系統関係
真核生物 Eukaryota
┝ エクスカバータ Excavata … ミドリムシ
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┝ Diaphoretickes
| ┝ Hacrobia
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| ┝ Harosa / "SAR"
| | ┝ リザリア Rhizaria … 有孔虫、放散虫
| | ┝ アルベオラータ Alveolata … 繊毛虫(ゾウリムシ)、渦鞭毛藻、マラリア原虫
| | ┕ 不等毛類 Heterokonta … 褐藻(ワカメやコンブ)、珪藻、卵菌
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| ┕ アーケプラスチダ Archaeplastida
| ┝ 灰藻類 Glaucophyta
| ┝ 紅藻類 Rhodophyta
| ┕ 緑色植物 Viridiplantae … 植物(陸上植物)、緑藻類
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┕ Amorphea
┝ Sulcozoa
┝ アメーボゾア Amoebozoa … アメーバ、粘菌
┕ オピストコンタ Opisthokonta
┝ Holomycota … 菌類(真菌)、微胞子虫
┕ Holozoa … 動物(多細胞動物)、襟鞭毛虫
概要
遺伝子が原核生物(細菌・古細菌)のように細胞質内に分散せず核膜内部に集積された生物全般を指す。主に単細胞の原生生物と、全ての多細胞生物がこれに含まれる。
この種の生物が地球上に出現したのは27億年前。この頃の地球は光合成を行うシアノバクテリアの出現により大気中の酸素濃度が急増。これにより酸素に弱い(シアノバクテリア含む)原核生物に絶滅の危機が襲来した。
この頃、真核生物の先祖である(おそらく)古細菌の一種は寄生していた好気性細菌(リケッチア)のゲノムの一部を取り込み、その生殺与奪権を奪ってミトコンドリアとすることで酸素呼吸能力を獲得していた。そんな彼らをバクテリオファージが寄生。ファージは細胞内に寄生すると内部に球形の構造物を造ってその中で自身のゲノムの複製を行い、表面付近でゲノムの入れ物となるビリオン(ウイルス粒子)を組み立てる。普通なら完成したファージは宿主の細胞膜を食い破って外に出ていくのだが、ある古細菌は自身のゲノムをファージの構造物の中に送り込んでその機能を乗っ取り、やがて自身の増殖のために利用するようになる。これが細胞核のルーツであり、これによりDNAを有害な酸素から守り、また大量のゲノムを効率よく複製できるようになった。彼らはやがて細胞内骨格を発達させることで真核生物へと進化する。その後、シアノバクテリアをも取り込んで葉緑体とすることで光合成能力を獲得した真核生物の一種は植物に進化した。
地球上の酸素濃度はその後も増大。これにより温室効果ガスである二酸化炭素とメタンが消費しつくされた結果、最初の全球凍結(スノーボールアース)であるヒューロニアン氷期が到来している。