概要
鉄道会社が他企業やイベントなどとコラボし、期間限定で特別なカラー・デザインに塗装した電車を言う。ラッピング車両と呼ばれることも。
そもそもラッピングと呼ばれる前から、路面電車など一部の鉄道事業者では増収策として車体全面に広告を載せた、いわゆる「広告電車」が運行されていた。
その後粘着フィルムにデザインを印刷し、そのフィルムを車体に貼り付ける「ラッピング方式」が開発され、2000年に実施された東京都の屋外広告条例改正から一挙に全国へと広まった。
従来の塗装と違って製作に手間がかからないことから映像作品やゲームソフト、イベントの公開など短期間のキャンペーン向けに展開されるが、最近はアニメを使った町おこしや人気アニメのBD・CDの発売をきっかけに深夜アニメ系のラッピングも行われている。→痛電車
一方、広告内容が運行路線の自治体条例に抵触してラッピングが解除された例もあり、藤子・F・不二雄ミュージアムのオープンを記念にラッピングされた「小田急F-Train」のように、東京都の条例に抵触した(許諾申請を忘れていた点とラッピングの色彩が抵触したとされる)ために1か月ほどで運行終了し、修正ののち再ラッピングという事態もあった。
また、江ノ島電鉄ではかつて数多くの広告電車が運行されていたが、鎌倉市の条例改正に伴い車体への全面広告が禁止された例もある。
なお、鉄道事業者のグループ企業(自社系のカードや施設)の広告は広告条例の適用外となっており、先の小田急電鉄もかつて存在した向ケ丘遊園のイベントに関連した広告電車を運行していたこともある。
関連タグ
トッキュウレッシャー:一部の商品はラッピング電車がモチーフになっている。