電車の用途別区分の一つ。
概要
主に大都市近郊で使われ、近距離の通勤・通学利用客の大量輸送に重点を置いた電車で、片側3扉あるいは4扉で、通常は全席ロングシート。立席数確保と乗降性向上に重点を置いたものとなっている。
かつてバブル期に通勤ラッシュのさらなる緩和を狙って5扉・6扉としたり、扉の幅を広げたワイドドア車としたり、座席を格納して室内を完全に立席にしたりという試みも多く見られたが、思ったほど効果が無かったことや、座席数が少なくなったことで乗客からクレームが来たこと、ホームドアとの相性が悪いこともあり、2000年代後半以降からはこういう車両はほとんど新造されなくなった(少子化と都心回帰などで一部路線を除いて極端な混雑が緩和されてきたということもある)。また、JR西日本の様に通勤形電車を近郊形電車で置き換えるケースが発生しているが、JR東海の315系の様にその逆のケースも起きていたりしている。
主に近郊形の同形式内でも番台区分により通勤タイプ寄りに仕上げられる場合もあり、特にJR東海では211系、313系、キハ25形(気動車)と多くの形式で通勤仕様の番台を製作している。
JR東日本においてはE231系以降の車両は通勤形と近郊形を統合した「一般形電車」とされている。
該当車両
※太字は既に形式消滅となった形式。
※…番台によって仕様が異なっており、近郊型・一般形と区別する資料も存在する
国鉄
63系 72系 101系 103系 105系 201系 203系 205系 207系900番台 301系
JR北海道
JR東日本
107系 E127系※ E129系 E131系 205系500番台 209系 211系2000・3000番台※ E231系 E233系 E235系 EV-E301系 E501系 E531系 701系 E721系 EV-E801系
JR東海
JR西日本
JR四国
JR九州
303系 305系 815系 817系(0・1000番台を除く)※ BEC819系 821系
名古屋鉄道
6000系 6500系 6800系 3500系 3100系 3700系 3300系 3150系 5000系 9500系 9100系 4000系 100系・200系 300系
その他
1000系 2000系 3000系 5000系 6000系 7000系 8000系