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概要

遺伝子操作を受けて生まれた人類・コーディネーターのコロニー「プラント」の政治結社(政党)。一方、プラント国防委員会を中心とした国軍を示す場合にも用いられる。

正式名称は『自由条約黄道連盟』(Zodiac Alliance of Freedom Treaty)。

成立経緯

C.E.50年にシーゲル・クラインパトリック・ザラによって結成された黄道同盟という、プラント内での自治権と貿易自主権の獲得を訴える政治結社を前身としている。当初の黄道同盟はプラント内において大きな影響力を持つ党ではなかったが、C.E.58年にプラント最高評議会の委員としてシーゲルとパトリックが選出されたことにより、急速にシンパを増やしていくことになる。

地球連合(当時はプラント理事国)の強硬的な姿勢に対して独立の機運が高まり始めたC.E.63年に、シーゲルとパトリックを筆頭として黄道同盟内に理事国からの独立を目指すグループが生まれ、水面下で活動を開始する。そして、C.E.63年から開始していたMS開発が実を結び世界初のMSがロールアウトされたC.E.65年に「自由条約黄道同盟:ZAFT」へと改名する。それに伴い、ロールアウトされたモビルスーツ(MS)には「ザフト」という名前が与えられた。さらにC.E.68年にシーゲルがプラント最高評議会議長に選出されると、ザフト所属議員が評議会の多数派となり、より独立を目指すための決議が行われるようになった。しかし、これをプラント理事国が認めるはずもなく軍事的緊張が高まっていき、同年に起きた「マンデルブロー事件」※を契機としてパトリック指導の下で組織の解体と再編が行われ、その際にプラント内の警察的保安組織と合併され、MSを運用する軍事的組織(国軍)としてのザフトが誕生し、そのまま7年後のC.E.75年(『FREEDOM』)まで至る。そのため、イメージとしては大日本帝国陸軍のような軍閥に近い(事実上の一党独裁なことも含めて)。

このような経緯を持つザフトは言わば「緊急避難的な性格を持つ軍事に特化した専門組織」であり、「結合的テクノロジーによる生産的配列集合体」という正式名称に違わず学術と技術を重んじるプラントの常識からはかけ離れている。そのため、最高評議会メンバーが国防委員会(後述)を兼任するのには、国軍としてのザフトの暴走をシビリアン・コントロールするための安全装置という配慮が働いている。

※プラント理事国によるプラントへの食料輸入制限が続く中、プラントが独自に南アメリカから食料を輸送しようとしたプラント籍の貨物船団がプラント理事国側によって襲撃・撃沈され、多くのコーディネイターが犠牲となった事件。

組織構造

国軍としてのザフトは「プラント国防委員会」の管轄にある。国防委員会から国防事務局を経由する形で各部隊(総数は約100ほど)に指示が行われる。また、国防委員会の立案した作戦は最高評議会によって決議されることにより実施される。

国防委員会の管轄には、ザフトの他にも設計局、広報局、特務隊が存在する。特務隊は国防委員会の代理人でもあり、国防事務局を介さず直接各部隊へ指示することができる。

創設時からC.E.74年まで、あくまで名目上は義勇軍であり、採用は志願兵制度をとっており徴兵はなされていない。プラントの法において15歳で成人となる少年らも多く参加しているが、彼らも普段は別の本職を有している。

そうした背景と、敵対勢力から軍事規模を悟られないようにカモフラージュする目的から階級制度は導入されておらず、方便上のザフト隊員はすべて同階級である。そのため、各部隊は「クルーゼ隊」「ザラ隊」といったように、責任者の名称で名付けられる。ただし、その中から選抜された隊長(責任者)やエリートは存在し、人間社会という構造から逃れることはできず服の色や戦歴等で実質的な上下関係は存在する。また、法制上の都合上でアカデミーと呼ばれる事実上の士官学校は存在し、そこで2年間に渡り軍事カリキュラムは叩きこまれる。

C.E.74年後は、プラント国内の政情の変化や他国との共同軍事作戦が続いたこともあり、正式に国防軍へ改組される。それに伴い、(政治的な建前を掲げた上で)階級制度も導入された。ただし、設立当初の思惑と相反するであろう階級制度の導入には、第一および第二連合・プラント大戦において構成員の暴走による敵兵への虐殺が頻発し、組織からの脱走も相次いだり、指揮系統の崩壊が容易に起こったことへの対策も兼ねていると思われる。

しかし、基本的には制服のカラーによって地位や役職を示す風土は変わっていないようで、『DESTINY』に登場するザフト軍人の階級は明かされていない。階級がはっきりしないせいで、「かなり恣意的な人事」が行われているのではと疑問を持たれる部隊が存在するのだが…。

制服

前身である黄道同盟時代では現在と異なる制服(連合軍寄りのデザイン)を採用していたが※、国軍としてのザフトが成立した際に変更され、よく知られるものへ改められた。所属や能力によって着用できる制服が異なる。

記章として、左肩にザフトのロゴマーク、右肩に黄色の逆三角形、襟に簡略化したロゴマーク、そして左胸にはそれぞれの役職を表すものをつける。階級制導入後は、右肩の記章が階級章コンパスのものに類似)に置き換わっている。

トール・ケーニヒ曰く「制服は(地球連合軍より)ザフトの方がかっこいい」らしく、ルナマリア・ホークらの例を見るに、制服はある程度のカスタマイズが可能であると思われる。

  • 緑服

士官学校の卒業成績で11位以降(C.E.73年以降は21位以降)の兵士に贈られる制服。ただし、成績は各分野の総合評価であるため、特定の分野において赤服(後述)に勝っているというケースもある。

また、赤服の者が一度除隊し、再び軍籍に復帰した際にはこの緑服が与えられる(極めて恣意的な例外はいるが)。

  • 赤服

士官学校の卒業成績で上位10位(C.E.73年以降は20位)入りした者にのみ贈られるエリートの証。通称「ザフトレッド」「赤服」「アカ」。

国軍化したC.E.68年から導入されたと仮定すると、C.E.74年までに最低でも70人・最高でも140人しかおらず、エリート中のエリートとされるFAITHに選抜される者も専ら赤服が多い。

キラ・ヤマトフリーダムを奪取する際にラクス・クラインから貸し出され着用したこともある。

  • 白服

戦艦クラスの指揮官に送られる制服。主な着用者はラウ・ル・クルーゼタリア・グラディス、イザーク・ジュールなど。

C.E.74年以降にオーブ国防軍から連絡将校として出向しているキラもオーブ国防軍の階級(准将)の都合から着用している。

  • 黒服

基本的には白服の補佐官に与えられるが、戦艦クラスの指揮官でも着用する者はいる。主な着用者はディアッカ・エルスマンなど。

関連組織

プラント最高評議会

12の各市から選出されたそれぞれ一人の主任議員によって構成された、プラントとコーディネイターの施政を大局的に定めていく意思決定機関。

詳細は当該記事を参照。

制服

  • 青服(青緑服)

議員の内、国防委員会を兼任していない人物(文官)が着用する制服。主な着用者はシーゲル・クラインエザリア・ジュールなど。

  • 紫服

議員の内、国防委員会を兼任している人物(武官)が着用する制服。主な着用者はパトリック・ザラユーリ・アマルフィなど。『FREEDOM』ではエザリア・ジュールも着用。

※作中で「黄道同盟」時代の制服を着用した姿を見せた人物として、ギルバート・デュランダルの回想におけるラウ・ル・クルーゼが存在する。アンドリュー・バルトフェルドマルコ・モラシムの軍服もこれに近いデザインではあるが、半袖という違いがある。

プラント国防委員会

プラントの国防を総括する委員会。国防事務局を介して国軍としてのザフトを管轄している。

その成り立ちからプラント最高評議会のザフト議員が委員長を務め、その他の委員も最高評議会議員が兼任することが多い。パトリックは最高評議会議員に選出されて以降は議員と国防委員長を兼任しており、シーゲルから議長の座を勝ち取った後は議長と兼任することとなった。

国防事務局

国防に関する事務処理を行う部局。国防委員会の管轄。

指示系統としては国防委員会の直下組織として国軍としてのザフトを管轄しており、各部隊への直接的な命令権を持つ。

また、「直轄特殊部隊」という非公然部隊を独自に保有し、極秘裏に要人の誘拐、暗殺、後方攪乱といった非正規作戦を行っているとも言われている。これは真実だとする意見と、プラントの広告代理店が地球連合側を混乱させるために流した噂だとする意見が、人々の間でも分かれている。

軍令部

フォックストロット・ノヴェンバー迎撃時に言及された組織。

参謀本部

FREEDOM時点でのイザークの所属部署

艦隊司令部

DESTINYにおいて、ミネルバ隊への命令の発行を行っている組織

アカデミー

入隊志願者の教育を行う軍学校。士官学校とも呼ばれるが、C.E.70の段階ではアカデミーを経て入隊するのが基本となっている。

戦術統合即応本部

国防委員会直属の指揮下に置かれている部隊。通称は「特務隊」。C.E.73年以降は「FAITH」とも呼ばれる。

広報局

ザフトの広報およびプロパガンダ活動を担当する部局。国防委員会の管轄。

デスティニープランの解説・啓蒙のためのアニメーションを制作して放送した。

設計局

MSや戦艦の開発を行う行政機関。国防委員会の管轄。

元は複数の局に分かれており各設計局により得意分野が異なっていた。しかし、C.E.71年2月に当時の国防委員長であるパトリックが次世代MS開発を名目に統合を行い、以降は「統合設計局」として各兵器を開発することとなる。なお、MSの武装についてはプラントの兵器メーカーに開発を委託することが多い。型番の頭が「MA-」「MMI-」以外の武装は設計局が開発したものとなる。

各局・統合設計局ともに所在地は応用機械工学やロボット工学を管轄するマイウス市となっている。ちなみにこの市は再編前のザフトがC.E.67年から68年にかけて秘密裏にプロトジンを量産していた場所でもある。

ハインライン設計局

高機動MSの開発を得意とし、ジンディンシグーなどを手掛ける。三大設計局の一角。

アジモフ設計局

四脚型MSの開発を得意とし、バクゥラゴゥなどを手掛ける。三大設計局の一角。

クラーク設計局

局地対応型MSの開発を得意とし、グーンゾノザウートガズウートなどを手掛ける。三大設計局の一角。

ヴェルヌ設計局

戦艦の開発を得意とし、エターナルをはじめ数々の戦艦を手掛けるだけでなく、戦闘機や小型宇宙船の開発も行っている。そのノウハウ(特にスラスター技術)を活かしてミーティアの設計も行った。

また、ニュートロンジャマーキャンセラー搭載型核エンジンの開発も担当した。

ウェルズ設計局

戦艦の開発を得意とし、ヴェルヌ設計局と共同でミーティアの設計を行った。

統合設計局

ゲイツZGMF-Xシリーズなどを手掛ける。

統合以降も総出で全ての兵器を手掛けているというわけでもなく、ものによっては一部の設計局のみで開発することもある。

また、リーダーとして音頭を取る設計局が決まっていなかったり設計局同士で仲が悪かったりする。ゲイツを開発する際は半国営の兵器メーカーであるマイウス・ミリタリー・インダストリー社をリーダーカンパニーとしており、フリーダムの開発時には機体設計を担当した設計局と武装設計を担当した設計局の間でいざこざが発生した。

部隊

各隊

階級制度がないため、各隊は責任者の名を冠する。また序数部隊(第○部隊というように数字を冠する部隊)を作らないことで部隊規模を悟らせず、地球軍との数の差を補う意味合いもある。このため隊といっても規模は様々で、ある隊(あるいは隊長)が別の隊を従えたり、自隊を分けて別の隊を作ることもあった。

クルーゼ隊

クルーゼ隊

ザラ隊

ザラ隊

ユン・ロー隊

ラクスを乗せたまま消息を絶ったシルバーウィンド号の捜索を担当した部隊。所属する偵察型ジン一機が、ユニウスセブンでストライクに討たれている。なお直前にラクスを乗せた脱出ポッドをギリギリで見つけ損ねており、ラクスはアークエンジェルに救助された。

ラコーニ隊

ポルト隊

アークエンジェル追撃のため、クルーゼ指揮下に入れられた部隊。作中では地球軍第8艦隊先遣隊襲撃から低軌道会戦までを戦った。ラコーニ隊の少なくとも1隻は、アークエンジェルから返還されたラクスを本国まで護送するため途中離脱。

バルトフェルド隊

北アフリカ戦線の地上部隊。アークエンジェルと明けの砂漠を相手取ったタルパディア工場区跡の戦いで旗艦および隊長機を撃破される。バルトフェルドは生還後、エターナルの指揮官に任命された。

モラシム隊

インド洋に展開する海上部隊。バルトフェルドを破ってインド洋に進出したアークエンジェルを迎撃したが、母艦「クストー」を撃沈され全滅した。

ボズマン隊

ザラ隊に続いてアークエンジェルに追撃をかけたディンの所属部隊。撃墜されたストライクの捜索・回収を断念させたが地球軍の迎撃をうけ撤退を強いられた。

フォスター隊

パナマ攻略戦参加部隊。地球軍MS部隊が前面に展開されたことから、初めて敵MS部隊と対峙したザフト部隊の可能性がある(以前からクルーゼ隊などがストライクと戦っているが、ストライクは当のクルーゼ隊がを強奪したため単機での戦いを強いられている)。

ジュール隊

ジュール隊

ホーキンス隊

第一次大戦時のハイネ・ヴェステンフルスの所属部隊。

グラディス隊

ミネルバ隊

ラドル隊

マハムール基地駐留部隊。

グラスゴー隊

ラクスらによるシャトルハイジャックの捜査を担当。L4メンデル監視中に発見したエターナルに攻撃を仕掛け、ナスカ級三隻と古参と思われる赤服を擁するMS30機で追い詰める

ウィラード隊

モートン隊

ユーラシア西部に展開する地上部隊。エンジェルダウン作戦に参加。

ローラン隊

ダイダロス基地駐留部隊。レクイエムの修復を行った部隊である。

なおヨーロッパ伝奇のなかに、カール大帝に仕えた騎士ローラン」という男が登場するが、彼が大帝から授かった剣が聖剣「デュランダル」である。また、ジャン・ローラン監督の映画「レクイエム」というのもある(:Requiem pour un vampire。「吸血鬼のための鎮魂歌」。吸血鬼物のホラー映画)。

その他の部隊・組織

各部隊を束ねる地域司令部や番号付き部隊

カーペンタリア本部

PHASE-25「平和の国へ」で言及。アークエンジェルとザラ隊がオーブ領海近傍で暴れたことで、パナマの地球軍本部とともにオーブの抗議を受けた。ザフト地上部隊、あるいはインド・太平洋方面を統括しているのだろうか。

ボアズ守備軍

宇宙要塞「ボアズ」駐留部隊。エルビス作戦を迎撃したが、三馬鹿に要塞への道を開かれてしまい核を撃ち込まれた。

ヤキン・ドゥーエ防衛軍

宇宙要塞「ヤキン・ドゥーエ」駐留部隊。地球軍シャトルで帰国したアスランの拘束やその後脱走してきたアスラン、ラクスを乗せたエターナルを迎撃した。SEED終盤では、地球軍、三隻同盟と死闘を繰り広げた。

ベルナール戦闘群

ヤキン・ドゥーエ防衛軍所属部隊

ジェネシスα防衛隊

月軌道艦隊

プラント本国を含む月軌道上を担当する、いわば本国艦隊。フォックストロット・ノヴェンバーの迎撃と二度のレクイエム攻防戦という、二次大戦の始まりと終わりを戦った。

オルドリン防衛司令部

FREEDOMで登場。アフリカ共和国オルドリン自治区の駐留部隊司令部。

第117防衛隊

オルドリン守備軍を成す部隊。

プラント司法委員会

プラントの司法を担当する委員会。ザフトに合併された後も残ったプラント内警察組織の長。「司法局」とも呼ばれる。

パトリックの指示により、フリーダム強奪に関与したとされたクライン派議員の拘束に駆り出された。

軍事施設

アーモリーワン

L4宙域に存在する軍事コロニー。正式名称は「L4プラント アーモリーワン」。

極秘でインパルスをはじめとしたセカンドステージシリーズの開発が行われた。

C.E.73年10月2日カガリ・ユラ・アスハギルバート・デュランダルの会談が同地で行われるが、その途上ファントムペインの襲撃により、カオスアビスガイアが強奪されている。

宇宙要塞ボアズ

ヤキン・ドゥーエと共にプラントの防衛ラインを形成するザフトの宇宙要塞。その名前はソロモン王が建てたソロモンの神殿にある一対の青銅製の円柱に由来し、左側の柱を「ボアズ」と呼びヘブライ語で「力」を意味する。

元々は東アジア共和国がL4宙域に所有する資源採掘用小惑星「新星」であったが、C.E.70年6月14日から7月12日にかけて行われた新星攻防戦において、ザフトから侵攻を受け降伏・放棄された。以後、施設はザフトの防衛用軍事衛星として改装を受けながらプラントが存在するL5へ移送された。

C.E.71年9月23日のボアズ攻略戦において、地球連合軍のピースメーカー隊による核攻撃により、基地中枢の司令部諸共完全に破壊された。『SEED』後日談「星のはざまで」では、破壊されたボアズの本体とザフト製の兵器残骸が大量に漂っている姿が確認できる。

C.E.75年時点ではクライン派の秘密格納庫として使われ、核動力に改修されたMSが秘匿されていた。

ヤキン・ドゥーエ

プラント最終防衛ラインであるザフトの宇宙要塞。L5宙域に存在する。その名前はソロモン王が建てたソロモンの神殿にある一対の青銅製の円柱のうち、右側の「ヤキン」(ヘブライ語で「美」)に由来し、ドゥーエはイタリア語で「2」を意味する。

C.E.70年4月17日の第一次ヤキン・ドゥーエ攻防戦までは資源採掘用の小惑星であったが、その後は軍事要塞に改造され多数の兵力を配置した。内部に最終兵器ジェネシスの制御室があり、ニュートロンジャマーの影響下において遠隔操作を行う必要性により後方にジェネシスが配置されている。

C.E.71年9月26日27日の第2次ヤキン・ドゥーエ攻防戦においてザフト側の前線拠点として活躍するも、ジェネシスにより友軍ごと地球を撃とうとした最高責任者であるパトリックをレイ・ユウキが射殺し、その直後にアスランとカガリ・ユラ・アスハが制御室を掌握したため放棄された。そして、放棄と同時に自爆シーケンスが起動し(退避の猶予は1800秒)、自爆によって完全に破壊された。また、パトリックの手によりこの自爆と地球へ照準を定めたジェネシスの発射は連動していたが、発射直前に撃破されたプロヴィデンスが射線軸上に入り、直撃した際の機体の核爆発によって一次反射ミラーが破壊され、地球に届くことはなかった。ヤキン・ドゥーエ本体も要塞自体の自爆とジャスティスの自爆により完全に消滅した。

メサイア

ザフトが第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦後に建造した機動要塞。資源採掘後のアステロイドの残骸に設備を組み込んだもので製造費は戦艦よりも安価とされる。

要塞の周囲にリング状の陽電子リフレクターの発生装置が配置され、陽電子リフレクターで要塞全体を覆うことができる。さらに対艦兵器としてネオジェネシスまで内蔵している。内部には広大なコンピュータールームがあり、ここにデスティニープランで集まった人類の遺伝子情報の解析を行い管理する施設がある。また、ザクウォーリアグフイグナイテッドなど多数のMSが配備されている。

C.E.74年1月初頭に行われたメサイア攻防戦において、レクイエム攻防戦時に月地表付近にまで接近し、ネオジェネシスによりオーブ国防軍と大西洋連邦軍の混合艦隊を半壊させた。しかし、ミーティアを装備したストライクフリーダムのビームソードによる攻撃により陽電子リフレクターの発生装置を破壊され、無防備を晒したところにストライクフリーダムとエターナルによる対艦ミサイルの一斉掃射を受ける。さらに、戦艦用の出撃ハッチから内部に侵入したストライクフリーダムが止めと言わんばかりにミーティアフルバーストを行ったことにより致命的なダメージを受け、月面に墜落した。

残骸はそのまま残されており、ファウンデーション王国軍が壁として利用されていたところ、マイティーストライクフリーダムの攻撃を受け一部が切断されている。

カーペンタリア基地

オーストラリアのヨーク岬半島とアーネムランド半島にまたがるカーペンタリア湾に位置するザフトの軍事基地。

C.E.70年4月2日、前日のエイプリル・フール・クライシスの混乱に乗じてザフトは親プラント国家である大洋州連合オーストラリア地区のカーペンタリア湾に軌道上から基地施設を分割降下させ、48時間でカーペンタリア基地の基礎を建設した。カーペンタリア制圧戦において、地球連合軍太平洋艦隊が迎撃したが大敗した。基地は翌月5月20日に完成し、以後、ザフトの地球侵攻における地上最大の基地として重要拠点になった。ボズゴロフ級潜水艦をはじめグーン・ディンなどの戦力が配備されている。ザラ隊はここでボズゴロフ級潜水艦を受領し、アークエンジェルの追撃を行った。

C.E.71年5月8日のアラスカ基地攻略戦、5月25日のパナマ攻略戦、6月15日16日の地球連合軍によるオーブ解放作戦、7月24日の第二次カサブランカ沖海戦でのジブラルタル基地放棄によるヨーロッパ戦線から撤退と情勢が悪化してもなおザフト最大の基地として機能していた。C.E.71年8月8日の地球連合軍による八・八作戦では、エアーズロック降下作戦による衛星軌道上からのレイダー制式仕様を中心とする降下部隊と、フォビドゥンブルーディープフォビドゥンを先陣とする太平洋艦隊によって、内陸と海上から挟撃された。地球連合軍の物量に対してザフトと大洋州連合軍は苦戦を強いられたが、基地が陥落する前に終戦を迎えた。

第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦の後に結ばれた停戦条約ユニウス条約施行後は、その条約内容に従う形でジブラルタル基地共々ザフトの条約監視団常駐基地や在地球公館として使用されることになった。『DESTINY』では、基地内部がより鮮明に描かれて、大規模なMSハンガーであるミネルバの整備可能なドックの姿が明らかになっている。

ジブラルタル基地

イベリア半島ジブラルタルのザフトの軍事基地。ユニウス条約締結後も2箇所のみ地球上に残すことが許されたザフト拠点の1つ。

C.E.70年5月25日の第一次カサブランカ沖海戦においてユーラシア連邦艦隊を破ったザフトはイベリア半島の最南端ジブラルタル海峡を望める地にジブラルタル基地を建設した。以後ヨーロッパ・アフリカ侵攻の橋頭堡としてザフトの重要拠点になった。低軌道会戦により地球に降下して来たイザーク・ジュール、ディアッカ・エルスマンがしばらくの間滞在している。また、バルトフェルド隊には補給としてザウートを送っている。

C.E.71年5月5日のアラスカ基地攻略戦では、多数の兵力をアラスカに送っている。しかし、アラスカ基地地下に事前に仕掛けられたサイクロプスにより戦力の大半を喪失した。直後のパナマ攻略戦では戦力を補うためアフリカ戦線の縮小を行い、同基地の兵力の大量導入を余儀なくされた。地球連合製MSの量産が軌道に乗り戦局が徐々に悪化する中、C.E.71年7月24日の第二次カサブランカ沖海戦ではグーン・ゾノの部隊がフォビドゥンブルー・ディープフォビドゥン部隊に大敗し、これによりザフトはジブラルタル基地を放棄する。それにより、ヨーロッパ方面からの撤退を余儀なくされ、地球戦線はカーペンタリア方面へ推移する。

第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦後に結ばれたユニウス条約により、ジブラルタル基地はカーペンタリア基地と共にザフトの条約監視団常駐基地や在地球公館として使用されることになった。これに伴い、C.E.71年1月23日にザフトが占領したカオシュン基地(『SEED』第1話にてキラが見ていたニュースはこれ)と交換にプラント政府へ引き渡された。『DESTINY』ではスエズ基地攻略の拠点となり、ロード・ジブリールをはじめロゴスのメンバーが立てこもるヘブンズベース攻略のため、ザフト及び反ロゴス同盟軍の参集地になった。

サンディエゴ基地(仮名)

大西洋連邦のサンディエゴにあるザフト軍施設。

『DESTINY』スペシャルエディションの冒頭(時系列的にはC.E.73年9月下旬頃)でブルーコスモス関連組織である「聖なる大地」の爆弾テロを受けて、爆発・炎上していた。これに対してプラント政府は大西洋連邦政府に厳重抗議し、事態の解明を要求していた。

あくまで「基地」ではなく「施設」であるためか、地球連合の主である大西洋連邦の懐にいながら配備されているMSはジン(当時の主力量産機はゲイツやゲイツR)しかおらず、爆弾テロを防げないほどセキュリティも甘い。

ディオキア基地

黒海沿岸、その南岸側で現在のトルコ〜グルジア側付近にあるザフトの軍事基地。

ガルナハン攻略戦後、ミネルバが寄港した。その際、ミーア・キャンベルが扮装するラクス・クラインの慰問ライブが行われた。

マルマラ海の港

ボスポラス海峡を抜けたミネルバが寄港したザフトの港。

地球連合の勢力圏と隣接しており、ここからほど近い位置に強化人間の実験・養成施設「ロドニアのラボ」がある。

マハムール基地

ペルシャ湾に面するザフトの軍事基地。

ガルナハン攻略のためにミネルバが寄港した。地理上、地球連合のスエズ基地と近く、睨み合いの最前線になっている。

南アメリカ非武装中立監視所D-3

南アメリカにあるザフトの基地。

非武装中立地帯の監視の他、試作機(ザク量産試作型など)の運用テストを行っている。

ラガシュ基地

カーペンタリア基地とジブラルタル基地の中間点に位置するザフトの極秘海底基地。

第2次連合・プラント大戦の開戦後に発動された大規模降下作戦のオペレーション・スピア・オブ・トワイライトの最中に、MS部隊や降下カプセルなどと共に大気圏外から投下した6隻のボズゴロフ級潜水空母を海底で集合させて建造したものであり、艦同士の連結部にある各ドーム施設は大気圏突入時に使用した耐熱カプセルが転用されている。

当該基地には医師としてミハイル・コーストが常勤しているほか、配備されているザクウォーリアはパーソナルカラーで塗色されている。

人物

ザフト軍

バルトフェルド隊

アイシャ

メイラム

ハダト

カークウッド

モラシム隊

マルコ・モラシム

ハンス

モンロー

ジェネシスα防衛隊

アッシュ・グレイ

ウィラード隊

ウィラード

グラスゴー隊

グラスゴー

脱走兵

サトー

MS・戦艦

ザフト製MS・戦艦を参照。

メディアミックス作品では

スーパーロボット大戦

基本的に味方部隊と敵対する組織であるが、「機動戦士ガンダムSEEDDESTINY」が参戦し、視点がミネルバ隊の場合は共闘関係になっており、作品によって立場が異なる稀な組織となっている(ただし、デュランダルだけは原作通り終盤に敵対する)。

余談

  • 中東戦争時代のイスラエルや独立戦争時代のアメリカを意識して作られている。独立陣営の義勇軍組織というテイストに影響が垣間見える。
    • 『1st』ガンダムを多分に意識したSEEDシリーズなので設定的な前駆はジオン公国軍といえるが、技術者のフロンティアをベースに作られた、章が英文字をベースに作られている、番組後半に思想で内部抗争が発生する等は部分などは監督が影響を公言した『機甲戦記ドラグナー』に登場するギガノス帝国軍に類似する部分もある(ギガノスの国章はG、ZAFTはZ+プラントがモチーフ)。
    • 上述通りC.E.73以降はザクグフドムギャンゲルググ(と特殊な事例でズゴック)モチーフの機体群が次々と表舞台へ登場したためますますジオン公国軍っぽくなっている。
  • 国防事務局が管轄する設計局にてMSや戦艦の設計・開発が行われており、その発注もザフトを管轄する国防委員会が行っているため、TVアニメ公式サイトやプラモデルの説明書ではその辺の関係性を簡略化して「ザフトが設計・開発」という記述が頻繁になされている。実際に「(国軍としての)ザフト(のトップが管轄する行政機関とそれと連携する民間企業)が設計・開発」してはいるため、若干誤解を招く書き方ではあるが間違ってはいない。
    • ザフトとプロトジンだけは自力で企画・設計・開発した機体であり、外部委託するようになったのはハインライン局製としてC.E.69年に存在が明かされたジンからとなる。
    • 類似例としてはライジングフリーダムやイモータルジャスティスなどの「オーブ連合首長国が設計・開発」という記述で、実際に設計・開発を行っているのは国営のモルゲンレーテ社または関連企業というものがある。これらについても発注自体はオーブ国防軍が行っている。
    • また、他のシリーズで言えばジオニック社が開発したザクⅡやツィマッド社が開発したドムをひっくるめて「ジオン公国軍の開発」、アナハイム社が開発したΖガンダムを「エゥーゴの開発」と書いている記述に近い。
  • FAITHは、プラント国防委員会の精鋭部隊で委員長が任命するシステムのはずだが、『SEED DESTINY』ではプラント最高評議会の議長であるギルバート・デュランダルがプラント国防委員会委員長となっていたためかFAITHへの任命権を持っており、またFAITHもデュランダル議長の私兵として扱われていた
  • ザフトのMS盗まれすぎ問題。強奪事件に事欠かないコズミック・イラだが、ザフトのMSは特に強奪の被害が見られる。
    • 『DESTINY』では3機の新型機(カオス、アビス、ガイア)がアーモリーワンから、その裏側でセイバーのプロトタイプもザフトの基地から盗まれている。さらに過去を辿れば、『SEED』でのZGMF-Xシリーズ以降のザフトの新型機はかなりの種類が盗まれているか、もしくは鹵獲されている上に、核エンジン機のドレッドノートがクライン派によって横流しされた他、ロールアウト直前のザクウォーリアがテロ組織の手に渡っている。
    • 回収したはずのガイアはターミナルによって横流しされている事も踏まえると、ザフトの管理が杜撰なのか、ターミナルやブルーコスモスのスパイが優秀なのか、どちらにせよ管理の改善が必要では無かろうか。

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