概要
政治上の駆け引き、または家族の利益のために家(家長)の意図で成立させる結婚のことである。当人同士の意思を無視して行われる行為であるかのように思われがちだが、必ずしも無理矢理にさせられていたわけではなかった。
現に政略結婚でありながら良縁であり、幸せだった夫婦も多くいる。
王族・貴族の政略結婚
西洋の王侯貴族は政略結婚がほとんどであり、マリア・テレジアとフランツ1世のように完全なる恋愛結婚というのはむしろまれである。閨閥の結びつきは政治的な利害に直結するため、家の釣り合いを無視した結婚は非常にややこしいことになるからである。小国のロートリンゲン公国の出であったフランツは、マリア・テレジアとの結婚のため家領をフランスに譲らなければならなくなり、諸国から戦争を起こされる(オーストリア継承戦争)など、多くの波乱を巻き起こした。一方でオスマン帝国の場合、奴隷から結婚相手を選んでいたため、閨閥や外戚の弊害は少なかった。
東洋では政略結婚を利用して妻の父親、いわゆる外戚が権力を振るうことが多かった。日本の平安時代の「摂関政治」はその典型的な例である。
創作では
フィクションではよく「政略結婚の話が舞い込んでしまったヒロインを主人公が取り返しに奮起する」といったストーリーを盛り上げるシチュエーションとして使われることが多い。
その一方であまりにも婚約相手がゲスい人間だったりするとNTR展開などと呼ばれたりネガティブなイメージを持たれることもある。
関連タグ
外部リンク
- 政略結婚(Wikipedia)