概要
もともと信濃川河口に栄えた港町だったが明治以降に海沿いの町や村を次々に編入し、平成の大合併では周辺の13市町村を編入し、今では人口約78万人を有する本州日本海側最大の都市である。
しかし市域の大半を農地が占め、政令指定都市だというのに米の収穫量全国1位だとか、枝豆の収穫量2位だとかを誇ってたりしている。そんなわけで新潟市は「田園型政令市」を自称している。
行政区は8つあり、中心が中央区、東区、西区。北区、江南区、秋葉区が別の町。南区、西蒲区がほとんど農村と言った構成になっている。
中心市街地
新潟市の中心市街地は万代…ではなく白山…でもなく古町。
かつては日本有数の遊郭があり、江戸時代には京都・大坂・江戸の三都市に引けをとらない遊郭だったらしいが明治維新後北前船が無くなったことで没落。それでも明治時代以後、遊郭の移転により芸事が中心の花柳界(花街)へと変化し、昭和初期(戦前)には新橋・祇園と並び「三大花街」と呼ばれるまでになった。
しかし、戦後のアメリカナイゼーションで遊びが変わったことと、乱開発による地盤沈下の影響で堀が埋め立てられたことで衰退し、当時のにぎわいはない。
現在でも新潟の料亭街として残っているが、その特徴として京都の建築様式とは異なる「在地型」の建物が挙げられる。現在残っている料亭街の中で在地型の建築様式の料亭街は新潟だけである。
戦後の古町は百貨店を中心とした商業地域として再び栄えていくが、新潟交通が新潟駅近くに万代シテイを開発してからは中心が南下して対岸側へ買い物客が流出、古町側は百貨店と連絡する地下商店街と地下駐車場の二層構造となる「西堀ROSA」や、旧新潟市役所跡地にランドマーク的な商業タワービル「NEXT21」を建設して対抗するが、1990年代以降に郊外の大型店が増えると新潟の商業の中心がさらに南下した。2000年代後半以降は例によってイオンモールが絶大な影響力を持ち古町の百貨店は全滅している。集客力の低下からNEXT21は新潟市中央区役所や市民プラザが入居する行政施設となり、西堀ROSAも2025年に新潟市に引き取られる形で商業施設としての役割を終える予定である。
そんな古町だがビルの高さではまだまだ万代に対抗できており今後150mビルが立つ予定。
つまり、新潟の中心は明治の新潟市域ではなくなっており、観光情報等で語られる「万代橋と古町」のイメージはもはや一昔前の話、実態は「新潟バイパスとコメリ」である。レールサイド繁華街にしても駅南~再開発された新潟駅の駅ビル~万代シテイで大概のものが揃っている(かつては新潟アルタもあった)ため古町まで行く事情が乏しいのが原因である。
市内は電車・バス・買い物においてSUICA・PASMOが普通に使えるので首都圏と同じ感覚でよい(新潟市民の自慢の一つ)。ただ新潟交通のバスは「りゅーと」という独自の交通系ICカードがあるため、その他のICカードは運賃支払いに使えてもチャージはできないので注意が必要である。
意外に港が栄えている。かつては北前船の寄港地としても栄えた伝統が今に続いている。2006年の入港禁止措置以前は万景峰号も見ることができた。
交通
万代橋の建設以来、広い道路は新潟市民の人気者。特に新潟市民ご自慢の無料道路・新潟バイパスは首都高が無料開放されているような存在。色んな意味で新潟市最大の名所であり、信仰の対象である。
鉄道利用はそれなりにあることはあるのだが、どこの駅も裏路地みたいなところに駅があって駅前には特にこれといったものが無い(駅から1キロぐらい歩いて大通りに出るとロードサイド商業地帯)というのが基本でいまいち萌えない感じになっている。
長い間国鉄時代のままの115系が走っている國鐵新潟だったことで有名。編成長もケチっているので信越本線は地方都市なのに100%超えの混雑率を出している。
かつては新潟交通によりBRTが運行されていたが、専用レーンを走るわけでもなく全然Rapidじゃないことから、2024年4月1日にバスのプレートが「BRT」から「BUS」にしれっと置き換えられた。
信濃川の河口には佐渡汽船の新潟港ターミナルが所在するほか、新潟市内が観光できる信濃川ウォーターシャトル(水上バス)も運行されている。ちなみに新潟市民でも佐渡島に行ったことのある人間はそれほど多くない。
新潟空港は上越新幹線・関越道開業があって今では日本でも屈指の赤字空港となっている。かつては旧ソ連を始めとする東側諸国の玄関口として賑わいを見せていたが、成田空港への乗り入れが解禁されると急速に衰退した。近年で一番賑わったのは、2004年の新潟県中越地震で上越新幹線が不通になり、新潟-羽田間の臨時便が就航された時だろう。
積雪
日本屈指の豪雪地帯である新潟県(積雪量:1m~2m)において、新潟市の積雪量は20cm~30cm程度である。これは「少ない方」ではなく、「降らない方」に分類される。
これは太平洋側からやってくる風が平野部でフェーン現象を起こし、冬場でも山間部に比べると市内の気温が下がりにくいのと、上空で発達する雲が潮風を含んでいることが理由で雪が溶けやすくなっているから。そのため雪が降っても積もりにくく、次の日には溶けて消えていることも多い。
しかし山間部に比べて気温が高めといっても、冬場は深夜から明け方にかけて普通に氷点下を記録するので、中途半端に雪が溶け残っていると広範囲で路面が凍結する。しかも塩分を含んだ雪は一度凍ると逆に固く溶けにくくなるので、注意が必要。
ちなみに、「新潟って雪がすごいよね」と言うと「ハァ!?雪なんか降らねえよ!!」とマジギレされるので注意。冬場に新幹線で新潟に移動すると、途中の越後湯沢辺りの積雪量で「やっぱ新潟、雪すげーわ」となるが、その後新潟市内に入ると積雪が一気に少なくなって肩透かしを食らうことだろう。
しかし、10年~15年に一度くらいに80cmぐらい雪が積もることがある。こうなると水道管が破裂したりして地元の人間でも慌てる。
その他のエピソード
新潟は、杉と男が育たない
新潟に伝わることわざのひとつ。ここでいう「新潟」とは新潟市内の古町周辺(明治期の新潟市の区域)であり、新潟市や新潟県全体のことではない(したがって上杉謙信(上越市)、山本五十六(長岡市)、田中角栄(柏崎市)、ジャイアント馬場(三条市)堀部安兵衛(新発田市)等に適用するのは誤り。坂口安吾に適用するのはたぶん正解)。
「男が育たない」というのは、遊女と付き合いのある男がそのお金を当てにして生活していたり、農家の長男が親に甘やかされて育てられるために、それこそ「ガタリア」なんて漫画が描かれてもおかしくないぐらいに男がダメ男ばかりだということをあらわしている。
このことわざ自体は新潟を貶めるものではなく、「お金があるからといって男の子を甘やかしてはいけない」というような戒めのようなものである。また、実際に古町周辺では杉の木が育たない。これは古町周辺が砂地(砂丘)であるため、杉の木が根を張ることができない。新潟で木というとだいたい松か柳である。特に柳は堀のあった昔から街路樹として植えられており、今でも一部の人が「柳都(りゅうと)」という異称をなんとか広めようと頑張っている。
ちなみに、ダメ男と言われる新潟の男性だが、雪で凍った道路を歩いて滑っても体制を立て直して転ばなかったり、自転車や自動車で走る程度にタフである。柳はすぐに曲がるが簡単には折れないのだ。
観光地が少ない
新潟県には観光地が多くあるが、比較的歴史が短い新潟市には少ない。あるといえばあるが、それは平成の大合併まで別の市町村だったところが多い。古町亡き今(旧)新潟市域最大の観光名所はバスセンターのカレーというのが定説である。あるいは…新潟バイパス。
治安維持
元々事件らしい事件が起こらない新潟市ではあるが、その平和は市内をパトロールする仮面ライダーによって守られている。
市内で開催されるイベントの安全を見守り、新潟バイパスを走って交通安全を呼びかけるなど、その活躍は地元ラジオ局によって市民に知らされる。
アニメ聖地が少ない
これは新潟県全体の傾向だが漫画家が大量にいるのに対して舞台を地元に設定しないため聖地が少ない。
そのためか2017年7月からテレ玉とチバテレビで放送されたジョーカー・ゲーム(再放送)、そこではメインスポンサーに新潟市が入ると言う想定外な展開を生み出した。
何故にアニメのスポンサーを……と思われると思うが、その詳細は関連リンクを参照の事。
その後、魔法使いの嫁でも新潟市がスポンサーとして参戦した。
市街地について
地域、観光
料理・お菓子
笹だんご(笹団子) 蒸気パン(ぽっぽ焼き/ポッポ焼き) 元祖浪花屋の柿の種 イタリアン ル・レクチェ 河川蒸気 欧羅巴衣
新潟市の施設
新潟市に本社がある企業
出身有名人
漫画家 : 赤塚不二夫 小畑健 高橋留美子 寺田ヒロオ 水島新司 魔夜峰央 えんどコイチ 安田弘之 小林まこと
イベント
スポーツ
関連タグ
関連リンク
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