概要
物理化学とは、主に物質の構造やそれを構成する分子や原子について物理学的な手法を用いて研究・学習する化学の分野の一つである。高校化学で扱う理論化学はほぼ同義語として扱われるが、厳密には異なる。また、複雑で難解な計算を要する場合も少なくない。
物理との関連性
物理化学はその名の通り、化学でありながら物理学と密接な関連がある。下にその一部を挙げる。
化学 | 物理学 | 対象 |
---|---|---|
熱化学 | 熱力学 | 熱・エネルギー |
電気化学 | 電磁気学 | 電気・電子 |
化学工学 | 流体力学 | 気体・液体 |
量子化学 | 量子力学 | 原子・素粒子 |
学習分野
熱化学
化学反応時のエネルギーの出入りについての研究・学習。大学では、エントロピーやフガシティーといった専門用語も登場する。
酸および塩基
酸性物質と塩基性物質の性質や反応についての学習。塩基は小中学校ではアルカリと教わる。
酸化還元反応
酸化数の変化する化学反応についての学習。
電気化学
酸化還元反応のうち、特に電池内での金属の反応についての研究・学習。
相変化
状態変化ともいう。同一物質の相(固体・液体・気体の三態)の変化についての学習。
流体の反応
気体や液体の状態変化や溶解についての学習。
反応速度論
化学反応の速度についての研究・学習。難解なため、本格的な内容は大学の理学部や工学部の化学科で学び、高校ではさわりだけ扱う。
化学平衡
化学反応について、主に可逆反応(どちらにも進みえる反応)についての研究・学習。
量子化学
核化学ともいう。量子力学が物理的な考えに基づくのに対し、こちらは化学的な視点からの研究・学習。
分析化学、機器分析化学
放射化学
Pixivでの扱い
無機化学以上に抽象的ゆえ、具体的な表現が難解であり、理系であっても苦手とする人も多く、作品数が極端に少ない。