鉄オタ
てつおた
鉄オタと言う呼び方は、やや自虐的な雰囲気がしないでもない。当人次第でライトにもディープにもなる趣味であり、たくさんの魅力・見所を見聞あるいは体感できる。
男性の間では古くから定番の趣味の一つだったこともあり、年代は幼児からお年寄りまで幅広い。近年は鉄道趣味をたしなむ女性(鉄子と呼ばれることもある)も増えている。
海外にも当然鉄道オタクは存在し、トレインギーク(Train geek)、レールファン(railfan)、レールウェイ・インズージアスト(railway enthusiast)、鐵道迷(ティエダオミィ)などの呼び名がある。
「鉄道ファン」の記事にもあるが、鉄道マニアは必ずしも鉄道だけを好んでいるとは限らず、公共交通機関全般やその他の乗り物全般にも関心を持っている人も少なくない。かつて(1970〜90年代前後)の乗り物オタク界では、カーマニアが(改造車や高性能スポーツカー、それらによる無謀運転などマイナスのイメージも含めて)圧倒的な存在感を放っていたが、近年は自動車の購入・維持コストが上がり「若者の車離れ」が進んだ上に車両の改造や性能競争がそれほど流行らなくなった(全体に大人の趣味としてソフィスティケートされた)ことで影が薄くなり、近年は鉄道趣味ばかりに(良くも悪くも)世間の注目が集まりがちである。このため、鉄道だけでなく自動車や船や航空機といった他の乗り物も好きな人が一緒くたに鉄オタ呼ばわりされてしまう風潮もある。
電車に乗り風景やすれ違ったり出会ったりする列車を楽しんだり、路線・駅を制覇する事に意欲を燃やす「乗り鉄」、風情や迫力、また目新しさや希少価値のある車両を写真に納めるため撮影機材や撮影スポットの発掘に全力を尽くす「撮り鉄」、走行音や発車メロディ、車内・ホームのアナウンスを音響機材で録音しより良好な音質での保存に熱中する「音鉄」、駅の風情や設備、構造を堪能する「駅マニア」、電車の車体、ホーム等にある発車時刻などを知らせる電光掲示板の愛好者、さらに駅や電車の無い場所でも楽しめる時刻表や鉄道模型ファンに至るまで、日本の鉄道史と共に発展し多岐に渡っている。
鉄道擬人化絵のような定着した呼び名が無いながらも漫画調の絵、あるいは漫画をPixivに投稿する鉄道ファン達も多い。
ただし、趣味対象たる鉄道は(基本的には)公共交通機関として地域住民の日常の利用に供されているものであることを忘れてはならない。
近年はそれらを忘れている者達によるトラブルが増加傾向にある。
ローカル線を愛好する鉄道ファンも多いが、乗り鉄でもなければ自動車で移動するため鉄道会社に金は落ちない。昔の鉄道ファンはクルマで訪問しても、赤字路線には必ず1往復すると言う作法があったが、今はそのような義理堅い者は減ってしまっているという。
「鉄オタは鉄道会社に採用されない」という都市伝説もあるが、過度に鉄道好きをアピールして不採用にされるケースが多いだけである。
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