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性能編集

営業最高速度120・130km/h(8000番台・2022年3月11日まで)
設計最高速度130km/h
起動加速度2.6km/h/s
減速度4.3km/h/s(常用最大・非常)
歯車比15:98=1:6.53
駆動方式平行カルダン駆動・TD継手方式
主電動機かご形三相誘導電動機・1時間定格出力185kW
  • C-MT66A(1・2次車)
  • C-MT66C(3次車以降)
制御方式3レベル電圧型PWMインバータによるVVVF・ベクトル制御
  • C-SC37(1C2M2群・SIV一体型)
  • C-SC38-G1(1C2M2群・SIVなし)
  • C-SC38-G2(1C2M1群・SIVなし)※3次車以降はSC37A・SC38A
制動方式回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ(遅れ込め制御付)
発電・空制ブレンディング制御 ※一部車両
台車円錐積層ゴム式ボルスタレス台車
  • C-DT63A・C-TR251(1・2次車)
  • C-DT63B・C-TR251A(3次車以降)
製造所日本車輌製造近畿車輛(3次車まで)・東急車輛製造(1次車のみ)


概要編集

313系とは、1999年5月6日より営業運行を開始したJR東海東海旅客鉄道)の直流近郊形電車である。


JR東海在来線直流電化区間における標準形車両となっており、1999 - 2014年の間に一時中断を挟みつつ539両が製造された(この他、2019年に事故代替車2両を新造)。大きく1999年から製造された前期型と2006年に仕様変更され、製造された後期型に区別される。


1999年に東海道本線快速列車用、中央本線103165系置換用及び御殿場身延線一部列車ワンマン化用に投入された。これらは1次車と呼ばれ、ヘッドライトがシールドビーム・行先表示器が幕式なのが特徴(2001年に2次車6両増備)。


その後、2006年から東海道本線(名古屋地区)新快速の輸送力強化、および最後まで残った113系115系117系119系123系の老朽化に伴う置き換えのために増備が再開され、ヘッドライト(HID・LED)や行先表示器(フルカラーLED)などが変更された(詳細は後述)。


15年に渡る増備の結果、JR東海管内のほぼ全ての国鉄時代に製造された電車を置き換えている(この時点での国鉄電車は211系4両×2編成のみ)。JR東海管内の在来線一般電車の内約6割を占める大所帯。

運用範囲も愛知県岐阜県三重県静岡県は勿論、神奈川県滋賀県山梨県長野県等関東 - 関西・信州までとかなり広範囲。

後に当形式がベースに開発された気動車キハ25形』も開発された。

JR東海の体質を揶揄したジョークに「そのうちJR東海はN700系N700系を置換えて313系で313系を置き換え始める」というものがあった程。

なお2020年のプレスリリースで、今後は313系の増備ではなく211系213系311系を新形式の315系で置き換えると発表され、2022年以降の新型電車は315系に代替わりした。その315系は本形式と併結が可能。


JR型車両の中では、本線系統の快速列車からローカル線のワンマン列車、果ては有料快速列車や他社線乗り入れなど様々な線区に対応するためか、様々なバリエーションが製造されている。番台区分の数では民営化後に製造された車両の中ではぶっちぎりで多い。ただし、数編成作ったのみでマイナーチェンジし、100番単位で番号を飛ばして新番台を設けたこともままあり、いずれ番号が枯渇してしまわないか疑問もあった。


2022年までは、静岡地区ではワンマン用3000・3100番台(14編成)を除いて全てロングシート車、それ以外の路線ではセミクロスか転換クロスシート以上の設備を備えた車両を配置していた。

ちなみに転換クロス車とロングシート車の座席定員は0番台のクハを除き全く同じ座席定員となる。



走行機器編集

373系を基本としており、主電動機・歯数比は同じである。

制御装置は同系GTO素子2レベルインバータに代わってIGBT素子を使用した補助電源装置(SIV)一体型装置を採用、従来のモーター個別制御(1C1M)から台車単位制御(1C2M)に変更されている。SIV故障に備え、走行用VVVFインバータ1群をCVCF運行に切替えるデュアルモードにも対応。

また、一部の車両は回生失効対策としてブレーキチョッパ装置と発電ブレーキ用抵抗器を装備する。

電動車比率が373系の1M2Tから1:1を厳守するよう改められ、3両編成用に片方の台車だけモーターを積んでパンタグラフを持たずクモハとペアを組むモハが設定された。結果、重量あたり出力は概ね1.5倍になり、これによる加減速性能向上と定速制御搭載により、311系新快速から所要時間短縮を実現した。

台車は211系からの伝統の円錐積層ゴム式ボルスタレス台車で、全車がヨーダンパーを装備。付随台車には踏面清掃装置を搭載し踏面ブレーキを省略。後期型では枕ばね受け部大型化・形状変更がなされた他、5000番台はセミアクティブ左右動ダンパを装備している。


車体構造編集

旅客需要変動が大きいこと(ラッシュ時 - データイム)、沿線には7.8kmの丹那トンネル・6km弱の塩嶺トンネル中央東線)・5kmの大原トンネルと3.6kmの峯トンネル(飯田線)、2.9kmの愛岐トンネル(中央西線)等2kmを超える長大トンネルが随所にあることから先頭車に乗用貫通路を設けており、併結編成の場合、必ず中間先頭車貫通路を使用することとされている。2連×4の8両編成や2×3組+4の10両編成など、短い編成を繋いでの長編成が組まれることがある。


静粛性を高めるため、床構造はゴムチップをキーストンプレートと床敷物の間に敷き詰めた構造となっており、車内は基本的に非常に静か(ただし、併結編成を組んだ場合、正面貫通扉を防災上開いておかねばならないため、当該部分貫通幌が車外騒音侵入路となり、中間に入った先頭車に限り、若干静粛性が下がる。どちらかの先頭車が必ずMc車となり外部モーター音を拾うため)。なお、吸音材として敷かれているゴムチップは実は廃タイヤを砕いて再利用した物で、こんな所でも環境にも配慮されている。

ロングシートから転換クロスまで単一の構体から艤装品変更のみで対応できるよう設計されているため、車体垂直荷重は車端部以外は全てドア戸袋部で受けており、戸袋隅部に太い柱を入れるためもあり、戸袋窓は省略された。そのため、ロング・セミクロスで3本、一般転換クロスで4本ある窓内の柱は荷重を受け持っておらず配置を自由に設定できる。実施されたことはないものの、転換クロス車とそれ以外との間で窓割りを後天的に変更することも可能。


2024 - 2028年度までに名古屋を発着する当形式約340両に車内防犯カメラを新設することがJR東海より発表された。


座席編集

ロングシートは「旅行者」としては不人気とされるが、座席自体の質は高く、同じロングシートである211系のそれより数段快適である。少なくとも腰痛には苛まれない。

逆に固定クロスシートは、尻を前にずらして背中を丸めた状態でフィットするよう作られている上座布団前端同士の間隔が狭く、閑散時ならともかく、混んできた時間帯には膝を鋭角にかがめねば足先が互いに干渉するので、下手したら113115系初期車より足が窮屈に感じるかもしれない。

転換クロスは8000番台を除き、一般的なシートピッチより35mm狭い875mmピッチで並べられている。しかし、足元空間は910mmピッチと同じ座面前後間420mmを確保しており、その分座面奥行きが35mm詰められているが、中折れ機構付きの背もたれを採用することで視覚的な空間の狭さを感じない様な工夫がされている。



車両形式編集

クモハ313形編集

パンタグラフを搭載する電動制御車で、必ず東京方に連結される。前面に貫通幌を装備。

補助電源装置の容量の違い(80・150kVA)と発電ブレーキの有無の違いで4種類ある。


モハ313形編集

電動中間車。大きく分けて、パンタグラフを搭載・主電動機(モーター)を2台搭載するタイプとパンタグラフがなく、主電動機が1台(いわゆる0.5M)のタイプの2種類がある。

発電ブレーキ・コンプレッサー・補助電源装置の違いで細分化すると6種類になる。


サハ313形編集

中間付随車。搭載機器の違いで3種類ある。


クハ312形編集

制御車で、必ず大阪方に連結される。

車端部にトイレ・車椅子(ベビーカースペース)がある。

コンプレッサー容量の違い(2kl/min・1kl/min)で2種類ある。




番台区分編集

前期・後期型の違いについては後述。

クハのみ車椅子スペースや搭載機器の関係で、M車と異なる番台を名乗る場合がある。


千の位編集

車内仕様を表す。

  • 0番台…転換クロスシート(車端部は転換不可)。
  • 1000番台…転換クロスシート(車端部はロングシート)。
  • 2000番台…ロングシート。
  • 3000番台…セミクロスシート。
  • 5000番台…全座席転換クロスシート。
  • 8000番台…ライナー仕様。

百の位編集

車両の仕様を表す。

  • 0番台…基本仕様(前期型。5000番台のみ後期型)。
  • 100番台…0番台後期型仕様(ただし、クハ312-5102のみ事故復旧車。
  • 300番台…搭載機器の違い。
  • 400番…300番台の後期型仕様。ただし、モハ313-5402のみ事故復旧車。
  • 500番台…0.5M車を含む電動車ユニット(3両編成クモハ+モハ)
  • 600番台…500番台後期型仕様(1600番台)、または、500番台発電ブレーキ搭載仕様(2600番台)。
  • 700番台…1600番台発電ブレーキ搭載仕様。

十の位編集

  • 50番台…2350番台は、2300番台の霜取りパンタグラフ搭載仕様。

一の位編集

製造番号。最多はクハ312形2300番台の36両。



前期型編集

1・2次車編集

  • ヘッドライトはシールドビーム。
  • 行先表示器は幕式。
  • トイレの前に3人用(2+1)クロスシートがあり、1人席の隣が車椅子スペース。
  • フロントガラスの窓枠が太く、ここにワイパーが付く。

0・300番台(転換クロスシート)編集

美濃赤坂線発車オーライ

0番台は4両編成。300番台は2両編成。新製時は大垣車両区に4両編成15本・2両編成16本が配置されていた。主に東海道本線掛川 - 米原間普通列車を中心に一部快速列車・武豊線で運用される。転換クロスシートを主体にドア脇・車端部に固定クロスシートを配置している。

300番台は、2024年3月にY31 - 33・35 - 37・39 - 41の9本、7月にY34・38の2本が静岡車両区に転属した。転属した車両は313・315系と連結した4 - 6両編成で東海道本線熱海 - 豊橋間を中心に活躍している。Y42 - 46の5本は引続き大垣に残る。



1000・1500番台(転換クロスシート)編集

1000番台は4両編成。1500番台は3両編成。当初は神領車両区に配置で、中央西線と関西本線で使用されていた。

転換クロスシートとドア脇固定クロスシート配置は0番台と同じだがクハのトイレ脇の座席を除き車端部がロングシートに変更されている。


クハは大垣配置の0番台と仕様が同じであるため、0番台を名乗っている。編成を組替えることはほぼないため、管理を優先してクハについても1000番台を名乗った方が整合性が高かったと思えるが、こうした措置は一貫してされているため、編成内部で番号がちぐはぐとなっている(増備車である1100 - 1700番台・ロングシート2000番台の各編成、後から仕様違いが出た5300番台等がそれである)。

ちなみに313系で最初に登場したのがこのグループである。


315系投入に伴う中央本線編成統一及び関西本線2・4両編成化で余剰となり、2022 - 2023年に掛けて大垣車両区に転出した。

なお、1500番台は3両編成を2本連結した6両半固定編成で運用している。


3000番台(セミクロスシート)編集

313系+211系夕暮れの富士を背に

2両編成。大垣車両区に16本、静岡車両区に12本が配置されている。ワンマン対応設備を備えており、座席配置もボックス・ロングを組合わせたセミクロス。座席モケットの色も青系から緑系となっている。

パンタ増設準備工事が行われており、2006年に霜取りパンタグラフを増設、Wパンタとなった。なお、冬季以外もWパンタで走行している。

静岡車両区配置車は御殿場身延線が運用主体、大垣車両区配置車は飯田線及び中央本線支線辰野 - 茅野間・東海道本線美濃赤坂支線が主たる活躍の場となっている。

なお、大垣車両区配置車は2012年まで神領車両区に所属。中央西線及び篠ノ井・関西本線で運用され、編成記号B300を名乗っていた。

また、2024年3月ダイヤ改正より大垣車両区より転属した1300番台が御殿場線主体運用となったため、同線3000番台運用は減少した。


8000番台(特別車・転換クロスシート)編集

セントラルライナーセントラルライナーは静岡へ

1999年12月4日より運行を開始した中央本線名古屋 - 中津川間有料快速列車「セントラルライナー」用に設定・投入された番台区分。当初は4編成製造されたが、同列車利用客増に伴い、2001年に2次車2編成が増備された。仕様は1次車同様。373系に近い車内デザインを有し、車端部以外全座席が転換クロスシートで乗降口ドア脇に簡易パーテーションを設置。前面の塗装も白ではなくシルバーメタリック、全体にオレンジの太帯と細帯を組合わせたグラデーションと他番台と大きく異なる。

2013年3月15日に「セントラルライナー」は廃止されたが、その後もそのままの姿で中央西線一般快速列車や普通列車、ホームライナーで運用されていた。

B201編成、2018年10 - 12月に「名古屋おもてなり武将隊電車」としてフルラッピングされ、イベントや臨時列車に使用された。

2022年3月11 - 12日にかけて静岡運輸区に転属。14日より東海道本線普通列車として211系一部運用を置換えて運用されている。稀に代走として御殿場・身延線でも運行されることがある。また、ホームライナー運休時やイベント開催時などの臨時快速にも使用されている。2022年3月 - 2024年3月の間はある程度固定運用が組まれていたが、2024年3月ダイヤ改正以降は他と共通運用となった。


なお、一部で静岡地区への転用は18切符ぷ利用者等長距離客への配慮との誤解がされているが、実際はトイレなし211系のみで運行される列車を少しでも減らすのが目的である。

また、簡易パーテーション等により、混雑する東海道本線名古屋地区輸送には向かないことも理由ではないかといわれている。



後期型編集

3・4次車編集

共通仕様変更編集

  • 行先表示器を幕からフルカラーLED、前照灯をシールドビームから腰部はHID灯(ディスチャージランプ)、貫通扉上は白色LEDに変更。快速以上の種別は幕と同じ斜体フォントを使用、再現性もバッチリ
  • 車内トイレスペース拡大・トイレ向かい側座席を廃止
  • 台車枕バネ受けが大型化・形状変更された
  • 前面窓の窓枠が細くなってワイパーアームの付け根が外に出ている。地味に目に付く
  • 安全対策のため保安装置・ブレーキ装置などのバックアップを構築
  • 回生ブレーキが停止直前まで動作するようになる

1100・1600番台(転換クロスシート)編集

足振公園からの風景

1000・1500番台仕様変更版。2006年から配備された。1100番台は神領車両区に4両編成3本、大垣車両区に4両編成7本(5次車として3編成追加投入)が配置されている。1600番台は3両編成4本が大垣車両区に配置されている。クハが400番台なのは仕様見直しの結果、300番台相当の艤装品を有しており、その100番台という理由である。


315系投入に伴う中央西線8両編成統一・関西本線2・4両編成化で余剰となり、2022 - 2023年に大垣車両区に転出した。

なお、1600番台は3両編成を2本連結した6両半固定編成で運用している。


1300番台(転換クロスシート)編集

戻らない幼き時

第4次車で登場した2両編成。2010年デビュー。1100番台の2両編成版と考えても良いが、ワンマン対応設備や寒冷地対応設備を備えているのが特徴。ただし、編成番号がB40Xの8本はワンマン対応設備や乗客用ドア開閉スイッチが準備工事となっており、2020年頃から新設工事が行われた。なお、デビュー当時から設置されている1309号車以降はB5XXの編成番号を名乗る。神領車両区に2両編成24本が配置されていたが、2023年12月よりB40Xの8本は静岡車両区に転属した。

B40X編成は、転属後にL編成に変更され、御殿場線を中心に運用されている。

B5XX編成は3000番台に代わって、中央本線・関西本線で運用されている。全編成が架線の霜対策としてクモハ313形にパンタグラフを2基搭載。半自動ドアを備える。

ネタ車番としてB505編成クモハ313-1313が存在する。


1700番台(転換クロスシート)編集

交換待ち(遅延中)

3両編成。1600番台に寒冷地・列車本数過疎線区対策装備を盛り込んだバージョン。大垣車両区に3編成配置されているが飯田・中央本線及び篠ノ井線で運用され、1編成が大垣に常駐している以外は基本的に飯田線内豊橋運輸区や伊那松島運輸区に常駐している。車内広告は本来の運用先である飯田線の沿線向けのものが入っており、長野県観光名所や企業のものが多い。

快速「みすず」として長野まで乗入れる運用もあったが、現在は松本までで単なる普通列車として運用されている。

変わった運用としては、本来JR東日本受持ち211系(かつては115系)代走として、松本 - 中津川間を走行することがある。これは主に諏訪湖花火大会の時に発生する。


登場 - 2022年3月まで神領車両区所属で、1500・1600番台予備車も兼ねていた。

しかし、315系投入に伴う中央西線の8両編成統一と関西本線の2・4両編成化に合わせて飯田線車両所属を集約する狙いもあって大垣車両区に転出した。

大垣常駐1編成は神領時代同様、1500・1600番台予備も兼ねている様子であり、東海道本線で運用されることもある。


5000番台(転換クロスシート)編集

JR東海 近郊形車両  313-5000系

6両編成。名古屋地区を中心に運用される新快速・特快グレードアップ用に2006年に登場した313系のフラッグシップ的な存在。大垣車両区に6両編成17本が配置されている。

新幹線で培われた技術をフィードバックし、乗り心地は在来線トップクラスと言われている。台車にセミアクティブサスペンション、連結部に車体間ダンパが装備されているのが大きな特徴。

車内は扉間5列の転換クロスシートで、全ての座席が転換可能。座席が扉向きになった際に立ち客と干渉しないよう衝立が設置された。

2017年3月に発生した踏切事故でY102編成神戸方2両が大破。2年以上運用を離脱していたが、2019年9月に神戸方2両を代替新造して復帰した(※部品を流用しているため、改造扱い)。

代替新造された2両は車番が原番号に+100されている他、製造年が元の2006年のままとなっている、車体が5次車相当仕様となっている等の異端児。


5300番台(転換クロスシート)編集

第4次車で登場した2両編成。5本が大垣車両区に配置され、300番台と共通運用を組んでいる。

5000番台と異なり、車体間ダンパは未装備。


2500・2600番代(ロングシート)編集

東海の顔まる

3両編成。2500番台(T編成)17本・2600番台(N編成)10本がそれぞれ静岡車両区に配置されており、東は国府津、西は豊橋まで幅広く運用されている。2500番台は発電ブレーキなし、2600番台は装備している。

静岡地区の211系はトイレを持たないため、極力211系と併結運用とすることでトイレスペース確保に努めている(トイレが中間に来る様、基本的に313系は熱海方に連結)。この番台導入に伴い113・115系が引退。この地区の普通列車のほとんどがオールロングとなったため、一部鉄道ファンや18きっぷ利用者からの評判は悪い。さらには、川勝平太前静岡県知事までわざわざ苦言を呈したとかしないとか。

T編成は東海道本線、N編成は身延・御殿場線を中心に運用されるが、ほとんど同仕様のためそれぞれの運用を代走することもある。2024年3月ダイヤ改正で身延線ワンマン運用が増加したため、同線での運用が激減した他、T・N編成の共通運用が誕生した。


2300・2350番台(ロングシート)編集

2両編成。2300・2350番台の合わせて9本が静岡車両区に配置されている。閑散線区向けに発電ブレーキを装備、将来的にはワンマン運転にも対応出来るよう準備工事が施されている。

両番台に大きな仕様差はないが、2350番台はパンタグラフを2基搭載しており、冬季は専用の運用に入り、霜取りを行う。

増結車として使われる他、御殿場線では単独運行もあった。2024年からは主に211系と連結した4両編成で運用されている。


3100番台(セミクロスシート)編集

313系3100番台

2両編成。3000番台に3次車相当改良を加えた番台で、静岡車両区に2本が配置されている。運用は3000番台と共通。編成記号は3000番台続番のV13・14。


第5次車編集

武豊線直流電化用に増備された28両。1100・1300番台が製造され、1100番台は大垣、1300番台は神領に投入されている。


仕様変更点編集

  • 車内照明をLED式に変更。消費電力が減少、車内照度が大幅に引き上げられている。既存車両も一部交換が進められている模様である。


編成記号一覧(新製時の配置)編集

編成記号番台所属次数両数編成数備考
Y00番台大垣1次車4両15編成-
Y30300番台大垣1次車2両16編成-
Y1005000番台大垣3次車・4次車6両17編成-
Z5300番台大垣4次車2両5編成-
J01100番台大垣4次車・5次車4両10編成-
B1-31000番台神領1次車4両3編成-
B4-61100番台神領3次車・4次車4両3編成-
B101-1031500番台神領1次車3両3編成-
B104-1071600番台神領3編成3両4編成-
B1501700番台神領3次車3両3編成発電ブレーキ・Wパンタ
B2008000番台神領1次車・2次車3両6編成ライナー仕様
B3003000番台神領1次車2両16編成ワンマン・Wパンタ準備
B4001300番台神領4次車2両8編成ワンマン準備
B5001300番台神領4次車・5次車2両24編成ワンマン
T2500番台静岡3次車3両17編成-
N2600番台静岡3次車3両10編成発電ブレーキ
W2300・2350番台静岡3次車2両9編成50番台はWパンタ
V3000番台静岡3次車2両12編成ワンマン・Wパンタ準備
V13-143100番台静岡3次車2両2編成ワンマン・Wパンタ

※B400編成は2020年よりワンマン化。2023年12月までにB402・403編成以外が改造され、残る2編成も翌2024年3月の静岡転属時に改造された。

※3000番台は2006年に霜取りパンタ設置。



315系投入に伴う動き編集

JR東海は2021年より、211系213系311系の置き換えを目的とした『315系』を導入し、2022年3月より運用を開始した。

中央本線名古屋 - 中津川間全列車を315系8両編成に統一するため、これに先駆け、2022年3月12日ダイヤ改正より、同区間全列車が8両編成に統一された。また、関西本線では3・5両編成列車を2・4両編成に変更。

これに伴い、313系に転属が発生している。


転属編成一覧編集

新編成記号旧編成番号番台新所属旧所属備考
J150B(101-103)1500番台大垣←神領2022年3月転属
J160B(104-107)1600番台大垣←神領2022年3月転属
J170B1501700番台大垣←神領2022年3月転属
SB2008000番台静岡←神領2022年3月転属
J(11 - 13)B(1 - 3)1000番台大垣←神領2023年1-5月転属
J(14 - 16)B(4 - 6(1100番台大垣←神領2023年11-12月転属
LB4001300番台静岡←神領2023年12月・2024年3月転属
KY30300番台静岡←大垣2024年3月

※転属した順に掲載

※1500番台(J150編成)・1600番台(J160編成)は2本連結した6両編成を半固定とし、東海道本線名古屋地区で普通・快速列車として使用。

※1700番台(J170編成)は引続き飯田線で運用。旧B152編成は所属基地に戻ることなく、3月11 - 12日夜に天竜峡で編成番号シール・所属表記貼替を行った。

※8000番台(S編成)は2022年3月14日より静岡地区普通列車として運用開始。211系LL編成一部運用(東海道本線)を置換。指定席表示器は未使用。

※1300番台(L編成)はL1・6 - 8編成が2023年12月、L2 - 5編成が翌年3月に転属。L1編成のみ2024年2月17日よりV編成代走で運用開始(御殿場・身延線)。翌3月16日ダイヤ改正より御殿場線ワンマン列車を中心とした定期運用が設定された(身延線に定期運用はない)。

※300番台(K編成)は2024年3・7月の2回に分けて、K1 - 11が転属。Y42 - 46は大垣で引き続き運用中。5月2日より運用開始。東海道本線用315系3000番台(U編成)と連結した6両編成が基本だが、2+2の4両編成や2+2+2の6両編成で使用される場合もあり、4両の場合は御殿場・身延線にも入線する。


身延線を走る313系8000番台315系+313系



特別装飾車両編集

「名古屋おもてなし武将隊」ラッピング車両編集

2018年9月30日 - 12月末の期間「愛知ディスティネーションキャンペーン」開催に合わせて、B201編成(神領所属8000番台)を全面ラッピング。黒い車体をベースに織田信長豊臣秀吉徳川家康と愛知県の観光名所などが描かれている。

中央本線定期列車の他、臨時快速「未来クリエイター☆信長」(9月30日・10月6日運行。尾張一宮→長篠城)・快速「モーニングトレイン一宮」(10月8日・11月11日・12月8日。名古屋→尾張一宮行)・快速「知多鉄道酢トーリー」(10月20日。名古屋→武豊)・快速「未来クリエイター☆秀吉」(11月3・4日)・快速「未来クリエイター☆家康」(12月1・2日)等、臨時列車に使用。


ゆるキャン△編集

身延線ゆるキャン△コラボ列車

2022年7月4日~8月31日の期間、ゆるキャン△デジタルラリーの開催と、劇場版ゆるキャン△の公開を記念して、V10編成(静岡所属3000番台)の車内を装飾。広告を全てゆるキャン△の名場面集にした他、窓に各キャラをラッピング。なお、装飾は全て内側で、車体外観は普通の313系だった。

身延線、御殿場線の定期列車に使用。



鉄道模型編集

Nゲージ編集

KATOTOMIXMODEMOからメーカーから発売されている。

MODEMO&KATOが早い段階で、TOMIXが約10年遅れて製品化した。

基本的に別メーカー車両との連結は推進されていない(特にKATOは連結器が異なる)。ただし、グリーンマックス211系は、全メーカー313系と連結を可能とするアダプターパーツを出している他、マイクロエース213311系は連結器を交換すれば、MODEMO・TOMIXと連結が可能。


MODEMOハセガワ編集

0・300・3000・8000番台1次車を製品化。

台車等をTOMIX373系より流用している。一部はモーターなし増結セット設定あり。8000番台は他番台と同じ車体を流用しているため。一部異なる部分がある。

ナンバーはユーザーによるインレタ転写式。行先表示シールが付属する。

2024年現在生産されていないため、中古品が流通している。


KATO編集

0・300・1100・1300・1600・1700・2300・2350・2500・2600・3000・3100・5000・5300・8000番台及び愛環2000系を製品化。

300・5300番台のみモーターなし。他は全てモーターあり。2両編成はクモハ片側台車のみ(3000番台旧製品と愛環は両側)駆動。

2600番台は211系5600番台とのセット販売。

211系は0番台「シティライナー」以来、JR東海用については長らく絶版状態であったため、223系との連結遊びを紹介されたことがあるが、2023年、5000番台が製品化された。

ナンバーは印刷済。行先表示シールが付属する。

1次車は旧製品(前頭部の白がややクリーム色で車体断面が四角い)がある他、途中から連結器がリニューアルされた(旧型・新型連結器は連結不可。代わりに交換用別売)ため、購入する際は注意が必要。


TOMIX編集

0・300・1000・1100・1500・2300・2350・2600・5000・5300・8000番台を製品化。

一部はモーターなし増結セット設定あり。5000番台は3両基本セット+3両増結セットで発売。ナンバーはユーザーによるインレタ転写式。

側面の行先表示シールがなく、他社製品を用意する必要がある。


プラレール編集

0番台が通常ラインナップ(サウンド付)、8000番台がレールとセットの限定品で発売された。

車体は209系流用、前面のみ313系としたもの。パンタグラフも菱形。

既に絶版となっている。



漫画・映像作品等編集

2017年 - 稼働中のアーケード版に登場。名古屋近郊の中央本線を運転可能。


アニメ第1話に御殿場線用3000番台が登場。


東海道本線用0番台が登場


アニメ1期第8話に身延線2600番台、2期第4話・3期第2話に身延線用3000番台、3期第3話に同線用3100番台及び東海道本線用2500番台、劇場版に同線用0番台が登場。その他、度々車内が登場している。


アニメ無印第34話に飯田線用3000番台(ただし、行先表示がLED)、『Z』第38話に東海道本線用2500番台が登場。また、玩具「超進化モバイルZギア」内では「ザイライナー313トウガイドウ」データがある。


アニメ第9話に登場。運転席背後に窓がある架空仕様。


JR東海『推し旅コラボスタンプラリーでは黒澤ルビィとペアで描かれた。



関連タグ編集

東海道本線 中央本線 関西本線 身延線 御殿場線 飯田線

113系 115系 311系 373系 キハ25 315系

新快速 特別快速 セントラルライナー


同時期に製造された他社JR型式編集

E231系 223系 813系 731系


本系列をベースとした形式編集


外部リンク編集

車両のご案内(JR東海公式ページ)

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