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概要編集

大学とは学校の一種。

学校教育法(昭和22年法律第26号。以下同じ。)第1条に規定される学校(いわゆる一条校)の一つ。

学校教育法第83条により、学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させることを目的とする学校となっている。

高等教育機関であり、いわゆる最高学府である。


大学は学部課程及び大学院課程からなり、主に大学と言えば学部課程を指す。


大学に在籍する学生は『大学生』と呼ばれる。


入学編集

大学に入るには、当然ながら入学試験(入試)を受けなければならない。


一般入試編集

一般的には、筆記またはマークシート方式で出された問題に対し解答し、その結果で合否を判断する「一般入試」のイメージが強い。


これらの入試は大きく分けて大学入学共通テスト(旧大学入試センター試験)と各大学によって設けられる試験と2種類がある。

※以降、大学入学共通テストを「共通テスト」と表記する。


国公立大学では、推薦入試を除き全ての大学に共通テストが1次試験として設けられ、この結果次第で合否が影響する場合が多く、中には2次試験を受けることすら認められない(足切りと呼ばれる)シビアな大学も存在する。


私立大学の場合、共通テストまたは各大学の設ける試験の点数のみで合否を判断することが多いが、中には共通テストと2次試験の両方の結果を基に判断する大学も存在する(共通テスト併用)。


推薦入試編集

対照的な入試に推薦入試があり、これは高等学校における成績や素行などを基にして判断し、合否を判断する。


推薦入試で有名なのが「指定校推薦」であり、これは各高等学校が持つ大学への推薦枠を利用するというものである。これは各学校によって当たり外れが大きい、推薦で入学後に留年や退学をすると以後の推薦枠が消滅する、選抜を介していない分自分の能力に相応でないレベルの大学に入学すると後の授業についていけないといったデメリットがある。


また、高等学校時代の課外活動を入学の評価とする「スポーツ推薦」や「一芸入試」などもある。


内部進学編集

大学附属校や系列校では、エスカレーター式で大学に進学することができる。


進学するには、指定校推薦同様に成績や素行を基に判断されるが、その基準は指定校推薦に比べ緩く、学校によっては90%以上が系列の大学に進学することができる。


学生生活編集


学業編集

学業は文系と理系で大きく異なる。


文系

文系は比較的に時間的拘束も多くなく、課題もそれほど多くない(もちろん「一般論としては」ということであり、課題が多くハードな文系学科もある)。したがって学生生活は比較的自由が利き、アルバイトや資格習得やインターンシップ、もしくは趣味や恋愛をエンジョイすることに熱心な学生が比較的多い。


規模の大きな大学では、大教室にて数百人を対象に1人の教員によって講義が展開される。このようなマスプロ教育に対する批判から、現在は複数のクラスに分けた講義も展開する大学が多くなった。


文系の場合はゼミ(演習)と呼ばれる少人数講座が開講されていることが多い。国立大学では理系学科のような「研究室」制度をとっており、3年生の途中からここに所属することになる。文学部や外国語学部などでは、卒業のために論文翻訳などを課すところが多い。


理系

理系の場合、講義や実験などただでさえ時間的制約が多い上に、課題やレポートなどの提出が義務付けられているため、勉強漬けの学生生活を送ることになる(これも学科によって大きな差があり、農学系などは文系並みに楽と言われている)。それゆえアルバイトやサークル活動に時間を割くために、敢えて留年する学生もいる。


比較的厳しいのは、専門性の高い医・歯・薬・獣医などの6年制学科や看護・医療系、実験に時間がかかる生命科学科や化学科、実習の課題が多い機械工学科や建築学科など。実験や実験による時間的拘束が少ないのは数学科や情報系学科、経営工学科などだが、これらは講義や課題において高度な内容を取り扱うため、楽であるとは決して言えない。


また、医学科の場合は全ての修学()を行うため、解剖実習や助産の実習があり、R-18Gイラストとは比較にならないほど精神的にきつい実習もあるので、その点は覚悟したほうがよい。ちなみに中学校の理科で行う蛙の解剖とは逆に、男子学生の気絶率が高いそうである。


なお、機械工学科や理工系学科は大学院への進学率が高く、大企業への就職率もよい。文系学科や農学科よりも遥かにハードかつ就学年数も多くなるが、学業に集中してさえいれば資格習得や就職活動に労力を割かなくてよいというメリットはある。


課外活動編集

課外活動の過ごし方としては、部活動サークルへの参加やアルバイト資格取得などが挙げられる。


部活動サークル

部活動団体やサークル団体は大きく大学公認団体と大学非公認団体の2つ分けられる。


公認団体は、大学から正式に認められた団体で、大学から活動費が支給される場合が多い。


非公認団体は、大学から存在が認められていない団体で、逆に言えば作るのも比較的容易である。


部活動は体育会系、文化部、サークルはテニスサークル(よくテニサーと呼ばれる)などのスポーツ系やバンドサークルなどの音楽系、またオールラウンドサークルと言って色んな遊びや飲み会をやるサークルなどが代表的である。


また研究会などもあり、歴史研究会や心理研究会などのようなアカデミックな内容から、司法研究会のように資格習得を狙った実利的なもの、平和研究会や環境研究会のように社会運動を目的としたもの、漫画研究会やアニメ研究会、声優研究会などオタク系なものまで様々である。学生運動という細々と続く伝統芸能もある。


なお、表面的には研究会と名乗っていても、中身は完全な飲みサーであることもある。


危険なのがカルトや自己啓発、怪しいビジネス等の偽装サークルで要注意。


アルバイト

高等学校では、アルバイト禁止の学校も少なくないが、大学ではアルバイトは原則自由で、むしろ社会経験を勉強できるいい機会となっている。


かつての学生は、サークル活動費やショッピング代、交際費などを目的にやっていることが多かったが、今の学生は生活費や学費を稼ぐために行うことが多い。しかし、生活費稼ぎのためのアルバイトに追われて学業がおろそかになり、果てはアルバイト先がブラック企業であったりして心身を壊す学生が出てくるなど社会問題にもなっている。


また、就職の準備機関としてインターンシップを行ったり、中には大学在学中に起業する者もいる。


資格取得

将来のキャリアデザインの一環として、大学時代というモラトリアムを活かして資格取得に励む学生もいる。


資格取得は、独学なども見られるが、TACLEC大原伊藤塾などの予備校に通う学生が多い。(この場合「ダブルスクール」と呼ばれる。最近では専門学校において、提携関係にある大学にも同時に在籍できる4年制学科を置く「大学連携専修学校教育」も存在している。)


彼らが取得したいと思っている資格は様々だが、経済学部や商学部、経営学部の学生だと、日商簿記検定を受験する学生が多い。


法学部では宅地建物取引士宅建)や、行政書士司法書士、最難関資格だと公認会計士などを目指している学生が多く見られる。


理系だと、情報系学科ではITパスポート試験情報セキュリティマネジメント試験基本情報技術者試験応用情報技術者試験などの情報処理技術者試験を受験する学生が多い。

工学部や理学部の化学科では危険物取扱者の取得を、建築学科では一級建築士の取得を目指す者も多い。


資格取得に力を入れている大学で有名なのは中央大学で、大学内に法科大学院難関国家試験合格を目指す学生が利用できる施設である「炎の塔」が存在する他、日商簿記検定公認会計士税理士試験対策のための研究所である「中央大学経理研究所」(経理研)が設けられているなど、大学が総力を挙げて資格取得を支援している。


また検定として、TOEIC(国際コミュニケーション英語能力テスト)などを受験する学生も多い。

横浜市立大学では、TOEICの点数を進級の基準にしている。


また外国語学部の学生では、各専攻言語の検定の取得などを考えている学生もいる。


進路編集

就職

多くの者は大学3年から就職活動(就活)を行い、卒業までに内定をもらうことを目標にしている。


ちなみに内定をもらっても、大学を卒業できなかった場合は、企業によって内定を取り消される。


1990年代中頃(特に1998年以降)から2000年代前半まで、各社が新卒採用人数を絞り込んだために大学卒業者がなかなか適職を得られない「就職氷河期」が続き、この時期に学校を卒業した人々(氷河期世代)の所得水準および婚姻率は今でも目立って低く、企業の側も中間層を担うべき人材不足に悩むなどといった形で、日本社会に深刻な傷跡を残している。


また2008年のリーマン・ブラザーズの破綻を発端にした金融危機(リーマン・ショック)により、大学生の就職内定率の低下がメディアなどで大きく取り扱われることが多くなった。


進学編集

また、大学院に進学するという選択肢もある。


理系は文系に比べて大学院の進学率が極めて高い。これは、研究職では企業側が大学院修士課程修了見込みの人物を対象に募集していることが多いためである。


文系でも、法曹を目指す学生は法科大学院に進学する必要があったり、臨床心理士を目指す学生は、日本臨床心理士資格認定協会指定大学院に進学する必要がある。


あくまで比較的な話だが、入学難易度が高ければ高いほど、大学院への進学率は高い傾向にある。


ちなみに、大学院博士課程に進学すると、年齢的な問題などから就職の幅が狭くなるので、博士課程への進学を考えている者は、そのことを踏まえた上で決断すべきである。


また専門学校に進学したり、大学に学士編入する者もいる。


日本の主な大学編集

国立大学編集

太字旧帝国大学


北海道


東北


北関東


南関東

※詳細は南関東の大学一覧を参照。


甲信越


東海


北陸


関西

※詳細は京阪神の大学一覧を参照。


中国地方


四国


九州


沖縄


事実上の国立大学編集


公立大学編集


私立大学編集

南関東

※詳細は南関東の大学一覧を参照。


東海


関西

※詳細は京阪神の大学一覧を参照。


九州


その他


株式会社が設置している大学編集


海外編集

アメリカ合衆国

アイビー・リーグも参照のこと。

イギリス

アジア(日本以外)

ロシア


架空の大学編集


関連タグ編集


もうひとつの「大学」(書物)編集

四書の一つ。

『大学』という書物は、元来は五経の一つである『礼記』の一篇であるが、今では一冊の書物になっている。

わずか1753字(400字詰めの原稿用紙4枚半弱)と分量が少ないながら、儒教政治思想の根幹を最も要領よく概論したものであり、しかも政治だけの問題でなくむしろ身近な問題を論じている。


修身・斉家・治国・平天下 - まず身近なところから、自己の身を修めて家人の模範となり、己の一家の人を整斉して各自の徳を明らかにさせ、それから一国を行き届いて治めて一人残らず善に従わせ、四方を感動させて天下の万民へと、遠くに及ぼす思想である。


かつて小学校の校庭には必ずといってもよいくらい二宮金次郎の石像が置いてあったが、あの二宮金次郎が薪を背負って読んでいる本こそ『大学』である。

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