概要
東海道・山陽新幹線の列車種別の一つで、各駅に停車するタイプの列車の愛称として使われる。
速達型のひかりと共に1964年の東海道新幹線の開業時から存在するが、開業前に在来線の東海道本線を走っていた特急「こだま」号が由来となっている。
現在は東海道・山陽それぞれの新幹線で独立して運行されており、両線にまたがって走る列車は存在しない(1999年まで一部がまたがって走っていた)。
東海道新幹線
日中は東京~名古屋間、東京~新大阪間をそれぞれ毎時1本ずつ走る。早朝深夜には三島、浜松、静岡発着列車も設定される。名古屋~新大阪間はそれに加え名古屋以西各駅停車の新大阪発着「ひかり」が「こだま」の代わりとなる。
開業時は「ひかり」ともども12両編成で運行、その後16両編成になったものの、JR化を前後して、一時「こだま」のみ12両編成で運行されていたこともあったが、使用車両の仕様の統一が図られたこともあって「のぞみ」「ひかり」と同様、全列車16両編成で運行されている。
各駅停車ということから需要が伸び悩んだのか、0系時代は普通車指定席を4列にして利用のテコ入れが図られたこともあったが、これも仕様の統一が進められた現在では見られなくなった。そのかわり、普通車指定席は7、11、12号車のみで大半が自由席となっているため、新幹線の中ではもっとも気軽に乗れるのが売り。
基本的に各駅停車で運転されているが大阪万博時の臨時列車は通過駅が設定されていた。東京~新大阪間の最速列車は早朝、深夜に走る退避列車のないのが3時間半で、日中などは約4時間で走行する。
山陽新幹線
基本的には新大阪~岡山または博多間を毎時1本ずつ走り、博多側を中心に区間列車が設定されている。また、東海道新幹線からの「ひかり」は山陽新幹線内では各駅停車の補完を果たしている。早朝深夜には通勤需要として新下関・小倉~博多間の列車も設定。なお博多発着の多くのこだまが博多南線に乗り入れるが、博多南線内では(こだま以外も含め)すべて名無しの「特急」扱いとなっている。
一部の間合いや送り込みをかねた運用を除いて全車モノクラスの8両編成で運行。500系、700系7000番台が使われる。0系、100系などが使用されていた時代は6・4両のミニ編成で運行されていた。指定席は4〜6号車だが、列車によっては4号車が自由席になったり、普通車全車自由席の場合もある。16両の場合は東海道新幹線と同じ。
その他
東北・上越新幹線の開業時は東海道・山陽新幹線のように、列車の愛称を速達・各駅の2タイプにわけてつけていた(東北のこだまタイプが「あおば」、上越が「とき」)。しかし山形新幹線や秋田新幹線などの開業で行先と種別がわかりづらくなったため、1997年の長野新幹線開業に合わせて、東北新幹線は中距離列車は「やまびこ」に統一、短距離列車は「なすの」に改め、上越新幹線も長距離列車は「あさひ」(後に「とき」に再改称)、短距離列車は「たにがわ」に改めた。