概要
今やJR西日本における国鉄時代の車両達の最後の楽園の一つである。
「新車和気て(分けて)」という沿線住民の悲鳴もむなしく、キハ120形とマリンライナー、及び乗り入れ先の車両を除いて国鉄型車両しか配備されていなかった為この俗称が付いたと思われる。
お隣の近代化に少し遅れること、227系500番台の導入により國鐵岡山も終焉を迎えつつある。
もっとも、國鐵廣島に227系が真っ先に導入されるまでは
- 定期の特急列車が設定されている(ただしいずれも他社・他支社からの乗り入れ)
- ピカピカの錆の無いステンレス車両が投入されている(マリンライナー用に導入したアイツとかソイツとか)
- 拠点駅である岡山駅は既にリニューアル済
などの理由でお隣よりはましだと思われていた。しかし、先述した通りお隣の近代化によって國鐵最後の砦になるかもしれないと言われていた。
まさに「和気(訳)がわからないよ」
國鐵岡山と愉快な仲間たち
イラスト | 形式 | 乗入れ線区 | 備考 |
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105系(通勤形) | 山陽本線(岡山-福山)、福塩線 | 画像は福塩線独自色。現在は末期色となっている。 | |
113系(近郊形) | 山陽本線、宇野線(宇野みなと線)、赤穂線、伯備線(倉敷-新見) | ||
115系(近郊形) | 岡山・福山エリア電化路線全線、山陰本線(伯耆大山-西出雲) | 國鐵岡山の主力車両。画像は食パン編成(G編成)。 | |
117系(近郊形) | 山陽本線(東岡山-三原)、赤穂線 | 画像はサンライナー独自色。現在は末期色化、夕方のみの運行となっており、専用ヘッドマークも使用されていない。そして2023年7月22日をもって定期運用から撤退した。 | |
213系(近郊形) | 山陽本線、赤穂線、伯備線(倉敷-新見)、宇野線(宇野みなと線)、瀬戸大橋線 | 初代マリンライナー。体質改善工事により内装は223系レベル。観光列車「La Malle de Bois」としても運行。 | |
キハ40系(一般形) | 岡山・福山エリア非電化路線全線 | キハ40形とキハ47形が存在。国鉄急行色に塗装された編成も存在。 |
おまけ
岡山支社所属ではないが、國鐵岡山に乗り入れる国鉄車両。
イラスト | 形式 | 備考 |
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381系(特急形) | 特急やくも号に使われる車両。米子支社所属。 | |
キロ185形(特急形) | アンパンマントロッコに使われる車両。JR四国所属。 | |
キクハ32形(一般形) | アンパンマントロッコに使われる車両。JR四国所属。 |
鉄道ファンと國鐵岡山
お隣の廣島を始めとして、JR西日本各地に点在した國鐵だったが、金澤の521系導入による國鐵離脱、廣島や和歌山地区への227系導入、大阪環状線への323系導入などによって、数少ない国鉄車両の聖地と化している。その上、湘南色や国鉄急行色などの国鉄塗装が残っていたり、食パン編成などバラエティ豊富な車両を有しているため、国鉄好きとしてはかなり楽しめるエリアだと思われる。
近代化への道のり
お隣に明るい知らせが届く中、岡山には全くそのような知らせがない。むしろ、気動車であるキハ47形を、わざわざ国鉄急行色に塗りなおして運行を始めるというのである。(参照)
ちなみに米子支社所属ではあるが、特急やくも号に使用されている381系の新車置換えが2020年見直しのJR西日本グループ中期経営計画2022にて公言された。その後、2024年春からの273系の投入によって、特急形国鉄電車の定期運用が終了することになる。(参照)
また、2023年度からは227系500番台(愛称:Urara)を導入すると発表された。これにより117系が撤退することを皮切りに國鐵岡山の終焉が始まった。
JR西日本岡山支社について*
そんなネタ要素豊富なJR西日本岡山支社だが、「くまなく・たびにゃん」というマスコットキャラクターが存在しており、公式Twitterで岡山・福山エリアのPRを行っている。他にも、JRふるさとおこしプロジェクトなどといったユニークな取り組みも行っている。2023年現在、SETOUCHI TRAINという115系のラッピング電車も走っているので、そういった点で着目してみても面白い。