結婚
けっこん
結婚(けっこん)とは、男女が夫婦になること。定義はいくつかあるが、日本においては、婚姻届を出し戸籍に記載される婚姻を結婚と定義することもある。その場合、婚姻届を出していない結婚のことを「内縁」や「事実婚」として区別する。
何はともあれ末永くお幸せに爆発しろ。
一方で、互いにいろいろな意味で縛り合う関係になることから「結婚は人生の墓場」という言葉も有名(実を言うと、この言葉はフランスの詩人シャルル=ピエール・ボードレールが詩に遺した言葉の誤訳が広まってしまったもので、本来は「墓のある教会であなたが愛した唯一の人と結婚しなさい=結婚したなら同じ墓に入るまで共に生きなさい」という趣旨の言葉だった)。
「結婚すれば幸せになれる」というのは間違いではないが、それは当然ながら夫婦関係の良さに大きく左右され、夫婦不和がある場合、幸福度は独身より低くなってしまう。
また、恋愛と結婚は別物とよく言われる通り、結婚すれば家庭を築く事になる以上、相応にお金はかかるし、互いに助け合う責任と覚悟が求められ、好きという軽い気持ちだけでうまく行く関係ではなくなる。
「幸せになりたいから」という理由で結婚しようとする人ほどうまく行かないのは、その理由自体が利己的なものだからだろう。
要するに、胡坐をかいていても幸せでいられるほど結婚生活は甘くない。夫婦関係は親子関係ほど安定的なものではなく、余程の事がない限り、切ろうと思えばいつでも切れる間柄である。よって結婚したという事実だけに満足して夫婦の助け合いを怠れば、誓ったはずの永遠の愛を台無しにすることになる。
これを防げるかどうかは、お互いの努力次第。
よく結婚はゴールインと呼ばれるが、この点で言えばゴールではなく新たなスタートなのだ。
世界的には男女共に成人年齢と同じ18歳が主流。とはいえ、保護者の承諾が得られれば16歳で結婚できる国も結構多い。
日本では長らく男性18歳・女性16歳となっていたが、2022年の成人年齢引き下げに伴い男女共18歳に改められた。
とはいえ、このような年齢になったからと言ってすぐ結婚する人は現代の先進国では少ない。
あまりに早すぎる結婚をしてしまうと、社会人経験がまだない、あるいは浅い状態での結婚生活を余儀なくされるため、高校や大学を中退する確率が増え学歴に大きな影響が出たり、必要な資金を稼げず経済的余裕をなくしたりするリスクがあるからである。当然ながら未成熟な体では妊娠・出産時のリスクも大きい。
一般的には、20代後半~30代前半辺りが結婚を意識し始める年代であろう。ちなみに 厚生労働省の人口動態調査によると、2022年の日本における平均初婚年齢は男性が31.1歳、女性が29.7歳となっている。
一方で、貧困により教育が十分行き届いていない上に子供や女性の人権が今尚軽視されやすい発展途上国では、人身売買も同然に未成年が結婚させられる事例が横行しており、大きな社会問題となっている。
かつての結婚は家同士の結び付きが重視されるもので、親や職場の上司が決めた相手とのお見合い結婚が普通であった。
高度経済成長期以降になるとロマンチック・ラブの浸透により、自分の意志で相手を選ぶ恋愛結婚が広がり始め、現在はこちらが一般的となっている。しかしこれは、良くも悪くも恋愛に強い=モテる人が有利という事でもあり、世の中にはコミュニケーション力が低い人や性格的に恋愛に不向きな人(いずれも結婚生活に向いていないとは限らない)も多くいるため、逆に晩婚化や非婚化を招いているという指摘もある。
また、お見合い結婚の方が最初から結婚を前提にして付き合いを始めたり互いの短所を補い合える夫婦になりやすかったりする分、長続きしやすいという意見もある。
いくら恋愛がうまく行ったとしても、一緒に暮らしてみなければわからない事は往々にしてあるものである。「亭主元気で留守がいい」という言葉もあるように、結婚すると互いの悪い所が否が応でも見えてきて一緒にいる事が逆にストレスになり、相手への思いが冷めてしまう…というのはよくある話。
中には「結婚に恋愛感情は不要」と完全に割り切って就職のようなものと捉え、将来的な”転職”=離婚さえも視野に入れて婚活に挑むビジネスライクな人もいるほど。
いずれにしても、現在では友人知人や親から紹介された付き合いや結婚相談所を通した結婚を含め、二人の間の自由意志が前提となり、政略結婚まがいのお見合い結婚はほぼ廃れている。
以前は結婚と言えば「幸せ」「一人前」の証であり、多くの人達にとっての憧れ(もしくは義務)であったが、近年は、
- 女性の社会進出により、多くの女性が強いて結婚しなくても自立できるようになった
- 男女問わず個人主義が浸透した事も相まって「結婚=束縛」というマイナスイメージが以前より強まってしまった
- 給料の伸び悩みと可処分所得の減少により、多くの男性が専業主婦を養えるほどの収入を得られなくなった
- 就職氷河期により過重労働で心身を壊したり目先の生活がままならないほどの生活難に喘ぐ世代が発生した事もあり、「結婚はコスパが悪い」という考えが広まってしまった
- ネット社会の到来により、結婚しなくても十分幸せな生活ができるコミュニティを作りやすくなった上に、結婚生活で抱えるストレスやパートナーからのDV・モラハラといった問題が広く知られるようになった
といった理由で、結婚を敬遠する見方も増え、少子化の要因のひとつともなっている。
結婚するとしても、互いにその重さを嫌った結果、事実婚に留めたりあえて別居(いわゆる別居婚)を選んだりなど、その形も変わりつつある。幸せの価値観が多様化した現在、結婚はあくまで「幸せになるための手段のひとつ」と考えるべきだろう。
※姓と名字は本来は別のものであるが、以下では名字にあたるものを「姓」とも記す。
日本では、家の基盤が強固な公家や武士は夫婦別姓が原則であったが、家の権威や永続性が弱い庶民は夫婦別姓から夫婦同姓へと移行していく傾向があり、明治初期に夫婦別姓への統一が頓挫したのち、当時の欧米諸国の夫婦同姓との整合性を取るために、夫婦同姓へと固定した。明治29年以降の日本では、夫婦は同姓でなければならない。多くは妻が夫の姓に合わせているが、夫が妻の姓に変えても構わないし、実際そうしている人もいる(いわゆる妻氏婚)。戦前の日本では夫が妻の姓にあわせることは、原則的に婿養子(妻の夫を養子にして家を継がせる)に限られていたため、今でも妻の姓に変える=婿養子と思われることがよくあるが、実際はそうではない(戸籍の筆頭者を妻にしているだけ)例もままみられる。
夫婦別姓はまだ日本においてはごく一部の者だけが行っているものであり、世間的には少数派で、浸透した考えとは正直言い難い(参考資料:「法務省「選択的夫婦別氏制度(いわゆる選択的夫婦別姓制度)について」」)。
また、夫婦別姓の際には子供の名字も兄弟姉妹でばらばらになるおそれがある。一応夫婦別姓の場合は子供の名字は親が決めるものとされており、夫婦別姓・親子別姓は法律上は問題無いが、浸透していない考え故に誤解を生んだり、その他名前を書く際にも色々と面倒くさいことにもなりかねないことは要注意である。
ちなみに親が夫婦別姓である子供が成人した場合、特別の事情がなくても、家庭裁判所の許可を得れば両親のいずれか一方の名字へと変更することができるとされている。
なお、夫婦同姓の強制は公的文書のみに限られ、私的には通称として旧姓の併用も認められており、旧姓での契約書類の作成も可能である。特に女性側に言えるのだが、時と場合に応じて旧姓と現姓を使い分ける場合も少なくない。それでも大半の国家資格や運転免許証、銀行口座などで旧姓は使用できないなど制約が多く、職業上の必要性などで夫婦別姓を通すために事実婚を選ぶ場合もある。
もちろん、日本以外の社会では大幅に異なり、というかそもそも姓がない社会も多いので一概には言えない。詳しく知りたい人は調べてみよう。
人生の重大イベントなだけあり、結婚そのものを題材にした物語や、主要人物が成長した末に結婚する物語は古くから多数存在する。
ただ、伏線が十分張られていたりベストカップルな男女の結婚は歓迎される一方で、作品によってはいろいろな意味で受け手の夢を壊してしまいかねないデリケートな題材になってしまうという側面もある(現実でも「アイドルや俳優といった有名人の結婚にショックを受ける人々」というのは古くから見られる光景である)。
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コメント
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