概要
オーブ連合首長国(モルゲンレーテ社)の協力の元、地球連合軍(大西洋連邦)が開発した対ビーム装甲。経緯は不明だがザフトも技術を有している。
アークエンジェル級・1番艦「アークエンジェル」で実装された。
性能
ビームを熱エネルギーへ変換した上で装甲全体に拡散させることにより、ビームによるダメージの無効化ないし軽減を可能にする。蓄積可能な熱容量や排熱効率には限界こそあるが、基本的に使われている装甲の面積が広いほど熱容量の限界や排熱効率も大きくなるため長時間耐えることが可能となり、ものによっては陽電子砲の直撃さえも数秒間耐えることができる(拡散状態の陽電子砲であれば完全に無効化する)。
また、本装甲を採用しているアークエンジェル級には超熱伝導体が存在することで即座に熱を装甲全体へ拡散可能な上に排熱効率も向上しているため、排熱許容量以上のビームを受けない限り破壊されることは無い(装甲が施されていない武装やエンジンは除く)。ただし、装甲全体が排熱許容量を超過した場合は艦体が崩壊するリスクも存在する。
作中では、アークエンジェル級・2番艦ドミニオンがその艦橋にローエングリン(陽電子砲)を受けた際、装甲全体の排熱許容量を超えるまでの数秒間持ちこたえた後に艦橋のみ爆発、少し間をおいて艦全体が爆発四散した。
弱点
ミサイルやレールガンといった実弾兵器には通常装甲と同程度の耐性しか持たず、ビームに対しても排熱許容量が限界を迎えると装甲が溶解ないし崩壊するため大出力のビームは苦手とする。
また、効力が装甲面積に左右されるために必要十分なビーム耐性を獲得させるだけでもモビルスーツの大部分を覆えるほど大型になってしまうことに加え、艦隊戦においてはアンチビーム爆雷(ビームを減衰させる特殊粒子)、モビルスーツ戦では対ビームコーティング(ビームを吸収拡散する特殊塗料)という、より低コストな競合相手が存在するといった事情も抱えている。さらに、C.E.73年になると実弾・ビーム双方への高度な耐性を持つ陽電子リフレクターやビームシールドも登場した。そのため、一部の戦艦やモビルスーツの装甲ないし防御兵装へ採用される程度に留まっている。
類似技術
同じ対ビーム装甲(素材)として、初期GAT-Xシリーズやダガー系列に採用された対ビームシールドに用いられた部材が存在する。こちらは命中したビームを屈折あるいは反射させて防ぐという、本装甲とは対照的な特性を持つ。また、この部材は併用されている対ビームコーティングも含めて劣化が激しいことに加えて同一カ所で受け続けることが非推奨な点も対照的である。
C.E.75年になるとフェムテク装甲という同じく高度なビーム耐性を持つ装甲が登場した。こちらは装甲面積に関係なく一律のビーム耐性を持ち、CIWSや空対空ミサイル程度なら意に介さないほどの実弾耐性まで有する。さらに、シールド相当に厚みがあればビームサーベルやレールガンにさえ耐えることができるようになる。
同じサイズのシールドにおけるビーム耐性を比較しても、ストライクフリーダム弐式の最大火力「AQM/S-2028 トヴァシュトリ 超高インパルス砲」を受けて無傷であり、性能面においては完全な上位種となっている。
採用兵器
- モビルスーツ
- ZGMF-X09A ジャスティス(ラミネートアンチビームシールド)
- ZGMF-X10A フリーダム(ラミネートアンチビームシールド)
- MBF-P03 second L アストレイブルーフレームセカンドL(タクティカルアームズ)
- MBF-P03R アストレイブルーフレームセカンドリバイ(タクティカルアームズⅡ)
- MBF-P02KAI アストレイレッドフレーム改(タクティカルアームズⅡL)
- GAT-01A1 105ダガー(胴体部)
- GAT-01A2R 105スローターダガー(胴体部)
- GAT-A01/E2 バスターダガー(胴体部)