概要
1、2世紀頃、ギリシャ文字やローマ字など他の文字を参考にして北イタリアで作られたとされる。元々は木に刻んで記されていた事から、木目に紛れないように縦線と斜線によって構成される字体となっている。
原カナン文字およびその派生言語であるヘブライ文字のように字体や発音だけでなく、それぞれの文字自体に意味が付されている表意文字であった。例えば稲妻マークのような、またはSの字をカクカクにしたようなソウェイル(ソエル、ᛋ)には「太陽」という意味がある。
また、モノグラムのように複数のルーンを組み合わせてひとつのシンボルとしたものは「バインドルーン」と呼ばれる(画像は『アサルトリリィ』に登場するもの)。
神秘的なイメージの強いルーンだが、ひらがなやカタカナのように日常で用いられる文字でもあった。現在よく見られるラテン文字アルファベットが使われるようになると、古いルーン文字に神秘性がより見出されるようになった。こうして呪術用の文字として用いられるのが盛んになる。現在でも占いに用いる人がおり、そのための関連書物も出ている。
ファンタジーの分野では、実在のルーン文字ではなく、作品世界における神秘性や魔力を持った文字の名称としても使われている。
尚、ルーン文字のみを日常の文章語用の文字として使う習慣は少なくとも18世紀までスウェーデン・ダーラナ地方に残っていた事が確認されている。
また現代世界においてもルーン文字は完全に廃れた訳ではなく、アイスランドの公用語であるアイスランド語においては第三ルーンであるソーン(ᚦ)がラテン文字に取り込まれる形(Þ)で現在でも用いられている。
またナチスドイツにおいて第2SS装甲師団「ダス・ライヒ」などの親衛隊師団が師団章としてルーン文字を使用していたことから、ナチズムやネオナチズムの象徴として使われているものもある。
Bluetoothロゴはルーン文字の「*・B」を合体させたものである。
関連イラスト
外部リンク
関連タグ
RUNE ルーンクエスト ルーンの子供たち ルーンファクトリー シュガシュガルーン
- オルトヴィーン・グラウツ(レンタルマギカ)・・・ルーン文字を使った魔術を使う。
- 蒼崎橙子(空の境界)・・・同上
- 風雲カブキ伝・・・魔法の名前に個々のルーン文字の呼称が使われている。
- サガフロンティア・・・術の系統の一つに印術というルーン文字を使用するものがある。ダメージを与える術がひとつもないが、反面補助術に特化している系統。初期状態で習得し、資質を持つのはメサルティム。
- ニンジャスレイヤー・・・上述のファンタジー世界における「魔力を持つ古い文字」として、「ルーンカタカナ」と呼ばれ、カタカナを捩ったデザインで表される古代文字が登場する
- ルーンアックス・・・ルーン文字が彫られた斧の一種。
- Fate/GrandOrder・・・キャスターとして召喚されたクー・フーリンは、ルーン文字を使用したルーン魔術使いである。師であるスカサハも卓越した使い手である。ケルトの英霊である彼等がルーン魔術を用いるのには、ケルト文化におけるオガム文字を用いるよりも速効性に優れるという理由がある。北欧系の英霊、サーヴァントもルーンをスキルとして有する。
- アンジェラ(聖剣伝説3)・・・クラス3の闇×光がルーンマスターでクラスチェンジアイテムがルーンの書。
- ハリー・ポッターシリーズ(ウィザーディング・ワールド)・・・ハーマイオニー・グレンジャーの履修科目のひとつとして「古代ルーン文字学」という学科が名称のみ登場する(邦訳版では「古代ルーン語」とされているが誤訳)。また、同作作中に登場する寓話・童話集『吟遊詩人ビードルの物語』は初版がルーン文字を用いて記述されたとされている(現実の英語では11世紀頃までルーン文字が用いられていた)。
- TotMusica・・・ONE PIECE FILM REDに登場する楽曲。歌詞の一部にルーン文字が含まれる。
- ガンダム・ルブリス・ウル、ガンダム・ルブリス・ソーン、ガンダム・ルブリス・ジウ・・機動戦士ガンダム水星の魔女に登場するガンダム。ルーン文字の「ウル」と「ソーン」、「ジウ」が由来