701系をベースに開発された東日本旅客鉄道(JR東日本)の直流通勤形電車。1995年に登場した。老朽化が進み、2扉のため列車遅延の原因にもなっていた新潟・長野地区の165系や169系を置き換える為に投入された。
2両編成で、最大4本を繋いだ8両まで連結可能。ワンマン運転も考慮した設備を有している。
JR東日本E127系0番台
新潟県近郊区間向けに新造し、1995年5月8日より運行を開始した。オールロングシート車で、2両編成13本(V1~13編成)を製造。
V3編成は、2008年9月に発生した越後線での踏切事故の際車体が炎上し廃車(除籍は2014年10月20日で、車両基地に長らく置かれていた)。
V1、2、4~11編成(10本)は、2015年3月14日にえちごトキめき鉄道へ譲渡されET127系になった(後述)。
JRに残ったV12・13編成の2本は弥彦線のワンマン列車と活躍後、2022年3月のダイヤ改正で余剰車として定期運用から離脱。しかし、同年発生した落雷を原因とするE129系の故障に伴い、一時的に運用に復帰し、故障車の代走を行った。
2023年2月、同年度中に首都圏へ転属し南武線の支線区間(浜川崎~尻手間)に投入することが発表され、9月13日より運用が開始された。
えちごトキめき鉄道ET127系
2015年3月14日の北陸新幹線金沢開業に伴い、信越本線の妙高高原~直江津間が第三セクターのえちごトキめき鉄道へ移管されることとなり、上記新潟地区で活躍していたE127系のV1、2、4~11の10本が同社へ譲渡された。
番号は0番台第3編成の欠番を埋めるため、V4~11編成の番号がずらされ、ET127+ET126-1〜10(V1~V10編成)となっている。V8、9編成は霜取りパンタグラフを装備。
外観は塗装が変更された程度でほぼJR時代のまま。開業日までに車体のカラーリング変更が間に合わず、しばらくJR時代のカラーリングのまま走っている車両がいた。
同鉄道妙高はねうまラインで活躍している。
なお、えちごトキめき鉄道への譲渡のための不足するJRの車両分はE129系の新造で対応した。
2021年8月よりV1編成が赤と黄色の「新潟色」、2024年5月からはV8編成が「スカ色」をイメージしたラッピング車両となって運用を開始した。
このラッピングは単なる塗装変更のみならず、ウィンドウシルやトイレ用の小窓を再現する等旧型国電を意識した意匠も多々見られる。
また、この2編成はラッピングを施工したスポンサー企業にちなみ「田島塗り」と公式に称している。
JR東日本E127系100番台
大糸線向けに新造したセミクロスシート車で、1998年12月8日に営業運転を開始した。
2両編成12本(A1~12編成)が在籍。A5~12編成は霜取りパンタグラフを搭載。
車体は0番台と異なり、ドアのステップの有無を除いて701系と同一となっている。また、パンタグラフかシングルアーム式に変更された。
2013年3月のダイヤ改正より、篠ノ井線・中央東線(塩尻〜茅野間及び塩尻〜辰野間)でのワンマン列車としても運用されている。大糸線の信濃大町以遠の普通列車は現在代走・臨時列車を除き全てこの車両でのワンマン運転に統一されてる。一時期は夜間に小淵沢まで乗り入れる運用があり唯一長野県外への乗り入れがあったが現在は県内で完結する運用のみ。
その他営業運行ではないがしなの鉄道でSR1導入前にインバーター電車の運行で起こりうる問題を探るための入線テストが行われた際に抜擢され軽井沢まで試運転を行ったことがある。
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おねがい☆ツインズ(E127系100番台が劇中に登場する)