名の由来となった大天使についてはアークエンジェルへ。
艦のデータ
艦籍番号 | LCAM-01XA |
---|---|
分類 | アークエンジェル級強襲機動特装艦・1番艦 |
建造 | ヘリオポリス(モルゲンレーテ社) |
所属 | 地球連合軍第8機動艦隊→脱走艦→オーブ義勇軍→三隻同盟→無国籍→オーブ国防軍第2宇宙艦隊→世界平和監視機構コンパス |
概要
「…分かりました。では、アークエンジェル発進準備、総員第一戦闘配備」
アークエンジェル級強襲機動特装艦・1番艦で、ネームシップである。
地球連合宇宙軍のデュエイン・ハルバートン閣下の提言で大西洋連邦とオーブ連合首長国の国営企業・モルゲンレーテ社が共同開発に携わり、ザフトが有するMSに対抗すべく開発されたG兵器の運用母艦としてオーブの資源衛星・ヘリオポリスで極秘裏に開発・建造された。
機動戦士ガンダムSEED
ザフト・クルーゼ隊によるMS奪取及び戦艦破壊の強襲作戦により、本来の艦長や要職に就く筈だったハルバートン派の高官たちが死亡し、アークエンジェルの建造とG兵器の開発に携わった技術士官であるマリュー・ラミアス大尉が急遽、艦長の任に就いた。
唯一艦載に成功したストライクの存在や本作戦に巻き込まれたヘリオポリスの民間人:キラ・ヤマトとその友人達の助けもあり、クルーゼ隊や他の多くの部隊の追撃を潜り抜けるも、キラは戦闘中にイージスと相打ちとなり行方不明となってしまった上、ストライクも稼働できなくなってしまう。
キラを欠いた後は連合本部のあるアラスカに辿り着くも、コーディネイターたるキラの助けで生き残って来たことから、反コーディネイターを掲げるブルーコスモス思想の強い高官たちから「コーディネイターに犯された汚れた艦とそのクルー」と見なされ、ザフトの大規模作戦「オペレーション・スピッドブレイク」の囮にされてしまう(囮とされた理由は他にもあり、例えば当時2番艦のドミニオンの建造が進行していたことや、MS開発が進んだ現状アークエンジェルは連合にとって必要では無かったこともある)。だが、行方不明と為っていたキラがザフトから奪取したフリーダムを引っさげて復帰。援護を受け、命からがら難を逃れる。
その後は連合上層部への不信感から、原隊への復帰ではなく、撃沈の危機を救ったキラと共に中立国であるオーブ連合首長国に保護を求めた(所謂脱走艦)。しかし、束の間の平穏も、連合のオーブへ突き付けた理不尽な要求を拒否したことで開かれた戦闘によって終わりを迎える。そしてアークエンジェルは、互いの殲滅を唱える連合でもザフトでもなく、ナチュラルとコーディネイターの共存を唱えるオーブ陣営として戦っていく事を決めたのである。
第一次連合・プラント大戦の最終盤(第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦)まで戦い抜き、一度も沈まなかったことから「不沈艦」の異名が付いた。それ以前にもあまりのタフさから連合上層部からは「ハルバートンの執念」とも言われている。その戦果だけでなく、三隻同盟の所属艦としての活躍から連合・ザフトの両軍に大きな影響を与えた模様で、連合では後継艦と思われる「ガーティ・ルー級」、ザフトでは性能や運用目的などが似通った「ミネルバ」が建造されている。
略称は「AA」。アークエンジェルの特徴である艦首両舷から前方に突き出した脚部状のMSハッチから、ザフト軍には「足つき」と呼ばれた。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY
戦後、フリーダムと共にオーブ連合首長国が確保しており、モルゲンレーテ社の秘密工廠で修復、更に水中潜行能力も加わって更に全領域対応の万能艦にパワーアップを果たした。
長く潜行・潜伏など閉鎖空間に長時間滞在する必要が在った為、誰の発案かは不明だが「天使湯」なる温泉が新設されたり、艦内食にも「きつねうどん」など新メニューが加わる等、オーブ色豊かに様々な改良がなされた。艦の運用面においても、殆どの席のコンソールから大半の操作が可能になり、CIC要員が少なくても運行が可能に為った。
再び始まった戦争の中、本艦は大西洋連邦と軍事同盟を結んだオーブ軍の戦闘を止めさせるべく、連合とザフトのどちらにも与せず武力介入を行う。途中、エンジェルダウン作戦によってフリーダムを失い、艦も大破するが生き延び、その後は正式にオーブ国防軍へ所属、メサイア攻防戦を生き抜いた。
機動戦士ガンダムSEED FREEDOM
所属を世界平和監視機構コンパスに改め、主要クルーも全員転籍している。
宇宙空間に航宙するスーパーミネルバ級戦艦ミレニアムと並んでコンパスの母艦として使用されているが、専用新型艦であるミレニアムと比べると旧型である為か任務は地球上での支援がメイン。
大掛かりな戦闘時は軌道衛星上で待機するミレニアムから出動するMS部隊に戦闘を任せ、地球上で彼らを休ませる際には着艦させている。また、彼らが宇宙にいるミレニアムに帰投する際はローエングリンを用いてサポートしている。
本艦の艦載機はムラサメ改が複数。少なくとも2小隊は所属している。
ファウンデーション王国との合同作戦時には降下してきたミレニアムと共に任務に当たる、だが……。
オプション
プラズマブースター
元々はイズモ級宇宙戦艦用のブースターユニット。アークエンジェルの船体の大きさから、マスドライバーに乗らない為オーブ脱出時に装備された。ローエングリンの発射によって発生した前面の真空状態と磁場(ポジトロニック・インターファライアンス)を利用し、艦体表面にプラズマをブーストさせ一つの誘導体に見立てて推進させる。要するに、陽電子砲で大気を対消滅させて気圧を下げつつ残存大気をプラズマ化&電荷をマイナス化する事により、その中を電磁誘導によって空気抵抗を無視して加速する為のユニットである(なお、当初は設定担当の森田による「反物質のコクーンで正物質のコクーンを妨げる事により空気抵抗を無視する」という意味不明な説明であり、後にこの艦のデザインを担当した山根公利によって上記の説明が行われた)。
武装
本項では1番艦アークエンジェルのみの特徴・活躍を記載。
75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
アークエンジェルのCIWS(バルカン砲)。
アラスカ防衛戦では攻撃面でも大きく活躍した。
対空用だが、量産機程度ならこれだけでも十分蜂の巣に出来る。
110cm単装リニアカノン「バリアントMk.8」
アークエンジェルの副砲となる大型リニア砲。
『SEED DESTINY』では魚雷以外での海中戦闘オプションとしてザフト軍の潜水艦を沈めたり、射角の自由さを利用して海上のミネルバの底面に集中攻撃して撤退させている。
225cm 連装高エネルギー収束火線砲「ゴットフリートMk.71」
アークエンジェルの主砲となる2連装ビーム砲。
艦下に潜り込んだグーンを狙う際には、バレルロールを行って射線を確保している。
陽電子破城砲「ローエングリン」
アークエンジェルの両舷に計2門装備されている、同艦の武装で最も強力な陽電子砲。
地上での使用は倫理的制約があったが、後に汚染の少ないモデルへ換装されている。
魚雷発射管
水中戦のための追加武装。第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦後にオーブで改修された際に、水中潜行能力と共に追加された。
搭乗員
SEED
メインブリッジ(艦橋)
ポジション | 氏名 | 階級 |
---|---|---|
艦長 | マリュー・ラミアス | 大尉→少佐(15話~) |
操舵士 | アーノルド・ノイマン | 曹長→少尉(15話~) |
副操舵士 | トール・ケーニヒ | 二等兵 |
通信担当 | ロメロ・パル | 伍長→軍曹(15話~) |
カズイ・バスカーク | 二等兵 |
CIC(Combat Information Center=戦闘指揮所)
副長 | ナタル・バジルール | 少尉→中尉(15話~) |
---|---|---|
索敵担当 | ジャッキー・トノムラ | 伍長→軍曹(15話~) |
電子戦・火器管制担当 | ダリダ・ローラハ・チャンドラII世 | 伍長→軍曹(15話~) |
サイ・アーガイル | 二等兵 | |
MS・MA管制担当 | ミリアリア・ハウ | 二等兵 |
パイロット
(※)29話,31話のみのスカイグラスパー2号機のパイロット。
整備兵
整備主任 | コジロー・マードック | 軍曹→曹長(15話~) |
---|
その他
庶務担当 | フレイ・アルスター | 二等兵 |
---|---|---|
その他 | カガリ・ユラ・アスハ | 22話~25話まで乗艦 |
その他 | レドニル・キサカ | 22話~25話まで乗艦。オーブ軍特殊空挺部隊の一佐 |
31話にてMIA(Missing In Action=戦闘中行方不明)
副操舵士 | トール・ケーニヒ | 二等兵 |
---|---|---|
MSパイロット | キラ・ヤマト | 少尉 |
31話にて捕虜
MSパイロット | ディアッカ・エルスマン | ザフトに階級はなし。赤服 |
---|
34話にて離艦(転属)命令
副長 | ナタル・バジルール | 中尉 |
---|---|---|
MAパイロット | ムウ・ラ・フラガ | 少佐 |
庶務担当 | フレイ・アルスター | 二等兵 |
38話~
メインブリッジ
ポジション | 氏名 | 階級 |
---|---|---|
艦長 | マリュー・ラミアス | (地球軍的には)脱走兵 |
操舵士 | アーノルド・ノイマン | (地球軍的には)脱走兵 |
通信担当 | サイ・アーガイル | (地球軍的には)脱走兵 |
MS・MA管制担当 | ミリアリア・ハウ | (地球軍的には)脱走兵 |
CIC
索敵担当 | ジャッキー・トノムラ | (地球軍的には)脱走兵 |
---|---|---|
火器管制担当 | ロメロ・パル | (地球軍的には)脱走兵 |
電子戦担当 | ダリダ・ローラハ・チャンドラII世 | (地球軍的には)脱走兵 |
パイロット
MSパイロット | ムウ・ラ・フラガ | (地球軍的には)MIA? |
---|---|---|
(※) | キラ・ヤマト | (地球軍的には)MIA |
(※) | アスラン・ザラ | ザフトに階級はなし。ザフトから離脱(ザフト的には脱走兵) |
ディアッカ・エルスマン | ザフトに階級はなし。ザフトから離脱(ザフト的にはMIA) |
(※)43話以降はフリーダム,ジャスティスの専用運用艦であるエターナルに移動。
整備兵
整備主任 | コジロー・マードック | (地球軍的には)脱走兵 |
---|
38話にて自主退艦
通信担当 | カズイ・バスカーク | (地球軍的には)脱走兵 |
---|
SEED DESTINY
メインブリッジ(艦橋)
ポジション | 氏名 | 階級 |
---|---|---|
艦長 | マリュー・ラミアス | 軍服の徽章は三佐仕様。オーブ軍所属後は一佐 |
操舵士 | アーノルド・ノイマン | 軍服の徽章は三尉仕様。オーブ軍所属後は一尉 |
副操舵士 | アンドリュー・バルトフェルド | 26話までの軍服の徽章は一佐仕様 |
オペレーター担当 | ダリダ・ローラハ・チャンドラII世 | 軍服の徽章は不明 |
MS・MA管制担当 | ミリアリア・ハウ | 27話にて再乗艦。軍服の徽章は不明、オーブ軍所属後は三尉 |
29話より一時的
CIC
(※)火器管制担当 | アマギ | 一尉 |
---|
(※)28話で撃沈したタケミカズチより生き残ったオーブ兵と共に移乗。話数不明であるがアマギ自身は物語終盤クサナギへ移動。
パイロット
(※)MSパイロット | キラ・ヤマト | 軍服の徽章は三尉仕様。オーブ軍所属後は准将 |
---|---|---|
(※) | アンドリュー・バルトフェルド | ムラサメの専用機有 |
(※) | カガリ・ユラ・アスハ | ストライクルージュ有 |
(※) | アスラン・ザラ | ザフトを離脱。オーブ軍所属後は三佐 |
(※)キラは39話で一時離艦、48話以降エターナルに移動。バルトフェルドは26話で離艦、エターナルに移動。アスランは38話にて保護、48話以降はエターナルに移動。カガリは41話で退艦、以降はオーブ本国にて活動。
整備兵
整備主任 | コジロー・マードック | 軍服の徽章は不明 |
---|
捕虜→MSパイロット
保護
元ミネルバMS管制担当 | メイリン・ホーク | アスランと共にザフトを離脱。48話以降はエターナルに移動 |
---|
SEED FREEDOM
メインブリッジ(艦橋)
ポジション | 氏名 | 階級 |
---|---|---|
艦長 | マリュー・ラミアス | 大佐 |
操舵士 | アーノルド・ノイマン | 大尉 |
副操舵士 | ユウ・キリシマ | 軍服の徽章は不明 |
オペレーター担当 | ダリダ・ローラハ・チャンドラII世 | 中尉 |
MS・MA管制担当 | ヒメコ・ユリー | 軍服の徽章は不明 |
パイロット
MSパイロット | ムウ・ラ・フラガ | 大佐 |
---|---|---|
キラ・ヤマト | 准将 | |
シン・アスカ | 大尉 | |
ルナマリア・ホーク | 中尉 | |
アグネス・ギーベンラート | 中尉 | |
ヒルダ・ハーケン | 少佐 | |
ヘルベルト・フォン・ラインハルト | 大尉 | |
マーズ・シメオン | 大尉 |
※ムウを除き正式な所属はミレニアム。
整備兵
整備主任 | コジロー・マードック | 軍服の徽章は不明 |
---|
艦載機
SEED
GAT-X105 ストライク(31話で中破、37話までにオーブで修復、49話にて損失)
FX-550 スカイグラスパー×2(31話にて2号機を損失)
ZGMF-X10A フリーダム(43話以降、エターナルに移乗)
ZGMF-X09A ジャスティス(43話以降、エターナルに移乗)
MAW-01 ミストラル×6
GAT-X102 デュエル(最終話にて一時的に着艦)
SEED DESTINY
ZGMF-X10A フリーダム(34話にて大破、残骸のうちボディのみ収容)
MBF-02 ストライクルージュ(39話で大破、エターナルに収容)
MVF-M11C ムラサメ(アンドリュー・バルトフェルド専用機)
MVF-M11C ムラサメ×10
FX-550 スカイグラスパー
ZGMF-X20A ストライクフリーダム(48話以降、エターナルに移乗)
ZGMF-X19A インフィニットジャスティス(48話以降、エターナルに移乗)
ZGMF-XX09T ドムトルーパー×3(一時着艦。48話以降、エターナルへ帰還)
SEED FREEDOM
STTS-909 ライジングフリーダム(地上での一時着艦)
外部作品での活躍
スーパーロボット大戦シリーズ
正直な話、シリーズ通して扱いはあまり良くない。
- 母艦としてはかなりの戦闘力を持つが、『SEED』準拠の作品だとストーリーを進める毎に原作通りサプパイロットがどんどん離脱する。作品によっては学生組はサブパイロットにはならず、ノイマンだけなことも。
- 作品によっては艦長のマリューの能力がイマイチ振るわない
- 『SEED DESTINY』準拠だとAA隊が最初から味方なら序盤から頼れるが、ザフトのミネルバ隊が視点になっている場合は加入が遅く、その頃には強化し切ったミネルバや他作品の母艦がいるので使われない事が多い。
- 現時点ではエターナルと違い『SEED DESTINY』終了後(いわゆる原作終了後)設定の作品には一度も参戦してない。
…と言った感じに作品によって扱いの差が大きかったりする。
ガンダムブレイカー2
ストーリーにて自軍の艦として登場。コロニー軍の捕虜になっていたところを地球軍に救われる。
ノイマンが居ないからか流石に原作ほどの挙動はしていないがやはり墜落はしない。アークエンジェル不沈伝説はガンダムブレイカーでも健在だったか……。
また、ローエングリンでアルヴァトーレのGNフィールドを打ち破ると言う活躍もしている。
立体物
プラモデルではEXモデルで発売された。発売時期が無印放送後から丸一年だったのもあって、ドミニオンとのコンパチ仕様となっている(ドミニオンは要塗装)。エールストライクガンダム、メビウスゼロ、スカイグラスパー、バスターガンダムが付属。
後にランナーをシルバーメッキコーティングにしたリミテッドエディション仕様も出ている。こちらはパッケージが『DESTINY』仕様となっているが、ランナーはそのままなので内容は無印時代と同じ。
ガンダムシリーズでも知名度の高い戦艦であることから、「Realistic Model Series Gストラクチャー」ブランドでアークエンジェルの「格納庫」と「カタパルトデッキ」をそれぞれ1/144サイズで再現したHGブランド用ジオラマも発売されている。
関連イラスト
関連タグ
機動戦士ガンダムSEED 機動戦士ガンダムSEED DESTINY 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM
マリュー・ラミアス ムウ・ラ・フラガ ナタル・バジルール アーノルド・ノイマン
ジャッキー・トノムラ ダリダ・ローラハ・チャンドラII世 ロメロ・パル コジロー・マードック
ミリアリア・ハウ サイ・アーガイル トール・ケーニヒ カズイ・バスカーク
キラ・ヤマト アスラン・ザラ ラクス・クライン カガリ・ユラ・アスハ
『SEED FREEDOM』にて
キラの乱心に際してファウンデーション王国の奸計に気づき、救護のため現場に急行しようと前進する。しかしこの選択でブラックナイトスコードらの工作行為を目撃してしまい、口封じの為の襲撃を受ける。
通信妨害でミレニアムとの交信も出来ず孤立させられた上、ブラックナイトスコード ルドラと無人MSの大群を前にその猛攻を避けることが出来ず兵装が全滅。エンジン部にも深刻なダメージを受け、弾薬庫への引火を防ぐため全エンジンを切り離したことで航行不能となり、山間部に敢え無く不時着。
このまま艦内にいても死を待つだけだったことから、マリューの判断により艦は放棄されクルーは全員退艦。ファウンデーション王国のキナ臭さを調査していたアスランのズゴックとメイリンのキャバリアーアイフリッドが救助に駆け付けたこともあり、主要クルーは重傷者を出すこと無く戦域を離脱。
マリューはブリッジクルーの退艦を見届けるため最後まで残っていたが、直後にルドラが艦橋をビームライフルで撃とうとしたため、艦長席のシートを操作し間一髪で下層に避難。駆けつけたムウのムラサメ改に乗って戦域を離脱、先に脱出したクルーらと合流している。
そして残った艦体はユーラシア連邦から放たれた核ミサイルの大爆発に巻き込まれ、閃光の中へと消えた……。
ヘリオポリスから幾度もの危機を乗り越えた不沈艦は遂にその役目を終えることになったのだった……(『母艦はパイロットにとって帰るべき家である』という考えを持つこの人が見たらきっと同情して涙を流す場面かもしれない)。
現場の事後調査では本艦と思われる残骸が発見されたようで、トーヤ・マシマがカガリにその旨を報告している。
だが、アークエンジェルが最後まで守り抜いたことで主要クルーはミレニアムとの合流に成功し、コズミック・イラ最強の布陣が完成。
その魂を受け継いだかのようにミレニアムはファウンデーション王国との最終決戦で獅子奮迅の大活躍、絶対に仕留めなくてはならない戦乱の元凶を討ち取るという大役を成し遂げたのである。
なお不時着のシーンでは、エンジンが無い状態で姿勢制御しつつ谷間ギリギリを挟んで胴体着陸するというノイマンの神憑りな操舵テクニックを垣間見せている。
もし熟練のノイマンでなければ普通にこの時点で轟沈して全員助からなかったかもしれない。