最終学歴が大学卒業の人。昔は大卒であることは一種のステータスであり、エリートの象徴でもあった。
大学を中退した場合は高卒扱いとなる。
日本における大卒
就活において中小企業は「学歴不問」のところが大半だが、大企業のホワイトカラー職は大卒を率先して採用する傾向にある。社会保険労務士、税理士、衛生管理者、保育士等の高卒ではとれない一部の国家資格が取れるようになり、公務員などでは高卒と比べて給与が高く設定されている。
高等教育が大衆化した昭和後期以降は、Fランク大学と呼ばれるような低偏差値の大学が増えたことから、大卒自体にステータスとしての意義は薄い。大企業への就活においても求められるのは難関大学ばかりで、中堅以下のクラスの大学だとそもそも書類選考時点で相手にしてもらえず、学歴不問の中小企業に流れることになる。卒業校のブランドや専門性を問われる事があまりない高卒と違い、大卒は卒業校・学科のブランド力、あるいはそこで学んだ専門知識や成績が重要なのである。
世界における大卒
学歴社会の浸透した先進諸国においては大卒はむしろ低学歴という風潮さえあり、欧米の大企業の役員や官僚などのエリート層は大学院卒がずらりと並んでいる。海外との付き合いの多い大企業や中央官庁が有望な若手社員・官僚を海外の大学院に留学に出したり、ビジネススクールに通わせたりするのは「学部卒では低学歴すぎて外国で侮られる」という理由も大きい。
また研究職は海外では院卒ばかりで、大卒では見向きもされない所も多い。
「(修士ならともかく博士は)年齢が上がるので使いづらくなる」と院卒が敬遠される日本は、ますます高学歴化が進む世界から取り残されているのである。