概要
化学の取り扱う対象は、多種多様な化学物質すべてであり、それらは原子や分子、イオンなどが組み合わさり出来ている。
合成化学に象徴されるように、化学は自然科学のなかでもとりわけ創造性の強い学問。
現代社会は様々な化学製品によって支えられている。
それだけに、何の役に立つとかという形で報道されることが多い反面、食品添加物や化学工場での事故などで危険な化学物質が報道されることもある。
色とりどりの化合物は、化学構造式などでも表されるし、周期表など比較的pixivには馴染みやすいと思う。また、元素や化合物を擬人化したイラストも多く見受けられる。
化学者といえば、白衣を想像する人が多く、マッド・サイエンティストはだいたい白衣を着て、毒々しい色をした試薬を試験管で混ぜたりしてるイメージが強いように思われる。しかし大学などでは、授業としての実験でこそ着用するものの、研究室などでは着用しないケースもある。
科学の一部門であり、科学とは異口同音である為に分野である「化学」の名前を口で説明する場合は「ばけがく」と区別する事がある。
主な化学の分野
大きく分けて物理化学系、無機化学系、有機化学系の3つに分けられる。
物理化学系
- 物理化学(高校では理論化学と呼ばれる) 物理学の手法を用いて化学物質の物理的な性質などについて研究する学問。
- 構造化学 物質を構成する、分子構造あるいは結晶構造を理論的に研究する学問。
- 量子化学 - 量子力学を化学に適用して、原子や電子の振る舞いから物質の研究を行う分野。「化学は数学使わんだろ」と大学に入り、量子化学で躓く大学生が後を絶たないとか。
- 分析化学 試料中の化学成分の種類や存在量を解析したり、解析のための目的物質の分離方法を研究したりする学問。物理化学と重なる部分も多い。
無機化学系
有機化学系
- 有機化学 炭素骨格からなる有機化合物を取り扱う学問。無機化学との境界はあいまいなところもある。
- 生化学(分子生物学とも呼ばれる) 生命や生体物質について化学的視点から研究する学問。
- 高分子化学 分子量の大きい高分子について取り扱う学問。
- 天然物化学 生物が産生する物質(天然物と呼ばれる)を扱う学問。
- 衛生化学 自動車や工場などから排出される物質が人体にどういった影響を与えるのかを研究する。生化学、公衆衛生学、環境学との関連が深い。