概要
国家権力または集団の最高権力者などの支配層に対しその被支配層が反旗を翻し、あるいは支配層の一部が権力内部に改革派の派閥を作り、最終的に従来の支配体制を転覆させ急激な体制変換を行うこと。
「革命」とは「天命を革(あらた)める」という意味で、中国に古くからあった言葉。天命によって皇帝となった君主が、また天命によって君主や王朝が変わることを意味する。詳細に言えばこの意味では「易姓革命」と言い、「姓が易(か)わる」すなわち王朝の交代に重点がおかれる。近代に英語のrevolutionの訳語として革命の語があてられた。
ただし「revolution」と「革命」は、同じかというとちょっと違う。中国の革命は、王朝が倒れてもまた新しい王朝に変わるだけで、体制に劇的な変化が起きることは少ない。対し、「レヴォリューション」は体制自体が大きく変化する場合のほうが多い。
クーデターと似ているが、クーデターは一部の勢力による非合法の軍事的暴力によるものを指す。革命は話し合いなど平和的手段により行われることもありうる（例・ルーマニアを除く東欧革命）。
また古代中国でも先の皇帝が平和的に自ら位を譲るのを「禅譲」、武力によって追放されることを「放伐」と区別していた。実際に禅譲が行われた例は少数だが、多くの王朝はできるだけ禅譲やそれに準じた形での権力の継承を取り繕っている。また近代でも中華民国の成立はかなり禅譲に近い方法である。
日本では壬申の乱、鎌倉幕府や江戸幕府、明治維新の成立など革命に相当する出来事が起こっても皇室の権威は維持された（壬申の乱は皇室内部でのクーデター）ため、中国の易姓革命論を否定する思想が生まれた。このことから「日本では革命は未だに起こっていない」と考える知識人も多い。
また、これらになぞらえ、トランプのゲーム「大富豪」では、一定の条件を満たすと札の数字の強さが反転する「革命」と呼ぶルールがある。
似た言葉に「改革」という言葉があるが、これは国家体制(国体)をそのままに、法整備などの政策で国の内情を変えることで、国体から何までなにもかもを変える革命とは異なる。
転用の意味での革命
例えば、既存の文化的にそれまで主流とされてきたものに対して新たな風潮や変革をもたらしたものに対しては「革命を起こした」「～は革命的だった」と呼ばれる事が多い。
特にエンターテインメント・サブカルチャーの世界では時代と共に革命が起こっているというのは過言ではない。
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史実
フランス革命 明治維新 ロシア革命 キューバ革命 文化大革命 東欧革命 ジャスミン革命 産業革命 アラブの春
