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概要

ドナルド・ジョン・トランプ(英語:Donald John Trump、1946年6月14日 – )は、アメリカ合衆国の政治家。同国第45代大統領(任期:2017年1月20日 – 2021年1月20日)。ニューヨークを中心に不動産業を営む父の元で育った。1980年9月以降に不動産事業で莫大な財を成した実業家でアメリカの不動産王と呼ばれ、持ち前の自己顕示欲の強さからテレビに出演してタレント的な人気を博した。日本では後述する選挙戦以降の言動などが有名だが、そのパフォーマンスはタレント実業家時代からのもので、アメリカでは有名なお騒がせ者として通っていた。現在はその巨体や独特の髪形も合わさった存在感の塊であるが、「ハンサムな好男子」という評価がなされた時期も過去にはあったりする。

来歴

少年時代

1946年6月14日にニューヨーク州ニューヨーク市のクイーンズ区に誕生した。父のフレッドは成功した裕福な不動産業者で、父のフレッドが所属する「マーブル協同教会」の主任牧師はノーマン・ヴィンセント・ピールであり、彼の『積極的思考』にトランプは大きく影響を受けた様子である。かなりの悪童だった為、厳格な父の手によって途中でニューヨーク・ミリタリー・アカデミーにて軍隊式の教育を受けた。このことについて、ドナルドは「自分の攻撃性を建設的に使うことを学んだ。」と語っている。

不動産王へ

1968年5月にペンシルベニア大学ウォートンスクールを卒業した後は、そのまま父の会社に就職した。多くの不動産業者がファンドが狙うマンハッタンにおいて、資金も経験も少なすぎる20代の小僧に過ぎなかったトランプは、父の資産と自分の手腕で多くのチャンスをものにして頭角を現していく。

1974年7月に「ペン・セントラル」鉄道が所有する広大な土地を買収した事で有名となる。1980年9月に交通の要所にあった老朽化したコモドア・ビルを取り壊し、「グランド・ハイアット・ホテル」を建設した。ドナルドはホテル業界も巻き込んだ一大事業によってその名を大きく上げた。

1983年11月に3年がかりの交渉で入手して隣のティファニービルの空中権を買収し、建設に反対する勢力を押し切って「トランプ・タワー」を建設した。父は「4・5階ぐらいまでガラス張りでそれより上はレンガで経費削減がいい。」と考えたが、ドナルド・トランプ自身は全面ガラス張りの派手なビルにすることを押し通し、その結果トランプ・タワーはニューヨークで一番目立つ建物となった。このようにしてドナルドはあらゆる建物・商品に「トランプ」の名を刻み、悪名だろうと何だろうと有名になることで「トランプ・ブランド」のイメージを確立していく。

人気者へ

1987年11月に著書の『トランプ自伝』の初版が発行され、さらに活動の場を拡大して積極的にマスコミに露出した。ここであえてエキセントリックな言動を繰り返したりすることで話題をさらい、更に知名度を上げていった。この他にもアメリカンフットボールのチームを買収する・ミス・ユニバースの運営に携わる・ニュージャージー州アトランティックシティにカジノを建設する・航空業にも進出するなどがある。

絵に描いたような成功者だったが、後に不動産不況によって会社は破産し、1992年3月に最初の妻と離婚するなど挫折を経験した。会社は90億ドルもの負債を抱え、トランプ個人も9億ドルの負債を負ったと言われる。しかしネガティブでは無く、物乞いを見て2番目の妻のマーラに「あの物乞いは私よりも9億ドル以上金持ちだ。」と冗談を言う事もあったという。

絶体絶命の彼だったが、ある晩2000人もの銀行家たちが集まるパーティに参加した。多くの銀行家たちから取り立てられる立場のトランプの参加自体がかなり勇気あるものだが、加えてそこには1億5000万ドルをトランプから即時取り立てして彼を破滅させようとしている担当者もいるはずだった。パーティでなんとその男性と隣同士になってしまう。トランプは迷わず、「あなたは私を破滅させようとしている」とその男性に切り出し、その男性との会話において女性関係・彼の悩み相談役に徹するなどして打ち解けていった。そして、その男性の悩みがあまりに多くの不動産会社を破滅させて銀行内でも良くない立場だと知ったトランプは翌日彼のオフィスに招かれて妥当な返済計画を交わし、窮地を脱するのだった。50歳の頃には景気も上向きに転じ、再び長者番付に載るなど完全復活を果たした。

2004年1月にテレビ番組「アプレンティス」にレギュラー出演を果たした。番組内容は応募による参加者が「見習い(アプレンティス)」として毎週様々なビジネスプロジェクトに勝負させられ、最後まで勝ち抜けばトランプの会社に役員として迎えられ、25万ドルもの年俸が用意されているというもの。参加者の働きぶりもさることながら、毎週ラストにトランプが無慈悲に脱落者に対して、「お前はクビだ!You're Fired!)」と告げるのである。この決め台詞はアメリカ人の流行語にもなり、大衆人気も得ている。「アプレンティス」への参加については「ビジネス系の番組がプライムタイムで成功した試しは無い。」などと周囲から猛反対されたというが、番組プロデューサーのマーク・バーネットの人柄を見て成功を実感したトランプがOKを出したという。

2007年4月にトランプ自身がWWEのリングに上がり、マクマホンと代理人髪切りデスマッチで対決した。見事勝利してマクマホンを丸坊主にするも、自分はスティーブ・オースチンスタナーの餌食になるという芸人ぶりを披露している。ちなみに「You're Fired!」はプロレス団体のWWE代表ビンス・マクマホンの口癖のパロディである。

2016年アメリカ合衆国大統領選挙へ

トランプは生来の共和党支持者であったようだが、バラク・オバマ(民主党)が黒人系で初の大統領となってからオバマへの人種差別的な誹謗中傷に便乗する形で、明確に政治的なアジテーションを繰り返すようになった。それらは次第に「企業家の放言」から「期待の保守論客」という受け止められ方へと転じていき、オバマが1期目を終える頃には次期大統領候補として祭り上げられるまでになっていた。当時はトランプ自ら立候補を否定したものの、その後もアジテーションを止める事は無く、大統領への野心自体を否定する事も無かった。ついに2015年6月に共和党から大統領選挙に出馬する事を宣言した。

通常より約半年早い同年8月6日に17人の候補者が名乗りを上げ、共和党大統領選予備選挙の第1回討論会が開かれると、泡沫候補と見られたトランプの支持率は第1位となった。それに対して共和党内部から公然とトランプを批判する声も上がるようになり、「あの」ブッシュ元大統領までもが不支持を鮮明にするなど、政情は「保守分裂」とも言える混乱に陥っていった。共和党の幹部からは嫌われた一方で、共和党支持者のボリュームゾーンである草の根保守層からは根強い支持を受けたのである。

テキサスの石油王であるコーク兄弟の保守系政治団体「フリーダム・パートナーズ」の報道官によれば、コーク兄弟はトランプが大嫌いなために予備選挙当初は相当の資金をトランプへのネガティブキャンペーンのために投じたというが、支持率を伸ばしていくトランプを見てそれを途中で断念したという。

2016年3月時点では共和党側の予備選挙(党員集会)の投票者が4年前に比べて50パーセントも増えたなど、異端児であるトランプの登場による影響が見て取られた。ちなみにこの時民主党は対照的に約30%減少しており、既に「流れ」は出来始めていた。

その民主党は候補者となったヒラリー・クリントンと敗退したバーニー・サンダースの両候補の支持者間で、共和党ほどでは無いにせよ内紛が発生していた。サンダースはトランプと違って長年の政治経験がある人物であったが、かつては無所属の下院議員で2015年4月に民主党に入党したという「異端」の存在であった。そしてトランプと同じように民主党主流派や報道機関などを強く批判することで、エリート支配に反感を持つ庶民からの支持を伸ばしていた。

ただしサンダースが行っていた主張はトランプとはまるで正反対で、強力な格差社会是正政策を軸とする、「共産主義者」と言われるほどの急進左派的なものであった。アメリカでそう呼ばれることは、日本の比ではないほどネガティブな意味を持つのだが、彼は褒め言葉だと言わんばかりにまるで意に介さず「異端」ぶりを見せ付けていた。民主党としてはサンダース本人を含めてヒラリー支持で合意を取り付けたが、こうした状況は後々までしこりを残すことになった。

当時ヒラリーは私用メールによる情報漏洩(単純な公私混同では無く、危機意識の欠如と捉えられても仕方無いほど杜撰な仕事ぶり)が問題視されており、リベラル派に貼られがちな売国奴」というレッテルが必ずしも的外れとは言えない状況でもあった。あくまでも自らを保守の一部と位置付けるトランプがそこに目を付けないはずも無く、選挙期間を通じてありとあらゆる言葉で激しくヒラリーを非難した。

アメリカの大統領選挙では伝統的に候補者同士の討論が重要視されてきた事からやむなくヒラリーも応じるが、「トランプはデタラメを言っている。」の一点張りで説得力のある反論を行うことも、逆に非難して打ち負かすこともできず、日に日に信頼を損なっていった。

当初は数々の暴言や荒唐無稽なマニフェストによって、一般の有権者からは相手にもされていないトランプであったが、ヒラリーが同じレベルに降りてくれば話は変わる。選挙は「不人気投票」の性質を帯び始め、良い所探しをしようとその主張にも耳を傾ける人が増加していった。国民全員がトランプのペースにのまれ、「トランプ劇場」に飲み込まれていったのである。更に選挙の後半になって、ヒラリーに健康面の不安(パーキンソン病)が取り沙汰されるようになり、過剰なまでに「強さ」を演出してきたトランプとの対照性が浮き彫りにもなった。支持率は予想外の拮抗ムードとなり、調査によってはトランプが上回るものまで出始めた。

ここでトランプ側にも性犯罪を含む一線を越えたわいせつ行為の疑惑が噴出し、それすらも正当化して回った事から支持の伸びは頭打ちとなった。共和党員は激怒して露骨に民主党に肩入れする者さえ現れ、それまであまり政治的発言をしてこなかったタレントなども口を揃えてヒラリー当選を願い始めるという混迷を極めた状態で投票日を迎えることとなる。

選挙結果

2016年11月に執行された大統領選挙において、トランプは得票数こそ下回ったものの、結果を左右する選挙人の獲得数ではヒラリーに有意な差を付けて第45代アメリカ合衆国大統領に決定した政治家軍人の経験が無い大統領は1952年11月以来となる。トランプが最終的に勝利を収めた背景には、長年の「芸歴」で培ってきたパフォーマンス技術の高さもさることながら、以下のような要因も指摘されている。

  • トランプは草の根的な保守主義と共鳴して一般庶民に浸透した
ヒラリーや共和党主流派が主張するような多国籍企業を優遇するグローバリズムを否定し、感情論的な自国優先主義を説いたトランプの主張は、保守層の中にも存在していた格差社会に対する不満の受け皿となった。」加えて政治そのものに不信感を持つ層、無関心な層の心をも動かしたことで投票所に足を運ぶ人間自体が増加し、「包囲網」と言うべき状況を打破できたのである。

  • トランプは自らの力によって成功し、自らの金と言葉で選挙を戦った
一見上の段落と矛盾するようであるが、アメリカでは「自らの」という部分が重要で、一般的に金持ちであることそれ自体は問題にならない。多国籍企業などは「徒党を組んでいる」から嫌われるのであって、独立系の「トランプ・ブランド」はそれにはあたらないということである。それは政治の場でも同様で、「同志」に囲まれ当たり障りの無い選挙活動をするだけの他の候補者達より、身内であるはずの共和党員からすらも攻撃されるトランプの方がかえって「本物」に映った。そこを行くと夫が大統領経験者で、本人もエリートの才女として知られてきたヒラリーなどは最悪の対戦カードであった。

またトランプは己の莫大な稼ぎを元手に選挙戦を戦い、ほとんど個人的な献金しか受け取らなかった。つまり他の大統領候補者のように、大企業による大口献金に対して忖度する必要が無く、これからも自分の言葉で語り、自分のしたい政治をしてくれるだろうという期待が持てた。そもそも一般的な政治家の演説は、専門のライターを交えた綿密な協議の末に書かれた原稿を、これまた専門の演出家を交えた綿密なリハーサル通りに読み上げるのが常であった。「Yes,we can」で有名なオバマとて例外ではなく、感動して当然の予定調和じみた空気が常に纏わり付いていた。一方のトランプは、そうしたものに遠ざけられ、本人も遠ざけた結果、全くオリジナルな言葉で語り続けた。それが放送事故と言われようとも、小学生並みの感想と言われようとも、誰の演説よりも新鮮で心を打ったのである。

  • トランプは「プア・ホワイト」にとっての救世主だった
「芸人」時代からトランプはブルーカラーの白人中年男性からの好感度が高い傾向にあったが、選挙活動を通してそれはより顕著になり、また強固になった。「初の黒人大統領」という触れ込みで就任したオバマは、当然のことながら人種差別を始めとした社会問題の解決にも精力的に取り組んだが、彼らには今の生活圏・生活様式を脅かされると受け止められたのである。

彼らは必ずしも差別主義者という訳では無かったが、上に述べたようなアメリカ人らしい気質をよく守っている人々であり、そもそも政治という他人任せでそれを解消しようという態度自体が受け入れられなかった。リーマンショックで最も打撃を受けたのも彼らであったが、それは転職などによって己の力で打開すべきもので社会保障に救われるものではないと考えられており、期待されたほど経済状況を好転させられず、仕事を増やせなかったオバマには不信感のみが増していった。それは民主党そのもの、さらには一般的に民主党と組む労働組合離れさえも引き起こし、いわゆる「リベラル」全体が格差社会問題の解決者とは看做されなくなった

実際この時期は40代から50代の白人男性の死亡率が上がっており、ティーパーティー運動やオキュパイ・ウォール・ストリート運動、バンディー牧場事件といった問題も続出した。人種差別による犯罪も件数こそ減少したものの、悪質化したことで被害者数は増加してしまっている。中には白人が巻き添えになる事件もあり、「治安維持」という観点からもオバマ政権は失格の烙印を押された。

  • トランプは不法移民からもアメリカを守ると期待された
メキシコ人は犯罪者なので国境に壁を作り閉め出す(メキシコの金で)」とだけ聞けばとんでもないヘイトスピーチであるが、当時のメキシコは産業の空洞化や麻薬の蔓延などにより警察も機能しない犯罪国家になってしまっていた(汚職・内部抗争などが原因で子供のなりたくない職業に「警察官」がランクインするほど)ことは事実である。民主党はもちろん、マルコ・ルビオら穏健派共和党候補の不法移民への寛容な態度には、反発を通り越して真剣に不安視する保守層も少なからず出ていたのである。

意外にもこれを最も歓迎したのは当の中南米系アメリカ人であった。彼らは本国の実情をよく知っており、既に同化を済ませた立場からしてみれば新規の移民はパイの奪い合いを招きかねず、まして不法移民ともなればこれまで同化の努力を壊すだけの存在と映ったのである。

  • トランプは福音派キリスト教徒からの支持を取り付けた
「福音派」とは原理主義的なプロテスタントのことで、その是非はともかく現実としてアメリカ国内に相当数が存在する一大勢力である。トランプの問題発言・行動はキリスト教的価値観に反するものも多々あったが、ヒラリーと異なり同性婚の否定・中絶の規制などといった主張を繰り広げたことで、ここでも「よりマシ論」的な支持を集めることに成功した。

  • トランプはオルタナティブ・ファクト(もう一つの真実)を確立した
タレントやスポンサーが概ねヒラリー支持で固まっていたということもあり、報道機関も大手は全てそれを追認したと言っても過言ではなく、彼らは日本で言う「大本営発表」のように感じるに至った。すなわち「政治家・報道機関・大企業がスクラムを組み、強大な守旧派としてアメリカを支配して堕落させている。」という世界観である。これは「Establishment(エスタブリッシュメント)」と呼ばれ、日本で言う「上級国民」のような、辞書的な意味とはやや異なるニュアンスが込められたキーワードとして盛んに用いられた。

この疑念を決定付けたと言えるのが、先述したヒラリーの健康問題に関する報道であった。CNNのテレビ・ドクターで有名なドリュー・ピンスキーがラジオ局KABCで、ヒラリーは「横静脈洞血栓症」の疑いが強く、2016年8月にヒラリーの健康状態には大きな問題があると発言すると、その内容を聞けるラジオ番組が局のホームページから削除され、高視聴率を誇ってきたピンスキーの健康番組が突然の打ち切りとなり、他局も何事も無かったかのように受け流して有耶無耶にしたことから、有権者達はかえってひた隠しにしていると受け取ったのである。トランプは「異端」であるからこそ、そこに風穴を空けられると期待された訳である。

既存の報道機関の手が届かないインターネット世界で、エスタブリッシュメントのフィルターを通さない真実を求める動きが活発化し、トランプの側もそれに応えて積極的に情報発信を行った。
加えてサンダース支持者なども、当初の出発点はリベラル思想に基づく革新運動であり年齢的にも青年層が中心と、本来トランプの支持層とは相容れない存在であったはずなのだが、ヒラリーが取り込みに失敗した結果、SNSなどを通じてトランプに合流するという現象が見られた。それはまさに現代的な草の根運動そのものであった。

大統領

2017年1月20日に第45代大統領に正式に就任した。選挙運動中の公約通り就任初日にTPPからの離脱を宣言し、オバマ政権が推進してきた医療保険制度改革(通称「オバマケア」)の負担を軽減する大統領令に署名するなど、早速有言実行ぶりをアピールした。しかしその一方で約60人もの民主党議員が大統領就任式をボイコットし、マイケル・ムーアロバート・デ・ニーロなどの著名人が参加する反トランプの抗議デモは全米で止む気配が無いなど逆風は依然として強く、先の読めない異例の政権の幕開けとなった。

主な政策

トランプ政権の特徴として、正式な発足以前からオバマ政権を無視して政策を実行していたという点が挙げられる。財界経由のコネクションをふんだんに持つトランプならではの手法であり、そのスピード感と独自性は良くも悪くも引き続き強烈なアピールとして機能した。サービス系や先端産業には嫌われたものの、製造系を中心に支持を表明した財界人も多く、リーマンショック以来徐々に復調傾向にあったアメリカの経済成長を促進・拡大させたと言える。ただし選挙戦の鍵となった格差社会問題については有効な手を打てず、むしろ拡大を許したと指摘されている。

周囲や側近が「理念はなくあるのは取引(ディール)のみ」と語るように、いかに目先の利益をうまく増やせるか、ということを非常に重視する傾向があった。その交渉も2国間交渉、場合によっては個人間のトップ会談を基本としており、特に国際的な組織を介することは酷く嫌った。

個人的な人間関係をベースとする以上は意に沿わぬ者は側近であっても容赦なく更迭し、「You're fired!」そのままの政権運営でもあった。当初はバラエティの延長線上にあるパフォーマンスと見られていたが、次第にディープステートと呼ばれる工作員的な存在を炙り出すために必要な行為と支持者の間では捉えられるようになり、積極的に望む声も増加していった。そうした態度は引き続き賛否両論を呼び続け、ジョン・ボルトンなどは解任後政権にまつわる重大な暴露本を執筆するに至っている。

ツイッターによる情報発信が盛んな事も特徴で、大手の報道機関と決別したトランプにとって最も重要な広報手段となってきた。単文を即座に公開するという形式も彼の表現方法によく合致しており、演説を聴きに行かずとも肉声と変わらない迫力が感じ取れると専らの評判であった。当然炎上も数限りないが、当人はどこ吹く風である。余程の事が無い限り規制や削除が入らないという運営方針も魅力的だったのだろう。大手報道機関の下馬評を覆す・大手メディアの有名無実化をしたという意味でもトランプは異端児であった。

  • 移民規制と就労ビザ制限
2017年1月27日に中東の特定7か国の入国制限の大統領令に署名する他、就労ビザに対する制限も実行した。具体的には「H-1B」というIT専門の就労ビザの規制に関する内容である。フェイスブックアップルなどのIT企業100社は「アメリカのビジネスを損なう」として反対したが、それらの大企業やエリートを嫌う支持層には好評で、この対立軸は選挙期間中以上に激化した。そうした観点とは別に、シリコンバレーが没落することで第三国に技術が分散する・イノベーションの速度が遅くなるのでブルーカラーの雇用が維持されるといった肯定意見もある。

  • パリ協定離脱
2016年11月に発効された「パリ協定」は地球温暖化対策の国際協定であるが、トランプはかねてからこの取り組みが経済成長を阻害するとして批判しており、2017年6月2日に正式に離脱を表明した。アメリカは近年になって化石燃料関連の産業が発展した国であり、それを今更無に帰すことはできないという立場である。また炭素税の如き環境対策は弱い者いじめにしかならず、ヨーロッパ連合中国などに国単位での排出削減を求めていくことこそが、真の対策であるとの考えもあった。

当然それらの国々を含めた世界的なバッシングが沸き起こったが、政局から賛同を表明したに過ぎないロシアのように、締結国でありながら追認する国や人々もいた。アメリカ国内ではやはりブルーカラー層を中心に絶賛された一方、逆に関連産業自体と縁遠いハワイ州などは、独自にパリ協定を推進すると宣言すると対応が分かれた。

  • 中絶規制
アメリカには「福音派」というキリスト教徒の一派がおり、彼らは中絶の件数をホロコーストと比較する事を厭わない。キリスト教は初期の頃から中絶を罪としており、この価値観を貫徹する信徒からすれば中絶は胎児に対する殺人である。殺人は十戒でも禁じられており、中絶を法で認める事は大量虐殺に手を貸すことと同義であるという論理である。

2017年1月23日に新たな大統領令に署名した。それは中絶を含む女性のリプロダクティブ・ヘルス・ライツ(性と生殖に関する健康・権利)についての国際援助を制限するというものである。中絶手術に直接アメリカからの資金が使われるわけではないが、各国でそれを助成する非政府組織(NGO)への援助にはなる。これに対して間接的であっても許されないとする福音派の意向を受け、非NGOに対する資金援助を禁止した。

  • 軍との関係
一般的にトランプと軍の関係は悪いと伝えられている。トランプは武器の販売には極めて積極的であり、給与の一部も退役軍人への寄付に充てていたものの、自身がそれを手に取り戦うことはバカらしいと捉える節があり、戦死者を(口癖でもある)「負け犬」と呼んだことすらあった。外国からの撤退計画も、そうした個人的信条から打ち出された側面が多分にあったようで、幹部からはその先の展望が見えないとして、現場からは単純に仕事を失うとして、度々批判されてきた。そうかと思えばデモ隊の鎮圧に駆り出そうとして止められるなど、軍人の神経を逆なでし続けた。

ベトナム戦争の英雄であり共和党の重鎮であったジョン・マケインを執拗に罵倒したことで、軍だけではなく彼の地盤であったアリゾナ州やその住民達までもを激怒させた。後述する2020年11月の大統領選挙では「郵便投票」が争点の一つとなったが、これは世界中に展開するアメリカ軍が選挙に参加するための手段でもあり、それを制度ごと批判したことでより「見捨てられた」という感覚が強まった。そして何より、当然の如くメキシコ政府との折り合いが付かなかった壁の建設費を国防費の転用で捻出したことが大変に不評であった。

選挙戦では前回トランプに投じた軍人の2割がバイデンへ投じ、1948年11月以来2回を除いて共和党が勝ち続けてきたアリゾナ州も落としており、致命的な失態としてトランプに返っている。まさに「敵」として攻撃する相手を完全に見誤ったと言える。

  • コロナ対策
2020年1月に新型コロナウイルスが新たな国際問題として持ち上がったが、トランプは「武漢肺炎」と呼んで彼らへの新たな攻撃材料とした一方で、それ自体はただの風邪のようなものに過ぎないとして特段の対策は求めないスタンスを取った。理由が何であれ行動を変えることは相手に屈したことになり、そもそも病気を恐れること自体が「軟弱」であることになるという、アメリカの保守層に根強い価値観に配慮した結果でもあった。

それでも目に見えて重症者が増えてくると、何を思ったのか同年4月23日の記者会見にて、「消毒液はあっという間にウイルスに効くようだ。」・「注射したりできないものだろうか。興味深いと思う。」などと語り、少数ながら実際に試みて体の機能に深刻な悪影響を及ぼした支持者を出した。

2020年11月に執行される大統領選挙に向け、対策強化を訴える民主党に当てつけるかのようにリアル・ノーマスク三密の政治集会を開催し続け、最終的に自身が感染してホワイトハウスクラスターにするという前代未聞の事態を引き起こすに至っている。選挙時点で約25万人もの死者が出ており、これは全く喜ばしくない世界第1位であった。幸か不幸か本人の命に別状は無く、早々に復帰してその「強さ」を武器に選挙戦に臨むこととなった。

外交

中華人民共和国

トランプは元より嫌悪しており、「世界の工場」としてブルーカラーの雇用を奪うだけでなく、近年は技術力・外交力・軍事力も備えて「超大国」としての立場まで脅かしてくるようになったからである。これは共産主義を取ることも保守派・企業家として我慢ならないことであった。

米中関係はオバマ政権の後期には既に悪化し始めて「冷戦」の声が囁かれていたが、トランプはそれを煽って意図的に貿易摩擦を増大させた。同時に一帯一路からファーウェイ、果てはティックトックに至るまであらゆる事象を踏み絵のように用いて、同盟諸国にもアメリカか中国かの選択を迫り続けた。

トランプは伝統的な「一つの中国」の原則を無視して明確に台湾に肩入れした。政治的な交流だけでなく、武器の売却やアメリカ軍を派遣しての実質的な周辺海域の警備などを進め、台湾が独立主権国であると強く印象付けた。当時の台湾の蔡英文総統は内政ではヒラリーに近いオーソドックスなタイプのリベラルであったが、国際社会に復帰するまたとない機会と見て、外交ではほぼ一貫してトランプを支持した。その結果総統の支持者はそのままトランプを支持し、反対派も保守という繋がりからやはりトランプを支持するという、いかにもトランプらしいやり方で一大親米勢力を築くことに成功した。

2020年6月に内陸の少数民族であるウイグルに対する人権侵害が持ち上がり、格好の攻撃材料とした。制裁として国家財務省と宗教部にウイグル弾圧に関与する中国の政治家・官僚の銀行口座や、その他の資産を凍結するよう指示した。法律的な根拠自体はオバマ政権時代の人権法に基づいていたが、アメリカが中国の内政問題にここまで深入りすることは極めて異例であった。

同時期に中国は特別行政区である香港への統制を強め、「一国二制度」の存続が危ぶまれるようになったが、一転してこの問題への介入は消極的であった。香港には台湾やウイグルほど明確な独立指向は無く、支援を行ったところで効果は限定的であると踏んだこと、香港側の民衆もデモなどで激しく抵抗していたため、その様子が反トランプの抗議デモと重なり彼らをも正当化させてしまう(実際そのように報道するメディアも少なくなかった)のを嫌ったことなどが原因と考えられている。あくまで「ディール」の一環として行っていた政策であり、人権そのものを憂いていたわけではなかったということなのだろう。

ジョン・ボルトンの暴露本には、それを裏付けるかのようにウイグルの強制収容所を褒めちぎったり、香港問題にはっきり介入する事は無いと習近平に告げていた事が記されている。2020年6月のインタビューでは、アメリカ議会で議決された香港人権法案の署名を渋ったり、ウイグル問題では人権法案に署名をしても前述の制裁を貿易交渉の配慮から延期していた事も判明している。

アメリカに敵対する国

オバマ政権ではイランキューバといった伝統的なアメリカの敵対国への接近が試みられ、態度を軟化させることに成功した例も多かった。しかしトランプはそれらを元の状態に戻すことを望んだ。軟化したと言っても完全な友好姿勢に転じた訳では無く、経済的な利益も微々たるもので、「ディール」的に考えて到底割に合わないと考えたためである。反共・反イスラムの立場からも、現実的にそうした国々との関係を続けることは困難であった。

イラン

2020年1月に革命防衛隊のガーセム・スレイマニ司令官をイラクに駐留していたアメリカ軍にドローンを用いて爆殺させており、かつてないほどにアメリカに対する感情を悪化させている。そのイラクからも撤退を決めた上に本格的に戦争で打ち倒すつもりは毛頭無く、得にならない事からはとことん手を引いて「損切り」してゆくというのがトランプ流であった。

パレスチナ

長年仲裁者としての立場を取ってきたが、トランプは娘婿のジャレッド・クシュナーがユダヤ人であるということもあり、明確にイスラエル支持の立場に転換させた。そして2017年12月6日に帰属を巡って争われているエルサレムをイスラエルの首都と承認する声明を出した。この一方的とも言える声明を支持したのはイスラエルとチェコ共和国の2カ国のみであり、その他多くの国から困惑や批判の声が挙がった。

同月22日に国際連合は「首都撤回決議」を採択した。その時はアメリカ・イスラエル・グアテマラホンジュラスパラオなど9ヶ国が反対し、チェコ・ポーランドハンガリーカナダメキシコオーストラリアなど35ヶ国が棄権し、ウクライナなどの21ヶ国が欠席して日本・イギリス・ドイツ・ロシア・イラントルコ・中国・インドブラジルなど128ヶ国が賛成した。それに対してトランプは金融支援の打ち切りなどを盾に賛成諸国への圧力を強めた。その他の領土問題に対しても一貫してイスラエル支持を表明しており、イスラエル側は返礼としてゴラン高原に建設した入植地に「トランプ」と命名するといった一幕も見られた。

2020年アメリカ合衆国大統領選挙

再選を狙ったトランプは、ジョー・バイデンを対立候補に迎えて2度目の大統領選挙に挑んだ。この時の民主党はヒラリーが後継者を指名しないまま不出馬を表明していたことから、4年前にも増して候補者選びが紛糾しており、その中から最大公約数的に選ばれたのがバイデンであり、悪く言えば「無難」や「妥協」の産物でいまいち熱気を欠いていた。アメリカでは珍しいカトリックであるという点以外は実にエスタブリッシュメントらしい政治家であったことから、当初は無党派層の支持も見込めないとされ、トランプの楽勝ムードが漂っていた。

新型コロナウイルスが「ただの風邪」で済まなかったことで、嫌が応にもその対策の是非が最大の争点となってくる。上記のような状況から、「イデオロギー医学」というトランプにもあまり経験の無かった構図の論戦に持ち込まれ、苦戦を強いられるようになった。そこでトランプは、バイデンがコロナ対策の一環として呼び掛けた郵便投票に目を付け、これが不正の温床であると批判する手に出た。支持不支持で投票手段から分かれるという異様な光景は、分断と対立を煽り続けてきたトランプ政権の総決算でもあった。

選挙結果

郵便投票は開票に時間がかかるため、当初は大多数の州でトランプがリードしていた。ところが開票が進むにつれバイデンが覆し始め、最終的には4年前以上の圧倒的な差を付けられて敗北した。双方ともに史上最多得票を更新してはいたが、ヒラリーのように得票数では上回っていたとすら言えない完敗であった。真っ赤(共和党の色である)に塗られた地図が、次第に(民主党の色である)青色に変わってゆく様は「レッド・ミラージュ」と呼ばれ、トランプや支持者は異常事態が起きた証拠だとして早速不正選挙を訴え始めた。もっとも民主党や大手メディアの多くは、選挙戦中盤にはこの現象を予測しており冷静だった。前回の失敗を教訓に、世論調査の精度をさらに高めていたためで、今度は「オルタナティブ・ファクト」の信憑性が疑われる番となった。

トランプらの訴えは実際に裁判所に持ち込まれたが、そのほとんどが証拠不十分であると棄却された(主に中絶論争がこじれた時に備えて)。保守的な思想の判事を任命する恣意的な人事を行ってもいたが、それもこの法廷闘争を左右せず、図らずもアメリカの三権分立が正常に機能し続けていることを証明した。「共和党最後の牙城」と言われ、今回もトランプを逃げ切らせたテキサス州が近隣のバイデン勝利州を訴えるといった試みもあったが、やはり失敗に終わった。

その後の混乱

トランプが徹底的に敗北を認めない姿勢を貫いたため、バイデンは単独で勝利宣言を行い、独自に政権移行に着手することとなった。幸い現場レベルでは理解者も多く、移行作業は概ね順調に進んだが、ネットでは先述のテキサスを中心に「第二次南北戦争を起こす。」といった話がまことしやかに語られるようになり、歴代の国防長官が連名で「トランプに協力しないように」とする異例の通達まで出すに至った。要所に配置される軍人の思想調査も行われ、実際に疑わしい者が交代を告げられる例が出た。

そうした取り組みも空しく、2021年1月6日にバイデン勝利の撤回を求めたトランプ支持者が連邦議会議事堂に多数乱入するという事件が発生した。これはイギリスからの独立期以来の事態であったばかりか、シャーマンのような男が先頭に立ち、後には南軍旗を始め、ハーケンクロイツ南ベトナム旗・帝政イラン旗など現存しない国や団体のシンボルが多数続いていたという光景により、色々な意味でこの世のものとは思えないと捉えられた。彼らの多くは「Qanon(Qアノン)」と呼ばれる集団の一員で、4年間の任期中に組織化の進んだネットユーザーの集合体であった。存在自体は以前から確認されていたものの謎が多く、事件を契機に警察が真剣に捜査に乗り出すこととなった。この時点で5名の死者と68名の逮捕者が発生している。捜査が進展するにつれ、奪い取った民主党員のパソコンをロシアに売り渡す計画があった(売却前に逮捕ことなども明らかとなり、本格的に世界を股にかけた組織である可能性が濃厚となっている)。

乱入事件の直前にはトランプ自身も参加していた「抗議集会」が開かれていたため、当然責任を問われる運びとなった。ここに至ってトランプはようやく正式にバイデンへの政権移行を認めて幕引きを図ったが、民主党は尚も追求を続け、任期切れを待たずしての罷免を求めた。共和党も多くが非難を表明したものの、退任間際の大統領を罷免しても政局問題にしかならないとして議決では反対に回った者が多く、早速新たな対立が生じることとなった。

同じく事件を煽っていたとしてトランプが使用していたSNSのアカウントが相次いで凍結された。支持者の間では、抗議としてプロフィール画像をトランプと同じものに揃えるということが広まった。自身の顔写真だったので、一種の「消すと増えます」ともなった。

2021年1月20日のバイデン大統領の就任式典には出席せず、大統領専用機でホワイトハウスを去った。これも南北戦争期以来の出来事で、最後まで分断と対立を体現し続けた。退任式典においては、早速「近い内に戻る」意思を表明し、共和党の側もそれを妨げていない。共和党がトランプに強く出られないのは、未だ党内ではトランプの支持が根強く、また対立候補を徹底的に潰されていて他に現実的な選択肢が無くなっていたためである。皮肉なことに党内に限っては着実にトランプ一色に染め上げていたのである。

2021年3月と5月にインターネットにてそれぞれ1つずつ独自のサイトを立ち上げており、政治的なものを含む情報発信を再開している。このまま行くと2024年11月に執行される大統領選挙において、バイデンと互いの2期目をかけてのリベンジ・マッチとなりそうな情勢である。

日本の反応

2016年11月に執行された大統領選挙での当選時、外務省はヒラリーの勝利を前提として動いていたためにそもそも交渉の窓口そのものが限られており、トランプとの関係構築を急ピッチで進める羽目に陥った。ここで鍵を握ったのが、当時の安倍総理の行動である。総理周辺では2015年6月の出馬宣言時から独自にトランプとの人脈形成に尽力しており、11月18日には世界最速で首脳会談を取り付けるなど目覚ましい成果を見せた。名指しで在日アメリカ軍の撤退や輸出品への規制強化などを訴えるなど、日本自体には必ずしも好意的ではなかったトランプではあったが、こうした取り組みが功を奏して総理個人とは良く打ち解け、最終的に最上級の友人として扱うようになったという。

民間では安倍首相自体への評価が低く、アメリカ国内の報道機関への同情心も強い傾向のある日本の報道機関の報道姿勢もあって、基本的に危険人物として扱われてきた。裏を返せばアメリカ人と同じくネット世界ではかなりの高評価であったと言え、2度目の大統領選挙の際には自分の国のことのように共闘を表明し、その退任を惜しむ声が相次いでいた(当時既に日本の総理は代替わりしており、「黄金時代」の残滓を後継の菅総理ではなく彼に求めたという側面も大きい)。彼らを「日本(Japan)のQAnon」ということで「Jアノン」と呼ぶ向きもあるが、一般的に「本家」との関わりは乏しいとされ、主張には異なる点も多く見られるという。変わったところでは、アメリカ軍撤退などを逆手に取って「アメリカの影響下から脱せるチャンス」とする意見が、左右を問わず反アメリカ的な立場から寄せられていたりもした。

語録

政治的発言

  • オバマ大統領はケニア人。大統領の資格が無い。
  • オバマとヒラリーがISILを作った。
  • イスラム教徒をデータベースに登録し、入国を禁止すべきだ。
  • 彼らはドラッグを持ちこむ。彼らは犯罪を持ちこむ。彼らは強姦犯だ。
  • メキシコとの国境に「万里の長城」を建設し、メキシコにその費用を払わせる。
  • 我々は同盟国に対して莫大な支援をしているが、これらの国が負担する費用は極めて一部。
  • やつ安倍晋三はすごい。地獄の円安で、アメリカが日本と競争できないようにした。
  • アメリカ以外は糞みたいな国しかない。
  • あんなもの地球温暖化は嘘っぱちだ。あれはただの「良い天気」だ。
  • もしそう(自分が大統領)だったらあなた(ヒラリー)は監獄に入っている。
  • を所持する権利を支持する人なら(ヒラリーに)何かできるだろう。
  • あまりにも多くの都市が腐敗していて、不正投票が当たり前になっている。
  • たとえ私がニューヨーク5番街の真ん中で誰かを撃っても、選挙の票は失わない。
  • メイク・アメリカ・グレイト・アゲイン


それ以外

  • 仕事に対する情熱が大きすぎるため、私は1日に3~4時間しか眠れない
  • あまりにも仕事を愛しているため、私は朝起きて仕事に行くのが待ち遠しい
  • どんな夢でも大きすぎることはないし、どんな挑戦でも素晴らしすぎることはない。
  • 品質と誠実さを基盤にビジネスを築くと、黙っていても売れるようになる。
  • 自立した人が増えれば増えるほど、国全体が強くなる。
  • 最高の仕事をする人々は自発的で、生来の好奇心があり、次は何をしろと教えられる必要のない人々である。そういう人になれるよう努力しよう。
  • 人生は些事ではない。だから、これほど大切なものに自分を出し惜しみしてはいけない。


真面目に経営を語らせると普通に名言を連発する。そもそも、経営者としてのトランプは非常に謙虚であり、気配りのできる人として、彼を長年追った記者(民主党支持)からも評判が良かった。
実際ビジネスの場においてはカメラの前で行っているような言動は鳴りを潜め、労使関係に問題があるといった話も聞かれない。

トランプ自身は自伝にて「人と違ったり、少々出しゃばったり、大胆なことや物議をかもすようなことをすれば、マスコミがとりあげてくれるということだ。」と述べているように、若い頃受けたバッシングの経験から「話題にされないくらいなら叩かれて宣伝される方が何倍もいい。」と開き直ったらしい。つまりトランプにとっては「マスコミにたたかれる=無料で宣伝してもらえる」という訳であり、「悪名は無名に勝る。」を忠実に実行しているようなのである。

余談

髪の毛について、かつら疑惑が長年に渡って囁かれているが、真偽の程は不明。集会において女性支持者に毛髪を触らせ、地毛と証明したことはある。また、「You're fired!(お前はクビだ!)」の元祖で同じくヅラ疑惑があったビンス・マクマホンと自身の髪をかけたプロレスの試合を行ったこともある。結果はトランプの代理レスラーが勝利。ビンスは丸刈りにされ、髪はオークションにかけられたそうな。

  • 奔放な結婚生活
交際関係も「トロフィー・ワイフ」を地で行く淫奔ぶりで、3回の結婚で5人の子供を儲けている。いずれもファッションモデル女優の経験がある美女ばかりで、特に現夫人は24歳もの年の差婚ともなっている。2回目の結婚自体不倫からの乗り換えであり、そのスキャンダルでも当時の芸能ニュースを大いに賑わせている。そうしたスキャンダルは数知れずながらも一切悪びれることはなく、己の欲望を隠さない姿は保守的なマッチョイズムから見れば好ましいとすら映ったという。

ちなみにトランプは結婚の際に、法的拘束力を持たせた「婚前契約書」を作成している。内容は言ってしまえば離婚の際の財産分与といった取り決めである。あまり麗しくない内容だが、離婚裁判において、ポール・マッカートニーはヘザーとの離婚に際して彼女からかなりの大金を請求されたような事例もあるため、このような契約書はトランプにとっても大事なものだったといえる。

子供達との関係は悪い訳では無く、5人いる子供のうち4人は成人しているがアルコール・違法薬物で問題を起こした者はおらず、長女のイヴァンカ(初代夫人の娘)はモデルとして母譲りの才能を見せた。彼女は母の離婚後も父の下に付いて女優・実業家としての手腕を磨き、後の選挙戦においても夫と共に父親のフォローに奔走している。

  • 信仰
積極的な活動はしていないが、「好きな本は聖書」と公言している。少年時代は、ノーマン・ヴィンセント・ピールの積極志向の影響を強く受けたようで、宗派はプロテスタントの長老派教会(プレスビテリアン)としている。上で述べた通りユダヤ教との結びつきも強く、2016年の選挙ではギリシャ正教のアメリカ人主教から祝福を受けた。やはり自身の口からはさほど言及していないものの、ブレーンに進化論反対論者を置いていたりもする。これらは共和党の基本理念を忠実に守った態度であり、その点だけを取って投票した保守派も少なくなかったようだ。

しかしながら、上記の言動に加えて歴代の大統領と比べても全くと言ってよいほど聖書の言葉を引用しない・引用しても不正確であったり・聖書を逆さに持ったまま写真撮影を行うなど、実際は敬虔とは言い難いところも多々見られた。それらを嫌う派閥が、2020年にトランプを支持してきた中心人物をセックススキャンダルを口実に追い落としたため、福音派は2度目の大統領選挙で強力な応援活動を行うことができず、敗北の遠因になったとも言われる。

  • 社会認識
差別主義者との批判は終始付き纏ったが、初代と現在の夫人は移民でもある。トランプ自身はあくまで「不法な」移民を排斥したいだけであり、支持者が勝手に意味を拡大解釈して人種差別を行っているというスタンスでいるらしい。このスタンスはQアノンを始めとした支持者との付き合いにも応用され、乱入事件後にトランプが彼らを庇うことはなかった。中国に対しても同様で、トランプ・ブランドには中国系の取引先やテナントも当たり前に含まれている。資本主義に則り自身に利益をもたらす相手ならば拒むことはないのである。

トランプは2000年11月に執行された大統領選挙の時に、売名目的で「改革党」という第三党から立候補しようとしたことがあり、この時はパット・ブキャナンという人物と党の正式指名を争っていた。ブキャナンは「キリスト教徒の白人の権利を守れ」と主張したのに対し、トランプは「差別的な発言は不快だね。」と移民に関して寛容な姿勢をとっていたが、結果としてパット・ブキャナンは改革党の中で圧勝した。この一件でアメリカ社会に広がる差別の根深さを知り、逆に利用することに思い至ったのではないかとも言われている。

  • 金持ち候補と貧乏候補
トランプと言えば大富豪ということで選挙資金も豊富だったのかと言うと、一般的な政治家と比べれば全くそんなことは無かった。ヒラリー・クリントンと比較すると、アメリカ連邦選挙委員会が2016年10月27日に公開した資料によれば、それぞれの候補が予備選挙スタート前から10月19日までに集めた資金は、ヒラリーが5億1300万ドルであったのに対し、トランプが2億5400万ドル(20パーセントはトランプ自身の献金)であった。コマーシャルなどの費用も、ヒラリーが9月までに2億400万ドル・トランプが4870万ドルで、圧倒的な差が付いていた。トランプは本当に大衆の力を頼りに選挙戦を戦っていたのである。

  • 「でっかく考えて、でっかく儲けろ」
ビル・ザンカーという人物は教育と娯楽の融合『エデュテイメント』を提唱しており、自分のセミナー&イベント会社「ラーニング・アネックス」に、講師として大富豪であるトランプを呼ぼうとした。ザンカーはお金だけではなくその熱意をもってハリソン・フォードやバーバラ・ブッシュといった有名人を講師として登壇させることに成功してきた。

しかし、当時としては破格の1万ドルをトランプ側に提示しても秘書は取り次いでさえくれない上に最終的に10万ドルをザンカーが提示しても秘書は動かず、年間売上550万ドル足らずの「ラーニング・アネックス」において破格の額である100万ドルを提示してはじめてトランプからの連絡があった。トランプから受講者数を聞かれて、ザンカーは集めたこともない「1000人集める」と答えたところ、トランプの返答は「1万人集めるなら応じる。」だった。

ザンカーはこのスケールの大きさを経験して「あの瞬間、私の人生は変わった」と語っている。少し増やすだけならザンカーは多少無理をしただろうが、スケールが変わりすぎてザンカーは大きく発想を変えるきっかけになった。トランプが初登場を果たした2004年2月の「ラーニング・アネックス」には、3万人以上が参加する大イベントになる。

  • 嗜好と健康
祖父アルコール依存絡みの病気で失った過去から、煙草ドラッグなどは一切嗜まないという真摯な側面もある。ただし、ステーキハンバーガーフライドチキンなどのジャンクフードが大好物で、運動に関しては趣味のゴルフ以外は全くやろうとせず、1日の公務の後はテレビを見ながらそれらの料理を食するという極めて不摂生な食生活を送っていたという、見た目通りの側面もあった。そうした生活習慣がどう転ぶか注目されていたが、2018年1月時点での健康診断結果は認知能力を含めて「極めて良好」とのこと。

  • 言えなかった「You're fired!」
末期がんの子供の願いを叶える番組で、子供から決め台詞の「『You're fired!』と言われたい」とお願いされた。トランプはその子が入院している病院まで行ったが、どうしても「You're fired!」が言えず「がんばれ。人生を楽しんでくれ」と言って帰っていった。

関連動画

  • 大統領選勝利演説


  • 大統領就任演説



家族

  • イヴァナ・マリエ・ゼルニーチコヴァー(1977年4月 – 1992年3月)
    • トランプ・ジュニア(1977年12月 – )
    • イヴァンカ(1981年10月 – )
    • エリック(1984年1月 – )
  • マーラ・メープルズ(1993年12月 – 1999年8月)
    • ティファニー(1993年10月 – )
  • メラニア・クナウス(2005年1月 – )
    • バロン(2006年3月 – )


参考文献

  • 藤井厳喜著「トランプ革命で復活するアメリカ 日本はどう対応すべきか」
  • 平睦夫著「ドナルド・トランプ 奇跡を起こす10倍思考」
  • ドナルド・トランプ&ビル・ザンカー著「大富豪トランプのでっかく考えて、でっかく儲けろ」
  • 晋遊舎「ドナルド・トランプ演説集」


関連タグ


  • ウラジーミル・プーチン:第4代ロシア連邦大統領。トランプとの直接的関係は明らかにならなかったものの、オバマ政権時代に受けた経済制裁の解除を期待して大統領選で裏工作を行い、当選に大いに寄与したことが判明している。ロシアは強い政治家が好まれる土壌であるため、国民感情としても一貫してトランプ支持が優勢だったという。
  • 習近平中華人民共和国最高指導者。非難を受けた場面もあったものの、アメリカがアジアから手を引けば領土問題等で有利に立ち回れるようになるという判断から歓迎ムードであった。トランプの側も習近平個人の手腕は評価している点もあったようだ。
  • マリーヌ・ル・ペンフランスの女性政治家で「国民戦線」の党首。移民の扱い等で共通する政策が多い事から支持を表明していた。彼女曰く「プーチンらと新しい世界秩序が作れる」とか。
  • ロドリゴ・ドゥテルテフィリピンの大統領。過激な言動から「フィリピンのトランプ」と揶揄された。アメリカに関する暴言・誹謗中傷を繰り返していた事から一触即発も危惧されていたが、シンパシーを感じたのかトランプの大統領就任決定後は自重した。
  • ジャイール・ボルソナーロブラジルの大統領。同じく過激な言動で「トロピカルトランプ」などと揶揄された。こちらは元々親米的であったことからより忠実なフォロワーとして活動しており、特に温暖化やコロナへの対応を巡って世界的に名を馳せた。
  • ボリス・ジョンソン:第77代イギリス首相。やはり言動や、彼の場合は風貌も通じるものがあり「イギリスのトランプ」と揶揄された。ヨーロッパ連合からの離脱を進め、両国関係を基本とした外交に再構築する方針は「オリジナル」からも高く評価されたが、次第に齟齬が生じるようになり、比例して溝も広がっていった。
  • 金正恩北朝鮮最高指導者。オバマ時代から変わらずミサイル発射を繰り返し、トランプもチビの気狂いロケットマン」と呼んで応えるという最悪の関係であったが、二回の首脳会談を経て急速に接近し、最終的に友人ということで落ち着いている。
  • 足立康史日本維新の会所属の衆議院議員で、民進党(現在は民進党から分党した立憲民主党)に対する当たりが強い発言をするため、「維新のトランプ」と揶揄された。21年に4期目を迎え、維新の代表選挙を実施する方向になった場合、立候補する趣旨をしている。


  • サウスパーク:シーズン20にてギャリソン先生をトランプ本人として見立てた。元々はヒラリー優勢で話を進めて最終的には元の教師に落ち着かせるはずが、まさかの逆転当選で、途中からプロットの作り変え、大統領として続投する形になってしまった。

  • ゴルゴ13:2001年7月に発表された「殺人劇の夜」で、ゴルゴの狙撃依頼の対象としてトランプをモデルにしたと思われる「アメリカの不動産王のロナルド・クランプ」なる人物が登場し、ゴルゴに殺されている。ちなみに、2016年アメリカ合衆国大統領選挙を戦ったヒラリー・クリントン(をモデルとする人物)も夫が大統領時に何度か登場しており、一度はゴルゴへの狙撃依頼が出されるところまで行ってた(この時はある陰謀からゴルゴまで依頼が届かなかった)。なお、2017年には大統領の方(をモデルとした人物)も本編内に登場しており、この時は命を狙われずに終わっている。

  • ホームアローン:2作目にトランプがカメオ出演している。これはロケ地となったプラザホテルが、撮影当時は彼の所有であった縁。ホテルに着いた主人公が、フロントの場所を尋ねた通行人がトランプである。

  • 相模原障害者施設殺傷事件の実行犯:彼の奇抜な容姿や過激な発言(「差別的な発言だ」と非難されても、一切スタンスを変えないスタイル)は、彼の影響を少なからず受けたものだという。本人は「大統領就任前のトランプが演説で『世界には不幸な人たちがたくさんいる』と述べたのを聞いたことに感銘したを殺害を思い立ったきっかけとして述べている(また「過激派組織ISILの活動もきっかけの1つだ」とも)。

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