概要
埼玉県さいたま市の大宮駅から、同北足立郡伊奈町の内宿駅へ至る12.7kmの新交通システム(AGT)による路線。なお「ニューシャトル」はあくまで愛称であり、正式な路線名は「伊奈線」である。
東北・上越新幹線の高架線に付帯して建設されたため、ほぼ新幹線に沿って走るのが特徴。複線区間の大宮駅~丸山駅間では上越新幹線高架橋の両側。単線区間の丸山駅~内宿駅では上越新幹線西側に沿っている。
全線でSuica(及び全国共通交通系ICカード)が利用可能。
埼京線と同じく東北・上越新幹線の建設に伴う沿線(特に新幹線分岐部のある伊奈町)への見返りとして計画・建設され1983年(昭和58年)12月22日に大宮駅- 羽貫駅間が開業した。しかし、残る羽貫駅~内宿駅の区間は頑迷な地主の抵抗に合い、行政代執行の末に1990年(平成2年)8月2日 にようやく全通した。
他の新交通システムと比較して急な勾配の区間があり、それ故に雪に弱いのが欠点。
大宮駅では上下線がループ状に繋がっており、電車は折り返さず、一方通行になっている。
埼玉県民の日(11月14日)に合わせ、丸山駅の車両基地の一般公開が行なわれている。
実は日本で初めて鉄道用プリペイドカードを導入した会社でもある。
2010年12月の天皇・皇后両陛下の鉄道博物館訪問に際して、お召し列車を運行した事がある。これは現在のところ新交通システムで唯一の例。
駅一覧
駅名 | 読み | 乗り換え路線 | 備考 |
---|---|---|---|
大宮 | おおみや | ||
鉄道博物館(大成) | てつどうはくぶつかん(おおなり) | 鉄道博物館最寄り | |
加茂宮 | かものみや | ||
東宮原 | ひがしみやのはら | ||
今羽 | こんば | ||
吉野原 | よしのはら | ||
原市 | はらいち | ||
沼南 | しょうなん | ||
丸山 | まるやま | 車両基地。ここから内宿方面は単線。 | |
志久 | しく | ||
伊奈中央 | いなちゅうおう | ||
羽貫 | はぬき | ||
内宿 | うちじゅく |
- 駅の特徴としては1面1線構造の大宮駅、2面3線構造の丸山駅を除けば、鉄道博物館(大成)~沼南までが相対式2面2線、志久~内宿までが島式1面2線の構造となっている。また、鉄道博物館(大成)~丸山までは1番線が内宿方面、2番線(丸山駅は3番線も含む)が大宮方面に対して、志久~羽貫までは1番線が大宮方面、2番線が内宿方面である。乗車の際にはご注意いただきたい。
歴代車両 (すべて6両編成)
1000系(1010系):メイン画像の開業当初からの車両。当初は4両編成だった。
1986年から1992年にかけて、中間車ユニットを組み込み、順次6両編成に増強されたが、1992年に第7~9編成に組み込まれた3・4号車は、1990年より導入された1050系と同型として新製。最盛期は9編成がいた。2016年運行終了。
1050系:1990年導入。延伸開業と輸送力増強用。2020年時点では2編成在籍。
2000系:1000系(1010系)の置き換え用として2007年以降7編成導入。
2020系:1000系(1010系)の置き換え用として2015年以降導入。2020年時点では5編成在籍。
関連タグ
鉄道 AGT・新交通システム 第三セクター・第3セクター 埼玉県 埼玉新都市交通
東北新幹線・上越新幹線:両線建設の見返りとして開業した経緯がある。ほぼ全区間で並行。
JR埼京線:開業経緯を同じくする路線。
鉄道博物館:主要アクセス手段となる。