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蒼崎橙子

あおざきとうこ

蒼崎橙子とは、『空の境界』と『魔法使いの夜』の重要登場人物の一人。
目次 [非表示]

学院時代からの決まりでね。

私を傷んだ赤色と呼んだ者は、例外なくブチ殺している

プロフィール編集

身長165cm
体重52kg
誕生日8月8日
好きなもの創るひと
嫌いなもの壊すひと
決戦の日雪の旧校舎
魔術系統ルーン、人体工学、建築魔術全般
魔術回路質:EX / 量:B+ / 構成:正常
CV

概要編集

空の境界』に登場する人形師の魔術師。魔法使い蒼崎青子の姉。

建築デザイン事務所『伽藍の堂』社長。人形作家としての顔も持つ。

『空の境界』における世界観、用語の説明などは主に彼女の口から語られる。物語の案内人にして部外者。


メインキャラとして作品に直接登場するのは『空の境界』『魔法使いの夜』だけだが、『月姫』や他の『Fateシリーズ』でも彼女の存在は語られている。

妹同様に導き手としての魔術師として色々な作品に名が語られている存在。実は皆勤賞…?


人物編集

性格編集

眼鏡による視界の有無によって性格を切り替えている。

眼鏡をかけている』時は主観的で人情家。『眼鏡を外している』時は客観的で冷酷。

どちらが作為的でない蒼崎橙子か自分でも分からない。しかしどちらに置いても、根はロマンチストである。

美少年を囲っていたらしいが、本気の恋慕はしたことが無いらしい。


お気に入りの魔眼殺しを強奪された腹いせに、妹名義で魔術協会から金を引き出して買い物にいそしんでいたり、新しいもの好きで興味があるものをいじりまわしてはしゃいだりするという子供らしさを残した大人の女性。曰く、『オトナになるんだ橙子っ』(月姫読本より)


昔はやんちゃで、盗んだバイクをルーンで爆破していたらしい。スピード狂。ヘビースモーカー。


『傷んだ赤色』と呼ばれるのを嫌い、呼んだ奴は例外なくブチ殺しているらしい。

自分の名前が嫌いなわりに、必ず一つは橙色の装飾品を身につける習性がある。


とある戦士からは戦いに際しての覚悟、神代の魔術師を敵に回して一歩も退かない精神性を賞賛されているが、一方で姉弟子によると、彼女は魔術師というより研究者であり、戦いに向いているタイプの人間ではないという。


残酷ではあっても冷酷ではなく、戦いには利益を求め、有益な戦利品を差し出す相手は殺しはせず、むしろ当然の対価だと言わんばかりに無理矢理生かす。その結果が後述の慰安施設なのだが、ここで上映されている映画のジャンルは「エンタメのすべてが詰まっている」という橙子の持論から基本的に全部ホラーとなっている。


容姿編集

妹に比べ、くすんだ赤色のセミロングのポニーテールに琥珀の瞳。スーツを着込んでいることが多いらしい。

劇場版アニメではどう見てもくすんだ赤色であるが、黒壇の髪を腰より下まで伸ばし…と小説では描写されていた。しばしば小説中では美少女であった、美女であるということが強調されている。

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿では橙色の髪をしている。


蒼崎橙子

ちなみに明るい青いショートカットのキャラクターデザインも存在する。

その際の胸は小振り。講談社ノベルス版『空の境界』に付いていたしおりのイラストや『Fate/EXTRA』にて、この見た目でキャラクターデザインがされている。

ちなみに『Fate/EXTRA』には青子も一緒にゲスト登場している。


青子との関係編集

悪いを通り越して最悪。本人曰く、殺し合いほどの姉妹喧嘩を繰り広げるらしいが『魔法使いの夜』開始前の時点では凄く妹思いの姉だったようだ。

(空の境界でも自分の許した相手に対してはかなり甘い節がある。)


Fate/EXTRA』では文字通り顔を付き合わせているのに何故か喧嘩に発展していない。

奈須きのこ描き下ろし小説『2015年の時計塔』でも殺し合いはせず。

後継者争い等のいざこざが決裂の発端とのことだが、本来は共に仲の良い姉妹だったのだろうか?

姉妹そろって焼肉屋の大食い記録を打ち立てている。


魔法使いの夜では大々的な殺し合いとなるが、同作によると橙子の憎しみは青子個人ではなく自分と青子を取り巻く家系へ向けるものであるらしい。


またその憎しみも、より相応しい後継者が生まれるまで根源への路を閉ざすことに決めた祖父の方針に反発してのものでこそあるものの、彼女を突き動かす最大の理由は『魔法へ至ることで根源へ到達する』という魔術師らしいものであり、憎しみはその過程で生まれた後付けの理由でしかなく、蒼崎への復讐心もそれに優先されるものではなかったという。


能力編集

『自分と何一つ変わらない人形』を製作し、中世の頃に下された『人間を超える人型は造れても、決して人間と同じモノは作れない』という結論を覆したことで最高位の人形師として封印指定を受けた魔術師(ロード・エルメロイⅡ世の事件簿では封印指定が一時的に解除されている)。

また、衰退した魔術基盤であるルーンを復興したのも彼女である。


魔術師としての腕前はトップランク。妹とは正反対に攻撃面以外の魔術は一流といった秀才。

その実力を認めた魔術協会から最高位の魔術師の称号として歴史的にも殆ど存在しない『冠位(グランド)』の座を授けられている。同時に送られる色の称号は『青』を希望していたものの、青どころか三原色の『赤』にも届かず、それに近い『橙』を得たが、それを皮肉られてつけられた渾名の『傷んだ赤色(スカー・レッド)』を異常に嫌っており、彼女の眼前でそう呼んだ者は例外なく殺されている。

『魔術師が最強である必要はなく、最強のものを作り出せばよい』というアトラスの錬金術師と同一な考えを持つ為、本人自体の戦闘能力は低い。純粋な戦闘能力は鮮花以下らしい。


基本的にはルーンによる魔術と使い魔の使役によって攻撃を行う。

が、直接的な魔力を纏う魔術師には間接的な魔力の働きが阻害されるため、遠隔でルーンを刻む方法は見込めない。結果として戦闘では敵魔術師以外の場所に刻んで起爆させる、魔術工房に迎撃術式として組み込むなどの使い方になる。


また、伽藍の洞では死体に憑依した霊を焼却しきれなかった。これは使用したルーンがケイナズ(炎)ではなくアンサズ(神秘)であり、神秘を焼く炎では実体を持つ相手には火力不足だったためと思われる。

事件簿によると、アンサズは術者が認識する神によって変容する性質を持つ。雷の神を意識すると雷が発生し、炎の神を浮かべると炎となる。あえてケイナズではなくアンサズを使うのは、神秘を尊ぶ場合である)


既存のルーンを復刻するだけでなく、魔力に反応して形を取り戻す『形状記憶ルーン』のような魔術協会にも特許申請をしていない未知の技術や、作成を意味するルーンにルーン文字を創らせる技術も有している。挙句の果てに、橙子自身が魔術協会で復元・分生させた原初のルーンのレプリカをも保有している。


使役する使い魔は基本的に彼女のお手製。『影絵の魔物』と呼ばれる使い魔は本体が射影機であり、そこから映し出される猫の影は本体を潰さない限り何度でも復活する。高速で疾走するそれは単純な戦闘速度だけでもグレイに匹敵するか上回り、アッドをして「本当に現代の魔術師の作品か」と言わしめるほど。


また空の境界以降、コルネリウス・アルバを捕食した『匣の魔物』は荒耶宗蓮に不意打ちを食らった反省から鞄だけではなく橙子本人の身体からも飛び出すようになり、致命傷を与えた相手に対するカウンターとして使われる。

この怪物には名前がなく正体を突き止めたものもおらず、橙子自身も真実を把握していないのかもしれない代物。判明しているのは、最果てにて輝ける槍に匹敵するのではと思わせる程の、絶望的なまでに凄絶な魔力を纏っていることのみ。


その他、人体模造の魔術が衰退した17世紀以降の時代においても、魔術戦に耐えられるオートマタの作成が可能。


理由は不明だが『魔法使いの夜』より、二小節以上の魔術を修得出来ないことが明かされている。


『創る者』にして『使う者』。実は結構何でも作る。月姫Fateシリーズに出てくる『魔眼殺し』は主に彼女の作品。

また彼女の着用しているコートはあらゆる魔術系統の回路を遮断する効果を持つ。ロケット弾の直撃すら跳ね返す防護の障壁を溶解してきた蒼崎青子の魔弾の掃射や、荒耶宗蓮の空間圧縮で即死しなかったのもこれによるもの。


なお、それらに依らず彼女自身の技量によって対処している描写も存在し、事件簿では神代の魔術による拘束をものの数秒で解呪し離脱してみせたことで、間近で見ていたライネスに『舌を巻くほどデタラメな腕前』であると言わしめた。


意外だが、魔術回路は並の魔術師の平均の少なめから同程度という辺り。

ただし、魔術回路の質が飛び抜けて高く、『芸術』とまで称されるほど美しい魔術回路の持ち主らしい。

こいつより少ないのに秀才とはさすがというべきか。


先天的な魅了の魔眼持ちであるが、橙子自身によって改造が施されたそれは積重魔眼と称される。しかし、その描写は作品ごとに微妙に異なる。


魔法使いの夜では、魔眼の中に魔眼を造ることによって合わせ鏡の要領で効果を無限に増幅するものとして描写される。魔眼は短銃であり、大砲である詠唱術式には火力で敵わないという定石を力ずくで破壊しており、「小銃が弱いのなら、数を用意する。9ミリの弾丸では要塞を壊せないのなら、壊せるだけの数を叩きつけてご覧にいれよう」とあるように、机上の空論とはいえ理屈の上では「無限」であり、魔力量では決して上回れない以上、魔力で抵抗することは無意味である。

一度囚われてしまえば、相手は橙子が眼を閉じるまで動けず、概念が力を持つ魔術世界においては完璧な兵器であるとされる。

作中では主に久遠寺有珠との戦いで使用。純粋な魔力量と魔眼の質で上回る彼女を追い詰めるほどの猛威を振るった。


ロード・エルメロイⅡ世の事件簿では、あるサーヴァントとの戦いで使用。こちらでは魔眼の内部に20枚以上のレンズを仮想構築することで、カメラやプロジェクターのように魔眼の精度を飛躍的に高めている。

ノウブルカラーにあたる「強制の魔眼」を圧倒する力を見せたが、マスターに向けられた呪いを固有スキルによって引き寄せられ、そのマスターによって解呪されることで無効化されてしまった。


本人は魔術刻印を継承していない(蒼崎の魔法を継いだのは青子であるため)が、その稀有な能力を狙って襲いかかってきた魔術師を最初は降りかかってきた火の粉を振り払う目的で倒し、その魔術刻印を奪って「所有」している。次第にその収集は趣味となってしまい、身体には刻んでいない(魔術刻印は基本的にその血統にある人間にしか継承できないため)が、使用時には自分の背後に蝶の羽のように展開させて使用する。


本来の担い手ほどの魔術行使はできないが、本来魔術刻印にある発動時の痛みなどのデメリットがないため、普通に有効。なお、刻印を奪った相手は殺さずに自身の時計塔の研究室にある『術式提供者用・慰安施設』なるものに軟禁している。この中では食事も娯楽も提供され、中には「死ぬまでここで暮らしたい」というものもいるとか。しかし維持費がばかにならないらしく、いっそ企業でも興すか思い切っていくらかクビにするか悩んでいるらしい。

まほよ時点での話であり、そうして作られた会社が後の伽藍の堂であると思われる)


なお、この行為にはあまり意味がなく、橙子ほどの人形師ならば刻印を下地にして本来の持ち主以上に強力な人形を作れる上、その方が効率が良い。なのに自分用に加工して背後の空間に固定するなどという手間のかかることをしているのは、橙子がこれと決めたらそれしか目に入らない『過程より結果』の人だからである。

自分の人形にガンド撃ちで目に見える傷跡を出せる機能を付けたいという理由で、同じ効果ならゲマトリア一節分の詠唱で出せるところをあくまで呪術にこだわるのもその表れ。


最も魔術に冴えがあったのは公園にソウェル(太陽)のルーンを敷き詰め、ひとつの土地から夜という属性そのものを奪い取ったころであり、ロード・エルメロイⅡ世の事件簿の頃にはいささか磨き直したとはいえ、何人かの旧友が生きていれば「堕落したな」と嘆息するだろうとされる。


超能力といった魔術とは異なる異能にも知識があり医学など様々な学問に精通している。


時計塔に学生として在籍してた頃はイノライ・バリュエレータ・アトロホルムに師事していた。


発明品編集

自身の肉体編集

ある実験の過程で造り上げた、『自分と何一つ変わらない人形』。ファルデウス・ディオランドによると、DNA鑑定すら通ってのける。自分以上でも以下でもない、全く同一の性能の器。

橙子が死亡した際に記憶を引き継ぎ、蒼崎橙子として活動する。この人形を作り上げたときに『これがあるのなら、今の自分は必要ないんじゃないか』と自己の唯一性に無頓着となる。全くの同一であるために元の肉体はどこかに保管されているのか、それともとっくに消滅したのかは橙子にも分からず、同時に興味もない。


魔法使いの夜本編の一年後には、青子からかけられた「三咲町に入るとマダガスカルガエルになる呪い」を、肉体にかかった呪いがとけないなら、その肉体を使わなければいいという発想でクリアしている。件の実験が行われたのも、おおよそこの時期と思われる。


フランチェスカ曰く、『人形同士の記憶のコピーは完璧』であり、魂すらコピーしているのではと疑われるほど。実は第三魔法に到達しているのでは?とまで懸念されている。


影絵の魔物編集

幻灯機が本体であり、そちらを潰さない限り映し出される猫の影は何度でも復活する。橙子の持論である、人を恐怖させるための3つの条件を満たした使い魔。冠位の名にふさわしい、現代離れした魔術礼装

エーテルで構成され、十字架も散弾銃も効かないというコルネリウス・アルバの使い魔であるスライムの群れをものの数秒で一掃する、単純な戦闘速度だけでもグレイに匹敵するかそれ以上の性能を持つなど、非常に素早い。


事件簿では鞄ではなく鳥を模した使い魔が幻灯機の役割を担う、複数の使い魔を映写機として一つの像を形成する、という段階にまで到達しており、撤退しようとしたヘファイスティオンに追撃をかけ、彼女の操縦する神代の戦車である魔天の車輪を傷つけている。

補足として、ヘファイスティオンに放った使い魔は『異形の影』とだけ描写され、猫の姿をしていたのかどうかまでは明らかではない。鳴き声、あるいはそうとしか認識できない何かを発し、爪を持つことは確かだが、それ以上にどのような能力を保持していたのかは最後まで明かされなかった。


匣の魔物編集

神話に出てくる、魔物を封じ込めた匣そのものの姿とされる限定機能型の魔術礼装。魔力によって通電した時のみ、魔物のいる異界と繋がる『扉』が開く。最果てにて輝ける槍にも匹敵するその怪物の正体を突き止めた者はおらず、橙子自身も真実は把握していないのかもしれないとされる。

荒耶宗蓮に不意打ちを食らって以降、致命傷を与えた相手限定で発動し、用途をカウンターに絞った『扉』が橙子の体内にも備わっているが、出てきた魔物に対して巨大な魔力で刺激したり、魔物の興味を惹いてしまうほどに上手く立ち回ってしまった場合、奥にいる本体が出てくる危険性がある


なお、事件簿の頃になると時計塔近辺ではネタが割れており、彼女を殺そうとする者はいなくなっている。封印指定が解除される以前はこの手で何度か難を逃れていたらしく、あまりに被害が甚大になりすぎるという理由で、執行者の部隊に一時停止命令が出たこともあったという。


自動人形(オートマタ)編集

TYPE-MOON世界において、十七世紀以後は人形・人体模造の魔術概念が衰退しており、魔術戦に耐え得る自動人形の製造は困難どころか実質的に不可能となってしまっている。

現代ではオートマタを一体造るくらいならば、たとえ低級でも使い魔を錬成した方が遥かにコストが安く、優秀な出来になるとされ、故にこの時代の人形遣いは十七世紀以前に造られた作品を蒐集し手足とするのが常となっている。

これはオートマタは古いものほど性能が良く、戦闘品としては時代遅れでも希少品としての価値があるためである。


その例外にあたるのが稀代の人形師である橙子であり、彼女の場合は現代では造れないはずの戦闘可能なオートマタの作成どころか量産すらも行えてしまう。

その技量がいかに卓越しているかは、『人間を超える人型は造れても、決して人間と同じモノは作れない』という魔術世界の結論を人体模造の概念がほぼ消滅した時代に覆していることからも想像に難くないであろう。


作中で青子が「あいつ相手に守りに入るのは良くない。こっちが城壁を作ってる間に、一個師団の人形をこさえかねないわ」と発言しているように、橙子を相手に籠城や防戦を試みるのは、相手の戦力の増強を許す結果に繋がりかねないのである。


魔法使いの夜において蒼崎青子と久遠寺有珠を地下鉄のホームで襲撃した30体以上の自動人形は、一工程の魔弾程度ならば外皮でたやすく防ぎ、通用しないとされるなど、サーヴァントで例えるのならばDランクの対魔力に相当する防御性能をその全員が兼ね備えている。

これほどの数を集めたのならば三咲町どころかフランスの一等地も買えるのではないかと青子は(人形が骨董品であることを前提に)推測しているが、前述のとおり橙子からすれば戦闘可能な自動人形すらも量産可能なものでしかないため、この程度の人形ならばそもそも出し惜しむ価値すらない。


なお、橙子は後述するようにルーン魔術も現代に復活させているのだが、このように衰退した魔術を2つも現代に蘇らせるのはライネス曰く「死者の蘇生にも等しい、ある種冒涜的なまでの所業」であるという。


口裂け男編集

魔法使いの夜において、橙子が監視のために三咲町と三咲丘の境界である森に潜入させていた自動人形。二人一組で行動し、有事の際には片方が対象と交戦し、もう片方が逃げつつ戦闘記録を雇い主へと送信する。

窒素、酸素、アルゴン、第五仮説要素(大気中の魔力)などの大気成分や時空連続体(人理定礎?)を計測する機能も備わっており、視覚の計測方式も赤外線計測と虚数線計測の2つを切り替えることが可能。


口裂け男と称されてはいるが、三日月型の口に見える部分は実際には瞼であり、その中には睨んだ者の心臓を射止める、心筋を梗塞させることに特化した魔眼が備わっている。耳と口と脳がなく、両手は刃渡り50cmを超える出刃包丁と人間のそれではないが、同時に彼らはオートマタでありながら一人前の魔術師であり、新米魔術師である青子にはまだ荷が重いとされるほどの戦闘力を有する。


また実戦経験も豊富であるらしく、幻惑、魅了、強制、氷結、屍蝋、魔眼の最奥である石化、薬物から魔術に至るまで幾たびの怪異を越え、その両腕で多くの獲物を切り裂いてきたとされる。

一方で逃げることにのみ機能を特化させた場合は(橙子の趣味で)脚が鳥形に変形し、最高時速70kmの速度で疾走する。


……と、偵察だけのために送り出すには勿体なく思える程の性能を有しているが、作中では久遠寺有珠によって一矢報いることすらできないまま2体とも破壊されてしまった。


青子人形編集

魔法使いの夜で登場した、蒼崎青子に対する盛大な皮肉。アンティークだった場合、日本円に換算すると9桁の数字になるという、どことなく青子を思わせる外見の自動人形(オートマタ)。

呪いを動力源としており、自分で自分を呪うことによる、呪い返しを利用した永久機関を実現している。全身が呪詛に覆われているため、魔術師であっても近づくだけで体調が急激に悪化する。基本的には二足歩行でゆったりと移動するが、六足歩行の多脚型に変形することで、小刻みな方向転換と人間を遥かに凌駕したスピードでの移動を可能とする。


右手は10m以上にわたって伸び、触れた相手の魔術回路を混線させる術式妨害(ジャミング)機能が備わっている。とはいえジャミングは基本的に干渉された側に主導権があり、不用意に接続しようとすれば逆に自分の魔術回路を焼き切られてしまう、かけだしの半人前にしか通じないものである。そんな通常は余分でしかない機能が搭載されているのは、青子が半人前であることを揶揄した、橙子なりの嫌がらせである。


両目はガンドを投影する水晶製。奥の手として、当たった相手の心臓を止めるフィンの一撃を放つことができる。自身を呪う唄は常時自動で詠唱されているが、これは同時に周囲の地形を測る反響定位法の音波としても使われる。


なお、動力こそ永久機関であるものの、六足歩行とフィンの一撃はコストが重く、必要となる魔力量が呪い返しによる供給を越えてしまうため、使用すると機能停止が早まることになる。


三面六臂の人形(仮)編集

事件簿で登場した自動人形。本編中では自動人形(オートマタ)としか表記されておらず固有の名称は登場しないため、本項では上記の名称で区分する。

製作者である橙子からバイロン卿に貸し与えられていたものだが、実際に操作したのは白銀姫ことエステラ・バリュエレータ・イゼルマである。


通常時は両手が五本の指ではなく鋭い刃である点以外では普通の四肢を持つヒトガタだが、変形時には四肢が分裂することで刃を増やし、四肢のみならず顔も分裂することで目が増え、手数と視界の両方を強化している。

三面六臂とは本来『あまねく観て、あまねく届くという神性』を表現したものだが、橙子はこの概念を魔術として利用し、現代では制作不可能であるはずの戦闘用オートマタを作成するための要素として組み込んでいるのである。


作中ではグレイがこの人形と交戦しているが、自動人形であるため対霊戦闘の技術を流用できず、魔力が定着していることで周囲の魔力を吸収されても動作に支障をきたすことがないなど、彼女にとって不利な条件が重なり、その手数故に一手先を行かれることが多くなった事で防戦一方へと追い込まれる展開となった。

その後はライネスの援護によって体勢を立て直し、パワー勝負によるカウンターで逆に人形を追い込むことに成功するが、口に仕組まれていた『臓器の槍のごとき奇怪な器官』を至近距離で射出されたことで不意を突かれ、その隙に離脱を許してしまった。


魔術基盤・ルーンの復興編集

TYPE-MOON世界において、ルーン魔術は一度途絶えた魔術である。

通常、魔術基盤ごと衰退した術式は現代の魔術師にはどうする事も出来ないため、ルーンは一部の家系にかつてのカケラを残して消えゆくのみであるとされていたのだが、橙子はそれを復興させる事に成功した。


これに類するものとして短編小説『2015年の時計塔』では、魔術書の解読、魔術体系の解読が解説されている。


これは端的に言うと、魔術師にとって過去の魔術書の解読とは単に読み解くのではなく、「その年代にのみ通用した神秘がこの時代でも再現できるよう意味を再定義する事」というもの。仮に1ページの解読に1時間ほどかかる全500ページの魔術書がある場合、全体の解読までにかかる時間は(不眠不休で)約20日ほどとなる。


それだけでも充分重労働なのだが、これが“魔術書”ではなく“魔術体系”の解読となると話はさらに変わってくる。魔術体系の解読は「すべて連続し、有機的に繋がった現象として捉えなければならない」ためである。


ある事柄が魔術書Aと魔術書Bで異なる見解を示していた場合、再びAの内容を検討し直さなくてはならない。

当然ながら解読する本が多くなればなるほど再定義にかかる時間は天文学的数字に増していくため、先述の解読に20日かかる魔術書が500冊ある場合にかかる時間は500倍どころでは済まない。人間ひとりの寿命ではとても時間が足りないのである。


故に魔術師は己の研究を完成させるため、延命を図るか後継者に後を託すのが一般的である。

……のだが、当時の橙子は若輩かつ異端者扱いを受けていたアオザキの人間故に時計塔への留学が難しいという理由から、人気がなく研究員を欲していたルーンを専攻。そのまま僅か数年で体系の解読どころか復興まで行ってしまった。学生でありながら研究実績を叩き出すどころか、一生を賭けても不可能な偉業を達成してしまったのである。


なお、橙子はこの研究成果や利権を独占せず、妹との決戦のための資金とするために時計塔へ売り払っている。

このため復興後のルーン魔術は、「ありふれている」と表現されるほどに広がりを見せることとなった。


形状記憶ルーン編集

普段は疵痕か何かにしか見えないが、魔力に反応して本来の形状を取り戻す。魔法使いの夜において太陽を意味する形状記憶ルーンを戦場となった公園から森まで一日作業で30万文字を刻み久遠寺有珠の夜の饗宴(ディドル・ディドル)を封じた。大量の文字を刻みながら、魔術行使の痕跡を隠し通せたのは地面が雪に覆われていたことに加え、この未知の技術によるところが大きい。


魔術工房編集

使われなくなった三咲高校旧校舎を潜伏先の拠点とし、魔術工房に改造している。宇宙要塞もかくやと言わんばかりに改造されており、橙子によって偏執的なまでに手が加えられたそれは、踏み入ったものを人魔区別なく鏖殺する。

橙子が仕組んでいるルーンはあくまで「対人」に効果を発揮する呪いであり、物理的破壊力は伴っていない。蒼崎青子は「みんなの思い出なんだから、ちゃんと大事にしなさいよね」と憤っているが、直後に放たれた魔弾の余波で校舎が砕け散る様は、もはや一種のギャグである。


原初のルーン(レプリカ)編集

橙子自身が魔術協会で復元・分生したものであり、魔術工房に仕組まれた最大の切り札。三枚のルーン石であり、刻まれたルーンを、一千万規模に膨張させる。青子のさらに数倍の出力であり、『魔力を放出する』だけの青子の魔術特性では、回避も防御も許されない。

比較として、ブリュンヒルデの原初のルーンは『十全に力を顕せば、現代の魔術師が行使するルーン魔術のおよそ数百万倍にも及ぶ』『実質的には第三宝具に相当する強大な力である』とされており、条件付きでありながらもオリジナルに勝るとも劣らぬものであることが窺える。


橙子の作品の中でも非常に強力なものではあるが、解析した原初のルーンは『封印指定された際厳重に仕舞い込まれた』らしく、事件簿時点でも彼女が手元に有しているのかは不明。


水晶の蜉蝣編集

事件簿でヘファイスティオンとの戦闘時に使役した使い魔。一匹ではなく非常に多数。それらが部品となって寄り集まり、いくつかの巨大な砲門を形成する。

砲門からは精密制御された魔弾(マテリアルによると、どこかの妹のようなビーム)を射出し、その威力は相手がサーヴァントであってもただでは済まないとされる。


その他、蜉蝣の一匹一匹が映写機としての機能を担い、一つの映写機に頼りきらず複数の映写機型使い魔から新たな使い魔を投射するという離れ業を可能としている。魔天の車輪へ嗾けた『異形の影』も、砲門への変形合体を解いたこの使い魔から投射されたものである。


義椀編集

ケイネス・エルメロイ・アーチボルトの義椀も、橙子が用立てている。なお、支払いだけはロード・エルメロイⅡ世が行った。

未来福音でふた県ほど離れたところにある、とある高級ホテルからの振り込みが橙子のもとにあったが、その時の仕事は彼女が観布子市に落ち着く前に片手間で受けたものだったらしい。それを踏まえると、この時期にⅡ世からの振り込みがあったものと思われる。


トーコ・トラベル編集

橙子が考案した、箒を利用する飛行法の一つ。

TYPE-MOON世界において現代の魔術師達の間では『長距離の確実な飛行』は現代では至難の業であると結論付けられている。これは持ち上げる対象の質量が増えるほどに魔力消費が桁違いに上昇するためであり、例えば小石を浮遊させる程度ならば見習いであっても可能だが、人間ほどとなると相当に難しくなるのである。

一応、現代でも短時間の浮遊ならば専用の礼装もあり、召喚した低級霊でも滑空するくらいならば可能である。ただしこれが『浮遊』や『滑空』ではなく『長距離の飛行』となると、色位(ブランド)レベルの魔術師が自分の土地や魔力確保の条件を揃えるくらいの前提が必要となる。


しかし同時に魔術の常として、例外もいくつか存在している。

例えば「箒に跨った魔女」のイメージは魔術基盤:黒魔術の一種であるため、女性の魔術師は箒を補助具とすることで宙に浮きやすくなり、さらに魔女の軟膏を加えることで文字通り『地に足がつかなくなる』とされている。


一方で同時に魔女の軟膏はある種の麻薬であるため、地に足がつかなくなる代わりに意識を鮮明に保っての制御ができなくなるというジレンマが存在していた。

トーコ・トラベルはこの難点を克服(というより回避)したもので、予め飛行先を設定し、その目的地に引っ張られることで飛行するというものである。


目的地に引っ張られ続けるため飛行のための魔力が持続する限り確実に目的地に到達できるが、同時に本来あるべき「自由な飛行」というイメージからもかけ離れてしまっているのが難点。


余談として、アニメ版事件簿ではライネスがトーコ・トラベルにより「マッハは出ていたんじゃないか」という速度で飛行していた。

また、本来は空中を『歩く』ほどの浮遊となると色位(ブランド)に相当する実力を要求される事などがロード・エルメロイⅡ世の冒険で明かされている。


関連人物編集

身内編集

蒼崎青子

自分を差し置いて「青」を継承した不肖の妹。先述のように仲は最悪。


祖父

橙子と青子が彼女たち自身もすべて承知の上でいずれ争うことになるように仕向けた、元凶とも言うべき人物。現在は実家の近くにある洞窟で半ば霊体のような状態となって生きている。

橙子と青子が生まれた瞬間に彼女達が孫であることを忘れた事で娘たちと呼んでいる。


空の境界編集

両儀式

退魔の血を継ぐ根源接続者にして魔眼保有者。外見・性格共にお気に入りの少女。

とある事件で左腕を失った際には霊体を掴める義手を提供した。


黒桐幹也

事務所の助手。魔術師としての弟子ではないが身内認定。

人形展で彼女の作品を気に入り、人避けの結界があるにもかかわらず伽藍の堂を探し当て就職した。

彼が結婚してからも連絡を取っている模様(金の無心などもしている)。


黒桐鮮花

部分的な魔術の弟子。黒桐幹也の妹ではあるが、初対面では気がつかなかった。


荒耶宗蓮

かつての学友。


コルネリウス・アルバ

かつての学友。彼からは羨望と嫉妬がない交ぜになった劣等感と殺意を向けられていた。

しかし、橙子本人はそれに気づいていて自分が生きている証しとしていた。

最後には傷んだ赤色と発言したことで引導を渡した。


魔法使いの夜編集

ルゥ=ベオウルフ

対青子&有珠対策として髪を代償に契約した最古の人狼。


久遠寺有珠

青子以上の知己でありお気に入りの魔女。仲は悪くないが本気で殺しあえる関係。


文柄詠梨

橙子の兄弟子であり初恋の相手でもある合田教会の司祭代理。設定が変更されたのか世界線の差異かは不明だが、魔法使いの夜では橙子ではなく彼が祖父を殺したことになっている。


周瀬律架

姉弟子。蒼崎家の内情をよく知る彼女にとって橙子が日本に帰ってきているという事実は、今回の一件の真相を知るに等しかった。


Fateシリーズ編集

イノライ・バリュエレータ・アトロホルム

時計塔におけるロードのひとり。かつての師。封印指定に推薦した張本人だが、互いに当然のことと受け止め、恨みも悪びれもしていない。


衛宮士郎

直接的な登場はないが、とあるルートのエンディングにて士郎は彼女の中古人形と思しきシロモノを使用している。

なお、橙子が『欲しいものが出てきたら金銭目的で仕事はするが、基本、作りたいものを作ったら満足して放置する』系の人であるためこの人形に値は付いていない。あえて値付けするのなら、2020年12月時点だとPS5で交換に応じるらしい。


ケイネス・エルメロイ・アーチボルト

腕を失った彼のために義手を提供した。


獅子劫界離

アニメ版「Fate/Apocrypha」にて、愛飲している煙草の銘柄が橙子と同じものであることが判明。


宮本武蔵

名前に言及しているわけではないが、屍山血河舞台下総国のストーリー内にて「眼鏡を掛けた人形師さんに聞いた話」という台詞がある。


ダ・ヴィンチちゃん

直接的な関係はないが、現界における「楔」の代用や第二部におけるスペアボディの技術など、橙子の人形を彷彿とさせる描写がいくつかある。


ロード・エルメロイⅡ世

イゼルマの一件で遭遇した時計塔のロード。才能も実力も大したことがないが発想力や知識、考え方は橙子も認めるものがあった。

『冠位決議』編では彼の臨時講義を聴講し素直に称賛するが、同時にそれは才能の欠如に苦しむⅡ世も時計塔の高位魔術師も橙子よりは劣っていることに違いはなく、だからこそ透徹した視点で講義を見つめているのだということを同席していたグレイは悟ってしまい、彼女に恐ろしいという印象を(改めて)持たれてしまった。


フラット・エスカルドススヴィン・グラシュエート

イゼルマの事件で戦ったエルメロイ教室の問題児コンビ。とある人物からの依頼を受けて、彼らの敵に回ることとなる。

橙子をして思わず饒舌に語らせてしまうほどに彼らの能力は高いものであり、特にフラットについてはその才能を真っ当な教師であればまず伸ばさないであろう方向性に伸ばしたⅡ世の指導にも関心しつつ、半ば一方的に蹂躙した

なお一連の流れとしてはその場に留まったスヴィンを量産したルーンの起爆で意識を奪い、一足先に逃げたフラットに対しては自ら追うのではなく使い魔で追撃をかけるというものになるのだが、何の因果か、これはかつて口裂け男を久遠寺有珠に破壊された時とほぼ同じ展開である。


シェヘラザード

武蔵ちゃんと同じく名前に言及しているわけではないが、徳川廻天迷宮 大奥のストーリー内にて「自らと寸分違わぬ人形を創れる冠位の人形師がいる、というお話も聞いたことがあります」と言っている。余談だが、シェヘラザードのCVはドラマCD版と同じ、井上喜久子である。


フランチェスカ・プレラーティ

彼女の前で「傷んだ赤色」と口にした一人。何度も殺した挙句、自分も人形の体を壊された。文字通りの殺し合いをした末にの仲裁もあり(その際フランチェスカは妹の方ともひと揉め合った模様)、「二度と私の前にその歪みきった魔術回路を見せるな」と絶縁。現状(判明してる内で)唯一彼女本人の前で例の異名を口にし生きている存在。


ドクター・ハートレス

現代魔術科の元学部長であり、現代魔術科の本拠地スラーの地下で遭遇した魔術師。学生時代は現代魔術科との接触がほとんどなかったことが今になって悔やまれる、と語った。ハートレスの方も双貌塔イゼルマでの出来事を監視していたらしく、冠位魔術師の冴えを見られたのはまたとない光栄でした、と語っている。


ヘファイスティオン

ハートレスのサーヴァント。現代のそれとは次元違いの神代の魔術を操りながら、「術式の巧みさで言えば私よりよほど上」「お前は我が王に推挙していいほどの魔術師」と最大級の賛辞を送っている。

戦いはハートレスと彼女が撤退することで幕を下ろしたが、新たな隠し玉を出し切られる前に離脱できて幸運だったと語るハートレスに「まだどれだけの手を隠し持っているかすら想像できん」「こちらの目的はあんなのを撃退することじゃない」と同意した。


なお、この戦いは要約すると対サーヴァント戦に適した能力を有している訳ではないにもかかわらず、戦闘に向いていない現代の魔術師が戦闘に特化した神代の魔術師を相手に(劣勢とはいえ)殆ど五分の戦いをしているというものである。

事件簿の作者である三田誠によると『神代の魔術と現代の魔術は次元がまるで違うが、さりとて戦えないわけではない』との事だが、過去作で見られた戦闘に向いていない格上戦闘に長けた格下の魔術戦ではなく、戦闘に長けた格上と向いていない格下の戦いであるという点で一線を画するものであると言えよう。


ミリューネカリオン

封印指定の総頂(トップ)。事件簿の冠位決議編において霊墓アルビオンを訪れている橙子だが、ちょっとした事情から以前にも来たことがあったという。

そしてそれに関連して、そもそも橙子の封印指定が一時的に解除されたのは、この人物との間にある何かであったということが事件簿マテリアルで示唆されている。

過去にはミリョネカリオン、ミリョーネカリオンなどの表記をされていた(と思われる)人物。


カミュ・ペリゴール

趣味(写真)における同好の士。


遠坂凛

割と破天荒な彼女から見ても蒼崎橙子という女性はかなり無茶苦茶だと感じるらしく、『噂で人をどうこう言うつもりはないけれど、話半分どころか十分の一でも正気を疑うレベル』と評している。


余談編集

アニメ版で演じた本田女史は後に劇場版『Heaven's Feel』公開直前特番にてナレーションを担当している。


PS4Switchに移植された際には上記の通り従来の本田氏ではないことが発表されて反響を呼んだ。

  • 発表されたCVは上記の通り青木瑠璃子氏だったが、何の因果か彼女の名前には瑠璃という青系の色が2色含まれている。

関連イラスト編集

蒼崎橙子の軌跡伽蓝堂

蒼崎橙子橙子さん


関連タグ編集

TYPE-MOON 空の境界 魔法使いの夜 Fate/EXTRA

魔術師 人形師 天才 芸術家 化け物 デウス・エクス・マキナ 

蒼崎姉妹


不夜城のキャスター:ドラマCD版の型月中の人繋がり

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