概要
標高2,568mで、現在も活発な噴火活動を続ける活火山として知られている。
約13万年前から噴火と休止期を繰り返し、関東ローム層の形成にも影響を与えている。
大規模噴火の周期は推定700年から800年。
1783年8月5日に発生した「天明の大噴火」では、直近3ヶ月間の小規模噴火で山腹に堆積していた大量の噴出物が爆発によって一気に崩壊し、特に北の群馬県側に甚大な被害をもたらした。
被害は関東地方広くにも及び、死者・行方不明者は1,600人以上ともされる。
さらに同時期の「天明の大飢饉」とも重なった事から東日本を中心に深刻な食糧・経済危機に見舞われた。
その後1800年代末期から1960年頃までは噴火が頻繁に繰り返されていたが、それ以降は頻度が低くなっており噴火の規模も比較的小規模となっている。
また防災政策の影響もあり、1950年以降は噴火活動による直接の死亡者はゼロである。
現在常時観測火山に指定されており、火山活動が落ち着いている状態であっても入山や近辺を訪れるに当たってある程度の注意が求められる。
1973年以降は山頂部の立ち入りが常時禁止となり、登山は状態が最も良い場合でも火口から500m範囲手前までとなる。
登山道は長野県側に2つあり、いずれもマイカー利用が望ましい交通事情である。
浅間山の山腹より下はカラマツ、アカマツ、シラカンバなどの森林や草原が広がり、冷涼な避暑地として観光開発や高原野菜栽培が進んでいる。
群馬県側では天明の大噴火によって形成された「鬼押出し」とよばれる奇岩地帯を観察する事ができ、溶岩が様々な形で堆積しているほかコケや高山植物などの植生が回復していく様子が見られる。
また同地域に観光用の有料道路「鬼押ハイウェー」が整備されている。
関連項目
あさま(列車名)