概要
『幻想的、空想的な話』を意味する言葉。
転じて、実在する歴史・神話・伝説・伝承・民話に見られる『幻想の存在』を扱った物語のこと。
具体的には妖怪、悪魔、天使、怪物、偉人、英雄、神々などが用いられ、それらが等身大の人間と交流するという展開が多い。
基本的に魔術、魔法、妖術、呪術、仙術が扱われる作品が多いが、未知なる存在としてのロボット、宇宙人が出る『軽めのSF』も伝奇に含まれる。
元々は中国の怪奇小説群が起源であり、日本に伝えられてからは日本古来の人外の者が扱われ、やがて西洋の物語上の要素も使われるようになった。
通常のホラー・ファンタジーとは異なり、元となった伝説上の存在に関する設定・知識にのっとった作り方をしており、またあくまで展開を『幻想に彩る』手法にて表現しているのが特徴。
エンタメ風に言うなら『原作(逸話)の設定に忠実な二次創作作品』といった感じである。
その為、ただ人外が出演しているだけの作品を伝奇ものとするかは見る側の判断に委ねられることとなる。
現在では現代社会に人外が干渉する話が主流であるためエブリデイ・マジック/ローファンタジーに該当する作品も多く、現代ものと相性がいいジャンルとも言える。
また、学園モノと融合し『学園伝奇』]『学園伝奇ジュブナイル 』と呼ばれている伝奇モノも存在する。
その反面、近年では人気過ぎていささか使い古された感があり、作家たちの間で既存の伝奇キャラに新しい設定を吹き込む取り組み、異能バトルものなど、よくあるテーマ以外もテーマにする取り組みなどが行われている。
ただし、このために伝奇ロマンや新伝綺などの派生ジャンルが非常に多くなる一方でそれらの概念の区別が曖昧であるがゆえにその類別に混乱が生じるという弊害も発生している。
派生
主な伝奇作品(五十音順)
上記の定義を元に、ここにない伝奇ものを知っている人は追記をお願いします。