身攻撃を繰り出すもシンはそれを一蹴。

お返しとばかりにシンも分身攻撃で対抗。しかし、それは「機体の背後に分身が追従する」ブラックナイトスコードや旧デスティニーが行っていた「寝惚けた」芸当ではなかった。

 

ダニエル「知らないよ、こんな武器!?」

デスティニーガンダムSpecⅡ

シン「そんな寝惚けた分身が……通用するかぁ!!」

シン「分身は、こうやるんだぁーーッ!!!」

分身は!こうやるんだァァァァ!!


シンの咆哮と共にフレームが赤く発光するほどの最大稼働状態となったデスティニーSpecⅡから凄まじい数の分身が生み出され、本体とは独立して動く分身により捕捉不能に陥らせ、更に「数十機単位のデスティニーがドラグーンの如く全方位から同時に襲い掛かる凄まじい超高速強襲戦法と言えるMSの性能差を覆してしまう程の神業を披露したのである)。


コーディネイターを超えた種であるアコードのパイロットらからすれば、自分達が他者を蔑むまでに誇示していた特殊能力が通じない上に、逆にその特殊能力が仇となってシンが抱え込む「深い闇」を垣間見たため、トラウマ級の恐怖から「コイツのは深すぎる!」と恐れおののく事態となってしまう。

それでいて格下と見下していた相手に翻弄された結果それまでの余裕も完全に失い、こうして動揺と隙が一気に伝播したこともあり、迷い無き鬼神と化しデスティニーSpecⅡの性能を限界まで引き出したシンの猛攻を防ぎ切る事は出来なかった。


まずは自身の分身に惑わされたガーネット(リデラード)を、アコードらによって葬られたマーズヘルベルトの仇討ちとして虎視眈々と狙っていたヒルダのゲルググメナースに撃墜を譲ると、そのリデラードの死から恐怖が伝播したことで恐慌状態に陥り連携が完全に崩れたサファイア(ダニエル)、スピネル(リュー)、エメラルド(グリフィン)を、アロンダイト→ビームブーメラン→高エネルギービーム砲→パルマフィオキーナの順に武装や機能をフル活用して次々と撃墜、残りのブラックナイツ達は断末魔をあげることすらできない最期を遂げることとなった

デスティニーSpecⅡ


相手が次世代MSであり且つパイロットも高い技量と特殊能力まで備えていたブラックナイトスコード戦において、旧世代MSでありながら新装備や追加装備無しでほぼ1対4の圧倒的不利な戦況を物ともせずに無傷で圧倒する、更生した前作の主人公に相応しい超人的な戦果を叩き出した

しかもこれだけの戦闘をしたにも拘わらず、戦闘後のシンは息切れ1つしていなかった


その後はレクイエム破壊の為に月面のダイダロス基地へ向かい、途中でムウ・ラ・フラガアカツキからゼウスシルエットを受け取りドッキング。ミーティア装備のインパルスSpecⅡおよびデュエルブリッツと連携しつつ接近し、発射寸前だったレクイエムの砲門に真正面から実体弾を発射。レクイエムの完全破壊に成功。

シンはかつては家族の仇として憎んでいた祖国オーブをその手で守り抜き、運命を切り拓いたのであった。


ラストはルナマリアが乗るインパルスSpecⅡと共に月面に不時着したアグネス・ギーベンラートを迎えに行くシーンでインパルスSpecⅡの後ろでゼウスシルエットと共にいる姿が確認できる。


立体物

ガンプラ

劇場限定販売でHGCEがクリアカラーで登場。後にプレミアムバンダイでも発売された。通常カラーに関しては現状は発表が無い。

同シリーズで発売予定のマイティーストライクフリーダムガンダムインフィニットジャスティスガンダム弐式と違い、本体形状に変化が無いので過去に発売されたHGCEデスティニーガンダムの流用キットだが、各部のカラー変更に対応し一部成形色が更新されている。


なお、Aランナーでカラー変更の必要ないパーツである手甲のビームシールド発生装置と対ビームシールドのパーツもアンテナの巻き添えを食い変更されているが、こちらはシール対応となった。

黄色部分はデスティニーガンダム(ハイネ機)とも共通のため、ガンダムベース圏内住まいのファン(主に関東首都圏福岡市圏)からは今や通常版より入手が容易になってしまったHGCEデスティニーガンダム(ハイネ機)のクリアカラー版から手甲とシールド部分のパーツを拝借する者も出てきている。


ガンプラのクリアカラーは本編とは関係の無い限定品として発売されることが多いが、デスティニーSpecⅡの場合は忍者顔負けの分身攻撃を披露したからか、その再現を目的としたファンに大人気で劇場での発売日初日は各地で売り切れが相次いだらしく、手に入らなかった人の中には旧デスティニーのガンプラを再塗装してSpecⅡを再現する者もいたとか。

これは2014年のガンプラEXPOで発売されたHGUC F91のクリアカラー版に(残像イメージクリアーVer.)と名付けられて以降、クリアカラー版=分身の代用として複数買いするモデラーが増えた影響といえよう。


プレミアムバンダイでの販売は同年2月20日に受注開始。…しかしながら案の定一瞬で売り切れた。さらに26日に二次受注、翌月18日に三次受注が始まったがどちらも瞬殺となっており、同時受注のHG ライジングフリーダムのクリアカラー以上の争奪戦となっている(もっともライジングフリーダムの方もあくまでデスティニーに比べればマシなだけで、こちらも即完売になっている)。ただ三次受注はライジングフリーダムと比べてもかなり膨大な個数を用意していたようで、幾度か在庫復活と売り切れを繰り返す状態が続いていた。


プレバンでここまで売り切れが早いのは転売屋が紛れていることも想像に難くないが、劇場現地もプレバンも共通して一人(入場券1枚)につき1個の購入制限があるため、在庫が同じ顧客に複数わたりにくくむしろ大量の在庫を売って儲けを取る転売にはハイリスクな商品となっている。

むしろ、上述の分身再現からすでに1個所持している顧客までもが次の受注でもさらに新たな在庫を求めてしまう事がこのような過酷な争奪戦の元凶と言える。そのため、HG ドアンザクのように短いスパンで定期的に受注を繰り返さないと供給が追い付かない可能性も危惧されている。バンダイ側もこれを理解しているのか、三次受注以降はライジングフリーダム共々定期的に抽選販売を行っている。


アクションフィギュア

2024年2月にはMETALROBOT魂が発売。同年7月発送。

造形は2019年に発売されたデスティニーと同様だが、アンテナと胸部のカラーが本作仕様になっている他、全身のカラーも再コーディネートされ、マーキングもコンパス仕様に変更されている。武装も新規にレールガンが付属する(通常のビームライフルも付属)。


光の翼&エフェクトセットもカラーリングを一部刷新して再版され、またデスティニーSpecⅡが装備可能なゼウスシルエットも別売りで販売される。

結構なお値段(デスティニー自体は18,700円でゼウスシルエットは19,800円、光の翼エフェクトは7,150円)なのだが、プレミアムバンダイで予約開始が始まると即在庫切れになっており、即日二次受注開始が告知される程の人気を叩き出した(ただしこちらもオプションセット共々転売屋が紛れていたことは間違いなく、即日定価の数倍の値段で予約を受け付けている販売サイトが続出した)。


余談

  • 作品公開前の公式サイトではインパルスSpecⅡは掲載されていたが、本機は掲載されていなかった。キラ、アスランの終盤の機体と併せてネタバレ回避の為の措置が取られた結果となる。(公式からの正式発表は公開から3日後の1月29日となった)
    • その為、放映前には「もしかしたら、デスティニーの発展機体とか出るのでは?」と考察する者たちが多数いた。
    • まさに視聴者達にとってはサプライズ演出となった。
    • しかし、映画公開日と同日発売・サブスク解禁された同映画サウンドトラックのDISC2 13曲目に「出撃!デスティニー」というものがあったため、サントラがデスティニーが登場する事を最速でネタばらししてしまっていた。なお、この「出撃!デスティニー」はDESTINY時代に使われた「出撃!インパルス」のアレンジ版で、大活躍の本機出撃時に流れたBGMというのもあって、同サントラでも例のズゴックで有名な「援軍」や最終局面で流れた「対決の刻」に並ぶ人気BGMとなっている。
  • 機体色が白色からグレーとなった点について、旧デスティニーの随伴機体の一つにレジェンドが存在していた。この機体はシンの親友であるレイ・ザ・バレルの機体であり機体色がグレーである。その親友の機体色を受け継いだと解釈ができるため、胸熱な気持ちとなった視聴者が多数存在する。
    • ただしレジェンドのグレーはSpecⅡよりもさらに濃いので、あくまでレジェンドの色に近づいただけである。
    • といわれているが、スタッフの射尾卓弥氏の発言より、実際にはデスティニーの時点でグレーかがった白であり、SpecⅡがレジェンドに近付いたグレーかがった白というのは印象補正であるとのこと。該当ツイート
    • 実際TVシリーズでもストライクフリーダムとの戦闘シーンで比較すればあちらよりも暗めの白であることが明白であり、実際のところはハイライトの追加で色味が変わったように見えることと、作画の進化でより設定の色合いに近づいたということなのだろう。
  • 前作では、旧デスティニーがシンに渡された前後に様々な問題(ステラ・ルーシェの死、家族が間接的に死んでしまった原因であるオーブへの復讐、ザフトに復帰してきたアスランとの複雑な仲違い、脱走したアスランとメイリン・ホークの乗るグフイグナイテッドの処刑、倒したはずが復活したフリーダムの介入、死んだと思われていたアスランからの説得、知ってしまった親友レイの生存限界)がシンに降り掛かったことによるメンタル面の不調が大きく、旧デスティニーはその真価を発揮が出来ていたとは言い難い内容だった。
    • 劇場版の前半ではシンはキラに認められたい想いがあり、キラが行っている相手のコクピットを狙わず機体の武装を破壊する不殺を行っていたが、福田監督曰く「シンの得意な戦法はコクピットを狙う一撃必殺の強襲」(最初から意図していた訳では無いだろうが、『DESTINY』放送当時にてシンの戦闘シーンのみ敵兵の断末魔が映っていた)だった。
    • だが今作ではそれらを乗り越えた上で、劇中前半で抱いていた「慕っているキラに頼りにされていないのでは?」と抱えていた不安もキラからミレニアム護衛を直々に任された影響で解消された。結果的にデスティニーSpecⅡ搭乗時点でシンのメンタルは史上最大級の最高潮にあり、デスティニーの性能を最大限に発揮して前作での鬱憤を存分に晴らすかの如き怒涛の暴れっぷりまで見せ付けた結果、今作のMVPと言っても過言では無い大活躍を成し遂げた。
    • 劇中終盤までのブラックナイツの面々の傲慢さややりたい放題振りに辟易していた視聴者も多く、このデスティニーSpecⅡの無双振りを見て「スッキリした」と感想を抱いた人も多い。
    • その圧倒的な活躍ぶりから公式人気投票の中間結果(2024年2月18日時点))で歴代のフリーダムシリーズを抑えて見事MSランキングの1位に輝いた。該当ツイートなお、あくまで中間結果であるため最終的な結果は未定であることに留意されたい。
    • そして2024年3月24日に最終結果が発表され、1位のフリーダム、2位のマイティーストライクフリーダムに次ぐ3位という結果となった。
  • デスティニーの弱点としてよく挙げられていた「両腕を破壊されると何も出来なくなる」点だが、そもそもシンの乗ったデスティニー相手に「両腕を取れる」相手がアスランくらいしか居ない上、取れた時点で機体スペック不足かメンタルに致命的な消耗を抱えている事が明白であり他の機体でも同じである事や、彼等が絶好調で組み合わされば相手が複数の次世代機でもまず被弾しないことが今作で実証されたのだった。
    • 冷静に考えれば腕部喪失による戦闘能力喪失は大抵のMSに言えることであり、デスティニーでなくても先人の「たかがメインカメラがやられただけだ!」のような常人なら戦闘不能と判断して撤退するのが当たり前の事態である。
    • これが言われた理由はデスティニーロールアウト当時の機体の多くが内蔵・搭載火器持ちばかりだったためにデスティニーの武器を使うためにいちいち武器を持ち替えたり構える際に腕部を無視できない点が目についた、という話である。じゃあこれらの機体は仮に両腕を破壊されても使用可能な武器があったとしてもに「まずその状態で戦った所で勝てるかどうかは別問題」である
    • 実際、この仮定の状況になってもまともに交戦できたのはプロヴィデンスぐらいであり、そちらはドラグーンという初見殺しかつ汎用性の高い砲塔を山積みした上で、その複雑な制御をこなせる優れたパイロットでようやく(それでも最後は討たれた)という状況である。
    • DESTINY』本編のシンはメンタルの問題で絶不調であったこと、且つアスランとインフィニットジャスティスが純粋な化け物だったのもあって、シンとデスティニーのポテンシャルが存分に発揮できなかったのではないか?と評されている。
    • 後付け設定ではあるが、デスティニーの内部フレームが『DESTINY』本編では発光しなかったのは性能を完全に引き出せていなかったからと見ることもできる。
    • また、ゼウスシルエットを受け取るシーンでモニターを見ると半分を切ったエネルギー残量が確認できるが、これは改良された動力でである。この描写からデスティニーは全力稼働をすると核動力でも供給が追いつかない程に燃費の悪い機体であることも証明された。
      • これでもZGMF-Xシリーズとは違い最新の動力とセカンドステージシリーズからのフィードバックにより武装の燃費は最高水準であり、デスティニーの場合はほぼ全兵装がC.E.世界全体を通してもMS単体としてはかなりの高出力装備であることに起因するものと思われる。
    • 『The Edge』ではシンもデスティニーの真価を引き出せていないことを自覚している描写があり、シミュレーションで特訓した結果、最終決戦でアスランをも翻弄するような超スピードによる高機動戦闘を展開している。
  • 本作で敵から「旧式」と罵られたり新世代の機体を相手にほぼ1対4の数的不利な状況に置かれながらも、機体の性能をフルに活用して新装備抜きでほぼ無傷で撃破している戦果から、「対MA向きの機体」と言われていた本機は設定通りの対MS戦もしっかり可能な文字通りの万能機だと証明された。
    • また、今回は相手MSがビーム射撃を無効化して接近戦を強要してくる機体だったのだが、対艦刀やパルマフィオキーナ、ビームブーメランなど有効打を与えられる武装を豊富に持ち合わせ、更に元より超高機動による一撃離脱こそが本領なので「接近戦を強要される」ことが実質的にディスアドバンテージとして機能しないデスティニーはメタユニットと言っても差し支えがない程相性が良かった。「武装が大振りすぎる」という点もシンの技量ならば通常の武装と遜色ない感覚で扱える為完全に解決しており、これらは結果的に複数の格上MSの撃破という大戦果に繋がった。そして、『DESTINY』では本当に戦う相手とシンのメンタルが悪過ぎただけだったのも20年越しに証明された。
      • 相対したブラックナイトスコードルドラの武装は、全体的にデスティニーのそれを参考に癖の強い武装は除いて取り回しを良くしたような構成となっていた。その意味ではより洗練された機体だったと評することが出来るが、デスティニーの性能を完璧に引き出したシンの前では実質的に劣化デスティニーにしかなっておらず、「個人の資質に合わせて造られた」デスティニーと、「高性能ではあっても画一化されている」ルドラの差がここで大きく出たと言えよう。
    • もう片方の大振り装備である「M2000GX 高エネルギー長射程ビーム砲」もその高火力を活かして敵艦隊の殲滅に大いに活躍しており、シンの高い判断力と技量によって武装の適材適所の活用が上手く働いた結果と言える。
      • もっとも、その長射程ビーム砲ですらグリフィン機を屠る際に零距離射撃で使用しているため、メンタル絶好調のシンにとっては取り回しの悪さなど関係ないのだろう。結局パイロットのメンタルに左右される部分は大きいのだろう。
  • 劇中で見せた多数の分身機能に関しては、デスティニーの分身の原理的に広範囲にミラージュコロイドをばら撒いてそこに幻影を投影したものと推測されているが、一方で分身時にデスティニーSpecⅡの周辺にマイティーストライクフリーダムの様な金色の粒子が確認されていることから、「ナノ粒子の放出機能が追加されており、これがシンの精神に感応して多数の分身を生み出したのでは?」と推測する声もある。
    • このことから「プラウドディフェンダーのナノ粒子の実験機だったのではないか」と考察する向きもある。
    • シンのセリフから事前にこのような芸当が可能であることを確信していたと思われるが、あらかじめこの機能の説明を受けていたとすれば矛盾はしない。
    • 小説版によればこの分身はDUPE粒子によって生み出されたとされるが、そのDUPE粒子に関する説明は無い。ちなみにDUPEとは「複製」や「騙されやすい人」といった意味がある。
    • ちなみにこの分身機構を見たTVシリーズからの視聴者は、ダニエルの「知らないよ、こんな武器!?」というセリフを受けて「こっちもこんな武器知らないよ」という感想が散見されたという。
  • 前作ではデスティニープランの切り札として開発された旧デスティニーだったが、今作ではそのデスティニープランを真っ向から否定する切り札として活躍し、デスティニープランによって世界を自分達の手中に収めようとしていたファウンデーション側からすればこの上無い皮肉の効いた結末を迎えてしまった。ファウンデーション側の切り札だったレクイエムを前作で護衛していた旧デスティニーが、今作では逆に最後の一撃を加えてトドメを刺した事もそれに拍車を掛けている。
    • ファウンデーション陣営はデスティニープランの「持って生まれた素質に準じて生きる幸福な世界」を求めており旧式機であるデスティニーとパイロットのシンを侮っていた。しかし、実際には「ビームが効かない装甲にも対抗可能な武装で追い込まれる」「精神干渉能力が逆手に取られる」「失敗や挫折、大切な人との死別等の経験がほぼ皆無な温室育ちのパイロットが持つメンタルの脆弱さ」と欠点が露呈してしまう事態となった。その結果、徹底的に不利な相性ゲーに持ち込まれ、その上で自軍の分身能力を凌駕する分身によって全滅させられる散々たる結果を招いた。アコード、ひいては傲慢な考えを持つ人類全てに対するアンチテーゼになっている。
    • また、デスティニープランは「誰もが己の持つ素質を最大限に活かすことでより人類がそれぞれ役割を見出せる幸福な世界を目指すこと」が目的があり、その本質は「適材適所」「個性の尊重」である。しかし、ファウンデーション側は「能力至上主義」や「選民思想」と捉えてしまい、ブラックナイツの面々を筆頭に「自分達は統治者であり上位の存在」と認識して明らかに他の人々を見下す態度を取るなど、デスティニープランの本来あるべき形とは程遠い言動をしていた。デスティニーは彼らを相手に機体特性とシンのポテンシャルを最大限に活かした戦い方で彼らに勝利したことで、ファウンデーションが目指したデスティニープランを否定しつつもデュランダルの望んだデスティニープランの体現者にして、守護者として本来求められた在り方を体現したとも解釈ができる。
    • とはいえ福田監督によるとそんな大層な意図は全く無く、たまたまレクイエムを壊せる武装があのゼウスシルエットという装備しかなく、あれを使えるのはフリーダム・ジャスティス・デスティニーといったクラスのMSだけで、フリーダムは未だ戦闘中でジャスティスは片腕を損傷している状態だったため消去法でシンがやるしかなかったとのこと。
  • 「MS戦向けの機体のはずなのにMA戦向けの様な大振りの武器ばかり積んでいる」とファンから指摘がなされ度々疑問視されていたデスティニーの武装構成も、今回の戦闘結果がデスティニープランの「不可能に無理に挑戦はしないが、可能な事は最大効率を目指す」思想の最終到達点としての形だったからである事を遺憾無く発揮した。
    • デスティニーがロールアウトされた当時の機体は武装変更や変形機構によって「状況に応じて特性を切り替える事で状況に対応する」戦い方をしていた。要は機体構成変更でどこに割り振るかを組み替えていく」運用思想となっていた。インパルスを筆頭にデュランダルが可変・換装機を積極的に用意したのも単なる流行やユニウス条約対応だけで無く彼の理想を実現させる発想だった。
    • そんな中で作られたデスティニーは「全てのパラメータを同時に100まで引き上げて戦える機体」と「それを実現出来るパイロット」の組み合わせを目指した結果作られた機体であり、ミラージュコロイドによる分身からアロンダイトを筆頭とした武装を同時に使った一斉攻撃は、その形が実現したからこそ為せる技である。
    • スパロボ等の外部作品に参戦した時のデスティニーは概ね全部の武装を連続して使った「フルウェポン・コンビネーション/武装一斉攻撃」を必殺技として用いる傾向があったが、まさか「文字通り全部纏めて放つ」攻撃まで可能な機体だと想像できた人間はどれだけ居ただろうか…?(奇しくも別作品で議長と同じ声をした剣豪の必殺技を連想する人も居たとか)
  • 高エネルギー超射程ビーム砲が改修前と色が変化していない一方でアロンダイトのみ色が塗り替えられているのは、恐らくガンプラでパーツが胸部ライトブルーと同じランナーに配置される影響であると思われる。
  • 劇場にて本編開始前にCMとしてアーセナルベースが流れた際にライジングフリーダムと共にガンダムXガンダムF91が登場するのだが、ガンダムXは「月」がF91は「質量を持った残像」とたまたまデスティニーSpecⅡと関係がありそうな機体がセレクトされていた。
    • レクイエムの設置場所が月面である。
  • キラもそうだが、「主人公が前主人公機より旧世代の機体に乗り換える」というのはガンダムシリーズでもかなり珍しく、一時的なものを除くと前例はウイングガンダムゼロガンダム・キャリバーン程度しかない。また、「乗り換えで一度手放したかつての主人公機がアップデートされて再び主人公が乗り込む」という点ではガンダムエクシアリペアⅡガンダムX3号機といった前例がある。
  • HGCEデスティニーガンダムだが、SEED FREEDOMのガンプラに採用されてる可動のSEEDアクションシステムに相当する関節が採用されている(特に上半身は肩アーマーが腕関節と同軸可動なことと手首接続がポリキャップな事を除けばほぼHGCEのライジングフリーダムやイモータルジャスティスとほぼ同構造である)。つまりガンプラとしても『新装備の性能評価実験におけるテスト用機体』だったと言えよう。このためこれの流用キットである本機のHGCEもSEEDアクションシステム採用キットと比べても劣らないプロポーションと可動範囲を有している(そもそもデスティニーガンダムのガンプラ自体、アニメでの派手なポージングを再現できるよう可動範囲に力を入れたガンプラになり易い特徴がある)。

  • 映画公開前の2024年1月18日にデスティニーインパルスの再販予約が始まった事から、先に公開されていたインパルスSpecⅡの存在やデスティニーが大破していた事情から、視聴者からは「デスティニーインパルスが劇場版に登場するのでは?」と予想されていたが、実態はデスティニーそのものが改修されて再登場する形となった(後のインタビューでデスティニーインパルスの登場も案にはあったものの、インパルスは装備換装をしてこそという考えがあったことと武装構成から戦闘シーンがデスティニーと被ることが容易に想定されたために没案となったようだ)。
  • 本編の大活躍に隠れて忘れられがちだが、本機はモルゲンレーテにおいてテストべッドとして使用されていたことになる。つまりモルゲンレーテは本機のデータを有していることになり、新型機の開発に流用されている可能性も少なからず存在している。

関連タグ

登場作品

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM


関連組織

世界平和監視機構コンパス:現所属組織。

ザフト:前所属組織。

オーブ連合首長国:本機をサポートしている国家。

モルゲンレーテ社


分類

ZGMFシリーズ サードステージシリーズ


関連機体

前駆型

ZGMF-X42S デスティニー


外部作品

ガンダムエアマスターバーストガンダムレオパルドデストロイ:オマージュ機体とされるフリーデンのガンダムタイプ。改修と引き換えに機体色が変更され、追加武装による強化も図られていたりもする。


ブルーディスティニー:名前・機体色・マイナーチェンジ強化繋がりの機体。


関連人物

シン・アスカ エリカ・シモンズ


その他

光の翼 質量を持った残像 シャイニングフィンガー ゴッドフィンガー

サンライズの本気

全部乗せ

マイナーチェンジ 名誉挽回 汚名返上 MVP

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