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概要編集

西暦1701年から西暦1800年までの100年間を指す世紀。日本では江戸時代。西欧では近世から近代への流れが起こった時代である。


18世紀の世界編集

オランダフランスなどとの植民地戦争に勝利したイギリスの覇権(大英帝国)が固まり、資本主義帝国主義に向かう流れが生まれた。この世紀の後半にはイギリスで農業革命が起こり、農村自給自足体制が崩壊して資本主義的地主農業経営に移行するとともにイギリスの農業生産(と人口)が飛躍的に増加。余剰となった人口は都市部に流れ込み、世界初の工業化である産業革命を支える労働力となった。知識人の間では理性を信頼する進歩主義的な啓蒙思想が広がり(啓蒙時代)、18世紀末にかけてアメリカ独立革命フランス革命といった市民革命がおこり、市民社会への流れが始まった。


アジアの大帝国の腐敗、弱体化と、それに乗じたイギリスなど西洋諸国の進出が進んだ時代である。オスマン帝国は体制の硬直化が進みロシア帝国との露土戦争で敗北。他方で西欧技術・文化の吸収を図り、文化的には充実した時代であった。ムガル帝国アウラングゼーブのもと最大領土を実現したが、その死後内乱が勃発、イギリス保護国化へ向かうきっかけとなった。清朝康熙帝雍正帝乾隆帝のもと最盛期を迎えたが、中国本土の人口過剰問題が深刻化し(当時中国の人口はすでに3億人を超えていた)、乾隆帝の治世の後半には宮廷内外の綱紀はゆるみ、緩やかに腐敗と衰退へと向かっていく。しかしこの頃清朝の国力はまだ充実しており、半植民地化が始まるのは19世紀半ばになってからである。


日本は江戸時代中期〜後期。徳川綱吉らによって築かれた文治政治が定着し天下泰平を謳歌した時代であるが、江戸幕府の財政ひっ迫で徳川吉宗享保の改革のように幕政(藩制)改革を迫られた。またこの時代は元禄地震宝永地震や、富士山浅間山の大噴火(宝永噴火天明噴火)など、数々の自然災害にも見舞われた。


この世紀の後期には、アメリカ独立戦争フランス革命により、市民革命の流れが始まる。


主なできごと編集

1702年 元禄赤穂事件

1707年 イングランドスコットランドの合同法が成立し、両国は同君連合からグレートブリテン王国(連合王国、イギリス)に移行。

1710年頃 トマス・ニューコメンが初の実用的な蒸気機関を製作する。

1707年 ムガル帝国皇帝アウラングゼーブ死去、以降ムガル帝国は衰退に向かう。

1709年 生類憐れみの令を廃止。

1714年 イギリスでハノーヴァー朝が成立。現在のイギリス王室ウィンザー朝の前身である。

1716年 江戸幕府の8代将軍に徳川吉宗が就任。

1721年 大北方戦争が終結(-1700年)。ロシアの勝利によるスウェーデン・バルト帝国の没落。

1733年 ジョン・ケイが飛び杼を発明。織機の効率が上がり、産業革命のきっかけとなる。

1738年 イランのムガル帝国侵攻。ムガル帝国は大敗を喫して衰退と解体が決定的となる。

1762年 エカチェリーナ2世ロシア帝国皇帝に即位。

1772年 田沼意次が老中となる。

1775年 ジェームズ・ワットが改良型蒸気機関の特許を取得する。

    アメリカ独立戦争勃発。

1776年 アメリカ独立宣言が採択される。

1781年 世界初の鉄橋コールブルックデール橋(現アイアンブリッジ)が開通。

1783年 イギリスがパリ条約でアメリカ合衆国の独立を承認。独立戦争の終結。

1789年 フランス革命(-1794年)。

1793年 ルイ16世マリー・アントワネットが処刑される。


関連タグ編集

近世 近代 革命 産業革命


17世紀18世紀19世紀

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