概要
J・K・ローリング(J. K. Rowling)はペンネームで、本名はジョアン・ローリング(Joanne Rowling)。
イギリスの女性小説家で、シリーズ累計4億部を達成したファンタジー小説『ハリー・ポッター』シリーズの原作者として広く知られる。
1965年7月31日に、イングランドのグロスタシャー州で、航空機のエンジニアの父とその妻である母の間に生まれる。
幼少時代から物語を書くことを好み、9歳の時に引っ越したタッツヒルにある、19世紀半ばに建てられたゴシック風の建物である「チャーチ・コテージ」やその周囲の美しい庭、近くにあった様々な民間伝承をもつ神秘的な森である「ディーンの森」など自然豊かな土地の中で育ち、こうした経験により彼女の想像力は掻き立てられたという。
ティーン時代の大半を過ごした公立ワイディーン総合制中等学校はホグワーツと同じ7年制であり、彼女は物語を編みながら、生涯の親友ショーン・ハリスや化学教師ジョン・ネトルシップと出会う。のちに彼らは彼女の物語でロン・ウィーズリーやセブルス・スネイプを形づくる要となった。
大学進学に際して彼女は英国の最高峰オックスフォード大学(トールキン、C.S.ルイス、クーパー、DWJ、プルマンなど英国ファンタジー作家たちの牙城でもある)を希望、しかし、彼女は選考においてパブリック・スクール出の志望者に追いやられ、エクセター大学に入学。個人的には文学を学びたいと考えながらも、両親の希望もあってフランス語と古典学の学士号を取得する。
卒業後はアムネスティ・インターナショナルで秘書として働き、この時期に遭遇したマンチェスター-ロンドン間の列車の遅延中に『ハリー・ポッターと賢者の石』を着想する。
その後はポルトガルに移り、英会話教師として働きはじめ、ポルトガル人ジャーナリストと結婚し第一子のジェシカをもうけたが数年後離婚。シングルマザーとなり、生活手当てを受けながら「ハリー・ポッター」を書き上げる。これが大ヒットし、作家としては史上稀に見るレベルの莫大な資産と名誉を手に入れた。
ロンドンオリンピック(2012年開催)の開会式にて、読み聞かせ役として登場。名前を言ってはいけないあの人も登場した。
同年には初の大人向け小説『カジュアル・ベイカンシー』を出版。牧歌的な表層の下に陰湿な対立が渦巻く架空の田舎町、パグフォードを舞台に、現代イギリスを強く風刺する群像劇を描く。ハリー・ポッターとのギャップに世間を驚かせながらもAmazonでは文学・現代小説ジャンルで売上1位を獲得する。
またこっそり別名義(ロバート・ガルブレイズ)でコーモラン・ストライクという元軍人の探偵を主人公としたミステリを執筆。現在3作が出版されている。
児童にもとっつきやすいワクワクを駆り立てられる描写やアイディアが豊富な反面、メインキャラがあっけなく死ぬ・腐敗した官僚の生々しい描写などハードな作風も特徴である。
ちなみにメイン画像は、ファンからのリプライで彼女自身も目にしており、「I love this so much.」と称賛を送っている。
ワーナーブラザーズと彼女のフランチャイズ契約の下、『ハリー・ポッター』のゲーム化シリーズが始まり、続いて映画シリーズ、『ファンタスティック・ビースト』シリーズ、「呪いの子」、ポートキー・ゲームズなど様々なメディア展開が行われた。
このフランチャイズは『魔法ワールド』の名でユニバース化されており、今後もますますの膨張が見込める一大IPである。
しかし2020年に『Troubled Blood』のプロットやTwitter上の発言に関連してトランスフォビアとして批判を受ける。彼女は確固たる信念を元に批判に対してブログ内で長文で反論するが、ハリー・ポッターシリーズの主要演者たちからも猛反発を浴びてしまう。
その翌年に放送された、ハリー・ポッター20周年記念スペシャルでは原作者であるにもかかわらず出演していないという異常事態となり、その後もメディア展開において彼女が表に出ることはめっきり減ってしまった。
著書一覧
などなど