他国を侵略せず、他国の侵略を許さず、他国の争いに介入しない
概要
オセアニア(オーストラリア大陸の北東からポリネシアにかけて)に位置する国家であり、公用語は日本語。
大小4つの群島からなる島国。
元々はハワイ等から移転した住民が暮らす産油国だった。しかし、西暦末期の石油資源枯渇と再構築戦争(第三次世界大戦)の煽りを受け、国家枠が大改編。同戦争による東アジアのブロック統合から落ち延びた日本人移民が技術を持って入植し、以後は技術立国として転換していく。
この折にオーブ群島を兼ねてより支配していた族長らは「氏族」として君臨し、流入した国民議会からなる民主主義制度と共に合議制を執る特殊な政治システムが構築された。建国の折に中立の立場を表明した事からナチュラルだけではなくコーディネイターの受け入れも積極的に進め、技術立国としての頭角を現していく。
また、五大氏族の内アスハ家が宇宙開発に熱を入れていたため宇宙港の開発に成功し、交易によって莫大な富を得た。
コーディネイター国家であるプラントにおいて少子化対策として実施されている婚姻統制を忌避しオーブに移住するコーディネイターもいた模様。
ただし、ウズミ・ナラ・アスハ曰く「コーディネイターの受け入れも上手く言っていないのが実情である」と言うとおり、自らがコーディネイターであることを明かしているものの方が圧倒的に少数であり、ほとんどの者は反コーディネイター感情から生まれる軋轢などを忌避し、その事を隠しながら生きる道を選ぶ。実際に、コーディネイターであることを明かしていたキラ・ヤマトは、理解ある友人にさえ見え隠れする悪意なき差別や能力格差から生まれる心の壁などを目の当たりにしている。
C.E.70年2月、地球連合がプラントへの宣戦布告を発表、両者の戦争が勃発するや否や徹底した中立国の立場を貫き、プラントからの工業製品輸出停止に窮乏した地球国家に対し製品輸出を行い経済成長を遂げる。
機動戦士ガンダムSEED
C.E.71年6月、地球連合加盟国の1つである大西洋連邦から"対プラントの協力"と言う名の脅迫を受けて反発、ブルーコスモスの盟主ムルタ・アズラエルが主導する侵略行為、通称"オーブ解放作戦"が発動されてしまい、圧倒的な物量を前にオーブ国防軍は敗退。残存戦力を宇宙部隊と合流させつつ、当時の五大氏族の当主は戦争責任を取る形で全員共に自害し、管理下に置かれる。
C.E.72年3月、スカンジナビア王国外相リンデマンの提案を参考にした条約「ユニウス条約」が締結される。この際に、ウズミ・ナラ・アスハ前代表がスカンジナビア王国と懇意にしていた事もあり、同国が仲介役を担い中立国としての主権を回復。
なお上記の侵略によりモルゲンレーテ社を始めとした、多くの優秀な技術者が地球連合やプラント等に亡命、パワーエクステンダーと言った多くの技術が流れる羽目に陥った。
しかし、連合管理下の影響からオーブ独立時代の政治家が悉く引退し、新たな政権は宰相家から五大氏族に繰り上がったセイラン家を始めとして、ほとんどが親連合派で固められる。また、セイラン家の五大氏族入りを機に他の下級氏族は何らかの実績を手土産に五大氏族入りを画策する者が後を絶たず、強力なMSを秘密裏に建造する者や国を売るような真似をする者まで現れ始める。これらの影響か、戦後も親連合派の仕業と思われる大西洋連邦に対する「経済協力金」なる使途不明の資金提供が繰り返されている。この経済協力金は、小国の国家予算に匹敵する金額であったとも言われている。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY
ブレイク・ザ・ワールドを切っ掛けに、中立国の理念を棄てて大西洋連邦が地球連合加盟国および地球国家と結んだ"世界安全保障条約"に参画、地球連合加盟国の仲間入りを果たす。
世界安全保障条約を建前に大西洋連邦から幾度にも及ぶ派兵要請へ応じたものの、プラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルの反ロゴス演説によって地球連合そのものが内部分裂。さらにセイラン家の独断によって、ロゴスの幹部ロード・ジブリールを匿い、その事をザフトに追求されたことから窮地に立たされる。ザフトによるオーブ侵攻作戦の直前には、セイラン家は過去の例「アークエンジェルを匿った時の声明」を参考に『ロード・ジブリールなる人物は国内に存在しない』と虚偽の声明で乗り切ろうとし、それでザフトが撤退すると高を括っていたが侵攻作戦の『オペレーション・フューリー』が発動されてしまう。
なお、声明を出したセイラン家は過去の例と何が違うのかなどと動揺していたが、前大戦のオーブは中立国と言う立場で地球連合に加盟していなかったと言う点で異なり、今回は連合及びプラントの共通の敵であるロゴスを庇ったと判断されてしまった。状況も当時は追撃に当たっていたザラ隊が戦闘中のオーブ軍の介入後に所在を確認しただけに対し、今度はザフト及び連合からの正式な引き渡し要求でその要求を携えた艦隊とMS部隊が領海付近で陣取っているという事さえ理解していなかった。
さらに、最悪な事態に備えて軍への出撃命令もせず、避難勧告はおろかオノゴロ沖の状況さえ市民に公表しなかった。状況を把握していたザフトも可能な限り市街地と民間人への被害を抑えようと目標をジブリールがいそうなセイラン家、国防本部、行政府に絞ったが、余りにも遅い軍の出撃が原因で市街地までザフトの攻撃が到達して多くの民間人に犠牲を出してしまった。これだけの大惨事を引き起こしながら、当の政府はジブリールの引き渡しを拒否するどころかユウナ・ロマ・セイランに国防本部を任せて自分達は真っ先にシェルターに逃げ込むだけで、そこから指示を出すことさえせず、軍内部さえセイラン一派を見限って士気が最低の域に陥った。
カガリ・ユラ・アスハが駆る黄金のMSアカツキの登場で総崩れのオーブ国防軍は劇的な持ち直しでザフトの侵攻を耐えきり、情報組織ターミナルの采配でアークエンジェルとストライクフリーダム、インフィニットジャスティス、ドムトルーパー隊と言った戦力がオーブ国防軍の友軍として参入、ザフトのミネルバ隊の戦力を抑え込んで侵攻作戦を押し切ってみせた。結末は旗艦撃沈とロード・ジブリールがセイラン家保有のシャトルで宇宙へ逃亡したという現場の推察からザフトは撤退したことで戦闘終了となっている。
しかし、これが原因で中立推奨派のカガリが復権してもオーブの国際的な立場は危ういままで、セイラン派が滅亡した後も尾を引くこととなる。
その後、地球連合の戦力が度重なる戦闘で大打撃を受け、自国にザフトの最終兵器レクイエムが向けられると抗戦。
レクイエムを破壊し、ラクス・クラインの調停によってプラントと講和を結んだ。
戦後はかつての連合覇権国で有った大西洋連邦が反ロゴス暴動によって手痛いダメージを負った事も手伝い、連合主導国の一つと成っている。
機動戦士ガンダムSEED FREEDOM
C.E.74年にプラント・大西洋連邦と合同で世界平和監視機構コンパスを設立し、MSなどを提供している。
この時点で世界安全保障条約は消滅していると思われ、これまで通り理念重視の国家体制で復興も進んでいるが、やはりセイランの腐敗による影響は色濃く残っていて立場はまだ不安定。
連合及びプラントからの認識
ウズミの手腕などもあり中立を連合とプラントから承認されながらも、ブルーコスモスが牛耳っている連合からはコーディネイターに加担する裏切り者、プラントからはコーディネイターを受け入れる数少ない地球国家として好意的な意見が多い。が、コズミック・イラは絶滅戦争同然の方針が色濃いために味方しない者は全て滅ぼすべきという思想の被害を最も受けている。総じて対応に困る、目の上のたんこぶのような国として認識されている。
また、小国ながら高い軍事力と技術力及び独立独歩の理念に加えナチュラルとコーディネイターが共にある未来を望むアークエンジェルやクルーゼ隊といった数はともかく質が極めて高い連合、プラントの異端児達が集まる故にデュランダルは当初からデスティニープラン導入の最大の障害とみていた。
関連キャラクター
五大氏族
下級氏族
オーブ国防軍
ODR
技師
民間人
シン・アスカ(オーブ解放作戦を機にプラントに移住)
マーナ(カガリの侍女)
ターミナルへ出向
アスラン・ザラ一佐
メイリン・ホーク三尉
主な施設
MS・艦船
余談
「オーブに死の刃を向けたものを決して許すな!」という台詞や、いけしゃあしゃあと第1期GAT-Xシリーズの技術を無断盗用してプロトアストレイシリーズや、ストライクをリバースエンジニアリングしてストライクルージュや、セイランが連合にすり寄る傍でアスハ派がこっそりアカツキを作り続けていたり、本来破棄すべき核動力機体三機を隠匿保持し続けるだけに飽き足らず強化改修していたりと「劇中では悲劇の国や正義の国のように描かれがちだが細かく見てみると、地球連合やプラントと同様に実際は相当な腹黒国家」な描写が多く、腰を上げるまでが割と遅いが上げた瞬間殺意が高くなる様子と、公用語が日本だったり、機体名称に日本文化の影響を強く受けている描写から、二次創作では中立国というよりマッドサイエンティストの集まりか国民総薩摩隼人の様な扱いを受けている。
関連項目
機動戦士ガンダムSEED 機動戦士ガンダムSEED DESTINY 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM 機動戦士ガンダムSEED ASTRAY 機動戦士ガンダムSEED ECLIPSE