概要
有機溶剤として広く用いられる有機化合物の一種。マニキュアにも入っている。
メチル基(-CH₃)を2つ(ジ)有することから、ジメチルケトンとも呼ばれる。
常温では無色透明の液体で、水、アルコール類、クロロホルム、エーテル類、ほとんどの油脂を溶かす性質を持つ。
自然界ではブドウ糖(グルコース)の発酵の際に生成される他、正常なヒトの体内でも代謝の際に微量ではあるが普通に生成されるため、通常は人体に対して毒性を示さない。
ただし、重症の糖尿病患者の場合はアセトンが大量に生成されるため、危険である。
また、強い揮発性および引火性を持ち、爆発しやすいことから、大量に貯蔵する場合は第四類危険物に指定される。
人工的に産生することも可能である。クメン法によってベンゼンから精製する(このとき、フェノールも一緒にできる。)