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N700S

えぬななひゃくえす

N700Sとは、JR東海が開発した新幹線車両。2021年4月現在、JR東海及びJR西日本が所有し、東海道・山陽新幹線で運用している。
目次[非表示]

概要

新たな "のぞみ" 生まれる
N700S


2016年6月に発表された、東海道・山陽新幹線の新系列車両。N700系以来のフルモデルチェンジ車。N700系とは完全な別形式となる。
JR東海JR西日本との共同開発だったN700系とは異なり、300系以来のJR東海自社開発車両となった。製造は日本車輌日立製作所(※1)。

2018年3月に確認試験車(試作車)のJ0編成が落成。同月10日に報道公開を行い、20日より試運転を開始した。
海外輸出を含む他路線への導入を視野を含めた360km/h試運転や8両編成(短編成化)試運転、停電時のバッテリーでの自走などデータ収集を行ったのち、2020年2月から量産車の製造が開始。量産車は2020年7月1日より営業運転に入った。

2021年7月より施行の改定バリアフリー法の基準を満たすため、2021年4月20日より運行開始のJ13編成以降の増備車は客室設備の設計変更が行われ、新造時より11号車の車椅子スペースが従来の2席から6席に変更されている。これにより300系より続いた16両編成の座席数が1323席から1317席へと変更された。窓側にも車椅子スペースがあるのは新幹線史上初となる。


運用

2020年7月1日より運用開始。初日はのぞみ1号→26号(J1)、のぞみ3号→46号(J3)の2往復。
COVID-19の影響で日立製作所製分の製造が遅れ、J1~3、J5編成の4本での運用開始となった。
N700系(N700A)と共通運用で、デビューより2ヶ月間は公式Twitterにて運用を公開し、それ以降は東海道新幹線各駅やJR東海テレフォンセンターにて当日の運用を問い合わせ出来た。
基本的に東海道新幹線内の列車に充当され、デビュー11日目からはひかり・こだまの運用にも使用されるようになった。

2021年3月13日のダイヤ改正より、N700Sの運用を一部固定化。
下り(東京→新大阪)
のぞみ:207号、213号、247号、253号、257号
ひかり:633号
こだま:703号、727号、733号
上り(新大阪→東京)
のぞみ:204号、210号、236号、242号
ひかり:648号、668号
こだま:724号、748号、754号
上記列車以外のN700S充当列車は非公開とされ、問い合わせ対応も終了した。

今後の計画

JR東海

2020年度に12編成、2022年度までに40編成導入予定であり、製造から約12年を迎えたN700系2000番台(X編成)を順次置き換えている。2020年7月2日よりN700系2000番台の廃車・解体が進んでいる。

JR西日本

  • JR西日本もJR東海と同じ本系列を投入する計画を発表。JR東海と同一仕様の16両編成は車番は3000番台とされ、編成番号はH。2020年度に2編成が導入され、2021年3月13日のひかり594号より運用入りしている。
  • また、西日本管内限定運用の500系の代替車両として、本系列の8両編成仕様車の投入が計画・予定されている。


JR九州

長崎新幹線「かもめ」


2020年10月28日、2022年度開業予定の西九州新幹線に本系列を導入する計画を発表した。(⇒外部リンク)

車内は6両編成でJR東海編成と座席が異なり、自由席は2+3列、指定席は2+2列。塗装はホワイトとレッドをベースに885系などと同じ英字ロゴを配置した800系を踏襲したデザインとなった。デザイン担当は水戸岡鋭治氏。
列車名は在来線時代の「かもめ」を継承する。

その他


車両形式について

車両名称は東海道・山陽新幹線車両として定着した、「N700」の名称に、最高を意味する「Supreme」の「S」をつけ、「N700S」とした。車体寸法や搭載機器が全く異なるため、N700系(N700Aを含む)とは別の系列である。
JR東海によると、「N700S」が正式名称で「系」を記載しない表記だが、一部の資料では「N700S系」の表記も使われている。(⇒一例その1一例その2)

すでに新幹線の車両形式自体が枯渇している状況にあったため、本系列は700番台の「73X形、74X形」の形式が割り当てられた(※2)(※3)。

番台詳細編成数(2021年3月現在)
0番台J編成、JR東海所有の16両編成。量産車。増備中
9000番台J0編成、JR東海所有の16両編成。性能確認車(試作車)。量産車とは設備が違う(後述)ため営業運転には入らない。1編成
3000番台H編成、JR西日本所有の16両編成。2編成
不明JR九州保有の6両編成4編成(予定)

試作車(9000番台)と量産車(0番台)の違い

  • 先頭部の台車カバー形状
  • 床下機器の位置やカバーの分割を変更
  • 試作車は16号車の検電アンテナが旧型のまま
  • 試作車は2、15号車の屋根上にパンタ設置準備工事がある
  • 試作車はパンタグラフに投光器とカメラがある
  • 一部車両の屋根上の滑り止めの形状を変更
  • ロゴマークの濃さ(量産車の方が濃い)
  • 試作車には3号車山側の喫煙ルームの窓が無い
  • 量産車は10号車海側の業務用室の窓が無い
  • 量産車は11号車の車椅子対応席のシートピッチ(窓間隔)が広い


主な特徴

  • ATCとブレーキシステムの改良により、地震発生時の緊急停車距離短縮
  • 台車振動検知システムのさらなる向上
  • 主変換装置のスイッチングモジュールに炭化ケイ素(SiC)製素子を採用し、許容温度を向上させ大幅な小型軽量化を実現。
  • 徹底した小型軽量化による最適な床下機器配置の実現。具体的には従来主変圧器と主変換装置の同時搭載が不可能であったが、これを可能にした。車種削減により16両編成の基本設計のまま12両・8両などの様々な編成長に対応。
  • 先頭形状はN700系の「エアロ・ダブルウィング」から更に環境性能を向上させた「デュアル・スプリーム・ウィング」へ変更。ライト周辺を盛り上がらせ整流作用を向上させている。
  • 車体屋根上の高圧引通線を車端部を除いて車体内に内蔵。
  • N700系より若干広い車体を採用。車体断面がN700系より角ばっている。
  • N700系と青帯の先端部のデザインが異なる。
  • 車両搭載の機器監視システムを強化。地上へのデータ送信量の増加
  • より制振性能の高い「フルアクティブ制振制御装置」をグリーン車に搭載
  • 普通車全座席へモバイル機器用コンセントを設置
  • 普通車座席のリクライニングがグリーン車と同じく背もたれと連動して座面が動く構造になっている。
  • リチウムイオンバッテリー搭載により、停電時に時速30km/hでの自走が可能になり、最寄り駅への退避やトンネル内からの脱出が可能に
  • 主電動機の磁極数を増やし、固定子鉄心を小型化することで軸方向スペースの捻出と軽量化。捻出したスペースはブレーキライニングと歯車装置の改良に充てられている。
  • 歯車装置を従来のはすば歯車からヤマバ歯車に変更することで軸方向の振動を低減、大幅な静粛性向上と軸受の耐久性・整備性向上を実現した。
  • 普通車客室上部にある荷棚の部材には、廃車された700系N700系9000番台から発生するアルミニウム合金をリサイクルして使用。今後廃車される予定のN700系量産車からも流用する予定。
N700系Sメカニズム詳解


  • また、J0・J15編成にはモニタリング用の架線検査装置装備が搭載されている。

脚注

  • (※1):これまでは川崎重工業も長らく東海道・山陽新幹線系統の車両開発・生産に関わってきた。が、中国高速鉄道の車両製造に際し、現在の「中国中車」へ車両製造技術の提供を行った点、2017年に発生したN700系の台車破損重大インシデントにおいて、発生原因が同社内の台車製造工程における構造的ミスであった点などによりJR東海との関係が悪化、安全や技術特許防護の観点から同社は本系列をもって東海道・山陽新幹線系統の車両開発から外される事となった。(⇒ニュース記事)
  • (※2):700系は71X形・72X形、N700系は76X形・77X形・78X形。
  • (※3):東海道・山陽・九州新幹線の車両形式は、百の位を系列としての名称に割り当てていた(例:300系の東京方先頭車は322形、700系の東京方先頭車は724形。なお0系の場合は2ケタ形式)が、900番台は事業用車に割り当てられるため使用できず、N700系登場の時点ですでに番号が頭打ちになっていた。600番台は未使用だが、本来はE1系に割り当てられる予定だった。


その他

新幹線変形ロボ_シンカリオン

N700Sのぞみ


タカラトミーより、新幹線がロボットに変形するシンカリオンN700Sのぞみおよび、シンカリオンZ_N700Sのぞみの2種のおもちゃが発売された。

  • 前者は1号車・5号車・16号車の3両で変形し、ノーマルモードとドラゴンと合体し武装強化したスプリームモードがある仕様で、玩具オリジナルの機体(アニメ1期終了後かつ、営業運転開始前だったのでアニメや映画には登場しなかった)。
  • 後者は同アニメ2期の放送に合わせて発売された。先頭車両2両変形の他、HC85系とZ合体(手脚の装換)する機能がある。

関連動画

2020年7月1日営業1番列車「N700S 出発式」

鉄道新聞社YouTubeチャンネルより

公式CM動画 2020年N700S 7/1デビュー「その先の、笑顔へ。」篇


「Don't Stop JAPAN!」編 (8月1日より公開)


使用楽曲 Don't_Stop_Me_Now/Queen

Queen公式YouTubeチャンネルより

CM

JR東海のCMずらし旅』の最後にN700Sの走行シーンが流れる。
イメージキャラクターに本木雅弘を起用。地方各地を旅するシーンが描かれる。
キャッチコピーは「ひさびさ旅は新幹線!」「旅は、ずらすと、面白い

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