「いいだろがい!!高倉健みたいな硬派な男が好きなんだよ!!」
「コイツはウチがブッ倒す!オカルンは見ときな!ズルする奴は許せねえのよウチは!!」
「ウチが“LOVEな健さんだったら、こういう時どうするだろう”って、いつも迷ったらそう考える事にしてて、今までそれで後悔した事ないの。んでさ、健さんなら100%助けるんだわ! だから、ウチもそうする」
CV:若山詩音
概要
本作の主人公の一人。一人称は「ウチ」。
1話までUFOは信じていないが幽霊は信じている派だったが、セルポ星人に強姦されかけた事で信じるようになった。
好きな異性のタイプは高倉健(みたいな硬派な男)だと公言しており、まだ見ぬ高倉健のために貞操を守っている。
名前の由来には、桃=「桃太郎」がかけられていると思われる。(オカルンは健=「犬」、アイラは白鳥=「雉」、ジジは円城寺=「猿」。)
人物
茶髪の長めボブに首元のアクセサリーと楕円形の耳飾りが特徴。ギャル系のヤンキー女子高生。
クラスはB組。同級生からもはっきりと可愛いと称される器量の持ち主で、学校でもモテる部類であるが、容姿と言動が原因で軟派なギャルとして認識されている。
直情径行なヤンキー気質で売り言葉に買い言葉で返わすぐ手が出るわと喧嘩っ早い一面はあるが、言いすぎたと思ったら直後に素直に謝罪するなど、強く優しい性格の持ち主である。
一方で女子高生らしく乙女な一面もあり、特に好きなタイプとして挙げている高倉健との関連性を見出だすとときめいてしまう。
両親が不在のおばあちゃん子だが、小学生の時に霊媒師をしている祖母から教わったおまじないのせいで好きな男子にからかわれたことから最近まで口を利いていなかった。
祖母のことは本心では大切に思っており、宇宙人には懐疑的だが幽霊については祖母の言葉を信じている。
口の悪さもクソ度胸も恐らくは祖母譲り。鋭く巧妙な挑発で怪異を煽り、自分のペースに引きずり込んで危機を乗り切る場面も多い。
基本的に前向きな人格者だが、少々思慮の浅い面もあり、セルポ星人やターボババアやカシマレイコなど、本人の浅慮な行動が原因で巻き込まれた事件も少なくない。
高崎線の最高速度やカニの身が締まる原理を理解していたりと意外に博識で怪異との戦いでも活かされる(流石に宇宙人関連の知識ではオカルンが右に出るので、オカルンが地球の怪異が宇宙からの脅威を退けていたという仮説を提唱した際にはわかったようなわからなかったような微妙な反応を返している)。
念動力をワイヤーアクションやパラシュートがわりに応用するなど咄嗟の機転にも優れ、司令塔の役割も果たす。
能力
念動力
セルポ星人「なんとおお!!私の念力が押し戻されるうう!!なぜだ!?まさか脳波を刺激しすぎたせいで女のヒトの“チャクラ”が開いてしまったのか!!」
「本物だった。お婆ちゃんは本物の霊媒師だった!ありがとうお婆ちゃん!!これなら、クズ男を……ブッ飛ばせるわい!!」
セルポ星人に囚われサイコキネシスで精神干渉を受けた際に覚醒。
巨大な腕状の力場を操り、何かを掴んだりぶん投げたりすることが可能。
銭湯の鉄パイプも引き千切る生身の膂力に留まらないパワーと、何かをキャッチする様な繊細な力加減も出来る器用さを併せ持つ。
原理としては様々なものが発するオーラを視覚的に感知でき、それを掴んでいるとの事。
即ち、『自分の魂を操って森羅万象に宿る魂に触れる』ことで物理的にも力を及ぼすという、超能力と銘打たれているがどちらかと言えばポルターガイストのような心霊現象寄りの力。そのためか物質のみならず霊魂等の実体を持たない存在も掴むことが可能。
オカルンの中にいるターボババアの魂を握り潰す要領で拘束したり、精神の生命力とでも言うべき『オーラ』を輸血のように他者から他者へ受け渡すパイプラインとして機能したり、能力を通じて相手の記憶や感情にまで接触する事もある。更には別次元に身を潜め一方的に攻撃してくる様な敵にも物理法則の壁を飛び越えて反撃出来る。
その他にも翼のように広げてパラシュートのように用いたり、水中では足場がなく、能力を活かせないオカルンを補佐するためにオカルンを強く握って押し出す(歯磨きチューブのような原理か?)といった応用も可能。
覚醒直後はセルポ星人の念動力を押し返せるほどの力を発揮していたが、本人のイメージに左右されやすいところがあり出力が安定せず、祖母のアドバイスを受けて徐々に使い熟していくようになる。
本人のイメージに依拠しているためか、この腕は阿修羅よろしく第三・第四の手として物体を掴む事もできるらしく、普段は本体の両腕をコントローラーとしているものの、両腕が塞がっている際にはその代わりとしても用いられる(ただし、人間二人を投げ飛ばす程度なら簡単にできるが、両腕が自由な時より操作性が落ちる。ちなみに瓦礫の山へ思いっきり投げ飛ばされた女子高生二人は後遺症もなくピンピンしていた)。
能力を弾丸状に一点集中させて放つ『モエモエ気功砲』に開眼するまでは直接的な破壊・殺傷性に乏しく、サポートをしてくれる者がいないと決定力を欠く場面も多かった。
また、祖母が土地神の力を借りている為に土地神のテリトリーではない地域では力を行使できないのとは異なり、こちらはその制約が無い。
怪異由来の能力を持たない為に忘れがちだが、この能力から彼女もオカルト要素を補完する存在であると言える(「超能力」もオカルトの範疇である為)。
モエモエ気功砲
綾瀬星子「腹から声出せ 言霊の力を使うんだ」
「気持ちを込めて言葉に出すことによって 不可能だと思う事だって現実にしちまうんだ」
「モエ モエ 気功砲おお!!」
深淵の者の1人、イモータコの襲撃でピンチに陥った最中に編み出した新技。
星子からの教えである『言霊の力』と、バイト先のメイド喫茶で習ったパフォーマンス『モエモエ 気功砲♡』の動作を組み合わせ、渾身の技名シャウトと共に両手で作ったハートの輪から超能力のエネルギーを一点集中して発射する。能力の性質上、次元を越えて攻撃することも可能(本家気功砲の使い手もびっくりである)。
その威力は凄まじく、食らった相手は必ず大ダメージを負う(イモータコとモグモグボンゴは即死、ハスターもスーツが大破するほどのダメージを負った)。
一方で弱点として射程距離が短く、しかも普段は身体から地続きで伸ばし動かすだけでいい力を大量に切り離し体外へ撃っちゃるため、消耗が激しく連発が利かない。修行である程度攻撃時の隙は減らせたが、ここぞという時に使う必殺技なのは変わりない。
関連人物
もう一人の主人公。
校内で虐められていたところを綾瀬に助けてもらう。
当初は名前のせいでときめいてしまい、オカルンというあだ名をつけたが、ターボババア&地縛霊戦以降は微妙に距離が縮まりつつあり、共に様々な事件に巻き込まれるうちに異性として意識するようになっている。
彼のことを考えている時は普段のヤンキーのような言動が乙女のそれに変わるが、本人の前では素直になりきれずもどかしい関係が続いている。
霊媒師「ドドリア三太」として芸能関係でも活動する祖母。
幼子の反発とはいえ小学生だった時の孫に「インチキ霊媒師」と悪態吐かれたことを若干だが根に持っており、目を覚ました桃が本気で詫びを入れるまでは、どこか突き放したような態度を取っていた。
このような経緯で桃とは滅多に口を聞かなくなってしまったが、桃がフラットウッズモンスター撃退後に気絶したタイミングでふらっと帰宅し、ターボババアの呪いで暴走しかけたオカルン共々助け出す。
ターボババアの一件で関係が修復改善するが、桃の超能力について手解きするのとは別に、ちょくちょく桃をぞんざいな扱いをして揶揄ったり、二人して子供のような喧嘩をしたりしている。また金銭面でも「保護者(おとな)に甘えよう」という魂胆が見え透いている桃には厳しい。
しかし本心では、ただ唯一残った家族としてお互いの関係を大切にしている。
犬猿の仲にある学年でも人気者の美少女。
愛羅が「非モテ男子をトキめかせる」という悪い癖でオカルンを揶揄った現場を見て、愛羅に超能力で金盥を落として制裁を加えたことが縁の始まり。
そこから報復として愛羅が桃のことを「男を食い荒らす悪女」として吹聴し始め、さらに愛羅がオカルンの「金の玉」を拾ったことで事態がややこしくなる。
思い込みの激しさと若干の中二病から、桃を「悪魔」と思い込んで退治しようとするが、オカルンの金の玉の影響で霊感に目覚めたことで、桃を誘い込んだ廃屋でアクロバティックさらさら(アクさら)に襲われて死亡。その直後に桃の超能力とアクさら本人からの申し出で、アクさらから炎(オーラ)を移植されたことで蘇った。
そしてアクさらの能力も継承して戦闘能力を獲得し、以降はリーダーを自称して桃とオカルンに協力するようになった。
初共闘以降は徐々に関係が改善されていった一方、愛羅が本気でオカルンに惚れたことで、オカルンを巡る青春模様においては強力なライバルとして立ちはだかっている。
円城寺仁(ジジ)
小学生の頃の幼馴染であり、初恋の相手。
かつて星子が桃に教えた「霊能力を鍛えるおまじない(頭の上に手を置いて人差し指を立てる)」を何も知らずに笑った後、両親の転勤によって引っ越した。
しかし引っ越し先で次々と怪異に襲われたことで、最後の頼みとして星子を頼って神越市に帰ってきた。
怪異によって家庭を滅茶苦茶にされたことで、かつて桃を笑ったことの残酷さに気づき、再会してすぐに帰ってきた事情とともに詫びを入れた。
家の怪異を巡る騒動の末、諸事情により神越市で綾瀬家に居候の身となった。
ジジにとっても桃は幼い日々からの片想い相手であり、現在でも彼女への想いを胸に秘めている。
チャラ男&陽キャの騒がしい少年だが、底なしの優しさを持つ器の大きな男に成長しており、真剣なときのジジにはオカルンへ意識が向きつつある桃でも思わず揺らいでしまう。
関連イラスト
普段はピンクのニットが目立つ制服や白のオフショルダートップスをよく着ている。
原作の単行本やグッズに描かれるカラーイラストには、ド派手なアウターが多様されている。
後にメイド喫茶のバイトでメイド服を着ることに。