概要
名称の由来は皆さんのご想像通り國鐵廣島が由来である。
しかし新潟は国鉄時代は労使協調路線の鉄労が強く(鉄労発祥の地でもある)、JR時代には新車をガンガン投入するJR東日本、新潟市近郊では早々とSuica対応で自動改札機も整備されていたし、しかも新津車両製作所もあるのになぜ國鐵と呼ばれるのか···理由はやはり車両にあった。
2013年の時点においては、新潟支社管内の車輌が所属する新潟車両センターに所属するメイン車両は115系と、なんとJR西日本ですら既に全廃されたあの485系であり、一部の485系には魔改造を施されていた。
この時点でも電車・気動車共に新車が投入されているので広島よりましな待遇に思えるが、485系を除いた国鉄車両についてはほとんど原型維持のまま「魔放置」された車両ばかりであり、国鉄時代と大差ない車内で、自動放送・LEDなどというハイカラなものは無く、E127系とキハ110・E120のわずかなJR車を除きドアは手動(ドアポタンではなく本当の手動)の有様だった。さらに東日本大震災以降から節電のために昼間の電気をカットしたため異様に暗かった。485系でも魔放置されていた車両が存在し、座席が寄せ集めで当たり外れがあった。
逆に文化人からは東京から2時間でJR世代車両軍団を逃れて国鉄時代が味わえるので人気もあった。
そして何よりも他地域の國鐵と異なる点として、エリア内の中心駅の駅舎まで國鐵という点があった。新潟駅万代口駅舎は老朽化が著しく、内部は南口に簡単に抜けられない迷宮設計、発車メロディも無かった。「上越新幹線が比較的遅い」「連立化工事が終わらない」「朽ち果てていく駅前のプラーカ」なども哀愁を誘っていた。
有識者からは新潟地区の新車は211系と予想されていたため、当分国鉄が続くものと思われていた。
終焉・「國鐵新潟」
・・・が、特急として使われていた485系は、2013年秋から翌年夏にかけてE653系に順次置き換えられ、まず特急「いなほ」編成、続いて2015年春の北陸新幹線開業時には特急「北越」/快速「くびき野」編成についても同運用からは引退したが、新潟駅~糸魚川駅間の無名快速列車が1往復設定された関係で2編成が残留。ただし検査切れまでの限定であったためそれが迫った2017年春改正で消滅、ここに485系の定期運用は消滅した。
115系は2014年度よりE129系を新造投入して、順次置き換えを進めることが決定。キハ40系は2017~19年度にかけて電気式気動車GV-E400系により置き換えられた。
さらにはジョイフルトレインとして残されていた485系も2018年1月にカーペット列車のNO.DO.KAが運用を終了。そして羽越本線の新たな観光列車「海里」が2019年度中に投入され、きらきらうえつも引退した。
そして2022年3月改正で115系が引退し、万代口駅舎もほぼ解体され、ついに「國鐵新潟」は名実ともに終焉となった。ただし越乃Shu*Kura用キハ40系は健在。
2013年4月1日時点の所属車両
- 115系
当時、國鐵新潟の最主力車両。2〜7両までフレキシブルな組成ができる。最古参は1964年製。キムワイプ型、JKワイパー型などバリエーション豊富。
- 485系
485系を最も多く保有していたのがここ國鐵新潟だった。しかし快速くびき野で使われており、豪華列車として愛された。全く485系に見えない「きらきらうえつ」用もいる。
- 485系3000番台
一見新車に見える。主に特急いなほ用。
デッドセクション越えをローコストで実現させるために投入されている。この狭い車内でラッシュ時の信越本線に直通していたため大変な混雑になっていた。
- E127系0番台
このころ唯一保有していたJR世代電車。701系の親戚のオールロングシートだが、数が少なくそれも新潟市内での運用が多いため、さほど不評では無かった(115系はボックスシートが多く新潟市内のラッシュアワーに対応できなかった)。なにしろドアボタンが付いていた。
JR世代の気動車たち。同じくデッドセクション越えにも投入されている。キハE120は聖篭で作っており地産地消。
E129系登場以降
2014年デビュー。現在の新潟地区における地産地消の最主力車両。清水・新清水トンネルを越え群馬県の水上駅にも乗り入れる…というより群馬県に乗り入れる定期運用はE129系のみとなった(臨時列車はこの限りではない)。
485系を置き換え、ただし運用削減で一部が勝田に里帰りしている。
- キハ110系
まだまだ多数。
- キハE120形
ATSの関係から居場所を失い、只見線へ転属。キハ40系を置き換え。しかし柿の種色から東北色に変更になりちょっと残念。
電気式(ディーゼル・エレクトリック方式)気動車。
「海里」編成。ハイブリッド気動車。「きらきらうえつ」の485系を置き換え。
- E127系0番台
1編成が事故廃車、10編成がえちごトキめき鉄道へ移籍。その後は主に弥彦線に使われる2両編成2本のみが残っていたが、2022年3月改正で新潟エリアでの運用を終了し南武支線へ転属した。
- 115系
E129系増備により大量引退。9編成27両が残り、主に弥彦線や越後線を中心に運用され、保安装置の都合上最後の花形舞台?として新井駅-新潟駅間の快速としても運用されたが、2022年3月改正で全車引退した。
- 485系
引退。「きらきらうえつ」用ジョイフルトレインだけしばらく残っていたが、先述の通り海里に置き換えられ2019年で引退した。
- キハ40系
「越乃Shu*Kura」用3両編成を除き全て引退。
関連タグ
國鐵髙﨑 國鐵八王子:まだあったJR東日本のゴミ捨て場・・・ゲフゲフン、国鉄型、国鉄時代車両最後の楽園・聖地。
しなの鉄道:115系パラダイス。さらに211系が長野にいったことでJR東管内の長野が国鉄化していたが、SR1系の投入によって徐々に代替されている。