原義
- 強大な力を持った、得体の知れない不気味な生き物。モンスター。
- 転じて、理解し難い程の不思議な力を有する人や物、飛び抜けた実力や強い影響力・支配力を持つ人物に対し、比喩的に用いられる言葉でもある。
- 残酷で非情な人。あるいは、人の心を持たない人を指す事も。
pixivでは主に1の意味合いで用いられるタグ。
怪物の定義
怪物の定義はフィクション作品によって様々で、「人智を超えた存在」という点は共通しているが、奈須きのこ著の『空の境界』では蒼崎橙子の口から人を恐れさせるものの三原則が語られている。
- 「1つ、怪物は言葉を喋ってはいけない」
- 「2つ、怪物は正体不明でなければいけない」
- 「3つ、怪物は不死身でなければ意味がない」
要は怪物とは理不尽の権化であらなければならず、人に理解されて簡単に討伐される程度の物はもはや怪物ではないという事である。
古来から人々は言葉も通じず、理解できない事象やどうにもならない自然現象を妖怪や怪物、神の姿に置き換えて恐れており、科学技術の発達で仕組みを解き明かしてしまったものは恐れる対象から外されてしまう事が多いので納得の結論である。
尤も、他所の作品でモンスターの範疇にある幻想種や妖精などは人智を超えた存在ではあるものの、言葉を話すなど定義から外れてしまっている事が多く、この三原則は「一個人の主観」でしかない事は留意されたし。
その他の作家の間でも怪物という大きなカテゴリーの範疇にある存在の定義は細かく別れており、美術家の成田亨曰く、古い時代の強大な存在(いわば神)が怪獣、宗教の発生に伴い登場したのが妖怪と定義。
一方で水木しげるの定義は怪しい生き物や怪現象の総称を妖怪(つまり、水木御大からすれば、怪物はこちら側の存在という事になる)、何かが他の物に変じた存在をお化けと定義している。
曖昧さ回避
- YOASOBIの楽曲。→ 怪物(YOASOBI)