概要
大宮(埼玉県さいたま市大宮区)から高崎、越後湯沢、長岡等を経て新潟(新潟県新潟市中央区)までを結ぶ。路線延長303.6km/269.5km(営業キロ/実キロ)。
1982年11月15日に開通。大宮以南では全列車東北新幹線に乗入れており、列車運行区間としては東京 - 上野 - 高崎・越後湯沢・新潟間となっている。また、高崎以南は北陸新幹線が乗り入れている。
なお、本来の起点は新宿。大宮以南は計画としてはあるものの、着工等に向けた具体的動きはない。
2004年10月23日の新潟県中越地震では新潟県内区間が被災。「とき325号」が脱線。同年12月28日まで一部区間が運休となった。
他路線と比べると競合する交通手段が少ないためか、新型車両投入やスピードアップが後回しとされる傾向があり、以前は東北新幹線で活躍した旧式(200系K編成リニューアル車・E2系0番台/1000番台)や「Max」等が主力車両であった。
2019年3月16日から上越新幹線もE7系の営業運転開始※。「とき」4往復、「たにがわ」1往復に投入。グランクラスの営業も開始。
※上越新幹線E7系デビューに合わせて2編成(F21・22編成)にラッピングを塗装。全車に朱鷺色の帯、3・11号車に朱鷺の羽と稲穂をイメージしたシンボルマークを塗装(1年間の予定だったが、実際に標準塗装に戻されたのはデビューから2年後だった)。
2021年10月1日、E4系の定期運用を終了。以降は団体臨時列車として10月9日・10日に新潟~盛岡間1往復、10月16日・17日に新潟~東京間1往復の運用でラストランしたのち、完全に引退した。
翌日の2021年10月2日に上越新幹線にE7系を大幅に増発し、E7系とE2系の2形式に統一。
2023年3月18日のダイヤ改正により、上越新幹線の車両を全列車E7系に統一、最高速度を275km/hに引き上げ最大7分短縮。
これにより上越・北陸新幹線は12両編成に統一、「とき」「たにがわ」全列車でグランクラス利用可能、全席座席コンセント設置となった。
同日から「とき」の臨時列車を全車指定席で運転。
2024年3月16日のダイヤ改正により、上越新幹線の最終列車を20分繰り上げ。
列車名
※2023年3月18日現在
現行の列車
北陸新幹線から乗り入れ
過去の列車名
車両
営業車両
- E7系(F編成12両)
2014年3月から高崎以南に乗入れる「あさま」として運用開始。暫くは乗入車両として大宮~高崎間で運用されていた。
2019年3月からは「とき」「たにがわ」として高崎~新潟間の運用も開始。2023年3月からは上越新幹線の全列車をE7系に統一。
西日本所属W7系(W編成12両)は原則北陸新幹線のみ運用であるが、間合い運転で高崎発着の「たにがわ」に就くこともある。
事業用車両
試験車両
登場当初は試運転で走行。2012年11月、2017年7月・11月に団体臨時列車として運転。U28編成のみ検測機能を搭載、「East-i」の代走として乗り入れ。
過去の車両
営業車両
- E1系「Max」
基本的に日中は「Maxとき」(2002年11月までは「Maxあさひ」)のみで、「Maxたにがわ」は朝夕が主体であった。2012年9月28日に運用終了・廃車された。1両は大宮にある鉄道博物館に静態保存されている。
当初はE編成が運用され、JR化して暫くすると「あさひ(現・「とき」)」にはF編成(一部は時速275km/h運行対応)と「とき」(1997年以降は「たにがわ」)にはG編成という体制になった。
1999年以降は、東北新幹線から転属してきたK編成リニューアル車運用がメインとなり、2007年5月以降はリニューアル車以外の(臨時も含めた)運用が完全消滅した。リニューアル車に関しても2013年3月に東北新幹線から転属して来たE2系J編成0番台に置換えられる形で引退している。
- E2系0番台(N編成8両)
高崎以南における北陸新幹線からの乗入が中心であったが、1998年12月~2002年11月までは「あさひ」として新潟に乗入れていた。その後、北陸新幹線内のみで運行され、2017年3月限りで運用終了・廃車された。
元・秋田新幹線用0番台R19編成を改造した観光列車「現美新幹線」として2016年4月 - 2020年12月19日まで土休日を中心に運用されていた。引退後、廃車となった。
- E4系「Max」(P編成8両)
2001年12月に高崎以南で16両(8両編成×2本)で運用開始。
2004年3月には下り列車を中心に16両区間が越後湯沢まで延長、東北新幹線からの転属車がE1系運用を置換える形で2012年3月には全線で16両で運用する等、ダイヤ改正の度に運用が増加して行った。しかし、東北新幹線から転属したE2系1000番台や新製されたE7系に置換えられ、2021年10月限りで廃車された。
- E2系1000番台(J編成8→10両)
1998年12月から速達「あさひ」2往復に投入。当初は0番台(N編成)同様赤帯8両編成で運用。「あさま型車両」または「ニューあさひ」とも呼称され、2002年11月まで運用された。
2002年12月からはJ編成10両で運行。一部の「とき」「たにがわ」に投入。2004年3月に一時撤退するも、2013年1月に再開。
2019年3月に0番台が全廃、2023年3月に1000番台も上越新幹線運用を終了。現在は後者(1000番台)が東北新幹線で運用されている。
事業用車両
試験車両
駅一覧
北陸新幹線列車は省略。
上越新幹線
●:停車 ○:一部通過 ▲:一部停車
△:臨時列車は一部通過 ‖:非経由
駅名 | とき | たにがわ | 乗換路線 | 備考 |
---|---|---|---|---|
東京 | ● | ● | ※ | |
上野 | ○ | ● | ※ | |
- | - | - | ↑東京都/↓埼玉県 | |
大宮 | ● | ● | ※ | |
熊谷 | ▲ | △ | - | |
本庄早稲田 | ▲ | △ | - | - |
- | - | - | ↑埼玉県/↓群馬県 | |
高崎 | ○ | △ | - | |
上毛高原 | ○ | △ | - | - |
- | - | - | ↑群馬県/↓新潟県 | |
越後湯沢 | ○ | ● | ||
(臨)ガーラ湯沢 | ‖ | ● | - | 冬季のみ営業 |
浦佐 | ○ | ‖ | 上越線 | |
長岡 | ○ | ‖ |
| - |
燕三条 | ○ | ‖ | 弥彦線 | - |
新潟 | ● | ‖ | - |
※:在来線に3レターコードが設定されている駅
東京:TYO 上野:UEN 大宮:OMY
余談
上越新幹線は全国のフル規格新幹線路線では唯一地名に「新」を冠した「新○○駅」が線内に存在しない(新潟についてはそもそもの地名に「新」の字が付いているため、除外)。
2019年に投入されたE7系は、2003年のE4系(北陸新幹線対応最終増備車)以来となる新製車両投入となった。なお、E4系自体は2001年に運用開始しているが、仙台配置後約1年程度使用した後に転属した編成であったため、形式で考えるとE1系以来となる。
今後の計画
JR東日本は上越新幹線において、運転士がいない自動運転(ドライバーレス運転)を2030年代半ばに実現する計画である。
高崎駅まで同じ線路を走る北陸新幹線にも検討されている。
東北新幹線及び上越新幹線は開通から30年以上が経過しており、大規模改修が必要であると見込まれることから、JR東日本は新幹線鉄道大規模改修引当金積立計画を提出した。
2016年4月 - 2031年3月までの15年間に3,600億円の引当金を積み立て、同年4月 - 2041年3月までの10年間に1兆406億円の大規模改修を行う計画である。
2023年11月7日に線路設備工事のため。終電時刻を20分繰上げる計画を発表。2024年3月16日から実施。
資料動画
車内チャイム(通常)
車内チャイム(ふるさとチャイム)