欧州は中世盛期〜末期、中国は大元から大明に代わり、日本は鎌倉時代〜室町時代。
概説
ペスト(黒死病)がユーラシア全域で蔓延し、各地の社会に大きな影響を与えた。欧州では1348年から1420年にかけて断続的に流行し、中世ヨーロッパの盛期は終わりを迎える。イングランドとウェールズの人口は約半分になったといい、人口の8割が死亡した地域もあった。一方でペストによってもたらされた人口減により農奴の生活水準が上がり、農民たちはそれまでめったに食べられなかった肉を日常的に口にするようになったといわれる。
前世紀にユーラシア大陸を席巻したモンゴル帝国が緩やかに解体に向かった時代である。帝国の盟主たる大元は1307年のテムルの死後内紛が相次ぎ、ペストの蔓延も重なって衰退。チャガタイ・ハン国などモンゴル各王朝も内紛と分裂が相次いだ。大元はついに1368年に中国本土を追われ、かつてモンゴル帝国を構成した諸部族は分裂した。
主な出来事
1333年 鎌倉幕府の滅亡。
1337年 イングランドとフランスの間で百年戦争が始まる(-1453年)。
1338年 室町幕府の成立。
1348年 ヨーロッパにおけるペスト大流行が始まる。
1368年 朱元璋が明朝を建て、洪武帝となる。
1375年 アステカ王国の成立。
人物
ダンテ・アリギエーリ(1265年 - 1321年)
後醍醐天皇(1288年11月26日- 1339年)
北畠親房(1293年 - 1354年)
楠木正成(1294年 - 1336年)
新田義貞(1301年 - 1338年)
足利尊氏(1305年 - 1358年)
足利直義(1306年 - 1352年)
朱元璋(1328年 - 1398年)
足利義満(1358年 - 1408年)