概要
分子式はCH4。日本語名は沼気(しょうき)。モル数は16.04。CAS登録番号は [74-82-8]。
分子は炭素原子が中心に位置する正四面体構造を取る。
常温で無色、無臭、無味の気体。融点は−183℃、沸点は−162℃。空気に対する比重は0.555。
天然ガスの主成分であるほか、牛や羊などのゲップにも含まれていることで知られる。
また強い温室効果ガスでもあり、効果は同量の二酸化炭素の21〜72倍にも及ぶが、大気中の含有量が少ないため、あまり問題視されていない。しかし地球温暖化抑制のためにはやはり注視するべきであろう。
そのため、畜産業界では家畜飼料としてメタンの発生しにくい物を開発したり、畜舎でメタンガスを回収する方法を研究するなどの対処の動きが起こっている。
近年ではメタンの固形物であるメタンハイドレートが次世代の燃料として注目されている。
その他
天王星と海王星は強い青みを帯びているが、これは大気中のメタンが波長の長い光を吸収してしまい、波長の短い光が多く反射されているためである。
生物の分解によって発生するガスでもあるため、一部では強い悪臭を持つガスであると勘違いされているが、実際は上記の通り無臭である。ある種の風評被害とも言える。