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セブルス・スネイプ

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せぶるすすねいぷ

『ウィザーディング・ワールド(魔法ワールド)』の人物。『ハリー・ポッターシリーズ』でホグワーツ魔法魔術学校の「魔法薬学」教授として登場。不死鳥の騎士団のメンバーであり死喰い人でもある。

注意

  • 「セブルス」や「スネイプ」といったタグをつけている作品が多いが、「セブルス・スネイプ」とフルネームのタグ付けが利便性を考慮すると望ましい。
  • 本記事には物語終盤のネタバレが数多く含まれる。

概要

ウィザーディング・ワールド(魔法ワールド)』の人物。魔法使いの男性。

ハリー・ポッターシリーズ』でホグワーツ魔法魔術学校の「魔法薬学」教授(Potion Master)として登場。

主人公ハリー・ポッターが所属するグリフィンドール寮のライバルであるスリザリン寮の寮監

陰険な性格で、特にハリーを目の敵にする。

一人称は日本語版では「我輩」と訳されている。

本編初登場(1巻)の時点で31歳。

実は元死喰い人で、闇の帝王ヴォルデモートの配下。

ただし闇の帝王の凋落前に造反し、不死鳥の騎士団に加入した。

ホグワーツ校長にして騎士団のリーダーであるアルバス・ダンブルドアの庇護もあり、裁判から逃れることに成功している。

ヴォルデモート復活後は再び死喰い人へスパイとして潜入。両陣営から疑いの目を向けられながら任務を遂行していく。

謎が多く、彼の真意は最終巻の終盤まで明かされなかった。実は物語の鍵を握る人物であり、シリーズの「影の主人公」と呼ぶべき人物。

プロフィール

NameSeverus Snape
  • セブルス・スネイプ
誕生1960年 1月9日
死亡1998年 5月2日(享年38歳)(ナギニに噛まれ出血死)
血統半純血(混血)
両親
兄弟姉妹なし
生家イギリスイングランドミッドランズコークワーススピナーズ・エンド
配偶者・子供なし
出身校ホグワーツ魔法魔術学校 🟢スリザリン
組織
詳細不明(おそらくギャリック・オリバンダー製)
守護霊牝鹿
得意分野公式(出典)
原作に記述あり
おそらく
眼の色
髪の色
肌の色土気色
映画版演者
映画版吹替土師孝也
ゲームEA版CV茶風林

容姿並びに声

うーん、いい質問ですね。目が悪かった? 鏡を見て、自分は今のままでもじゅうぶんかっこいいと思っていた? 私はそれよりも、彼が自分自身の他の資質を評価していた可能性のほうが高いと思うわ!

──スネイプはなぜあまり身だしなみを気にしていないのか、JK Rowling

映画版ではアラン・リックマンの美しい容姿により、渋くて格好いいイメージをもたれやすいが原作では大分違う。

トビアスに似た大きな鉤鼻(hooked nose)が特徴で、ねっとりとした黒い髪を肩まで伸ばし、顔は土気色、歯は不揃いで黄ばんでいる。また重たげな黒いローブを纏っており、ハリーからは「育ち過ぎたコウモリ」のようだと思われている。瞳の色も黒。唇は薄い。

作中にとくに言及はないが、原作者のスケッチでは濃い眉をしている。母のアイリーンが濃い眉であったことは6巻で描写されているため、遺伝なのかもしれない。

またTwitter上の回答によると「(体臭は)苦み、それと古い靴(記事)」のような感じ。

身長は不明だが、シリウス・ブラックよりかなり低いという記述がある。

ちなみに映画版では演者の身長により身長が逆転している。

呟くような、静かで柔らかな(silky)声で話す。

「猫撫で声」というのは誤訳に近い。

珍しくポジティブな描写が入る身体的特徴である。

人物

陰険で厳格

性格は無愛想で陰気。

指導が厳しく、出来の悪い生徒には執拗に小言を言う悪癖がある。

とりわけ魔法薬学が苦手なネビル・ロングボトムに関しては、皆の前で露骨に失敗を嘲笑ったり、(たちの悪いジョークであるだろうが)彼のペットであるトレバーに毒薬を飲ませようとしたりと虐めを繰り返した。

指導レベルが高度であり、「優」をO.W.L試験で取らなければN.E.W.T過程へ進ませないという方針。

クラス授業中の私語なども基本的に許さず、スネイプの授業は常に緊張感が漂っている。

ドラコ・マルフォイなど自寮であるスリザリンへの贔屓が露骨で、多くのスリザリン生から薬学が稼ぎ時と見做されるほど積極的に加点する一方、減点には極めて消極的で、減点したとしても軽いもので済ますことがほとんど。

逆に、他寮(特にグリフィンドール)に対する扱いはこれと真逆で、時に理不尽な大幅減点も辞さない。

優等生であるハーマイオニー・グレンジャーに対しても、彼女がグリフィンドールであることやマグル生まれの出自、「出しゃばり」であることを理由に冷淡な態度をとっている。

ただしマグル産まれへの差別用語である「穢れた血」というワードに対しては過去の事もあり否定気味である。

ハリー・ポッターを特に嫌っており、陰湿な嫌がらせじみた罰則や減点を行うなど、ほとんど憎悪のレベルに至っている。

毎度理不尽な目に遭うハリーの方も、スネイプに対し口答えしたり感情を爆発させたりするため、両者の関係は常に険悪なものだった。

根深い恨み

ハリーを憎悪するのは、ハリーが父ジェームズ・ポッターに瓜二つであることが主な原因。

スネイプはジェームズと学生時代に対立関係にあり、執拗な虐めを受けたこともあった。

また、ジェームズの親友であるシリウス・ブラックに殺されかけた末、最終的にジェームズに命を救われたこともあり、この出来事はスネイプの自尊心を傷つけた。

義理堅さ

意外と義理堅い人物でもある。

ジェームズやシリウスの友人であり嫌悪の対象であったリーマス・ルーピンに対して、(最終的に退職に追い込みはしたものの)定期的に脱狼薬を処方し支援していた。

そもそも辞職に追い込んだ理由も、八つ当たり等ではなかった可能性がある。

「リーマス・ルーピンとの関係」にて後述。

ジェームズに並ぶ憎悪の対象であるシリウスに対しても、利害の一致から形式的に和解した後は彼の身の安全を考慮している。

アルバス・ダンブルドアに対しては並々ならぬ恩義もあったためか、本人から殺害を懇願されるその時まで彼の呪いの治療に手を尽くした。

また、最大の憎悪対象とも言えるジェームズ・ポッターに対しても人狼化したルーピンから救出された事にマッチポンプでしかないと感謝を表明せず、納得行って無かったものの一応は義理を感じてはいたようで在学中、ルーピンが人狼であるという事は口に出さなかった。

実はハリーの母であるリリー・ポッターは、彼の幼なじみであり、生涯唯一愛した相手。

スネイプがリリーから絶縁され、リリーがジェームズと結婚してからも想いを捨てることはできず、彼女をずっと慕い続けていた。

リリーの死後もスネイプの守護霊が彼女と同じ雌鹿であり続けたこと、ポッター家の写真をリリーの部分のみ保持していたこと、リリーからシリウスに宛てた手紙の「愛を込めて リリー」の一文を切り抜いて大事に持っていたことなどから、執念とも言える慕情の深さが窺い知れる。

その愛の深さはダンブルドアでさえ驚愕するほどであった。

スネイプが呼び出した雌鹿の守護霊を見たダンブルドアが彼に訊く。

「これほどの年月が経っても(リリーを愛しているの)か?」

スネイプはこれに答えて曰く、

「永遠に」

リリーは彼にとって生涯の想い人であり、ハリーを守る理由そのものであった。

偏屈で意地悪な反面、リリーへの愛情を貫徹した意思の強い人物であり、ハリーは彼の問題多き人格を強く嫌っていた一方で、自分を守ってくれた理由を知って以降は考えを改めた。

最終巻のエピローグではホグワーツ入学を控えてスリザリンへの入寮などを不安がる次男を諭す際には、スネイプを想いながら「自分の知っている中でおそらく一番勇気のある人だった」と言っている。

また、セブルスは本編内ではハリーに情が移った事を否定しており実際にハリー個人に対して情がある描写も存在しなかった(グリフィンドールの剣を渡す時ですら衝動的な悪意で凍った池に放り捨てるという有り様)ものの続編である呪いの子では、ハリーが自分の息子にセブルスの名前を付けたと知った際に「誇りに思う」と吐露している。

そのキャラクター像から海外でも日本でも人気が高く、映画最終作の公開時に行われた人気投票では海外・日本ともにハリーたちトリオを抑えて1位を獲得している。Pixivでの投稿数・閲覧数もぶっちぎりの1位。

能力

プリンスの呪文

闇の魔術について精通。

彼を知る人間によれば、学生時代は1年生の時点で高学年よりも呪いに詳しかったという。

実際、在学中にセクタムセンプラレビコーパスなどの呪いを自作していたことが後に判明する。

専門である魔法薬についてもかなり優秀で、闇の魔術と同様に学生時代から既に高い能力を示していた。

教科書よりも効率的な魔法薬の調合法を独自で編み出したりしている。

これらの独自の技術は教科書『上級魔法薬』の余白にメモしていた。

その後何の因果かホグワーツに保管されていたそれをハリーが入手し、その力に助けられることとなる。

教科書にサインしていた名前は「Half-Blood Prince(半純血のプリンス)」。

これは母親アイリーンの旧姓「プリンス」から来ているものである。

スネイプは学生時代に父親のマグルの血統にコンプレックスを持ち、母方の血筋を強調していたことが窺える。

上位の実力者

無言呪文閉心術開心術に熟達しており、作中に登場する魔法使いの中でも上位に入る実力の持ち主。不死鳥の騎士団や死喰い人として戦争を経験しているだけあって戦闘能力は相当なもの。

おそらく魔法の総合力では親世代(ハリーの両親と同世代)の中ではトップであるジェームズやリリーに追随しており、一部は同等かそれ以上の実力があると思われる。

ヴォルデモートとハリーは分霊箱の特性から単純比較はできないというのを一旦除外すると、

ハリー<<<スネイプ<<<ヴォルデモートの序列となり、作中世界ではかなり上位の実力を持つ。

また、ヴォルデモートが発明した「なしで空を自由に飛ぶ魔法」も習得している。

論理性

1991年度、賢者の石を守るための罠のひとつとして薬と酒による論理パズルを構築している。

このことからスネイプは単純な魔法力に加えて、マグル的な論理的な知性、思考力を持っていたことが分かる。

来歴

生い立ち

1960年1月9日、廃墟となった工場と汚れた川の近くにある荒れ果てた袋小路、スピナーズ・エンドに生まれる。

町の近くにはボロボロの家と割れた街灯が並んでいた。

彼は大人になってからも、学校がないときはいつでもここで過ごした。

父親のトビアスはマグル、母親のアイリーンは魔女で、2人は物心ついた頃から不仲であった。

子供のころのセブルスは汚れた髪に「わざとそうしたかと思えるほど」のちぐはぐの服装をしていた。

親からは十分な愛情を受けられず、ホグワーツ魔法魔術学校へ通うのを心待ちにしていた。

リリー・エバンズ(とその姉ペチュニア)とは9歳頃に知り合う。

美しく活発なリリーに、スネイプは一目惚れして好意を持って以降影からコッソリと見守っていた。

ある日、公園でリリーが花を咲かせたのをペチュニアに見せて遊び「どうしてリリーはこの様な事が出来るのか?」と姉妹が話し合ってた所にセブルスが「分かりきった事じゃないか!!」と割り込んだのが交流のきっかけであった。

しかし、この時のセブルスは本人的には精一杯の一張羅のつもりの父親のダボダボの衣服を着ており、髪も洗ってないせいで油でベットリという異様な風貌をして茂みから急に飛び出して会話に割り込むという異様な登場のせいでエバンズ姉妹からは警戒されていた。(過去を見てたハリーからも、「そりゃ警戒されるよ…」と呆れられてた。)

そしてセブルス的には姉妹の疑問に答えるつもりで悪気なくリリーに「君は魔女なんだよ」と侮辱としか思えない言葉をリリーが嫌がって辞めるよう求めても連呼し、「貴方、スピナーズ・エンド(マグルの貧困街)の子よね?」と警戒交じりの嘲りを自身に向けてきたペチュニアに対しては明確な悪意を込めて「うるさいぞマグルめ!」と罵った事でリリーに憤慨され、最初の出会いは最悪な物となってしまう。

しかし、マグル生まれで魔法界の知識がなく、魔法に対して興味を持つリリーにセブルスは魔法界のルールや知識で気を引き、話をするうちに交流を深めて友達になっていった。

一方、魔力のないペチュニアの事はマグルとして嫌い、魔法で嫌がらせをする等をし(リリーは差別を辞める事、魔法でペチュニアを攻撃する事を辞めるよう説得していたもののセブルスは聞き入れず、それが後々の絶交の一因にもなる。)また、ペチュニアも自身に悪意を向けるセブルスを嫌って悪意や嘲りをぶつけていたので互いに蔑視し合い、それがエバンズ姉妹の関係悪化にも影響した。

映画版では花を咲かせるという魔法を披露したリリーをペチュニアが「この化物!!」と罵り、追いかけて傷つけていた所にセブルスが守るように登場し、その後はリリーに美しい魔法を見せたり慰めた事で友情が産まれた。

セブルスの子供時代を演じた子役が綺麗な顔立ちの美少年という事もあって、このシーンは少年少女の甘酸っぱく美しい青春として描写されている。

学生時代

闇の魔術の頭角

ホグワーツ在学中はスリザリン寮所属。

様々な呪いを独自に習得するほど闇の魔術にどっぷり浸っており、1年生の頃から既に大半の7年生よりも多くの呪いを知っていたという。

魔法薬学にもずば抜けた才能を発揮し、教科書の間違いを自ら訂正するほどだった。

友人は同級生となったリリー以外には皆無と言ってよく、陰険な外見と性格ゆえ嫌われていた。スリザリン内でも浮いていたようである。

ただし、当時高学年であったルシウス・マルフォイとは良好な関係であり、互いに卒業してからも関係は悪化していない。おそらく彼に才能を見出されたのだろう。

ジェームズらとの対立

スネイプとリリーは入学前のホグワーツ特急ジェームズ・ポッターシリウス・ブラックのいたコンパートメントに乗り合わせる。

その際、スネイプがリリーにスリザリン入寮を勧めるのを聞いたジェームズが「僕はスリザリンに入るくらいなら退学する」と口を挟み、激しく対立。以降、スネイプはジェームスとシリウスから「悪戯」を受けるようになる。

因みに映画版ではそこら辺はカットされ、入学まもないリリーとスネイプが教科書を持って一緒に歩いてる所をジェームズとシリウスが突飛ばすという悪戯が描写された。

(尚、リリーの教科書も一緒に突き飛ばされたのでセブルスが拾っていた。)

彼らはスネイプに「スニベルス(泣き虫)」と言うあだ名を付けているが、スネイプが在学中に泣いたという描写はない。

恐らくスネイプを嘲笑する為に創った蔑称と考えられる。

スネイプが2人の嫌う闇の魔術や純血主義に傾倒。

リリー以外のマグル生まれへの差別意識を示した。

これらに加えてジェームズがリリーに好意を持っていたことも原因の一つとなっている。

スネイプも決してやられっぱなしではなく、仕返しに自作の呪いを掛けたりして反撃している。

しかしジェームズとシリウスに徒党を組まれ、多人数の前で虐められることもあった。

ルシウスや他のスリザリン生が常にスネイプの味方であったかは不明である。

(ルシウスに関してはスネイプが中学年になる頃には卒業している。)

しかしながら、セブルスの友人らもリリーの友人やマグル産まれに対して酷い行いをしており、不明だが「あれはほんの冗談さ」と言って止める事はせずセブルスもセブルスで普通にいじめっ子の仲間であった。

スネイプ殺害未遂

そしてスネイプがジェームズ達の尻尾を掴もうと、彼らの友人であるリーマス・ルーピンの秘密を探っていた際に事件は起こる。

シリウスに叫びの屋敷へ向かうよう冗談半分で唆され(暴れ柳の突破方法を教えた。)、そこで人狼となったリーマスにスネイプが殺害されそうになったのだ。

結局ジェームズがスネイプを救出したのだが、スネイプは日頃の恨みもあってか「奴は自身と仲間の保身のために助けたに過ぎない」と評している。

事実スネイプが噛まれていたらリーマスは退学どころか極刑となった可能性もあり、唆したシリウスもブラック家の庇護があったとしても厳罰は免れなかっただろう。

ジェームズが良心を持って救ったとしても、普段の行いから疑われて然るべき状況ではあった。

ジェームズ自身、5年次ではスネイプが存在することすら疎ましいと評していたが、この時には理性的認識を抱けるくらいには精神的に成長していたのだろう。

尚、この事は一部切り取られて「何かよく分からないがジェームズがセブルスを救った」という風な噂となっており、スネイプはその事に酷く憤慨していたものの一応の義理でリーマスの秘密については黙った(ただし、リリーに仄めかして気づかせようとはしていた)

最悪の記憶

ジェームズとシリウスとの関係が本格的に悪化していく一方で、リリーとの心の距離も学年が上がるにつれて開いていった。

彼女の心を取り戻したかったスネイプは「リリーに認めてもらうためには偉大な闇の魔法使いになるしかない。」という思い込みをするようになる。

そうなった原因としては恐らく幼少期にリリーとの出会いが色々と最悪で嫌われたものの、魔法によって気を引き仲良くなれた経緯があったからだろう。

そうして死喰い人予備軍である、マルシベールエイブリーとの関係を深めるようになったスネイプは更に闇の魔術と純血主義に没頭していく。

しかしリリーは闇の魔術を嫌い、スネイプと付き合っている連中も快く思っていなかった。

スネイプのジェームズたちの悪戯はあまりに酷いという主張に対してリリーは同意を示しつつ「ジェームズたちが酷いのは分かりきってる。でも、そういう貴方の友人のマルシベールだって私の友人やマグル産まれに対して酷い事を沢山してるんだから貴方も止めなさいよ。というか縁を切りなさい」と忠告したもののスネイプは「ジェームズが酷い」というリリーの言葉しか聞かず、マルシベールたちの残虐行為については耳を貸すことはなかった。

5年生のO.W.L試験の日、スネイプはジェームズとシリウスに一方的に絡まれ、「逆さ吊りにされ下着を皆の前で露出されられる」という虐めを受ける。

因みにジェームズたちの言い分としては少し前にスネイプ別の生徒に対し酷い事をしたことに対する報復である(リリーはそれに対してスネイプが酷い事をしたのは認めつつも、既に罰則を受けて終わった事だから私刑は辞めなさいと止めていた)

彼らの蛮行を止めようとリリーが介入して庇ったことで救出されるも屈辱と怒りで錯乱していたスネイプは彼女を「お前の助けなんかいらない穢れた血」と罵倒してしまう。

これが決定打となり、リリーとは完全な絶縁状態となった。

スネイプはその後グリフィンドール談話室の前で謝ったが、

「私以外の人には平気で、『穢れた血』と呼ぶのに、私だけは違うと言われてどうして信用できるというの?」

と本質をつかれた質問を受けてセブルスは言葉を返す事が出来ず、前から我慢の限界だったリリーは完全に愛想を尽かしており、二度と関係が修復されることは無かった。

以降スネイプにとって「穢れた血」という言葉はトラウマとなる。

ジェームズとリリーの交際

そして7年生の頃、首席に選ばれたリリーは、素行を改めて同じく首席に選ばれたジェームズと交際を始める。

リリーがシリウスやリーマスらとも親しくなっていった一方、スネイプはジェームズを一層憎み、彼とは卒業するまでリリーの見えないところで呪いをかけ合う日々を過ごした。

原作者によればそもそも「最悪の記憶」時点で既にリリーもジェームズに好意を寄せてたらしい。

しかしながら一切の望みが無かったという訳でもなく作者がいうには「セブルスが闇の魔術に傾倒しておらず、マルシベール純血主義のたちの悪い友人たちと手を切れば、リリーのセブルスへの友愛が恋愛感情に変化した可能性もあったやもしれない」とのことである。

Jaclyn: Did lily ever have feelings back for snape?
J.K. Rowling: Yes. She might even have grown to love him romantically (she certainly loved him as a friend) if he had not loved Dark Magic so much, and been drawn to such loathesome people and acts.J.K.ローリングへのインタビューアーカイヴ

実際、リリーはジェームズという好意を寄せていた男子に嫌われるリスクを背負いながらも5年間もジェームズに立ち向かってセブルスを庇い続けており、恋心よりも友情を貫いていた事からも愛情(友愛)が確かにあった事がうかがえる。

リリーの言葉に耳を傾けて改心していれば、恋愛関係で結ばれる事は無くても良き親友としての関係は保てた可能性は非常に高い。

死喰い人時代

卒業後、スネイプは死喰い人、リリーとジェームズらは不死鳥の騎士団に加わる。

しばらくしてスネイプは不死鳥の騎士団をスパイする任務を与えられた。

シビル・トレローニーの予言を盗聴しヴォルデモートに密告した結果、リリーとジェームズの子ハリー・ポッターがヴォルデモートを破る子供の候補であると睨まれ、ポッター家の命が狙われる事態となる。

“If she means so much to you,” said Dumbledore,“surely Lord Voldemort will spare her? Could you not ask for mercy for the mother, in exchange for the son?”

“I have – I have asked him –”

“You disgust me,” said Dumbledore, and Harry had never heard so much contempt in his voice. Snape seemed to shrink a little. “You do not care, then, about the deaths of her husband and child? They can die, as long as you have what you want?”

スネイプはリリーの命だけは助けてほしいとヴォルデモートに懇願しつつ、アルバス・ダンブルドアに対しても頼る。

子供はどうなっても良いと言ったセブルスはダンブルドアに「見下げ果てた男」と軽蔑されるも、それでも「全てを差し出す」と決意を表明したことで、ダンブルドアに仕える二重スパイとなる。

一応ヴォルデモートはセブルスの望みを聞き入れてポッター家襲撃の際にはリリーに「お前の命は取らないでやるから赤子を差し出せ」と再三警告してたもののリリーが聞き入れる筈もなく、ハリーを庇った事でヴォルデモートの手によりリリーは殺害されてしまった。

ダンブルドアは、死を望む程に絶望するスネイプにリリーの遺志を継ぎハリーを守るよう諭し、以後スネイプはリリーを死なせてしまったことへの贖罪に生きることとなった。

そしてヴォルデモートの凋落後、ダンブルドアの庇護下で母校ホグワーツの「魔法薬学」教授となる。

この時スネイプは21歳であり、教授としてはかなり若い。

ホグワーツ教授時代

教授時代

1991年度、ホグワーツにハリーが入学。

彼に恋敵ジェームズの面影を見たスネイプは、ハリーがジェームズ同様「傲慢で嫌な子供」という偏見を抱き何かと突っかかる。

しかし一方で、「リリーの息子を守る」という誓いのもとダンブルドアに従い行動した。

ハリーをから振り落とそうとしたクィリナス・クィレルに対し反対呪文を唱えて救ったり、1995年度はハリーに閉心術を教えたり、遠まわしに手助けしていた。

また、1992年度はバジリスクによる石化を治す薬を調合したりと生徒のために働いている。

1995年度に死喰い人のルシウス・マルフォイが失態により収監されると、その息子ドラコ・マルフォイはその責任を取る形でヴォルデモートからダンブルドア暗殺を命じられる。

「父の地位を奪った」としてドラコに憎まれながらも、彼をサポート。

1996年度、ダンブルドアを(本人と示し合わせて)殺害すると、ドラコと共にホグワーツから逃亡。

ハリーや不死鳥の騎士団からの憎しみを一身に受けることとなる。

校長時代

1997年度、ヴォルデモートが魔法界を掌握するとホグワーツ校長に就任する。表向きはヴォルデモートに従いつつ、ダンブルドアの肖像画の命を受けて、ハリーたちを陰から支援していた。

エクスペクト・パトローナムの守護霊を使い、本物のグリフィンドールの剣にハリーを誘導している。

ちなみにこの際剣は凍った湖の下に埋められていたが、原作者曰く、これはスネイプの「衝動的な悪意」の結果らしい。

校長と認めない人物を排除する校長室の扉(前例としてドローレス・アンブリッジが校長に就任した際扉に拒絶され、校長室に入れなかった)がスネイプを受け入れていた事実からも、歴代校長からの信任を得ていたことが窺える。

1998年5月1日、ハリーたちが分霊箱を破壊しにホグワーツに帰還。

スネイプとミネルバ・マクゴナガルの決闘に発展し、その後ホグワーツから逃走した。

5月2日、叫びの屋敷にて、ヴォルデモートの命を受けたナギニに致命傷を負わされた。

ヴォルデモートが死の秘宝の一つニワトコの杖の忠誠心が彼に移っていると勘違いしていたせいである。

直後に現れたハリーに自身の記憶と真実を託すと、失血により絶命。

最も憎んだジェームズの顔立ちの中で、唯一愛したリリーの緑の瞳を見ながら

僕を見てくれ

" Look ... at ... me ..."

と呟いて息を引き取った。享年38歳。

その死後、ヴォルデモートに従ったという事実もあってか校長室への肖像画の設置は見送られてしまった。

しかし、ハリーが彼の肖像画を校長室に飾るよう粘り強く働きかけている。

変わってしまった世界

ハリー・ポッターと呪いの子』における逆転時計により改変された世界では、ヴォルデモートの完全勝利により生存している。

教え子ドラコの息子スコーピウス・ヒュペリオン・マルフォイの協力者となる。

本性がダンブルドア側であることに変わりはなく、ロン・ウィーズリーハーマイオニー・グレンジャーと共に対ヴォルデモートのレジスタンスをしていた。

10年以上も二人を匿い続けた影響なのか、人格は大分軟化してユーモラスのある人間になっており、スコーピウスから、本編世界における自身の死について知らされてハーマイオニーに気の毒がられた際には「少なくとも我輩はこのロンとは結婚していない」とジョークを飛ばしていた。

また、リリーへの愛情には及ばずともヴォルデモートの忠誠心は本物だったようで「闇の帝王自身の手にかかったなら光栄だ」と語っていた。

(皮肉や自嘲も混じっているだろうが)

「愛した人が遺したものを守るために戦い、忠誠を誓った者の手で散った」、「死後、ハリーが敬意を示して息子にセブルスの名前をつけた」というスネイプにとってはある意味で救いのある死に方だったかもしれない。

しかし、結局その世界でも命を落とすことになる。

命果てる前にスコーピウスに「闇の中の光」だと言われた。

人間関係

ドラコ・マルフォイとの関係

ハリーと対立することが多かったドラコ・マルフォイのことは、学生時代の先輩でもあったルシウス・マルフォイの息子であることを差し引いても個人的に気に入っていたようだ。

2巻では彼の露骨なおべっかを建前上注意しつつも嬉しさを隠さず、一方のドラコからも強く信頼されるなど、6巻までは極めて良好な信頼関係にあった。

リーマス・ルーピンとの関係

前述の通り八つ当たりと学生時代からの恨みで辞職に追い込んだ……ように見えるのだが、そうでない可能性もある。

そもそも彼がリーマスを追い込み始めたのはシリウスを取り逃がすより前からであり、実際スネイプの宿題がもとでハーマイオニーはリーマスの正体に気が付いた。

またリーマスが担当した闇の魔術に対する防衛術の担当教師はある人物が就任を望みダンブルドアが断って以降、1年以上勤め上げた前例が無い。

おそらく彼が手を下さなくとも、校長自身が適当な理由をつけて解雇しようとしていたか、リーマス本人が退職を決めていた可能性もある。

スネイプの態度は、虐めを主導していたシリウスと積極的な加担を避けたリーマスとでは明らかに異なっている。

シリウス相手では常に一触即発だが、リーマスからはファーストネームである「セブルス」と呼ばれ普通に会話もしている。

更に、人狼であるリーマスのために脱狼薬を調合し、彼に渡している。

こうしたことからスネイプがどういう感情でリーマスに接していたのかは不明な点が多い。

ただし2人の関係が表面上であれ穏やかだったのは、スネイプがダンブルドアを殺害するまでである。

このことでリーマスは激しくスネイプを憎み、呼び方も「スネイプ」に変わった。

その後、リーマスは仲間や教え子に対する襲撃にスネイプが加担した時も激しく憤っていたが、皮肉にもこれはリーマスの命を助けようとした結果であった可能性が、後にハリーがスネイプの記憶を見たことで浮上している。

しかしこの時点で既に2人とも死亡していたため、誤解であってもそれが解けることはなかった。

映画版

彼を演じるアラン・リックマンの名演により、スネイプの不気味さや冷淡さが綿密に表現されていた……のだが!

意外なことにアラン・リックマン氏は天然気味な上にかなりユーモア溢れる人物らしく、ドラコ・マルフォイ役のトム・フェルトン氏にローブを踏まれただけでは飽き足らず、自分でローブを踏んで自爆という笑撃のNGまで炸裂させたことも。

最終作ワールドプレミアの時に至っては会場に轟くスネイプコールに投げキッスを返している。

また映画の脚本では、スネイプというキャラクター自体が原作よりも好ましい性格で描写され、生徒を大っぴらに侮辱したり嫌がらせしたりすることはほとんどない。

映画版『アズカバンの囚人』では、狼状態と化したリーマスから盾になってハリーらトリオを守ろうとするシーンが付け加えられたり、『死の秘宝 PART2』の回想シーンにおいては、リリーとの出会いも大きく改編されており、予言をヴォルデモートに教えたせいでリリーが殺される原因になった事もカットされ、ダンブルドアにリリーだけではなくポッター家全員をヴォルデモートから保護するように懇願している。

(原作ではまずリリーを守るように頼み、ダンブルドアに軽蔑された後に一家を守るようにと言い換えた。)

ファンならば原作を読むほうが実際の彼のキャラクター性が知れて良いだろう。

映画本編でも「長めの袖を軽く捲ってから私語を行うハリーとロンの頭を思いっ切り押さえる」、「アンブリッジに反論できない自分を見てニヤついていたロンの後頭部を教科書でダイレクトアタック」といった名演技で天然な部分を余すことなく出したりするなどして、原作では見られないユーモラスなスネイプ先生を見せてくれる。

こう見るとただの厳しいが良い先生。

また、第1作のメイキング映像には一瞬だけ笑顔のスネイプ先生が映る。

実はリックマン氏は原作者から、最終巻が出るまで黙秘することを条件に物語の結末やスネイプとリリーの縁を唯一知らされていた。

そのせいか第3作でのスネイプ先生はリーマスが獣化した際に危険を承知でリーマスの前に立ち塞がり、身を挺してハリーたちを守ることで、原作以上に「実は味方」という事実を抜群の説得力と共に観客に見せつけてくれた。

『死の秘宝 PART2』において、ホグワーツから追放される際、マクゴナガルの呪文を弾きつつ、後ろに控えていた死喰い人(カロー兄妹)に当て無力化、逃走する際に2人の杖も奪うという離れ業を見せていた。

ただし、彼のキャラの原作と映画での大きな違いはしばしば論争を引き起こし、映画派と原作派の衝突を生む切っ掛けともなっている。

リックマン氏自身は、撮影時にも作者の意図に合わせようとして監督に積極的に意見していたが、作者との約束の内容上理由を明かせず、それもあってか度々意見が衝突したとのこと。

また、最終巻発売までの数年間「ネタバレをやらかしてしまうのでは」と、不安に苛まれ続けていたらしい。

ちなみに、本来のスネイプの年齢は上記にある通りなのだが、映画版『賢者の石』の公開時点でリックマン氏は55歳であり、本来の設定年齢とは大きくかけ離れているため、イメージと設定の間にギャップが生じやすくなっている要因の一つともなっている。もっとも、これはスネイプに限った話ではなく、ジェームズやリリーなども同じであり、映画版の大人キャストはむしろ設定年齢と演じた当時の年齢が近いキャストの方が少なかったりする。

2016年1月14日、見事にセブルス・スネイプを演じてくれたアラン・リックマン氏は、癌により帰らぬ人となった。享年69歳。

ご冥福をお祈り申し上げます。

善か悪か

ファンの間でよく議論されてきたのは、彼は善なのかということである。

日本だけでなく海外の熱狂的なファンはスネイプのリリーへの一途な想い、ハリーを陰ながら守ってきたという行いをもって聖人の様に扱う者が大勢いた。

上記にあるようにスネイプの肖像画は最後の場面にはなかったのだが後にハリーが彼の名誉回復を成し遂げ、そしてその後生まれた次男には、「アルバス・セブルス」と名付けている。

ハリーは自らを守るために命を落とした2人への感謝、そして名前を継ぐ家族がいない彼らのために命名したのだと思われる。

上記の通りアルバス本人に「最も勇気のある人」だと告げていることから、複雑な感情は抱きながらも恐らくハリーの中ではスネイプも英雄の一人であることが分かる。

しかし、元はスネイプが闇の魔術に傾倒し、リリーを結果的に裏切り、死喰い人となった後に予言をヴォルデモート本人に話したことによってポッター夫妻が亡くなったことなど大勢の犠牲者が出ているため、彼は善人ではなく悪人だという意見も散見された。

結局はスパイとしてダンブルドア側についたものの、彼が死喰い人として殺人や拷問に加担した可能性は高い。

彼は丘の上に赴いたときはまだヴォルデモートの非人道的な哲学を信奉していたのだから。

また上述の通り、学生時代からセクタムセンプラレビコーパスの様な悪質な呪いを開発・使用していた。

前者についてはその性質上、完全に闇の魔術に属する呪いであるが、ルーピンから「奴の十八番」と言われるなど、彼がこの呪いを多用していたことが記述されている。

セブルスは純粋な被害者か?

映画によりジェームズに一方的にいじめられている可哀想な被害者という印象が強いものの、実際にはジェームズにかけられたレビコーパスは上述の通りスネイプが開発したものである。

また当時流行したという記述からスネイプ自身が他の生徒に使用したことは殆ど確実である。

そして実はマルシベールがリリーの友人やマグル産まれの子達に闇の魔術で傷つけた際も彼の仲間として加わっていたことも含め、一般的ないじめられっ子の様な弱者ではなく、彼自身も多くの生徒からすれば危険ないじめっ子グループの一員だったと言える。

(ジェームズやシリウスが人気者だった理由も彼らの様な危険なグループからの被害に対するカウンターと見做されていたことが一因かもしれない。)

こうした彼の性質は成人してからも、さらにはリリーを失い闇の道から足を洗ってからも全く改善されておらず、むしろ悪化してすらいる。

学生時代については劣悪な家庭環境であったことなどから同情する余地もあるが、自らに近しい生徒を贔屓し、気に食わない生徒にはこれといった落ち度もないのに虐めを行っていたことは、人としても教師としても見下げ果てた行いである。

作中での具体的な事例としてハリーへの侮蔑的・嘲笑的な態度や理不尽な減点、ハーマイオニーの外見的コンプレックスを嘲笑したこと、授業中のネビルへの執拗な嫌がらせ等があり、いずれも多感な時期の学生にとっては心身に悪影響を与えかねない行為である。

またネビルに至っては彼の嫌がらせのために魔法薬学の学習に支障を来していた節すらあり、こうした事実から描写されてはいないが、彼ら以外にも多数の生徒の将来に深刻な悪影響を及ぼした可能性がある。

映画の影響で敢えて憎まれ役を演じていたと思われがちではあるが、ハリーへの辛辣な態度や授業の酷い態度は普通に単なる悪意と素である。

スネイプに対する作品内外での高評価は、ギャップとタイミングによるところが大きいだろう。

それまで悪行を重ねていた人物は善行を過大評価されがちであり、さらに彼のこれまでの貢献が明らかになったのはシリーズ最終巻のクライマックスであったため、ギャップで印象がひっくり返ったタイミングで作品が終了し評価が固まったのである。

それまでの高評価がスネイプの記憶をきっかけにひっくり返ってしまい、死者であるがゆえに挽回の機会も与えられずアンチが増えてしまったジェームズ・ポッターとは正反対の現象である。

作者の評価

原作者J・K・ローリングは、

「スネイプはすべてが灰色だ。彼を聖人にすることはできない、彼は執念深く、意地悪な人だったから。彼を悪魔にすることはできない、彼は魔法界を救うために死んだから。」

「グレー。もう一言付け加えるならば、『非常に欠陥のある英雄(a very flawed hero)』と答えるだろう。付け足しようがない。」

彼はリリーの優しさに惹かれたが、リリーのように優しくなろうとはしなかった。

と語っている。

また、J・K・ローリングは以前twitterで、高圧的かつ作者相手に尊大な態度をとってきた強火のスネイプファンに対してSnapesplaining(スネイプスプレイニングマンスプレイニングとスネイプを掛け合わせた造語)と痛烈な苦言を呈したことがある。

ただし、セブルスを演じたアラン・リックマンの魅力については手放しで大絶賛しておりJ・K・ローリングは彼の演技力を高く評価している。

余談・裏話

  • ハリーが武装解除呪文を得意としたのはスネイプの影響があった。

スネイプはギルデロイ・ロックハートとの決闘クラブでこの呪文を紹介した。

  • 原作では杖の材質や外観は不明。

映画版では黒色の杖を使っていたため、黒檀(Ebony)材ではないかという説がある。

以下、黒檀材の杖の特徴。

「この真っ黒な杖用木材は、見た目が印象的で評価も高く、あらゆる戦闘系の魔法および変身術に最適である。

黒檀の杖の持ち主として最適なのは、あるがままの自分でいることを恐れない者である。この杖の持ち主には、体制にくみさず、自立心が強いか「はみだし者」の立場を好む者が多い。

このため、「不死鳥の騎士団」のメンバーと「死喰い人」の双方によく見られる。

私の経験上、黒檀の杖と最も相性がいいのは、外部からどんな圧力がかかろうとみずからの信念を貫き、たやすく決意をくつがえさない者である」

  • 確証は無いが、ホグワーツ史上最年少の校長であった可能性がある。就任時37歳。
  • 同じく確証は無いが、映画版においてグリフィンドールの剣は長時間放置すると帽子に送還される描写があるため、スネイプはこの剣をハリー達の近くに送る前に、スリザリン出身でありながら帽子の中のグリフィンドールに認められてこの剣を取り出した可能性がある。

ただしこの可能性があるのは映画版のみで、原作では剣は校長室のダンブルドアの肖像画の裏に隠されていた。

  • 最初の授業でハリーを指名した際、「アスフォデルの球根の 粉末に ニガヨモギを煎じたものを加えると 何になるか ?」という質問を投げかけたが、アスフォデルはユリ科(リリー)であり花言葉は「後悔」、ニガヨモギの花言葉は「不在」と、ハリーの知性をテストする意図だけでなく今は亡きリリーへの後悔を思わせるものであったと、ワーナー・ブラザース公式チャンネルで解説されている。
  • 原作者いわくスネイプは彼女がこれまで会った幾人かの苦手な教師をモデルにしており、主にベースとなった人物として二人挙げている。

一人は小学校時代のローリングに抜き打ちテストと容赦無い席替えをくらわせたシルビア・モーガン氏で、もう一人は中学でローリングの苦手な化学の科目教師だったジョン・ネトルシップ氏。

  • 実はダニエル氏自身も最初の三作の間はリックマン氏にリアルでビビり散らかしており、「本当に自分のことが嫌いなんだ」と思い込んでいたほどであるらしい。

なお、当然リックマン氏はそんなことはなく、共演できたことを誇りに思っていた。

その後はダニエル氏がバカンスを切り上げてリックマン氏の舞台を見に行ったり、その後連れ出して語り合う程の仲だったという。

名前の由来

セブルス

セブルス(Severus)という名前はラテン語で『船尾』を意味する他、シビアで知られる英単語"severe"(厳格な、容赦のない)に由来する。

ローマ帝国セウェルス朝並びにセプティミウス・セウェルス(Septimius Severus)と同じスペルとなっている。

ホグワーツ魔法魔術学校校長を務めた魔法使いたちの内、フィニアス・ナイジェラス・ブラックペスケンニウス・ニゲル(シリア軍団長)、アルバス・ダンブルドアクロディウス・アルビヌス(ブリタニア軍団長)とローマ皇帝を僭称した三人の帝国軍軍団長の名前がモチーフとなっておりセブルス・スネイプは最終的に皇帝となったセプティミウス・セウェルス(アフリカ軍団長)に由来する。

スネイプ

原作者によるとスネイプという苗字はイギリスのとある村の名前にちなむとコメントしており、スネイプ村はイングランドのヨークシャーに実在する。

またsnapeという動詞も存在し意味は"to be hard upon(~に辛く当たる), rebuke(叱責する), snub(鼻で笑う)"というものとなっておりスネイプのキャラクター像と一致する。

プリンス

母の旧姓であり、純血主義であった頃におそらく純血の魔女である母に肖って『半純血のプリンス』を名乗っていたセブルス。

プリンスとはそのまま『王子』、イギリス以外であれば『大公』ないし『公爵』の意味がある。

しかしプリマドンナなどの言葉からも連想できるように起源をたどるとラテン語で『第一』を意味するprincepsに由来する。

また英語で"The Prince"は、イタリア語で"Il Principe"と表記されるニッコロ・マキャヴェッリ著の『君主論』を連想させる。

この著書の内容から「いかなる手段や非道徳的な行為を用いたとしても、結果として国家の利益を増進させるのであれば許される」という考え方をマキャヴェリズム、権謀術数主義と呼び、出身寮であり監督寮であるスリザリン寮の特質と深く結びつく。

ちなみに英語圏ではPrinceという姓は普通に存在し、何ならKing姓もQueen姓もある。

イニシャル

セブルス・スネイプ(Severus Snape)のイニシャルはS.S.となっている。

これはスリザリン寮を創設したサラザール・スリザリン(Salazar Slytherin)と同じである。

アナグラム

セブルス・スネイプ(Severus Snape)の語順をいじるとエバンスのペルセウス(Perseus Evans)となる。公式ではないため注意。

エバンズの騎士を参照。

関連タグ

【所属】

ホグワーツ魔法魔術学校

不死鳥の騎士団 死喰い人

ハリポタオールスターズ 親世代オールスターズ

スリザリン 親蛇トリオ

鹿師弟 蛇師弟

【歴代校長】

前任アルバス・ダンブルドア
後任ミネルバ・マクゴナガル

【派生】

死喰い人スネイプ

♀スネイプ

スネイプ生存if

【異名】

半純血のプリンス

エバンズの騎士

スニベルス

【属性】

ダークヒーロー 二重スパイ コウモリ 我輩

【NL】

セブリリ

スネハー スネルナ

【BL】

親世代間

ジェスネ シリスネ ルスネ スネルー

ルシセブ レギュスネ マルセブ

異世代間

スネハリ ハリスネ

性転換

スネハリ♀ ジェスネ♀

ホグワーツ魔法魔術学校の教職員
『ハリー・ポッターシリーズ』
🐾変身術ミネルバ・マクゴナガル
🧪魔法薬学
💫呪文学フィリウス・フリットウィック
🌿薬草学ポモーナ・スプラウト
🛡️闇の魔術に対する防衛術
📚魔法史カスバート・ビンズ
🌙天文学オーロラ・シニストラ
🔮占い学
💡マグル学
🔢数占いセプティマ・ベクトル
🥚魔法生物飼育学
📜古代ルーン文字学バスシバ・バブリング
🧹飛行訓練ロランダ・フーチ
🏥校医ポピー・ポンフリー
📖司書イルマ・ピンス
🧼管理人アーガス・フィルチ
🗝️番人ルビウス・ハグリッド

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